本日のNEWS 1999.11.29


真面目なNEWSからそうでないニュースまで。
出来る限り日替わりで提供します。
なお、たまに極論を自分勝手に述べている場合もありますが、これは私のHP
の中のことと思ってお許しください。

最近、配信が少なくてすいません!!




【ISO14001】
※いそいそフォーラムというMLに発信した内容ですが、掲載します。

ISO14001ってどういう規格なんだろうか?
環境マネジメントシステムという表題どおり、マネジメントシステム
の規格?でも、本当にそうなんだろうか・・・。
たまに、そんなことを考える時があります。
私がISO14001に取り組み出したとき、やはり最初に典型7大
公害や世界の環境破壊の現状などについて勉強しました。

ここが、たぶん、ですがポイントのような気がします。
極端な例を少しあげると・・・、

企業人としてならば、この公害問題や環境破壊問題について、
環境側面と環境影響を抽出して洗い出すためのチェックリストの
チェック項目の一つになってしまいます。
そして、会社のマネジメントの一部として著しい環境側面を特定し
て「できるものから手を付ける」そんな順序でしょうか。
その根底にあるのは、審査員やうるさい市民に対して説明できる
ような結果を生み出すためのシステムづくり。
PDCAサイクルをスパイラルアップしながら進めて行くというのを
聞くと素晴らしいようですが、ISO14001の規格の内容を見てい
ると、やはりこれは説明するための資料づくりとしてのシステム
構築という感はいなめません。
そして進めれば進めるほどに事務局と従業員の意識は乖離して
いきます。
事務局は会社としてのシステムの構築という名目で、従業員に
通達を出す。従業員はわけのわからないままに教育訓練を受け
てゴミの分別を始める。
従業員にとってはゴミの分別という仕事と、教育訓練という仕事
に加えて記録作成という仕事が増える。
間接的な工数の増加です。しかも給与は増えない。
だから何故にISO14001をやらなくてはいけないかという根底の
部分を理解していませんし、それを聞くべき相手も審査が近づくに
従って「やってください。」としか言わなくなる。
結果、マネジメントシステムは構築できたのか?
認証取得のためのシステムはできても、マネジメントシステムとし
ての部分は構築できていないということにつながってしまいます。

じゃあ、世界の環境破壊を勉強したときに、これにのめり込むと
どうなるのか?
極端な場合は環境NGO、NPOに所属して活動を始める。
とりあえず、何でも反対。全体的に物事を見ようとすることが少な
く、個々の事例を取り上げて問題点のみを探そうとします。
そして興味の無い人も引っ張り込もうと考えて、遠慮でもしようもの
ならば、何にもしないあんたも環境破壊の一端を担っているような
捨て台詞をはいて帰る。
ここには個人としての考え方を無視し、個人に対して環境保護とい
う名目で何か仕事や負担を強いることも多い。
そうじゃない場合は、どちらかといえば求道者的な感じでしょうか。

これが環境という側面でなく、例えばオーガニックというものでも
同じです。
これはISO14001に似た所もあるのですが、審査というものが
あります。
企業は、この審査員に対しての説明をします。
実際に口に入れる消費者に対しての説明は少ない。
・・・・・・・・
環境対策ってなんだろうか?
学者の研究対象なのか、企業のイメージアップなのか、環境NGO
の活動テーマなのか・・・。
何か、根本的な間違いを犯しているような感じがします。

だれもが肩の力を抜いて、個人が参加できる範囲で出来る環境対策。
それって、やっぱり小さな花を大切にしたり、魚釣りに行って稚魚
はリリースしたり、そういうことから始めるべきなんじゃないでしょ
うか。環境の冊子に子供の写真なんかがよく使われますが、次の
世代に何を残すかというよりも、我が子の、そして我が孫の世代に
私は何を残せるか。そう個人個人が考えると良いような気がします。
まず、私は何をするべきで何が出来るのか。それを考える。
そういった前提で、企業、役所、教育機関も環境に取り組む。
組織になれば利害がからみ、結果を残さなければなりませんが、
それが組織ごとじゃなくて組織の連携として考えられる土壌になれ
ば良い。そう考えています。
幸い、私の知る企業さんはそうじゃないですが、多くの企業さんの
場合、ISO14001事務局の一部の方を除いてISO14001は外部
への説明システムを構築するツールとなっています。
ならばISO14001はいらないんじゃないかと考えています。
一度、MLに発信したと思うのですが、環境保護とISO14001を
合わせて考えるよりも、まず離して考えて、組織として何をすべき
か、何が出来るかを環境保護の側面から考え、ISO14001について
は導入することで何をすべきか、何が出来るか考える。
そこにいるのは、私は何をするべきで何が出来るのかを考えている
個人。そうならないかな?
※ISO14001や環境NGO、オーガニックについて、嫌な部分を強調
しています。この強調したものがそのまま、私の意見ではありません。
もし、この部分を読まれて嫌悪感を抱かれた場合はお詫び申し上げます。



不定期な日記へ

昔の日記目次へ