「金属チェッカーによる金属探し」 |
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1.概要 実際に教室で利用している延長コードの被覆を剥いで銅線を観察します。軟質塩化ビニル樹脂の被覆は優秀で,普通は,赤銅色に輝く銅線が見られるはずです。この作業中,プラグは抜いておきますが,銅線をむき出したままで接続した電気機器を作動させてみましょう。少し危ないですから演示実験としますが,見るだけで電流の流れ易さがよく理解できます。 「金属チェッカー」は電流の長れ易さで金属を判定するものです。ブザーやランプを作動させる回路の一部を切り離し,その部分で触れて判定します。 2.金属チェッカー ※ブザーの音はよそ見をしていれも注意を引き易く,金属チェッカーの検出器に最適です。しかし,反応するかどうかを見守るためには,検出器のある場所に注意を集中できる豆電球などの光り物が必要です。今回は,電子ブザーとLEDを並べた照明パネルを用いましたが,この両者は必須です。 ・接触端子は,「ミノムシクリップ」か「テスターリード棒」が一般的だと思います。クリップは挟んで手放しでき,リード棒は押し当てた接触位置が見易くなります。なお,ミノムシクリップに釘などをつかませ,テスターリード棒の代用とする事も可能です。 ・通電検出用の電子機器例
紹介する「金属チェッカー」の特徴 ・LEDを10個ほど並べた「電子ブザーとLED照明パネル」を検出器に用いました。ショートの危険を避けるために乾電池作動とし,イオンへの高感度な反応を抑制するために消費電力の少し大きな電子ブザーと複数個のLEDを用いた照明パネルを利用しました。簡単なものですが,考える事はたくさんあります。 ・本体は作りやすいように木製とし,表面は合板に黒のアクリル板を両面テープで貼り付け高級感を演出しました。 ・端子とリード線は,どちらも赤色としました。赤と黒にするのが一般的とは思いますが,そこで+と−がぶつかるわけでもないので,論理的には同色でよいはずです。しかし,赤と黒バージョンも作りました。どちらがよいかは,お考えください。
両手が自由になると扱いやすい。 →図2:ひもで首にぶら下げ,空いた両手で端子を持って金属を探します。 →図3:裏面のゴム磁石によって磁石黒板に貼り付け,空いた両手で端子を持って金属を探します。
回路 ・図4:用いた電子ブザーは9V,照明パネルは6V定格でした。そこで,照明パネルには12Ωの抵抗を直列に入れた並列接続とし,006P箱型9V電池を共通電源としました。簡単な回路で,図を描くまでもありませんが,作ってみると意外と手間なものです。
「必見1」 色のある金属 「金」と「銅」だけは色があり,他はすべて銀白色の金属光沢です。金は,密度が大きく,錆びず,延性・展性に富み,高価であることなどにより金属の英雄(Au)に例える先生もあります。生徒に観察させるために,1kgの延べ棒を購入した先生もおられます。銅は,電気抵抗が小さく,錆びにくく,柔軟で,比較的安価であるため,電線素材に最適です。
「金・銀・銅メダル」 オリンピックなどのメダル素材は「金→銀→銅」です。3段階に順位付けするためには,銀白色でない金(黄金:こがね)と銅(赤金:あかがね)は不可欠です。もうひとつは銀白色となりますが,錆びにくいことを条件とすると銀(白金:しろがね)かプラチナ(白金:はっきん)となります。プラチナを採用したなら,希少価値や相場からして「プラチナ→金→銅」という順位になります。予算や色のインパクトを考えると,「金→銀→銅」が妥当なところでしょうね。そして,3段階以上のランクが作れないことになります。上位は3段階が当然と考える裏には,素材の科学的な事情もあるはずです。なお,金メダルは銀の土台に金めっきということです。 「必見2」 液体の金属 水銀は,常温で唯一の液体金属です。その特徴を生かし,体温計やトリチェリーの大気圧の実験や水銀スイッチなど,特別な用途が存在します。便利な金属ですが,融点が低いだけで特別変わっているということでもありません。鉛(釣り用のおもりでよい)などを加熱溶融して比較するとよいでしょう。歴史的には,金の溶媒として貴重で,奈良の大仏などの金めっきに用いられました。 注意:水銀は毒物に分類され(蒸気が危険),取り扱いと保管には特別な注意が必要です。 「必見3」 柔らかい金属 鉛は,手に入りやすい柔らかい金属の代表です。釣りのおもりとして,さまざまな形のものがあります。「丸型」は叩いて展性の実験に使えます。「糸おもり」と「板おもり」は手で曲げると柔らかさがよくわかります。
「必見4」 硬貨
「必見5」 ここにも金属 「金紙と銀紙」 色紙の中の金紙は黄色っぽい金属光沢をしていますが,値段からして金箔とは思えません。金紙はアルミニウム蒸着面にオレンジ色の透明塗料が塗ってあることは,試薬のアセトンやマニュキュアの除光液(入手した商品の成分を見ると,同じくアセトンでした。)などで拭き取るとわかります。銀白色はアルミニウムの蒸着面で,塗料を塗らなければ銀紙となります。 「カラーホイル」 カラーホイルという,アルミ蒸着面にさまざまな透明色を塗った色紙があります。同じく,表面の塗料を拭き取ってみましょう。どれも,アルミホイルの蒸着膜が現れます。
「アラザン」 ケーキなどのトッピングに用いるアラザンの表面コーティングは銀白色で,金属であることがわかります。袋裏面の成分表示を見ると,本物の銀であることが明記されています。錆びにくいことと毒性の心配の少ないことを考慮すると,こうなるのでしょう。展性の良さを活かした極薄の箔を利用しているはずなので,コストはわずかだと思います。なお,「仁丹」も同じく銀コーティングだと思います。
「金線」 陶磁器の周辺部などを飾る金線は,本物の「金」です。窯の中で高温で焼いても錆びない金属といえば,限られます。そして,黄色っぽい色となると「金」しかないのです。
5.備考 ・作りやすくてさまざまなバリエーションが可能なので,最初の手作り教具としてお薦めです。 |
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