本日のNEWS 1998.12.09


真面目なNEWSからそうでないニュースまで。
出来る限り日替わりで提供します。


COP3一周年全国NGO活動交流会・分科会に参加して(1)


非常に長文になってしまいましたので、何回かにわけて掲載します。
ご容赦ください。

はじめに

平成10年12月6日に京都の大谷大学で開催された、気候ネットワーク主催
のCOP3一周年全国NGO活動交流会・分科会「オフィス・経営グリーン化へ
の市民戦略」に参加した。

12月5日から6日にかけて環境に関する様々なイベントが行われたが、本分
科会についてはオフィス部門の地球温暖化対策を中心的なテーマとし、民生
の業務部門において地球温暖化を防止するために何をどう取り組むかべきを
明らかにするとともに、地球市民の立場から全国の環境NGO、NPO、市民
団体、民間企業及び自治体などの様々な活動主体としての組織のネットワー
クを構築することを目的としている。

私はひょんなキッカケからこの分科会の司会として参画することになったのだ
が、正直言って最初は少し戸惑いがあった。なぜなら環境NGO、市民団体、
ISO14001のコンサルタント、大学の先生、コープ神戸、オンブズマン的な市
民オブザーバー及び行政の担当者などが各20分づつ発表して討論するとい
うこの分科会のやり方では、収集がつかなくなる恐れを感じたからである。

司会だけならば、そのような危惧は持たなかったであろうが、討論会のコーデ
ィネートもお願いしたいと言われていたので考え込んでしまった。うまくいくのだ
ろうか。

しかし、参加してそんな危惧は吹っ飛んでしまった。私は、ISO14001の環境
マネジメントシステム(EMS)構築をお手伝いしているという個人的な立場で参
加した。

環境マネジメントシステムを学ぶにあたって、環境問題や公害問題も合わせて
学んでいることもあり、一般の人よりは環境に関する知識は深く、また活動もし
ているつもりでいたのだが、「私も知らないことが多いなあ・・・。」という感じで頭
を抱えてしまった。

私の環境に関する活動は、あくまでもISO14000シリーズ規格という狭い枠の
中でのことで、地球環境や地域環境について多少の知識はあっても、それを市
民として捉えて何か活動しているかと言えばそうではない。

分科会で発表者された皆さんは、大きな環境という一つのキーワードをベースと
した活動の中で、ある意味で細分化された分野を中心に活動されており、
「あっ、こんな考え方もあるんだな。」ということを改めて感じさせられた。

私自身は、どちらかといえば企業側からの視点で環境を考えており、そのあたり
は今後も変わる事は無いと思うが、理想と現実、理念と行動内容が異なるそれ
ぞれの組織が、それぞれを批判することなくお互いを認め合った上で太いパイプ
を持てるように何かうまい方法を見つけ出して行きたい。

そんなことを考えさせられた。

失礼な話だが、市民団体の方が権利のみを主張するようなギスギスした印象で
なかったことも幸いしたのかもしれない。

皆さん、遠方(九州地区、新潟県や名古屋など)からまったくのボランティアで来
られており、その言動も好感が持てる。

気持ちが良いくらいに正直に元気に発言されていた。

環境をベースに地球市民として共生するためのネットワークの構築という大それ
たことは未だ思い付かないが、ISO14001を核とした企業、行政(自治体)、市
民団体、学校及び住民(個人)の役割りについて少し考察してみたのでご紹介し
たい。

なお、今回はISO14001について費用のかかる審査登録という形ではなく、自
己宣言で取り組みましょうというスタンスで提案している。

※次回に続く



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