nikkeibp.jp に、2006年2月2日に民主党のBSE(牛海綿状脳症)問題対策本部の米国調査団が開いた記者会見に関しての記事が出ていました。
記者会見では、「工場は髄液が飛び散っていた。BSEの原因物質が蓄積するとされる特定危険部位の除去が粗っぽい。高圧洗浄しているので大丈夫との説明だったが、完全には洗浄できていない印象を受けた」(山田正彦衆院議員)、「(特定危険部位である)脊髄の神経根の部位が残存しているのを確認した」(岡本充功衆院議員)。日本の米国産牛肉輸入条件である特定危険部位の除去が不十分との報告が相次いだ、、、、。
これに、視察を受け入れたタイソンが不満をあらわにし、調査団の団長である山岡賢次民主党副代表に宛てて、工場で目撃された内容とは違うとして、発言の撤回と謝罪を2月2日(米国時間)に要求した。
これに対する回答が、「工場見学の機会を与えてくれて感謝します。我々は見たことを話しているだけです」2月10日(米国時間)、ファクスで届いた日本の民主党からの回答文。そのそっけない内容に、質問状を出した米最大の食肉加工業者タイソン・フーズの民主党への不信感は一気に高まっている、、、という内容です。
では一体、民主党はどのような視察を行ったのか。以下、タイソン側の回答です。
当初、調査団は1月30日午前8時にタイソンのエンポリア工場に到着する予定だったが、直前の27日、午前11時に変更してほしいと連絡あり。さらに訪問当日、再度、時間が変更に。他社の工場訪問のため午後1時に到着することになった。
ここでタイソン側に問題が生じた。午前中の作業は午後2時に終了するため、工場視察に十分な時間が取れない。その結果、急いで工場を案内することを迫られた。
結局、調査団は午後1時15分に到着。約30分間、品質の格付け現場や屠蓄場を視察した。当日、タイソンは日本への輸出条件である20カ月齢以下の牛肉を別途用意して判別する体制を示そうとしていたが、調査団は「見なくていい」と対応したという。
このほか、食肉加工工場や牛の係留所なども視察せずに済ませた。
その後、タイソンが40分ほど、特定危険部位の除去に関する取り組みなどを説明して質疑応答へ。
約1時間、その内容は「月齢証明ができる牛はどのぐらいいるのか」、「枝肉から取り除いたタンや内臓などが、20カ月齢以下であることを確認できる仕組みはあるのか」、「輸入再開で最大どのぐらいの輸出量が見込めるのか」、「輸入再停止を引き起こしたアトランティック・ビール・アンド・ラムについてどう思うか」など8項目に及んだという。
「髄液が飛び散っているとか、脊髄が除去されていないなど、日本で彼らが発言した内容に関する質問は、工場でも質疑応答の席でも一切出なかった」。
タイソン側はこう主張する。
そして、午後4時に調査団は帰国の途に就いた。
・・・・・
松森:
監査(調査)員として、、、
1.
直前になって監査(調査)員の都合で時間変更をするのは駄目。
2.
ましてや、当日に監査(調査)員の都合で時間変更をするのはもってのほか。
3.
遅刻にいたっては言葉も出ません。
4.
30分では、どんな専門家でも監査(調査)は無理で、時間変更や遅刻と合わせて考えると被監 査側を馬鹿にしているとしか思えない。
5.
監査(調査)はきちんとすべきで、加工工場などを見ることなく、監査(調査)の所見や結論を述べるの駄目。
6.
「完全には洗浄できていない「印象」を受けた」は監査(調査)所見ではない。監査(調査)をきちんとしていない証拠。
7.
「(特定危険部位である)脊髄の神経根の部位が残存しているのを確認した」は、どの工程なのかはっきりさせないといけない。なお、被監査側が、特定危険部位の除去に関する取り組みなどを説明した際に、なぜ、質問しなかったのか。
8.
被監査側で述べていないことを他で言うのは監査(調査)のルール違反。
上記は、品質や環境の監査でも、クレームとしては共通するところがあります。
でも、こんなのは無いだろうなあ。久しぶりに腹が立った記事でした。
なお、私はナニ党支持とかはありません。選挙は人に対して投票しています。
先の党には、政治はミッションだと言って、きちんと国会を含めた活動報告と自分の考えをメールマガジンで報告してくれる良い若手もいるのですが、、、
でも、こんな調査団のことなんかは、あまりTVニュースには出ないですね。
最近はe-mailのことばっかり。謝罪があったようですが、相手個人からは名誉毀損、国民からは、損害賠償の訴訟があってもおかしくない。
事前に当たり前に確認すべきこと(今回はメールの信憑性)をしない方、しないで声高らかに正義の名の下に相手を叩き潰すように糾弾する方には、政治は任せられません。
どれだけ税金の無駄使いをすれば気が済むのか。
残念で悔しくてなさけないですね。
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