書と人 童門冬二

時代は変われど人の生き方は変わらない。童門氏の描く歴史上の人物の生き様は、
現代の経営者の忘れがちな部分を思い出させてくれる。
司馬遼太郎は「歴史家は史実を追究し、小説家は真実を追究する」と語った。
小説家の追究する真実とは、そのまま読者が追究しようとするおのれの真実に成り
うるのかもしれない。

小説 上杉鷹山 童門冬二著 学陽書房

希望がなく、誰もの心が死んでしまっている灰の国、米沢藩十五万石。
 その人の心に辛抱強く、時には大胆に希望と信頼の「火種」を植えて付け
てまわった鷹山の生涯を描く本書は、ベストセラーとなった「なぜ、会社は
 変われないのか」柴田昌治著をも凌ぐ迫力がある。いつの時代も変わら
 ない。

小説 二宮金次郎 童門冬二著 学陽書房
どんな荒地や、どんな人の心にも、陽光に向かって伸びよう
とする力が潜んでいる。その徳を掘り起こすのが私の役目だ。大地と人を最
も愛した日本人。本書は、へえ〜、金次郎ってこんな人だったんだなあと見事
に先入観を打ち破ってくれた。身近には、娘の小学校で拝見できる。
北の王国 童門冬二著 学陽書房
 一夢庵風流記(隆慶一郎著)に描かれた直江山城守兼続の男っぷりが印象
に残り、思わず買ってしまった本書。上杉謙信を養父に持つ上杉景勝を助け
生きる信念の男。豊臣秀吉と石田三成、そして直江兼続の結びつきは劣等
感?など人間的なドラマが繰り広げられる。
私の本棚
坂本竜馬の人間学 童門冬二著 講談社
織田信長の人間学 童門冬二著 講談社
上杉鷹山の経済学 童門冬二著 PHP

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