本日のNEWS 1998.12.16


真面目なNEWSからそうでないニュースまで。
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友達への手紙−橋本さんのご冥福をお祈りします−


松森です。

昨日は、ありがとうございました。
また、八田様をはじめ皆様にはご挨拶も無しに帰りましたこと、お詫び申し上げます。
実は車に子供を乗せておりまして、そちらにお邪魔するまでにいろいろと考えてしまっ
たものですから、その場に居ること自体が耐えられませんでした。

完全に橋本さんを自分自身と重ね合わせて考えています。
私と年齢も近く、子供もおられ、まさにこれからという時に。

私なら病床でどう考えるだろう。

帰りの車の中でも、頭の中がグルグルと回っておりました。
何の答えも出ない自問自答が続きます。

昨晩は、友達ってなんだろう?なんてことを考えていました。

同じ職場で毎日毎日、顔を会わせていても職場仲間だけれども友達でない奴もいる。
反面、ほとんど会うことがないのに心に残る奴もいる。

私の場合は、社外の方々とのお付き合いが比較的多くあり、同じようなタイプと集まる
「類は友をよぶ」状態になったり、まったく性格が違うのに「なんでこいつと延々と話して
いるんだろう」状態になったり。

たまにしか会うことがないからこそ、心打たれ、啓蒙されるのかもしれませんが、

「あいつも頑張っているんだから俺も頑張ろう」

などと勝手にライバル心を燃やしたりしています。

会えば「俺はこうしたい!」だとか「俺はこう思う!」などとしらふの時も、飲みながらで
も延々と話続ける。

こんな仲間というか友達が多く、もちろん、相手だって黙っておらず負けじと持論を堂々
とぶって来ます。

それが私の思いと違っても、いちいち心に響くもんだから、また会いましょう!と再会を
約束する。橋本さんもそんな方でした。

たまたま焼き肉屋で飲んだ、とても元気で前向きな奴。工場長代理で39歳。

間違っても「それは難しい、無理だ。」とは言わず、何事も現状で自分が出来るか出来
ないかで判断しておられましたね。

そして、「とりあえず、やりましょう。」と言っておられました。

たかだか39歳の工場長代理でしょうが、やると決めればとことん邁進する猪突猛進型
に見えました。

山崎さんが「こいつは打てば響いてくれる。こいつと本社も含めたグループ工場の将来
を考えたい。」と言っておられたのが印象に残っています。

たぶん、家に帰っても会社や仕事の話を楽しそうに、時には苦しそうに嫁さんにしてい
いらっしゃったのでしょうね。

1日24時間、仕事のことばっかり考えておられたのかもしれません。

考えれば、焼き肉屋でほとんど肉をお食べにならず、
「最近、酒は飲めるが食事がなかなか進まない。」と言っておられました。

その時には、何か予感されていたのかもしれません。その2日後、なんと入院。

「アホやなあ。そやけどゆっくり出来てええやんか。」と考えていましたが、何故かなか
なか退院して来られない。

「また今度、飲みに行きましょう。」と焼き肉屋の駐車場で笑っておられたのですが。

「また、今度」が最後になりました。

若いので病気の進行が早い。だから強い薬を打つ。
若いから気は確かだが、身体がついていかなくなる。
気丈な方でしたので、精神的に大変だったかもしれません。

今思えば私が最初にISOと出会った際、山崎さんと八田さん、そして現場には橋本さん
がおられました。

「ISOって何?」と私が聞きにお邪魔したのが最初で、言うなれば、皆さんが私にとって
初めてのISOの先生だったのかもしれません。

昨日は、私の嫁さんと同じくらいの年齢の喪主がおられました。

山崎さんに最後に「まあ、頑張りましょう。」と言いましたが、あれは私個人では何も出来
ませんが、橋本さんの姿勢と意志は引き継ぎたい。そういう意味でした。

私は来年から本格的にコンサルタントと環境NGO活動を行います。

志に向けてスタートします。今は、それが出来る自分が幸せに思えます。
橋本さんのご冥福をお祈りします。



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