2008年10月7日IMFの世界金融安定性報告(GFSR)は世界の金融機関の被った損失は総額1兆4050億ドル(約143兆円)に達する見通しと述べていましたが、2009年1月28日の報告では、サブプライムローン関係の世界金融機関損失は2.2兆ドル(約200兆円)に達すると述べています。同時に2009年の成長見通しは世界全体で1〜2%低下すると2009年3月21日世界銀行ゼーリック総裁は述べています。2009年4月のIMF報告では英米・ユーロ圏の金融機関は08年から10年まで引き続き損失を計上し、その後適度な黒字を回復するとなっています。2009年度の日本の成長率は−6.2%と推定しています。
それはさておきアメリカでの株価変動が、いまなお世界の経済・株価に大きいインパクトを及ぼしています。ニューヨークのテロから六年、オバマ氏に変わっても直ちに解決が見られるわけはありませんが、人柄からは多少期待は持てます。
日本の景気も、良くありませんが、残念ながらアメリカの方向が確立し世界の景気が回復しないと日本だけではどうにもならず、当面のセーフティーガードを準備する以上のことは期待できません。わたしとしてはこれだけの大幅な経済の縮小を迎えていつの日か反動的に世界経済が急激に活性化する日が来るのを静かに待つ以外に方法はないように思います。
現在の世界的経済不況はいわばサブプライム以来崩壊した古いやり方の資本主義が、新たな復興を求めての過渡期にあるのではないでしょうか。復興とそれに伴う市況の回復及び企業や家計のバランスシートの回復(負債利息をカバーするだけの資産の回復)には数年を要すると見ておくのが妥当と思っています。短期の変化だけ見て一喜一憂するのは無駄なことです。
国内の経済改革は未完で、減損会計を初めとして会計処理原則の変更が始まっており、最近の金融不況から世界的にデフレが深刻化する様相を呈してきました。一方、金融危機で世界的な政府の資本増強の動きやFRBの国債・住宅抵当証券・民間債務の買い取りでインフレの要素も蓄積されてきています。日本でも大量の国債が発行されていますが今はむしろ国債が買いを集めて金利は下がり気味ですからよいものの、今後国債利率の上昇とともに長期金利が上がり、それに伴って一般の金利も上がってくると思われますから、スタッグフレーション的様相も見られるかもしれません。クレジットの証券化されたものが横行しそれがどれくらいあるのかさえ把握できない混迷が続いています。日本の金融機関の損失も大きくなってきました。2004年9月には「金融機能強化法」が施行され、予防的に公的資金の地方銀行への投入が可能になりましたが、この法律は時限法で2008年3月末に失効しています。今回の金融不安の中で復活が計られ2008年12月12日「改正金融機能強化法」が成立しました。2009年1月札幌北洋ホールディングスがこの法律による公的資金導入を図っていると報道されました。投入にあたって金融庁のチェックに服さなければなりませんから、銀行にとってはなるべくこの法律の適用は受けたくないのですが、地方銀行に公的資金投入は避けられないようです。2009年3月期の経常利益が期初予想から30%以上下がる地方銀行は上場87地銀の内70行にも達しています。日銀も今回の国際的な不況で基準金利引き下げを余儀なくされましたが、アメリカのFRBも常識はずれの低金利を余儀なくされ、アメリカへの資金導入の道が絶たれた状況です。このため最近のドル安が見られます。イギリスのブレア首相も2007年6月退陣し、日本でも小泉さんの退場がありブッシュ本人および盟友の相次ぐ退場の時期を迎えています。冷泉彰彦氏のレポートからはアメリカの空気も転換しつつあることが窺えます。オバマの登場で世界史は転換期を迎えています。日本の増税は形を変えた形で医療面・介護面などの保険制度で進行しています。国の財政も破滅的で、年金制度や今後介護制度も財政的に行き詰まって来ると予想されますから、国民への負担は重くなり、内需は抑えられデフレ傾向は続きながら、一方でインフレ的な物価の上昇が徐々に進むでしょう。無駄を省くのにも程度という物があり、やがては大きな財源として消費税の諸国並みの引き上げをしなければならないでしょう。

それはさて置き私の貯蓄内容に目を移しますと、11月12日現在で預金88.8%,公社債0.0%,株式8.9%、投信1.8%,外貨MMF0.4%、野村MMF0.0%、野村MRF0.1%です。今月は株式の売却で預金の比率が高くなりました。日本人の資産に占める株式の比率平均も2009年は6.7%になりました。私は相変わらずの借家住まいで、決して金持ちではありませんが、私の資産に占める株式の比率は私の好みで上がっています。2011年11月12日現在8.9%で、まだやや高率(2009年度金融広報中央委員会の調査では一般の平均は19.0%)なのかも知れません(が、野村総研の発表ではいわゆる富裕層のリスク性資産は財産の60〜70%です。)。現在の心境は預金利息に対して株式の配当は遙かに高いと言うことがあります。外貨MMFは2010年3月ギリシャの金融危機がユーロの信頼を脅かしましたのでユーロは豪ドルに乗り換えました。それで現在は豪ドルとニュージーランドドルしか持っていません。11月12日現在、利率は豪ドル年利4.202%、ニュージーランドドル2.164%、ユーロ0.453%です。全般に低金利ですが、国内の野村MMFは0.103%、野村MRFは0.067%です。銀行の普通預金利息は0.040%(年)ですから野村MMFでも約2倍ということになります。外貨MMFは為替が絡みますから原則は為替の動きを洞察するべきものです。為替相場の変動も激しく円高で大きい評価損が見られます。豪ドルは米ドルほど円高は見られませんので静観しています。現在これらMMF,MRFで月間総計約460円の分配金があります。
円高がいつまで続くか関心がありますが、来年度は国債の発行高が増加する見込みですから、ギリシャの例を引くまでもなく円に対する信任は薄れ、円安方向にぶれていくでしょう。さらに外国が軌道修正して金利の引き上げをする流れが生まれてきましたからいずれは円安に向かうでしょう。
すなわち日本でも国債増発となり、これを嫌って次第に長期金利が上昇する傾向を見せていますが、注目されるのはオーストラリアが政策金利を引き上げたことです。これは先進国では初めての例で2009年10月6日0.25%、11月3日にさらに0.25%引き上げ、2010年3月さらに0.25%引き上げ4月、5月、11月にそれぞれ0.25%引き上げて4.75%になりました。現在の我が国金利は0.10%で一般の預金金利もゼロに近く、金融機関ことにゆうちょ銀行は現在国債を購入して国債金利で営業している状況で(海外投資家の日本国債所有率は5.2%)正常な金融活動を怠っているのが現状ですが、これも政府が国債の販売先を金融機関に依存しているからです。これから他の先進各国で政策金利の引き上げが次第に進み出すと、ゆうちょ銀行の破綻をはじめ金融危機が発生します。我が国でもどのような対応がとられるかは関心があります。
国内株式は8月26日現在、日経平均 8797.78円(7月時点では9833.03円)です。
どう見ても日本の金融システムは諸外国と比べて、根元が腐っているといっても良い状況が続いています。ですから、改革を加速せざるを得ません。
2003年5月17日りそな銀行は公的資金の導入を要請し、同日金融危機対応会議が開かれ、2兆円の資金投入が決定され、事実上国の管理下に置かれました。注目されたのは銀行側の繰り延べ税金資産の算入にあたり、監査法人が資産算入の過大を指摘し、それによって銀行が公的資金導入申請に追い込まれたことで、他の金融機関でも同じような事態が起こらないとも限りません。早くも他の銀行でも繰り延べ税金資産の算入圧縮とこれに伴う資本増強は既定の路線となってきましたが、現在の金融不安とBISの規制変更も重なって資本増強に直面しています。
大手銀行は確かに一時期不良債権の整理が進んでいました。2006年3月末現在の公的資金の状況は別表の通りでした(預金保険機構年報などによる)。

しかし最近は金融不安のため銀行の状態は悪くなっており、JALの政府による救済もJALを通常の破産処理に持ち込むと融資している銀行に不良貸し付けを生じ、銀行の損失が大きくなるのを見過ごせないためです。2010年8月金融庁の発表では2010年3月期の主要銀行の金融再生法開示債権は11.7兆円で前年3月期より0.2兆円減っています。不良債権処分損は少し減り昨年同期の3.1兆円から1.7兆円になりました。
資本積み増し必要の理由は次の点です。「要管理先債権」とは、ゼネコン、不動産、流通の大手など業績低迷で返済が滞りがちな企業向けの債権のことで、破綻(はたん)の可能性が高い「破綻懸念先」の引き当て目安が70%なのに対し、「要管理先」債権は30%と引当額が少なく、銀行は「破綻懸念先」認定を甘くして「要管理先債権」としているのです。金融庁は「割引現在価値(ディスカウント・キャッシュフロー=DCF)」という方法で要管理先債権を査定する方針を固めましたが、銀行は唐突なルール変更だとぼやいたものです。しかしこの方式の採用によって不良資産の「引き当て」も個々の資産に対する合理的な引き当てが可能になり、「要管理先」から「破綻懸念先」に移行するものが出て来て、銀行は高率の引き当てを迫られます。銀行はこの問題「要管理先」債権の整理を進めて相手を倒産に追い込むか、そうでなければ「破綻懸念先」と認定して引き当てを増やさねばならず、UFJ銀行のように資本金の不足を生じるのです。自ら増資の道を講ずるか、さもなければ優先株を発行して公的資金を注入して自己資本を増やすことを避けられなくなりました。
2006年12月国際決済銀行は新BIS基準を実施しました。この基準は融資先の格付けや融資規模も引当金算定に組み込むリスク管理の強化を促す内容になっていますから、なお一層不良債権の処理を促すものとなっています。新BIS基準は金融庁の監督強化と金融機関側の情報ディスクロージャーの強化も求めています。この情勢の中で今回の株価低下で保有株式評価額が下がり自己資本の毀損が進みました。
2009年9月4,5両日に開かれたG20財務省・中央銀行総裁会議では国際的に活動する主要銀行の自己資本規制を強化する方針で一致しました。この結果今後銀行の収益は低下するかもしれません。
2010年9月12日バーゼル銀行監督委員会は世界的規模で活動する金融機関の狭義の中核的自己資本比率7%を最低比率とすることを決めました。自己資本の内容は普通株と内部留保に限定されます。この新自己資本規制の導入は、2013年から段階的に導入され、6年間を経過期間とし2019年1月に完全実施されます。世界的に国際的な銀行は増資を迫られることになりそうです
今回の金融不安で、政府は「金融機能強化法」を復活しました。また三菱UFJ銀行は今年度中に最大1兆円規模の増資を検討し、みずほFGも増資を検討しています。三井住友FGも2009年3月期3900億円の赤字に転落し、8000億円の増資に踏み切ります。邦銀も盤石というわけではないのです。
これまでの政治の先送り基調もこれ以上の赤字財政の余裕は消え、終着駅に差し掛かっています。格差は地方と都市の間で著しくなってきました。地方と都市の格差は徴税上の格差があり政治的に調整して行かなくてはなりませんが、個人の格差は自分を他人と比較することで生まれる認識です。しかしすべての人が他人と異なる生活観の上で生活しているのですから異なる見返り(格差)が生まれてもそれは当然のことだと思います。それを政治的に格差をなくしようとすると一方で不公平の気持ちを生み出すでしょう。何によらず個人の意識に政治が強権的に臨むことは私の好むところではありません。政治は個人がそれぞれの気持ちでフルに生きていけるような社会的環境の整備に努力するべきものだと思います。戦時のようにすべてが政府の手に委ねられた状態はお断りです。
2003年は「戦争の年」とブッシュ大統領は宣言し、国連無視のイラク攻撃を3月始めました。アメリカを「神の恩寵の国」と称するに至ってはユダヤ人の抹殺を計ったヒトラーの人種的優越思想と変わらず、キリスト教原理主義ともいえるブッシュの考え方はイラクのフセインにも勝る危険きわまりないものでした。この調子で神に選ばれたアメリカが宣言すれば何でも先制攻撃の対象に出来ると言うのは物騒な話です。戦争は膨大な予算の支出を迫るもので、たとえば膨大なイラク戦費の支出に対する2005年8月現在のニューヨークタイムズの見積もり−−これまでの戦費2500億8000万ドル、これからの5年間に掛かる戦費4600億ドル、退役兵に掛かるコスト3100億5000万ドル、戦費赤字の利息2200億ドル、戦争による原油の値上がりを仮に5ドルとみて米経済へのマイナス効果1100億9000万ドル合計1兆3700億2000万ドル−−や、米経済学者 Joseph E. Stiglitz(Nobel Prize in Economics (2001))著Three Trillion Dollar War: The True Cost of the Iraq Conflict(2008年3月)の内容に
注目しています。ステグリッツによると、すでに『対テロ』戦争で6460億ドルが支出されていますが 2017年までの作戦費は9130億ドルに達し、帰還兵への障害手当や生活保障に7170億ドル、軍需品の更新費用に4040億ドルを必要とし利息借入金を加えると総額3兆4960億ドルになると算出しています。(この本は2008年5月「世界を不幸にするアメリカの戦争経済」として徳間書店から翻訳が出版されました。)
サブプライムローン焦げ付きからアメリカの危機はますます加速しています。危機打開のために必要な資金の前ではイラク戦費も影を薄くしています。現在の金融危機を迎えて、オバマ大統領も戦費の増大に危惧を表明しました。アメリカでもまもなくベビーブーム世代が定年を迎える時期がやってくるので、年金問題が大きい問題となってきています。アメリカ経済は楽観を許しません。ドルへの信認が弱まり、ロシアも外貨準備にユーロの組み入れを増やしましたが、各国中央銀行の外貨準備高に占めるユーロの比率は00年末の約18%から06年末には約25.8%に拡大しているといいます。中国人民銀行は2006年11月保有外貨中のドルの比率を減らしユーロを増やすと言明しました。カタール・アラブなど産油国中央銀行もユーロの割合を増やしています(しんぶん赤旗2006.12.31)。2008年4月30日イランは原油取引で米ドル決済を全面的に停止したと述べています。私は現在こそユーロも金融危機で価値を落としていますが、いずれはユーロは高くなると見ています。ブルームバーグのデータによると、各国中央銀行の中には外貨資金の準備にあたり2010年4−6月期は新規資金のうち63%をユーロと円に当てていると報告しています。最近のギリシャの信用不安が全世界に大きい影響をもたらしたのもこの結果ではありましょう。最近の状況を総括すればアメリカ経済の再建には膨大な金と時間が必要でしょう。いまはイラクの今後に見られるように、すべて不透明の中に明確な羅針盤はないままに推移しています。私から見ればブッシュの「テロとの戦い」のスローガン自身が眼を真実からそらせるための意図的なものであったと思っています。
小泉内閣の政策については発足当時抱えていたいろいろの経済問題の克服にはあの路線も必要であったように思います。しかしその改革はアメリカに倣う路線でしたから当時の新自由主義路線の影響を受け、規制緩和が行き過ぎ、その結果いろいろの問題も生まれました。2009年からはいよいよ地方の「自治体財政健全化法」が実施されますから地方税・介護保険料・医療保険料の急激な引き上げ、それに連鎖的に起こってきている福祉関係の給付も切り下げが進むでしょう。私の住んでいる京都市でも財政の赤字は放置できない段階に来ています。大阪府の橋下知事の施策のような事態が日本各地で必要になるでしょう。私のような老人には深刻な不安の気持ちを抱かせます。しかし国・地方の合計1,000兆円にも及ぶ財政赤字を抱えている現状では昔のような給付は望むべくもありません。(ない袖は振れぬと言うことわざが日本にはあります。)結論としては各自が自分の裁量で自衛するしか方法はなさそうです。オンリーワン企業の業績は上り坂なので、株価の上昇や配当金の受け取りの形で減収をカバーしようという気持ちが正直なところありますが、全般的な不況の中で今年および来年3月の企業決算は厳しくなりそうです。特定財源を中心にまだまだ政府・自治体で削れる余地が見られますから政府を監視していく姿勢を強めなければなりませんが、福祉などで国際水準の給付を求めるならば収入面でも国際水準の消費税を容認しないと必要財源の規模を考えると実現は出来ないだろうと思っています。重箱の隅をつつくような検証も必要ですが、いくらやっても900兆円を超える国家の赤字をカバーすることは考えられず、新しい財源の設定がどうしても必要でしょう。民主党の政策もすべては見直しによって20兆円は出てくるという前提でしたが、この前提は崩れてきています。お金もないのに「子ども手当」5兆円強というのではバラマキ以外の何者でもなく、国債の増発を招くのみです。負担を避けて国に出費を望んでもそんなことが続くはずがありません。
小泉政治を振り返ると、古い自民党的なものが大幅に壊れました。この点は小泉さんの成果であったと思います。最近では格差問題などで小泉政治の負の部分がクローズアプされてきましたが、ここ数年の難局を乗り切るために小泉・竹中チ−ムの打ってきた手法はやはりあの時点では必要であったのではないでしょうか。小泉さんも竹中さんも議員を引退しました。これからは、新しい時代に入ると思われます。国民は小泉・竹中仕様の改革路線との決別を望んでいるのに安倍さんは相も変わらぬ改革を叫び、総スカンを食らったのが前回の参議院選挙でした。政治的にも変更を余儀なくされるでしょう。内閣が変わっても財政再建問題はなにも変わらないのですから、今後ますます国民の負担は大きくなり、我々の生活へのしわ寄せはきつくなりこそすれ、楽にはならないでしょう。民主党政権に変わって、これからの施策が注目されますが私は期待できなくなりました。ましてこれから震災と原発の被害がじわっとボディブロウのように効いてくることが予想されますから、いよいよ気楽なことは言っておれません。
私から見て小泉さん、安倍さんの政治のもっともよくなかったのは、現憲法無視の風潮を醸し出したことです。強い米国依存の強化は我が国の防衛力のアメリカの戦略への組み込みを許し、戦後の平和憲法政策を事実によって壊してしまいました。北朝鮮の存在もこの風潮を助長するのにフルに利用されました。自衛隊のイラク出兵は海外での武力行使による問題解決への道を均しました。自民党政権は60年前の深刻な反省などどこ吹く風、軍備を否定してでもユニークな平和国家を創るのだという戦後の新しい日本を否定してしまったかに見えます。私の別館ホームページで見られるように、原爆の悲惨を唯一体験したわが国では幣原元首相の核戦争へのおそれはなくなってはいないのです。今度大規模戦争が起これば原爆の悲惨が現実化することは明らかです。戦争の危険は小さい内に揉みつぶし、世界に誇るべき現憲法の大道を全世界の人々が尊重する流れを創らなければなりません。その日本人がこの大道を自ら否定し戦争に荷担する道へ向き始めたのは小泉さん、安倍さん、麻生さんの責任です。糾弾しなければなりません。この点は民主党に変わったので多少明るい展望が抱けます。
アメリカのFRBは2008年12月16日政策金利を引き下げ、実際上0%としました。これはサブプライムローン破綻による市場の資金不足への対策です。欧州中銀も2011年4月7月にそれぞれユーロ圏15ヶ国の政策金利を0.25%引き上げ年1.50%としました。金利の高かったニュージーランドも政策金利を引き下げ現在2.5%です。わが日銀も2008年12月19日に各国の金利引き下げの動きに連動して0.1%としました。いずれは日銀も基準金利引き上げの動きを加速しなければならないときが来るでしょうが、その時待ち受けるのは膨大な国債価格の低下による大混乱です。2010年5月末現在国内銀行の国債保有残高は138兆円で過去最高になっています。銀行の資金調達金利は〇.1%程度ですから国債の10年物でも1.3%の利子が得られます。国債の購入は銀行にとって貸し倒れの危険のある市中への貸し出しよりも有利かつ安全な運用になっているのです。日本では長期国債の発行は金利の上昇を促しますから、発行を抑制し、短期国債に頼る傾向を持っています。いわば人為的に長期金利は抑えられているのですが、このような1400兆円の国内資産をバックに資金の国内での循環で収まってきた鎖国事情から円の水準も実情よりも高く海外で認知されている現状で、結果として円高で輸出は抑えられ、工場の海外移転を促進して国内産業活動の低下を招くに至っています。これからの政府のバラマキに伴う今後の国債増発は国内での消化に限界が来ていますから、海外の投資家に消化を求めるような事態になり、日本の信用が下がると資金調達金利も上がり、国債価格の低下が起こって来るでしょう。国の借金が金利の増加で返済不能に陥るかも知れません。それにしても預金金利の低下も政府の政策によるものですが、庶民資産の損失が慢性化していますね。銀行の未曾有の収益が報じられて東京三菱UFJ銀行での旧頭取への退職金各1億円の支払いが話題になりましたが、預金者庶民の利息低下による損失の回復を放置する姿勢には義憤を感じます。日本の預金金利がせめて3%にならない限り、まともになったとはいえません。しかし野村証券金融市場調査部長菊川匡氏は「少なくとも今後10年間、日銀が利上げに動くことは難しい」と2010年8月19日述べています。政府負債残高が大きいので利上げが政府の負担を大きくするからです。ここ数年銀行は過去の損失補填のために法人税を納めていませんが、せめて法人税を払わない内は政党への政治献金や旧頭取への給付は見送るべきでしょう。
外交面では日中国交回復25周年にも小泉さん自身の訪中はできず、公的な日中関係が冷え切りました。これは小泉さんの誤った歴史認識による靖国参拝のためです。自分の「我」にとらわれて首相としての政治の大道を誤ったからです。 竹島問題をきっかけに日本に対する姿勢を変換した韓国も靖国参拝を問題としています。韓国の大統領が替わり北朝鮮に対しても政策の変更が見られますが、日本のように対決一本槍ではなく、「実利」の路線ですから経済的にペイするならば見返りに北朝鮮との協調路線も取ることでしょう。少子高齢社会を目前にして対アジア関係の改善なくしては、わが国の将来は開けないのです。自衛隊の海外派遣、有事法制で熱を上げるよりも考えなくてはならないと思います。陸上自衛隊のサモワからの引き上げは実現しました。浄水活動など資材と技術を現地に譲渡して、さっさと帰国する方が現地のためです。海上自衛隊の引き上げも民主党政府になって実現しました。中国・アジアの諸国と友好して貿易を伸ばし、アジア市場への進出をもっと真剣に考える方が景気回復と少子高齢化の日本経済に役立つのではないでしょうか。例えば財務省の貿易統計速報を見ても平成23年6月の輸出入ともアジアのウエイトが大きいことがわかります。対米輸出8594億円に対しアジア向け輸出3兆2443億円。輸入も対米5123億円にたいし、対アジア2兆5704億円です。このように既にもう大きい変化の時期を迎えていることは明らかです。鉄鋼も現在減産に追い込まれていますが、長い目で見て中国・アジアの需要は拡大を続けるでしょう。成長を続ける中国市場を意識して、日本の中小企業でも中国への進出が盛んだという報告をNHKで見ました。貿易赤字の中にあるアメリカも不況と戦争体制の中で基本的にドルの値打ちも下がりだし、逃げ出した資金は日本に向かう気配も見られます。2002年7月16日、遂に為替相場で1ドルが116.26円、1ユーロが116.95円になりユーロの方が高くなりました。記念すべき日です。2010年7月はギリシャの債務不安もさることながらアメリカ国債の発行上限を廻って民主・共和両党の駆け引きがあり、米国債のデフォルトまで言われるようになりました。このため米ドルが下落しし、その後多少の変化はありましたが現在1ドル=1.4434(7月1.4393)ユーロ(2011年7月29日)となりました。円の価値も8月26日現在1ドルは76.96円(7月76.73円)、1ユーロは111.08円(7月110.44円)前後で推移しています。 アメリカに同調してイラクに派兵をしないと日米安保にひびが入るといいますが、日本が持つ膨大なアメリカ債と日本基地のウエイトを考えればアメリカこそ日本に逃げられては大変な事態になるのをよく知っているはずです。米国の金利引き上げは日本が既に保有する大量の米国債に膨大な評価損を発生することを予想しなければなりません。私は外国へ投資をする場合、当面は、アメリカではなくてオーストラリア、ニュージーランドにしています。
2007年5月三角合併が解禁されました。こうして日本の会社も世界的な視野を持って経営していかなくては容易に外国の企業の吸収合併を受けることになります。外国の企業が100%出資の子会社を日本に作り、この子会社が他の企業の買収を親会社の株式との交換でできることになるからです。まずこのことを頭にたたき込んでおく必要があります。最近では中国の会社の日本企業買収の動きも盛んになってきました。2007年3月期の株主総会の空気は昔と比べて大きい変化が起こり出しました。最近の配当金を増やす動きも吸収合併防止策の一つでしょう。
さて、2008年3月サブプライムローン関係でFRBは欧州の中央銀行と協調して市場への資金供給に踏み込み、サブプライム関係証券を28日間担保として受け入れ国債を貸し付け、貸し付けを受けた機関はこの国債を担保として資金を調達することができる期日物証券貸出制度(TSLF)をとりましたが、この措置でも金融不安は静まらず、12月16日FRBは公定歩合をさらに0.75%引き下げ0.25%にしました。政策金利も引き下げ0〜0.25%になりました。
これでFRBも日銀同様金利面からのテコ入れの手段はなくなったことになります。また金利目的の海外からの資金流入もストップするでしょう。
今月の経済面を振り返ってムーディーズが日本国債の格付けをAa2からAa3に引き下げたことは当面は織り込み済みであまり影響はないようですが、やはり長い目で見ると国債の消化に危険信号がともったと言うことでしょう。
3月11日の東北関東大震災は予想を超えてものであっただけに株価は大幅に下落し、震災のみならず原子核発電所の危機は未だに収まらずむしろ危険の度合いを増して今日に及んでいます。損害は推定10兆ないし25兆とされ、今後の経済の負担は恐ろしい額に登るでしょう。ただこの機会に外資は低下した株価を狙って大幅な買い越しになっています。
オバマさんの最大の懸案、医療保険問題が一応解決され大統領の勝利が見られ、今後の政権運営に明かりが見えました。金融危機に対する反省から提案された金融規制案も両院を通過し大統領は2010年7月21日署名しました。この金融規制改革ではリスクの高い取引を規制し、FRBの監督権限の強化が実施され、更に金融安定監視評議会と消費者金融保護局が新設されます。評議会は金融システム危機の事前の監視・対応を行います。財界の抵抗でこの法律もかなり抜け穴を抱えおり、またその具体化にはまだ数年の年月を要するでしょうが、これまでの野放しの金融活動に歯止めを掛ける点で、これからの資本主義に対する包括的な制限を課するものにはなるでしょう。
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2010年4月22日オバマ大統領はクーパーユニオン大学で演説し、金融規制法案成立を促進するために演説しました。日本経済新聞によるとその骨子は次の通りです。
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★ボルカー・ルールの採用
★デリバティブ取引の透明化
★金融利用者の保護策
★役員報酬等に対する株主発言権の強化
★大手金融機関精算システムの構築
★金融規制改革への抵抗を止めるように金融界に要求
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この中に今後の規制の方向を窺うことができます。
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2010年11月10日オバマ大統領外遊中に大統領諮問機関「財政規律改革委員会」は3.8トリオンの財政赤字削減策を発表しました。提案がこのまま実現するとは思われませんが、今後の大統領の施策の方向は窺えるでしょう。その骨子は次の通りです。
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★公的年金の満額支給を69歳に引き上げる。
★50万ドル以上の不動産ローン利子の税額控除を廃止する
★1ガロンあたり15セントのガソリン税増税
★法人税率を26%に引き下げる
★連邦政府人員の10%削減
★100ビリオンの軍事費削減求
★診療報酬抑制による医療費の伸び率カット
★議会主導の補助金(イアマーク)の全廃
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2010年12月3日超党派の財政規律改革委員会は必要な賛成が得られず、議会への提出は見送りました。しかし、この中にオバマ施政の哲学を窺うことができます。
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これらの規制強化や医療制度の成立は国民の負担を増やし、アメリカのこれまでの理念である、「国民も自立的に努力するものが報われる。」を脅かすと、ティーパーティーを軸とした反対が強まっています。
私の見るところでは現在は新しい資本主義建設の準備期間ではないでしょうか。この過渡期はおそらく数年は必要とするでしょう。その期間がすまないと株価の低迷も抜け出すことは出来ないでしょう。その日が来るまで株価の変動に一喜一憂することを止め、静かに待ちましょう。自由を掲げて展開されるアメリカのティーパーティーの動きが以前の新自由主義の復活を意図するものならば困ったものです。
信州大学の真壁教授は現在の経済状況は「ニューノーマル」という定常状態にあり、低い成長率が続くと観ておられますが、私も同感です。日本の完全失業率は、6月では4.6%、失業者数も293万(前月309万)でともに少し下がりました。価格低下はまだ進んでいますからデフレの今日、当分デフレからの脱却、景気の持ち直しは期待できないのが現実です。ヨーロッパの金融不安は今なお深刻で、アメリカでも銀行の破綻は今なお増え、6月には年初来139行になりました(2011年6月17日現在)。2008年は25件、2007年は3件だったといいます。これは米連邦預金保険公社の発表です。業務用不動産への融資の損失が原因と見られます。新たな危機が心配されます。本格的に今回の騒動を脱するのは2010年の年末頃だと思っていましたが最近のヨーロッパの経済危機と併せて資産の劣化とこれまでの負債の両者の精算には相当な期間が必要ですから景気の回復には相当な年月を要するでしょう。
金融庁は欧米に比べ日本の金融機関に対するサブプライム関連商品の影響は軽微との見方を変えていないものの、「注意深く見守っていく」としています。日本でも農林中央金庫が5兆6,000億円、三菱UFJグループが3兆3,000億円を保有し、これ以外にも日本生命・みずほFG・第一生命など多数の機関が保有しています.今のところ、アメリカでもこの危機的状況は収まるどころか日本の嘗ての金融危機と同様いっそう深化して行き、解決のめども立たない現状で銀行の倒産が進んでいます。4月もゴールドマン・サックスのサブプライムローン破綻を見込んだ営業作戦に政府の告発がありました。シティバンクも2月27日実質上国有化されました。このアメリカの危機の影響は全世界の株価に及んでいます。
サブプライムローン関連の損失は、集計しますと国内金融機関の総損失は1兆8,000億円を超すと推計されています。国内の外資系会社でもリストラが進み始め、オフィスビルの空室率も高まってきています。サブプライムローンの債券化とその高金利など少し考えれば必ず破綻することがわかるのに大銀行や証券会社が手を染めたという事実こそ私には解せないところです。日本の株式市場も影響され、市況はいまなお大幅に悪化しています。

現在、8月01日〜8月19日までの売買が明らかになりましたが、東京・大阪・名古屋三市場の取引は、外人 7944億円の売り越しにたいし、個人6008億円の、また法人5823億円の買い越しとなっています。外人の売り越しが進み、個人・法人の買いが対照的に増えています。今月の株価の低迷はこの辺りに原因がありそうです。2000年度1兆8,520億円の売り越しであった外国人投資家が2001年以降は毎年大幅の買い越しを続け2003年以降2006年を通じての買越額累計は36兆1,642億円に達していました。
日本の不動産業界は外資系投資ファンドがこれまで不動産に投資してくれたので資金が回収でき、新たな不動産の建設や取得が可能だったのが外資系投資信託の引き上げで出来なくなり、倒産に追い込まれている事例が見られました。
私は最近新しく各国政府系ファンドの注目すべき動きが活発化しているのは注目しなければならないと思っています。2008年6月の経済協力開発機構(OECD)の閣僚理事会で採択する政府系投資ファンド(SWF)についての宣言案によると、閣僚理事会はSWFを「信頼できる長期的な商業目的の投資家で、世界的な金融安定要因」と評価しています。ただ、投資が政治目的を動機とした場合には、「国家安全保障上の懸念を引き起こしうる」と指摘。SWFに透明性とガバナンス(統治)の強化を促しました。宣言案は、SWFの投資を受け入れる国の原則も示しました。保護主義的な障壁の排除や差別的な取り扱いの禁止を求め、国家安全保障上の懸念がある場合の制限措置についても透明性や説明責任を果たすよう要請しています。この事態でも旧自民党政府にはJ−パワー問題に見られるような外資排除の姿勢が見られ、いよいよ外人の日本投資への意欲をそぐようなことをしていました。 サブプライムローン騒動もご覧ください。
今回の破綻は、マネーゲーム的な資本主義、投資銀行の破綻ですから、これまで数年のアメリカ経済のあり方の崩壊を意味します。アメリカはこのマネーゲームで世界から資金を集めていましたが、その終焉です。私たちはおそらく戦後60年間続いてきたアメリカ中心の世界経済のあり方の崩壊に直面しているのでしょう。そういう意味ではまさに百年に一度のドラマのさなかに証人として存在しているのかも知れません。世界の経済秩序がアメリカ経済も含めて更新され抜本的な新しいあり方−健全な資本主義−が見られるようになるまでには数年を要するでしょうから、日本の株価もまだまだ見通しのつかない時代が続くでしょう。さらに今回のギリシャの破綻は今後日本でも放漫な財政支出が続くと、国債の国内消化の余裕がなくなった現在日本の財政破綻が現実化する危険を予想させます。
日本のアジアからの孤立は小泉さんの靖国認識が原因で進みました。靖国問題は歴史認識の問題ですから被害を受けた国々には正に国交問題なのです。このことが分からない総理を持つ事は悲劇的でした。安倍首相は自分の考え方を出すのを控えて村山談話・河野談話を継承すると述べてひとまず中国・韓国との首脳外交を回復しました。こうしないと孤立化は救いがたく進みます。民主党政権になってこの方面の心配は減りました。
日銀の量的緩和政策の廃止でも急激に金利を引き上げるコトは出来ないでしょうが、明らかに金融政策もいずれは転換をし、0%金利の時代は遠からず消えていくでしょう。会社の正しい業績の把握に基づいて投資はしますが、投機的マネーゲームは私の採るところではありません。金融危機に対応する各国の資金投入を契機として、いずれ物価の上昇が進むでしょうが、大量の人員整理や賃金の低下でさしあたっては、日本はデフレ傾向で金利も低い状態が続くでしょう。世界ではごく普通の3%金利が日本で現実のものとなるには数年掛かるでしょう。現在ゆうちょ銀行の定額貯金でも少し金利が上がったと言っても100万円預けて一年後の利息は600円(0.06%)ですからおかしな国です。それでいて2007年3月期も主要各銀行利益はともに過去最高のなのですから、不良債権処理も預金者の犠牲の上に処理されたのです。私は日本の基準金利の低いことも世界的な金余りに一肩貸してきたのでないかと思っています。日銀の現在の政策変更をもっとも恐れているのは政府で、国債利息の高騰を恐れているのです。しかしこのような利息ゼロというような不条理なことがいつまでも許されるはずがありません。早晩金利の上昇は避けられず、国債の暴落も起こるでしょう。
政府に必要なのは本当の弱者に対する国としての温かい施策ですが、弱者に対する対策は著しく欠けています。地方と都市の格差も大きく先般の衆議院選での自民党・公明党の大敗を招きました。民主党政府になって福祉にやや力が入ってきましたが、財源も捻出できないのに福祉支出を増やすのでは選挙目当てのバラマキとしか言いようがありません。私は基本的には国に頼りすぎることなくそれぞれ個人が自律的に自由に生きることを望みますから、國に頼る気持ちはあまりありません。社会主義理念には夢を空想できますが、現実には政府与党党員の特権や党員官僚の跋扈と労働者の非能率が見られたのが過去の世界の歴史の教訓です。地球温暖化問題、資源の枯渇を考えると、無限の生産力の拡大を前提とした富配分の社会思想は空想でしかないのです。
地球温暖化と二酸化炭素の問題は深刻で、ロシヤの京都議定書批准から、わが国もいよいよ二酸化炭素の削減にとりくまなければならなくなってきました。環境税の導入には反対が強いのですが、導入は逆にエネルギーの効率的使用を進める技術面での発展を促すことが考えられます。いまは一時的に収まっていますが基調としては石油の需要は増える一方で、現在も石油埋蔵が新しく発見されているとはいうものの、いずれは枯渇の時期を迎えることは明らかです。むやみに原油の消費を増やすことはできないのです。化学産業では現在石油は不可欠ですが、そのためにも少なくとも燃料としての石油消費は抑えられなければなりません。バイオエタノールの自動車燃料化がある時期クローズアップされましたが、他方食料資源との相克が語られました。この潮流を変えるには燃料電池の一日も早い実用化が待たれます。全体としてのエネルギーは電気で、問題が多いとはいえ究極的には化石燃料には頼らず、質量をエネルギーに変換する原子力によって作られた電力の利用しかありませんが、原子力利用に携わる人々の意識の変革がないと先般明らかになった原子力発電所での臨界状態や今回の福島騒動で露呈した杜撰な原子力の扱いには将来への危惧を抱かざるを得ません。手放しで原子力歓迎とはいきません。
しかし未来を眺望すると、核融合も含めて原子力利用の研究の進展と安全化、一般への啓蒙が進むことが欠かせません。いま考えていること 330(2008年08月;2009年6月)―地球温暖化と原子力発電―もご覧下さい。
高速増殖炉もんじゅは近く再開されるようですが、液体ナトリウムを使うので原子炉の危険に加えてナトリウム事故の心配があります。化学的にはナトリウムは活性が高く水とも激しく反応しますから、いったん事故が起こるとその処理が非常に難しいと思います。わたしはむしろTWRの実用化研究の方が良いのではないかと思っています。
菅首相は及び腰ですが、TPPへの仲間入りを決意しました。第3の開国と言っていますが、そうかも知れません。農業のあり方を根本的に変えないと仲間入りは出来ないでしょう。その点でも開国と言う言葉が相当でしょう。TPPへの加盟は将に維新に匹敵する、有無を言わさぬ農業問題の改革を迫り、このままではどうしようもないところに来ている農業のあり方への革命的覚醒になると思います。
ブッシュの独善的な、ありもしなかった大量破壊兵器発動の危機を「錦の御旗」としたイラク攻撃は基本的には立派な他国侵略戦争でしたから、ゲリラ戦の様相は強まる一方で、オバマ大統領は2010年8月末までに大半の兵士のイラク撤兵を実現しましたが、全軍撤退は11年末です。これまでのアメリカ兵の死亡は戦死・事故死を含めると未確認まで含めると4,474人(先月4,474人)に達しています。このほかイギリス兵179人その他の国の兵士139人に達しています。オバマはイラクからの大幅な兵員引き上げは決意しましたが、アフガニスタンへの増派も奏効せず、撤退を考えています。アフガニスタンでもアメリカ兵の死亡は2001年以来の累計は1,748人(先月1,680人)その他の國の累計も945人(先月931人)に達し、増加の傾向です。
さてわたしの貯蓄の約1/3を占める預金を中心に、日常項目別に記しますと8月26日現在その内訳を見ますと、ビッグを主とする信託銀行預金33.6(先月33.6)%、現在までの簡易保険払込額14.3(先月14.7)%、ゆうちょ銀行(定額貯金、家内の福祉定期、など)28.9(先月29.2)%、病院建設協力預金(無利息、無保護)5.1(先月5.2)%、金貨1.5(先月1.6)%、貯蓄預金を主とする京都銀行6.7(先月4.7)%、医療費基金(野村MMF・外貨分)10.4(先月11.0)%、野村MRF0.1%(先月0.1%)となっています。基本的には先月と変わりません。信託銀行のビッグも2009年9月から募集を止めましたから、この家内名義の預金は家庭裁判所の意向もあり、成年後見人としては投機性のない変動金利定期スパートにしています。ヒットの募集はなくなりました。1月から家内は私の病気でいくつかの病院を転々としたので病院への支払いが必要となり、ビッグ・スパートの一部を解約して中央三井の普通預金に入れています。
今後転居を迫られるときが来ると予想されますので内容の大きい書き換えが必要になると思いますが、現時点での遺言は現金・預金・投信は家内に、株式は子供に相続させることにしています。
やっと気付いたことですが、一般論としてはデフレやリストラが進行しているとき株式や投資信託は値が下がるものだと思って間違いありません。株式はインフレに強いといわれますが、それはインフレに順応して値が上がるということで、裏返せばデフレに対しても同様の反応を示し、企業の収益が落ちますから株価の低下が起こるのが当然です。
個々の会社・個人の力量ではどうにもならないもっと大きな歴史の流れが大きい意味を持ちます。その意味では資産運用もすべて個人の責任にするのは誤りで、個人の努力には限度があるというべきでしょう。
個々の株安の原因にはいろいろあります。現在のクラレ・日本製鋼所・ソニー・ホギメディカル・日立金属・シスメックスの株価はまだ安値と見ています。日本株低迷の原因としては、世界特にアメリカの株価の不安定さに加えて、会計基準の変更で国内では銀行以外でも退職金・退職年金関係の積み立て不足解消が避けられず、また2001年9月期から保有株式の時価評価も始まりましたから、決算ごとの時価損益が業績に大きく反映され出しました。これを避けるためにも、持ち合い株が放出されています。大和総研資本市場調査部によると、上場事業会社のうち持ち合い株式を持つものの比率は金額ベースで1991年には14.57%でしたが2002年には2.76%、08年にはややふえてはいますが3.99%と減っています。
現在の金融危機から時価会計を凍結しようという動きも見られますが、杉田庸子氏によれば世界のどこにも時価評価を見あわせる現象はなく、現在の時価会計の枠内で、現在の異常な状況下に置かれた有価証券の時価算定が問題になっているのだと言っておられます。日本でも企業防衛から持ち合い株が増えてきているので株価の暴落が企業の財務状況に及ぼす影響が高くなってきたとも言っておられます。アメリカでは2009年4月2日アメリカ財務会計基準審議会(FASB)が時価会計基準の緩和を決めました。これによって金融機関は保有する資産の価値が大幅に下落しても資産評価に時価を直接反映しなくても良くなりました。これは損失の先送り的措置とも見られるので実態の把握にはむしろマイナスでしょう。我が国各地の住宅供給公社の取得土地価格の杜撰さから来る経営危機や第三セクターの全般的な危機も、原価会計から時価会計への移行で、経営内容があからさまになったからです。時価会計制度は恐ろしく実効的な影響を発揮しています。
2015年〜2016年には上場会社の財務諸表に国際会計基準(IFRS) の強制適用が予定されています。「第二の会計ビッグバン」ともいわれます。実施されますと保有する有価資産については「満期保有分」については時価評価は不要ですが、その他「売買自由」分についてはすべて時価評価されることになります。すでに米国の会計基準で連結財務諸表を作り、海外の市場で資金調達をするために米会計基準を使って米証券取引委員会に連結財務諸表を提出しているトヨタ、日立、ソニーなど一流の大手企業は遅くとも2016年には移行することが確定しています。2016年3月以降は日本国内で米会計基準を使えなくなり、国際会計基準(IFRS) を使わざるを得なくなるからです。
結論としては、会社はそれぞれが、なかなか個性的に動いています。おそらく株価の二極化、つまり上がる会社と止めどもなく下がる会社は今後も出てくるでしょう。
投資には今までになく先行きの研究と持ち株については辛抱が必要です。こういう厳しい時期ほど、よい製品を持つことがまず前提ではありますが、それだけでは駄目で、21世紀に入って変わっていく産業構造・世界情勢を睨む経営者の力量が試されている時代だとも言えそうです。しっかりした経営者がいてしっかりした将来展望が出来、独創的な製品を開発する力を持つところは今日の株価の変動に杞憂するよりも、むしろ業績がいずれは伸びるだろうと期待しましょう。住友特殊金属時代から NEOMAXに変わってからの株価の躍進に、この例が見られます。日本はこれまでの横並びで別段独創的な経営者を必要としないようになっていた社会の崩壊を迎えています。投資にあたってもその会社がどういう特徴ある製品を持ち、経営者がどういう実績を作ってきたか、どういう方針を持っているかを検討し、特にこれからの新しい成長の芽を持っているか、育てているかが重要なポイントだと思います。その上で納得がいったら気長に投資する時代に入ったというのが私の見解です。業界共通の見通しとして私は燃料電池が次第に現実化していく過程に入りつつあると感じています。燃料電池には水素ガスが必要ですから、その時に備えてガス会社は水素供給を計りつつあるようですし、クラレなどはメタノール電解膜で効率のよいものを重点目標の一つにしているように見えます。神戸製鋼所は天然ガスからのCO除去技術に力を入れています。
正直に言うと私の頭のどこかにも再び大幅な経済の伸張を描いているかも知れないのです。しかし地球環境の問題からもエネルギーの消費を減らす方向ですし、エネルギーの使用を減らすと言うことは、もはや、かっての経済的伸張ではなくて現在のような抑圧された経済を正常と考えて舵取りせざるを得ないということではないでしょうか?まして日本では実際に人口減少が始まりました。これは日本社会のあり方の根本的変革を迫ります。デフレの原因の一つは少子高齢化です。21世紀の日本はこの少子高齢化が国のあり方を決定するでしょう。いま考えていること 62(2001年01月)−−21世紀を迎えて−これからの日本−−もご覧下さい。歴史的にも私はもはや日本は成熟社会に入り、後は次第に衰退する段階(運命)にあるとみています。これを克服するには世界に類のない新しい技術の開発と成長するアジアに歩調を合わせて同調し、成長のおこぼれを享受するしかありません。2009年の総選挙で民主党が財源もないのに児童手当の大幅な増額を提示したのも少子化対策の現れでしょう。アメリカで始まった金融資本主義の崩壊が解決するまで日本の経済も苦難の時代に入りました。唯一の希望は中国・インドをはじめアジア諸国の今後の発展が期待できることで、これにわが国がどう関与していくかが将来を握ります。/b>
私の保有する投信の外資系のものの大半は処分しました。わが国でも年金制度として1967年から主に中小企業が参加する適格企業年金がありましたが、この年金は2012年に廃止されます。この年金の受け皿として厚労省は現在の確定給付企業年金制度(掛け金は企業が原則として負担する)や確定拠出年金制度への移行を推進しています。アメリカの401Kに類する確定拠出型年金法が、2001年10月から導入されていますが、厚労省によると、2011年6月現在企業型(企業が毎月の社員の掛け金を負担する)の承認規約数は3,818件、加入者数は399万人といいます。このほか個人型が12万6,661人です。漸増しています。団塊世代の大量退職に伴って投資信託を通じてかなりの資金が市場に継続的に投入され、実体を伴わない不安定要素を抱えながら、平均的には株価に多少の刺激にはなっているのでしょう。401K導入企業に情報や商品を提供する各種運営管理機関設立の動きも強まりましたが、現在登録運営管理機関は198社で当初の1/3に減っています。積極的なのは証券会社で、永年護送船団方式で過ごしてきた個々の銀行・保険も参入していますが、日本の証券会社・銀行・保険の運営管理能力については「脚下照顧」と言いたいところです。 この経済収縮期に失敗すると委託した庶民はとんでもない事態に直面するでしょう。収入のところにも書きましたように、401Kは決して老後に備えた年金制度として好ましいものではないと思うのですが、これからの少子高齢化では、現行の公的年金制度の維持は困難で、個人として別の老後設計がどうしても必要で、他人任せでない株式運用も考えなければならないのです。
大前研一氏はニュースの視点ブログ「「年金制度の改革」のロジック」で年金制度の抜本的運用見直しを提言し「国家による福祉を放棄し、401k(確定拠出年金)に類似する個人退職勘定に移行し、これに税制上の優遇措置を与え、運用は自己責任で行うというスタイルを提唱しています。
これは年金を「二階建て」とする考え方です。一階部分は生活保障として税金でカバーし、2階部分は401kと同じく個々人が自分の計画に沿って拠出し、運用します。」と述べています。現在の年金問題の諸問題を踏まえて今後はこのアメリカ方式しかないだろうと提言しています。年金の現状掛け金の拠出率も低く、政府の財政行き詰まりから考えると実際に1階は少額ながら税負担の一律年金、2階は401Kに準ずる個人運用による年金に実際変わるかも知れません。株価の暗雲を経験したアメリカ国民も貯蓄性向を強めています。2008年8月以後アメリカ人の貯蓄率は3%を回復し2009年10月は4.4%です。現在は4.8%前後です。クレジット社会から貯蓄社会へ転換しつつあります。401Kなどでアメリカ家庭の4割が直接間接に株式を持つといわれます。401Kを採用する場合、社会の動きとそれなりの金融商品の学習が必要で、運営管理機関任せでは泣きを見ます。運営管理機関はまず自社の利益確保が目的なのです。株価の下落と低利息の昨今安全な運用を計っていた人も手数料を差し引くと運用実績がマイナスのケースも多いのです。
2004年4月の法改正で日興コーディアルグループは投資顧問子会社をスタートさせ、証券会社の投資顧問業兼務が始まっています。その契約残高の75%はラップ口座が占めています。ラップ口座では投資一任契約の上資産運用を完全に委ねるもので、手数料は資産の残高に応じて支払うのです。従って投資運用の成果に応じて手数料が高下する点では合理的なのですが、契約高が大和証券の場合300万円以上1万円単位ですが、みずほ証券資産運用ラップが2,000万円以上100万円単位、ファンドラップが500万円以上1万円単位、野村もファンドラップで最低500万円と1,000万円の二つの口座があり、セパレートリー・マネージド・アカウントでは3億円になっています。このほか信託銀行でもラップ口座を開く傾向があり、中央三井信託では1,000万円以上、住友信託銀行のすみしんファンドラップでは1000万以上SMAでは個人3,000万円からになっています。また手数料は資産残高に応じているので資産運用上の損失が出ても手数料は取られるのです。今後5年間の団塊世代退職金は85兆円に上ると見られ、ラップ口座の更新率はほぼ100%なので証券会社にとっても魅力です。私は資産運用利益に比例していわば成功報酬を求める方式優先にならないとおかしいと思っています。この点みずほ証券資産運用ラップBタイプの報酬体系が年間残高の約2.0%の固定報酬+元本超過分の21%の成功報酬になっているのは肯けます。野村証券も固定報酬制では最大で運用資産の0.4049955%、実績報酬併用制では最大で運用資産の0.2024925% + 運用益の積み上げ額の10.5%となっています。いずれにせよ取扱機関に委せ切りは危険です。常に金融機関の利益という立場があり、資産運用者がサブプライムローン証券などとんでもないものに投資する危険があるのです。委せきりは危険です。
敢えていえば個人も資産運用に習熟・研究を要する時代(注に日商岩井の例)に入ってきています。しかし株式との付き合いには骨董の購入と同じような所があります。つまらない骨董を買って痛い目に遭い、発憤してこの失敗を糧にして、工夫し、眼を養って次に備えなくてはならない点が似ています。ただしよほど頭の切り替えの巧みな人以外は、私の考えでは、55歳までは自分の本業に頭をフルに使うために株式にのめり込むことは止めておくのがよいと思います。株式は関係する情報を集め分析するのにかなり頭がいり、エネルギ−を使う作業だからです。最後は決断の問題で、その決断の責めは自分が負うしかありません。楽なものではありません。経済評論家のいうことも決してそのまま信じてはなりません。参考にしてもよろしいが最後は自分の判断と実行です。
私は投資のために借り越し(空売り)はしない主義で、すべて自分の裁量で生み出した手持ち資金の範囲で、投資は生活費とは別勘定でいわば預貯金の分野で独立させて運営しています。株にはばくち的要素はつきものですが、ばくち的要素のより高いFX、先物取引や証券会社からの借り越しで信用取引することはしません。思いも掛けぬ大きな儲けもしないし現実には資金繰りで苦労はしないということになります。先物取引では時には大きい儲けもあるでしょうが証拠金がいりますから、追い証を迫られないかビクビクしていなければならないこともあるでしょう。空売りも一時は儲かるかも知れませんが、買い戻しのタイミングがこないかも知れません。そうなれば大損です。素人には場を読むことは非常に難しいのでわたしは手持ち金だけで小さい取引をしています。追い証でビクビクすることはありません。何しろ我が一族は祖父の代に米の先物取引で破産し苦労した経験があるので慎重なのです。昔は株でも"値上がりよりも配当"それが元々の発想だったといいます。金融の基本は金利と配当です。
不況のために今年は企業業績も落ちるのでおそらく配当も下がるでしょうが、わたしの場合2011年は株式配当は税込みで約54万円あり、買値に対し約1.4%になります。一般の銀行の預金利子よりも高く回っていますから敢えてキャピタルゲインがなくてもよいのです。私の特殊事情としては株式の売却益があった結果医療費負担が3割になったり、私と家内の受けている公的サービスが削減されたりと、あまり収入が増えるとマイナス面も増えるのです。あまり儲けてはかえってマイナスになるのです。幸いなことに日常の経費は私と家内の障害基礎年金(これは無税)の年金でなんとかまかなえていますから、株の売却益を当てにする必要はないのです。
庶民生活の二極化も避けられないでしょう。かといって所得の再配分を社会主義的手法に委ねることは、神様ばかりでないこの社会では、野心的な支配層の官僚的な独善支配や汚職の温床を作り、庶民の自由を制約し社会の不活性問題を引き起こすことを、あまりにも多くわれわれの世代は歴史で見てきました。
2010年4月5日久しぶりにわたしの保有株式の時価は買い入れ価格を上回り100%を超えました。ですが喜びはつかの間、その後急速に調整に入り7月29日には株価の含み損が338万円になりました。震災後は一時株価の損失は1000万円を超しましたが、8月26日には損失624万まで戻しています。
株についての私の考えは、私個人としては空売りはしませんので、いわゆる「株をやる人」の部類には入りません。もうけの手段としての株式運用はしていないのです。ですから帳簿の上で下がったからと言って含み損が大きくなりこそすれ、現実にどうということはありません。追い証で悩むことはありません。世界的に基準金利引き下げの動きはあるのですが資金は債券に向かい株安の流れはまだ止まらないのです。全般に景気は停滞し、基準金利引き下げの傾向が見られますが、資源インフレも考えると基準金利引き上げの底流はすでに登場してきています。基準金利の引き上げはいずれは避けられず、その上で正常な株価の形成もみられるでしょう。しかし当面は株価は低迷すると思います。私は当分現金の必要もなさそうなので、ここ数ヶ月株価の変動を利用してポートフォリオの再構築を計りました。村上ファンドやさらには旧日銀福井総裁のように直接間接に株価に影響を及ぼしうる人が株に投資して運用したり、インサイダー取引をして不正に利益を得るようなファンドに投資するのと、我々が株を買うのとは本質的に違うのです。株で儲けることは容易ではありませんが、自分の考えに従って資産保有手段として、また、たとえば車の電気自動車化、エネルギーの化石燃料依存からの転換、医療の革新など未来への展望の試金石としてポートフォリオの見直しを行うのはそれなりに楽しいことです。自分のしっかりした株哲学を持たないで株に乗り出しては危険です。
わたし程度の持ち株でも日々株価残高は10万円単位で増減します。帳簿上の損益が100万円を超える日もたまには出てきます。ですから時には大きい儲けもあるでしょうが心理的に1円たりとも損はしたくない人は絶対に株式に手を染めてはなりません。いくら預金利息が低いといってもマイナスではありません。私の経験した含み資産損失約1,100万円は株を手がけたためです。それでも相変わらず私が株式を保有するのは、株価の動きが経済の動きの生きた指標になるので、経済の動きを、損得の懸かった体感的な味わい方が出きるのと、資産保有の形としての面白みからです。没後の財産分配にも不動産より簡単です。ですから少し値が上がったから、下がったからといって売ったり買ったりはしません(こういう姿勢ですからかなりの含み損をそのまま抱えることになったりするのですが。尤もケインズの株投資の結論は“割安な優良株を、数を搾って長期保有する”ことだったそうですし、現在世界で最も有名な投資家、バークシャー・ハザウェイ社の最高責任者、ウォーレン・バフェット氏の投資の特徴は、“究極はファンダメンタルズに基づいた高収益企業だけに投資すること、また一度買ったら基本的には売らず長期投資を心がけること”だったそうです。またジーン・シモンズはインタビューの中で「ウォーレン・バフェット氏を研究してみると分かるが、彼は自分の知っているものにしか投資していない。つまり、自分が何を知らないかを理解しているのだ。自分の知らないものには投資すべきでない。」、これらの人の考えに同感です。
自分が知っているものだけに投資をするということだ。
投資については勉強を続けていくしかないし、私も日々勉強している。
ジム・ロジャーズ
未来を創り出すのは、事業家と投資家だ。社会に貢献する夢を実現するために、
事業を興して挑戦するのが事業家で、その夢を応援するのが投資家だ。
だから「自分がどんな社会に住みたいのか」ということを実現してくれる企業を
応援することが肝要。この不安定な経済環境のなかで短期的に株式が上がるか
どうかを心配するより、心から応援できる企業を見つけて、株が売られて値が下がっていれば、
チャンスと見て買い続けるのが長期投資家である。
澤上 篤人(さわかみ投信株式会社 代表取締役)
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現在のバフェット氏の言葉も引用しておきましょう。「株を買い入れるルールは単純だ。他の人々が強欲になっているときに恐れ、皆が恐れを抱いているときに欲を出すことだ」「これから先5年、10年、20年後には主要な企業は記録的な業績を上げるだろう」「市場が今後1ヶ月や1年の間に上がるのか下がるのかは私にも分からないが、市場心理や経済が上向く前に、おそらく市場は上昇に向かい、しかも大幅に上昇するだろう。コマドリを待っていたら、春は過ぎ去ってしまう。」(The New york Times Opinion:2008.Oct.16)わたしはこれまで20年間の収支を総括しますと、株式・投信で固定利益+355万円、2011年8月26日現在647万の含み損がありますからトータルとして292万円のマイナスということになります。現在株を保有する会社は何らかのユニークな特徴を保つもので、それを見極めて長期に亘り結果を待つという姿勢、つまり株式投資には振るわないときは「じっと待つ」ことが大事なように思います。結局会社の業績が長期投資ではもっとも大事な指標になります。現在盛んな端金稼ぎのデイ・トレーダー的短期の株取引をするつもりは私にはありません。あるファイナンシャルプラナーは「株式投資は恋人選び。信じられる相手と長く付き合い、その結果、お互いが大きく成長するもの」といっていますが一つの見識でしょう。私は日本の現状に必ずしも悲観的ではないのです。サブプライムローン問題で明らかになったような金融資本主義に必ずしもまだ日本は偏っていないからです。日本の企業にはまだ物の生産でユニークな技術を持ち、それで世界と勝負しているところがみられるからです。儲けだけにうつつを抜かして資金を金融面でだけ運用し投機に走り回る資本主義にはなっていないところに日本の救いが見られます。アメリカで発した金融不安は日本の株価にも大きな影響を及ぼしていますが、私の投資している会社は会社自体が経営を誤っているわけではありませんから、このまま静観するつもりです。私はこれからの社会のあり方や投資先の情報に絶えず気を配り、情報を分析して総合的に判断し、将来性に投資する事を原則としています。以前アメリカの株価、特にIT関連のナスダックの暴落に伴って日本の株価も暴落しましたが、基本的には株価はその会社の業績を反映するものだという自明のことを改めて思い起こさせてくれました。特に投機家でないわれわれは、一時的に評判になった、業績の裏付けのないバブル株に、タイミング悪く、というのは何によらず評判になっているときはもはやピークを過ぎているのです。(いま考えていること 134(2003年05月)もご覧ください。)後手に回った形で手を出せば、いずれは痛い目に遭うことを見せてもらい、良い経験をしました。少なくとも3年後に眼を向けてその会社がどのようになるかを検討することはそれ自体が楽しいことです。あなたが3年後にこの会社は発展すると思って投資し、3年後にもし予想通りの成果を収めておれば、精神的にも資産評価の上でも満足が得られるでしょう。先にも言いましたように、現在私は日立金属、ホギメディカル、クラレ、シスメックス、日本製鋼所、DOWAホールディングス、パナソニック、ヤマトホールディングスに期待をかけ持株も増やしましたが、さて結果はどう出るでしょう。これまで10年も無配の続いた神戸製鋼など駄目だと思われたこともありましたが、見通しをたてた以上迷うことなく持ち続けたおかげでポートフォリオ再編のため売却した神戸製鋼株式からはかなりの利益を得ました。私は投資はしますが投機はしません。私の経験からすると、個々の会社の特色を詳しく分析し、これといった特色を持った会社は長い目で見れば必ず発展します。近頃はその会社がアジアに関心と布石を行っているか(例:DOWA・ヤマトホールディングス)?またシステムを販売しようとしているか(例:シスメックス・ホギメヂカル・パナソニック)?の2点も会社選択の視点です。最近の外国人の日本株売買状況、中でも買いの傾向が出ているかも大きな参考資料になります。翌日の日本の株価の動きには前日の米ドルに対する為替相場と米株式のダウ(Dow Jones)平均終値及び前日の動き−−たとえばだいたい定常に推移したか、あるいは途中で重要な発表があって変動したか−−を日本の朝に見ますとその日の日本株式市場の動きの予測が立ちます。さらに中国・香港・韓国など当日の海外為替指数も予測にかなり有効です。
わたしのような素人は株式売買のいろいろなテクニックは持ち合わせないので、あくまで正攻法です。個人の判断よりも世界の政治や経済の状況が株価に支配的な影響をもたらしますが、ダウや海外の株価の動きを見ていますと、世界の政治や経済の動きが凝縮されて映し出されているのです。現在の円高も所詮ドル安であり、これまでの資本主義のあり方の否定と再建が進行中なのですから、とても日本がアタフタしたってどうなる物でもありません。経済は生き物です。ドル安もアメリカにおける経済再建の一条件だとすれば受け入れなければならないのでしょう。アメリカ経済が持ち直さない限り日本経済の持ち直しも期待できないことは、現在株価の推移予測がほぼダウの動きを見ておれば出来ることが証明しています。当分円高になって株価の低迷が続いても、そこはドル換算の持ち株評価がむしろ高まっていくのだくらいに考えて静観したいものです。
一昨年投資で注力したのはソニーです。5年もすればおそらく芽を吹き返すと思ったからです。
その理由は、日立金属はNEOMAXを吸収合併し、ハイブリッドカーに必要なネオジウム磁石で優位な地歩を確保しました。現在は自動車の不振で業績は伸び悩んでいますが、その内に自動車の需要が復活し、日立金属もそのユニークな製品で巻き返すことになるでしょう。ホギメディカルはオペラマスタ−に病院を組み込むことによって当該病院の効率を高め、ホギとしても強い顧客との連携を持ち得て経営的に有利な立場になります。心配なのは医師に供給している手術用器具の性能です。これが万全のものであれば良いのですが。ホギメディカルは現在年4期の株式配当を実施している数少ない企業で、今年度は年間一株100円の配当があります。この不況下でも株価は伸びました。不況下でも赤字を出さない限り配当の額はそう減らないものです。クラレの持つユニークな独自性のある研究開発能力は群を抜いたものがあり無視できません。クラレでは現在もたついていますが注目しているのは無機ELの今後です。原油の価格の上昇もクラレはユニークな製品ですから製品の価格上昇で切り抜けます。日本製鋼所は地球温暖化防止を背景とした原子力発電機材の伸長です。原子力発電には放射性廃棄物の処理に未解決の問題がありチェルノブイリの事故を考えるとその危険は否定しませんが、現在の差し迫った二酸化炭素の排出増加から来る地球の危機を考えるとやはり世界的に原子力発電を採用しないと乗り越えられないでしょう。今回の福島原発事故で廃原発能語気が盛んですが、むしろ圧力容器の堅牢性が実証され、今後従来の型の原発が建設される限りこの会社の圧力容器は他社の追随を許さないでしょう。この会社には風力発電の技術もあります。DOWAはこれまで会社の改革を進めてきた吉川廣和会長の個性に魅力を感じるのと、希少金属の回収などこれから必要になる技術の面で意味のある仕事をしていると思うので、その進展がわたしの予想に合うかどうかが興味の焦点です。すぐにキャピタルゲインを考えている銘柄ではないのです。シスメックスはガンの診断面で注目される装置が開発されており、いずれは花が咲くでしょう。この会社は装置販売後のアフターケアが充実している点でも注目されます。パナソニックはインターネットの掲示板などでは叩かれていますが、わたしは三洋電機の子会社化を実現しましたから、今後HIT太陽電池のシェアー拡大、リチウム電池のシェアーの増大が期待され、また家庭用燃料電池が実用化されたことに興味を持っています。これらの特色が私の投資指向を支えます。テレビのデシタル化も目前です。
投資姿勢の結果がリターンに変化をもたらし、格差をもたらしたとしても自分の洞察の当否の結果だとする心境でなければ投資に手を出してはなりません。
株も村上事件に見られるようなインサイダー取引、政府の意向を汲んだ公的資金(社会保障審議会年金資金運用分科会の年金資産配分計画や公的保険などの資産運営計画による)の投入があり、必ずしも正直とはいえないのですが、不振時も含め経済の動きを反映する指標性は好きです。また、流動性が高く、上場会社の株なら、原則的には、いつでも成約当日も含めて4日後には市価で現金化できるのも魅力です。。
昨年度の税制改正で平成24年からは完全に投資関係の課税も預金並みに20%課税になることになりました。建前では投資優遇税制は平成20年12月末で無くなるのですが、経過措置が平成21年、22年、23年は執られるのです。適用の上限が設けられますが10%軽減税率が適用されるのです。その内容は『上場株式等の譲渡所得・公募株式投資信託の「譲渡所得扱いのもの」は年間500万円以下の部分は10%軽減税率、500万円超の部分は20%とする。』というのです。年間500万円以上の譲渡所得があると特定口座で源泉徴収を選んでいても確定申告が必要になります。
また上場株式の配当所得、公募株式投資信託の分配金については『年間100万円以下は10%の軽減税率、100万円超の部分については20%とする』。またこの場合も100万円以上の配当があると必ず確定申告する必要を生じます。「総合課税」や「申告分離課税」を選んで配当の確定申告をする場合はこれまでと違って「支払通知書」を添付する必要があります。公募株式投資信託の分配金については年間100万円の中に「特別分配金」は入りません。これは「特別分配金」は元本取り崩し部分で、利益配当とは別だからです。
株式の配当所得に対する減税経過措置は平成21年12月平成25年まで延長されることになりました。その後平成26年からは廃止されるのですが、その代わり英国で1999年に導入された「個人貯蓄口座(ISA)」の日本版非課税口座が始まります。これは満20歳以上の希望者が非課税口座を開設すると口座開設の年に取得した上場株式や株式投資信託に限り、取得価格100万円まで10年間非課税にすることが出来るというモノです。口座は1金融機関に限り開設できます。5年間の間毎年非課税口座が開設でき計500万円まで非課税に出来ます。年越しの繰り越しは出来ずまた途中売却して生じる空き枠は再利用できません。
もう一つ平成22年の大きい変更は損益通算の範囲を広げ株式譲渡損と株式配当の損益通算が可能としたことです。適用条件は配当所得の「申告分離課税」を選んでいることです。「総合課税」を選んだ場合は通算できません。「申告分離課税」を選ぶと確定申告で「配当控除」は使えなくなります。平成22年1月1日以降には、証券会社等のシステム開発の準備が終わり、特定口座源泉徴収有りの口座への配当等の受け入れが可能となっています。源泉徴収ありの特定口座を持ち、かつ、配当受け取りを「株式数比例配分方式」にしていると特別の手続きをしなくても、2010年からは配当金を特定口座に受け入れて証券会社で株式売却損と損益通算をしてくれて、年末には特定口座の報告を送ってくれます。確定申告することが必要で配当も分離課税になるので「配当控除」は使えなくなります。
ともあれ個人の資産についても流動性の乏しい不動産から、現金や換金性の高い資産(キャッシュフロー)の運用を、考慮に入れなければならない時代に入ったのですね。不動産の証券化も進んでいます。一面、株は運用を誤ると、無価値な一片の紙切れになることも考えて置かねばなりません。短期の株価の上下に一喜一憂する人も、株はやめておいた方が良いのです。株は儲かるときは儲かりますが、究極的には損をする人が9割です。公開された主婦3人の方の経験談も参考になります。
しかし株式を持つと、現実に資産価値の変動を体験しながら、どういう銘柄を組み入れるか考えるので、結構経済に真剣な、本気の関心が持てます。インフォシークの企業情報(中でも業績予想)・ヤフー ファイナンスは使いやすく、参考になります。
現在関心を持っているのはホギメディカル、クラレ、日立金属、それから、シスメックス、、日本製鋼所、DOWAホールディングス、パナソニックです。株式投資優遇の例でもありますが、大きい利益の出ている「特定上場株式等非課税適用」分がNEOMAXと神戸製鋼、ホギメディカルにはありましたので、2005年9月には先ずNEOMAX1000株を処分しました。無税の利益(253万)確定をすると共にクラレ、ホギメディカル株を買い増しました。2006年1月にもNEOMAX1,000株を無税処分しましたが、342万円の利益がありました。これは家の修理に当てました。また、神戸製鋼3万株の保有はわたしのポートフォリオでのウエイトが高すぎるので、2005年1月184万の損失が出ましたが1万株は処分し、これを原資にクラレ500株とホギメディカル200株を購入しました。神戸製鋼も残りの持ち株の内5000株は非課税の対象なので2006年3月一株457円で売却しました。売却益は203.3万(手数料別)残り1万5000株の内1万1千株を2008年10月20日売却し、2009年7月さらに2,000株を売り2011年残りもすべて処分しました。これらの売買の確定分については後で一覧表をお目に掛けます。
実は前にお年玉に金のインゴットをくれたY君宅でホームシアターを見せられその迫力を知り、彼から今年もお年玉をもらったので、これをベースにホームシアター投影機とスクリーン・暗幕を購入しようと思い立ち、不足分を三洋電機株1,000株の売却で賄ったのです。
以下しばらく私の持ち株会社の現状を見ていきたいと思います。これらが私が何故その会社の株を持っているかの答えでもあります。
クラレは大会社ではありませんが、技術面で他にみられない世界に通じる新製品を次々に生産化し、技術にすばらしいものを持っています。東レ・帝人・三菱レーヨンなどは炭素繊維にその収益を依存しているようですが、クラレにはユニークなものがあるのが魅力です。ノーベル物理学賞の道を開いたスーパーカミオカンデでは1万本を超す観測用センサーのうち6割が事故で壊れ、製造を担当した浜松ホトマル社は「補強のためアクリルのカバー」をクラレに要請し、クラレ技術者らが半年間、板の製造と成型の際の温度条件や添加剤の成分を様々に変え、試行錯誤を重ねた結果、13ミリの厚さで紫外線を85%通すカバーを完成しています。この研究の副産物かも知れませんが、柔らかい伸びちぢみするアクリル樹脂の今後の発展は注目に値します。あるいはまた火星に着陸した米航空宇宙局(NASA)の探査車着陸時の衝撃を和らげたエアバッグは、クラレの合成繊維「ベクトラン」でできていて、繊維の強度は鉄製ワイヤー並みと言われます。
エネルギー源として2009年現在国内国外を問わず太陽光発電がクローズアップされていますが、クラレは建築用合わせガラスの中間材を素材にした封止材の新製品を開発、今春から太陽電池メーカーに販売します。封止材は太陽電池の主要部材で、セル(発電部品)やガラスを張り合わせるのに用います。新製品は従来に比べて絶縁性が二倍に向上。ガラスとの接着性が高く、天窓と一体になった透明型の太陽電池で需要が増えると見込んでいます。新製品の投入で需要を開拓し、2011年度までに封止材の年間供給量を現在の700〜800トンから5000トン超に拡大し、収益源として育てるといいます。この分野への進出では遅れをとっているのですが、クラレは倉敷およびドイツの子会社の生産技術開発センターに太陽電池を専門に扱う研究開発チームを設置し、これまでのEVA(エチレン酢酸ビニール共重合樹脂)に代わりポリビニルブチラール(PVB)フィルムを使う封止材を手がけます。クラレの持つ技術に期待が寄せられます。
ベクトランは現在年600トンですが、1,000トンに生産を拡大する予定で次第にクラレの主力製品の一つになりつつあります。用途に応じた高度の生産ノウハウを要するので現在技術的に高い日本国内のクラレ西条でだけ生産しています。同繊維は世界でクラレだけが生産技術を持つというポリアリレート系ポリエステルで、七割を輸出しています。工場内で使う防護手袋や水産用のロープ・網などが主用途ですが、イヤホンコードなど耐水性と強度が要求される製品向けにも需要が拡大しています。さらに金属代替品としても用途拡大が期待され、樹脂の補強剤としても期待されています。これもクラレの技術のユニークさの例になるでしょう。2007年現在の生産能力は1,000トンですが、2012年までに年産3000トン体制に増強する予定です。
もともとは繊維会社ですがレーヨン事業からは撤退しました。一端は海外から安い品が入ってくるからと、撤退を決めたポリエステル繊維でしたが、新開発のポリエステル「ミラーレ」は繊維の表面にナノ単位の穴を多数作り、縮れも加えててかりを抑え、さらに静電気を逃がす加工をして男子用礼服素材に売り出しています。クラレの高い開発能力を示すものでしょう。
ダイオキシンの発生で塩化ビニール系樹脂が問題になっている現在、この会社は塩素を含まない樹脂で、独自の製品があるのも注目されます。それはエバール樹脂(EVOH)で焼却時ダイオキシンを発生しない特徴もあり、ガス遮断性(ガスバリヤー)樹脂と呼ばれ食品包装材や冷蔵庫の高性能真空断熱材としても利用されています。さらにプラスティックスには錆びない、軽い、形状が自由という長所があるので、自動車のガソリンタンク用素材、床暖房用パイプ、最近では食品包装関係で用途が拡大して世界的に利用が進んでいますが、中でも日本とヨーロッパ、アメリカで進展が見られます。シェアーは現在世界の70%ですが世界的に増産体制を進めています。自動車タンクの密封性を上げるためポリエチレン層に挟む使い方が広がり、今はクラレのEVOH売上高の三割を占めるまでに育っています。また、このエバールを使った人工腎臓も透析時に患者の炎症反応や発熱が起きにくいので、クラレメディカルは川澄化学工業と提携して「高機能型」人工腎臓の新機種「エバブレンEK」を共同開発し、2005年秋、製造・販売を開始しました。生産能力は年産二百万本。今後、計二割弱の国内シェアを拡大したい考えです。現在旭化成93%クラレメディカル7%出資の「旭化成クラレメディカル」が誕生しています。
このEVOH樹脂については2008年3月、繊維化したものを高温高圧の蒸気で溶融接着して板状にしたものを事業化すると発表しました。用途としては通気性がよいので建材・自動車の内装品、また不繊布としては医療関係用品への応用も考えられています。09年の事業規模500トン、11年には1,000トンが予定されています。
「エバール」は吸湿性がポリエステルの三倍、速乾性が一・五倍ありますので、肌から素早く汗を吸い取り素早く蒸発させて、衣服自体の温度を下げ、さらに熱伝導性が高く、肌から熱を奪いやすく冷感性があります。「ソフィスタ」と呼ばれ、ミズノがまずゴルフウエアとして商品化し、現在は肌着やクールビズ用のワイシャツなどに幅広く使われています。2009年8月22日、平成22年度からは生産量を200トン弱に引き上げ下着向け素材として販売を拡張すると発表しました。
景気の回復との関連では一般に設備投資の伸びが乏しいことが暗い話題ですが、エバール樹脂については2000年10月にも生産設備を起工し、またヨーロッパ(ベルギー)にもエバール樹脂の生産工場を建設し(EVAL Europe N.V.)ましたが、すでに増設も完成しヨーロッパ全域にエバールを供給しています。世界全体の連結売上高を2003年現在の300億円/年から、これを5年後には600億円/年に倍増する予定です。アメリカでも生産ラインの増設を図り、現在の年3万5000トンから4万7000トンに倍増します(EVAL COMPANY OF AMERICA:略してEVALCA社)、世界全体で年間生産能力は2008年の72,000トンから84,000トンに高める計画です。エバールは日本や米国、欧州で年率10%を超える成長が続いています。最近、従来は堅いため複雑な形状に向かなかったエバールを、加工しやすく、食品の形状に合わせたフィルムや容器などに使えるように改良することに成功し(エバールSP)、アメリカではスーパーで生肉の包装などに需要が伸びています。アメリカでは自動車メ−カーの不振で車向けが減少気味ですが、食品向きの需要が増えています。アメリカのドル安でアメリカ製品の輸出にドライブがかかり、中南米や欧州への輸出拠点としてEVALCA社での生産は重みを増しています。国内では約十億円をかけて岡山事業所(岡山市)に設備を新設、2008年には13000トン生産しています。
レトルト食品の新包装材「クラリスタ」のことが2005年8月報ぜられました。レトルト食品の包装材は現在アルミ箔とガラスを蒸着した透明フィルムがありますが、ポリエステルフィルムの両面に厚さ1マイクロメートルの薄膜を貼り付けこの薄膜中にナノメートルレベルのケイ素系無機物を分散してあります。この無機物が酸素の侵入を防ぎ、酸素透過率が従来の半分以下となっています。玉島事業所で2006年7月から年間5000万uのペースで生産に入ります。レトルト包装材の世界市場は5億u現在その大部分はアルミ箔。クラレはこの「クラリスタ」を武器に3年後のシェア50%(売上高18億円)を狙っています。
また2001年7月9日、スイスの化学メーカークラリアント社のポリビニルアルコール(PVA)およびポリビニルブチラール(PVB)事業の買収を発表しました。PVAは紙加工材や接着剤などに、PVBは自動車・建築用安全ガラス中間膜や特殊塗料などに使われます。これまでの会社クラレスペシャリティーズヨーロッパは2006年12月クラレヨーロッパGmbHと合併しました。年間生産能力は2007年10月PVBの生産を増強し年間2万9000トンになる見込みです。欧州でクラレはブチラール樹脂、ブチラールフィルムでいずれも20%のシェアーを確保します。PVA事業はビニロン以来のクラレ基幹事業のひとつです。桜田一郎の発明したビニロンを工業化したのはクラレですが、工業化後も苦難の道を歩んできました。これが克服できたのは発がん性のアスベストの代替品として45%はセメントの補強剤として建築土木界で使われるようになったからで、これまで石綿対策が遅れていた中国や東南アジア、南米などでも需要が本格化する見通しで、2008年12月生産能力を3万5000トンから4万トンに引き上げたと発表しました。販売面でも攻勢をかけ、06年3月期中に石綿規制が強化される見通しのブラジルやアルゼンチンといった南米各国で、新たにビニロン繊維の販売に乗り出す予定です。。
クラレヨーロッパ(KEG)はポバール樹脂生産設備を現在の70000トンから24000トン分増設して2013年度から操業する予定です。
クラレは2012年春までに、光学用ポバールフィルムの生産規模を30%引き上げると発表しています。クラレは液晶用ポバールフィルムは世界で約80%のシェアを持つていて、技術流出を防ぐため海外生産はしていません。参入障壁が極めて高く今後も占有的地位を保ち続けるでしょう。玉島工場(岡山県倉敷市)ではポバールフィルム生産の二ライン体制を整え、需要拡大に対応しています。
クラレはその上2005年12月6日、液晶画面のコントラストが最大で2割向上する高機能光学フィルムを開発したと発表しました。普及が見込めるフルハイビジョンテレビなど高品位テレビ向けです。「LCD用偏光フィルム向け光学用ポバールフィルムVF―PE」は液晶テレビやパソコンなどに組み込んで画面から出る光の方向を一定にし画像を表現します。クラレの新たに開発した高分子材料を利用し、フィルムを構成する高分子の重合度を上げて画面を鮮やかに見せるコントラストを改善したのです。この発明はクラレの収益にも大きい影響をもつものと見ています。
2007年4月の発表によると、クラレは液晶ディスプレーのバックライトの厚さを従来に比べ六割程度に薄くできるシートを開発しました。アクリル樹脂製の微小な半円形マイクロレンズを使い、バックライト光源の光を効率よく前方に向けられるのです。従来のように光を拡散させるシートなどを複数重ね合わせずに済み、バックライト部分の厚さは0.6ミリメートルと従来の1ミリメートルから大幅に薄くなります。バックライト装置の市場規模は全世界で2000億―3000億円程度と見られており、今回の新シートをテコにクラレはバックライト関連市場で約一割のシェアを狙っています。新しいシートでは軽量化や液晶ディスプレーの価格を下げられる点も注目されます。
開発したのは直径40マイクロ(マイクロは百万分の一)メートル程度の半円形のマイクロレンズと拡散シートを機械で張り合わせて製造するので、従来構造のバックライトに比べ工程が短縮でき、材料費や加工賃を含めたコストも従来比で1〜3割減らすことが出来、また、レンズによる光の全反射を利用するため光の取り出し効率を約2割引き上げられます。
接着剤などに使うポバール樹脂汎用品をこれまで日本合成化学と折半出資していたシンガポールのポバール・アジア社(PA)でも生産してきましたが、日本合成化学持ち株はすべてクラレに譲られたのでPAはクラレの完全子会社になりました。会社のポバール生産能力が9%増し、総量23万4000トンになりました(2007年12月)。
環境関連では西条工場内に年産3000立方メートルのPVAゲル「クラゲール」量産設備を設置、2005年には年産1万2000立方メートルと早くも4倍増産を視野に入れています。クラゲールは直径4ミリメートルの球状ゲルに20マイクロメートル程度の細孔が広がる多孔質構造をもち、細孔にバクテリアを生息させ、これを処理槽などに散布して排水を浄化するものです。2009年6月丸三証券は将来的にクラレに期待される製品の一つに「クラゲール」をあげています。
2009年7月の発表では、秋には親水性ポリ弗化ビニリデン製の水処理用中空糸膜事業を開始し、超純水製造や海水淡水化の前処理や下廃水処理などに使われる精密濾過膜を製造します。これによって現在年商50億円のアクアビジネスを2015年度には500億円にするのを目標とします。
最近話題になったのは特殊なポリウレタンTPUの40%増産です。この樹脂はゴムのような弾性を持ちながら射出成形出来る特徴を持ち、自動車の配線ケーブルの被覆材やエンジン周辺のホース類向けに需要が伸びています。また家電製品の部品素材にも用いられています。鹿島事業所で2000トンの新設装置が2006年12月には稼働開始しています。
また、クラレが世界で初めて開発したノナンジアミンとテレフタル酸の重合ポリアミド樹脂「ジェネスタ」も、電子部品・携帯電話部品や自動車部品などとして優れた耐熱性(融点306℃)・対摩耗性を持つことが認められ、本来金属が用いられていた部品(例えば自動車のヘッドライトギア)にも軽量のジェネスタが使われるようになってきました。また最近開発されたLEDを光源とする液晶パネルで使われている光を必要な方向に届ける部品にもジェネスタが使われています。これはジェネスタが耐熱性に優れ高反射率も持っているからです。2011年3月期のジェネスタ売上げ高は100億円を上回ると言われます。ジェネスタ事業推進部は2005年4月から所属する機能材料事業部から独立してジェネスタ事業部に昇格しました。1999年年産300トンからスタートしましたが、現在は5,500トン。この生産を、2010年には2.7倍の1万2500トンに引き上げます。このために、約100億円投資して生産設備を増強します。これはヨーロッパで鉛使用の規制が強化され鉛ハンダよりも高温の必要なハンダが使われるようになり部品の素材が高い耐熱性を持つものが必要になってきたためです。2009年11月みずほ証券の報告ではLED反射板が耐熱性を要求されジェネスタが最適で韓国メーカーの使用量が急拡大しているようです。同月13日日本の株価は下がりましたがクラレは同日も大幅に値上がりしました。売上高で言いますと60〜70億円から200億円に増えます。今後優れた耐熱性を背景に家電配線部品の絶縁体としてまた自動車部品として売り込みを強める方針のようです。2008年8月に鹿島事業所に5,500トンの新設備を完成しました。
最近この「ジェネスタ」の繊維化に成功し、高温の状態でも耐久性を維持できる新繊維として、高温消毒される食品部門や手術部門の衣料に進出が期待されています。「特許を抑えていますからクラレの看板製品の一つとなるでしょう。」と前に書いたことがありますがその通りの歩みです。
その他、2004年4月30日柔軟なアクリル樹脂の製造が発表されましたが、これもクラレらしい画期的なもので、これまで試験プラントで年間三百トンを生産していましたが、新規需要が見込めると判断し、2007年から鹿島製造所に約六億円を投じて、安定供給できるよう増強し、2008年前半に生産能力を現在より66%増の年間五百トンにします。
アクリル系熱可塑性エラストマーは透明性があり、しかもゴムのように手で曲げられる特徴があります。2010年3月クラレはメタクリル酸メチルとアクリル酸ブチルのブロック共重合体の製造を本格化すると発表しました。新潟事業所に年産5000トンの設備を50億円投じて建設し、2011年9月には稼働する予定です。この新規エラストマーの工業化は世界最初で今後用途開発に努めて2015年売上げ60億円、2018年100億円を目標としています。
このほか、子会社のクラレプラスチックス(大阪市)を通じて、アクリル系熱可塑性エラストマーとポリ乳酸樹脂を混ぜ合わせた軟質ポリ乳酸樹脂の拡販計画もあり、シート材やターポリン(防水布)のほか、靴のソール(靴底)部分の材料などに用途を広げます。市場開拓を急ぎ、生産規模を年間千トンに引き上げる考え。アクリル系熱可塑性エラストマーの売上高は二百億円程度と見られます。
クラレが手掛ける熱可塑性エラストマーは現在はスチレン系の「セプトン」が主力で今後の加硫ゴムや軟質塩ビに変わる需要の伸びをねらって、2007年3月増産を発表しています。アメリカの子会社セプカが年間生産力を1万2千トンから1万8千トンに引き上げる計画で、国内の鹿島事業所の年間2万3千トンとあわせると4万1千トンになります。今後はこのスチレン系
と並んでアクリル系にも力を入れるのでしょう。
熱可塑性エラストマーやポバール樹脂などの化成品・樹脂部門はクラレの中核事業で、09年3月期に同部門の売上高は2,243億円でした。
また2003年1月から本格販売されたミクロレベルの技術から生まれた高級ポリエステル繊維<ソフリナ><アマレッタ>シリーズは<パーカッシオ>の誕生で、天然皮革に近い質感が増し、人工皮革衣料や資材向けの生地として注目され、ゴルフシューズやパソコンのマウスパッドにも使われています。人工皮革の分野ではクラリーノも有名ですが、靴を始め学童用のランドセルも7割がクラリーノを使っています。2007年4月の発表では「天皇杯・皇后杯全日本バレーボール選手権大会」の女子用大会オリジナル球としてクラリーノを使ったミカサ社製「MIKASA」バレーボールが採用されました。2006年12月の発表では原料に特殊なポリウレタンを活用して高耐久性にしたクラリーノを開発しドイツでも採用されたと言います。この製品を使ったランドセルは8万8200円という高価格で発売されています。
メリルリンチ証券は2011年3月1日に発表した「インド・インドネシア」のレポートで、クラレ(3405)はインド売上を2010年の30億円から、3年間で100億円へ増やすことを目標にしていると紹介しています。
その理由は、
@自動車や建設向けのPVBフィルムは内需向けに中長期的に高い伸びが期待される。A 水処理(フィルター、浸透膜)は商談を始めたばかりだが、年10%程度の販売増が予想される。B インドでも食品の安全性への意識が高まり、エバール(食品包装向けなど)の販売も伸びている。C 人工皮革のクラリーノの需要調査も行っている。牛を神様扱いするインドでは、牛革に取って代わる可能性がある人工皮革への潜在的ニーズは大きい。クラリーノの販売価格が下がる必要があるが。
クラレは2005年12月15日、製造時に使う有機溶剤の量が従来の百分の一で済む環境配慮型の新しい人工皮革を開発したと発表しました。これは1965年に世界初の高機能人工皮革「クラリーノ」を発売して以来、40年ぶりの新製品というべきもので製造工程数も1/5に減り、製造コストを削減できます。新製品は「ティレニーナ」とよばれ、衣料品や自動車のシート、半導体研磨剤などが用途です。開発したのは従来品と同様、ナイロン繊維、ポリエステル繊維を芯(しん)に、水溶性のポバール系樹脂で覆った構造。従来は紡糸工程で繊維の周囲を覆っている樹脂を溶かすのに有機溶剤を使用し、残った超極細の繊維を芯にして人工皮革をつくっていましたが、新開発品では繊維を覆う樹脂を水で溶けるものに変更したため有機溶剤をほとんど使わず、全体の工程数も減らせたのです。
岡山事業所(岡山市)の設備を増強し2011年には年産600万平方メートルにします。06年6月から量産を始めましたが、初年度50万平方メートルであったことを考えると、隔世の感があります。
中興化成工業(東京)は高周波無線通信向けの新しいプリント基板材料を開発しましたが、この材料樹脂はクラレ製の液晶ポリマーです。
不織布分野では「フレクスター」の開発が報じられました。この不織布はスチームジェット技術と独自素材を用いたもので素材や加工技術の運用によって高吸収材、クッション材、伸縮材、吸音断熱難燃材など特色のある不織布になります。
子会社のクラレクラフレックスで作っている「カウンタ−クロス」は業務用フキンとして乾きが早く汚れが落ちやすいというので2007年1月現在不織布業務用フキンとして約70%のシェアーを持つということです。
マジックテープを作っているクラレファスニングは2010年までに生産方式を切り替えすべて素材をポリエステルにし、有機溶剤を使用しないで炭酸ガス排出量を3割削減するようです。クラフレックスはスーパー繊維の一種で高耐熱性を特長とするPPS(ポリフェニレンサルファイド)繊維を、<マジックテープ>のフック部とル−プ部の両面に使用した高耐熱性面ファスナー<ニューエコマジック>耐熱タイプを開発し(特許申請中)、2007年3月1日より新発売します。消防服のファスナーなどに使われ、従来持っていた部分的な耐熱性の欠如をカバーするでしょう。
クラレに必要なのは次のヒット製品ですが、2003年中期経営計画の見直しに伴って研究開発体制の強化を打ち出し、光デバイスなど六つの重点研究を設定しました。国内ではディスプレー材料などを開発するオプトデバイス商品開発センターを新設し、そこでの成果を速やかに中条事業所で生産化する作戦です。
2005年1月4日の日経産業新聞によると、液晶パネルのバックライト部分を一体化製造することをクラレは2005年4月から始める(ミラブライト)ということです。加工工程を簡略化するのみでなく、パネルの映像の画質も向上するということで、さしあたっては15インチ換算月産10万セットでスタートしますが、08年には月24万セット年商30億円の事業に育てるということです。
2005年10月13日クラレは茶谷産業との共同研究で超高輝度無機EL材料の開発に成功したと発表しました。これは一大ニュースとなりました。従来の青色無機ELの駆動には100〜200ボルトの交流電源を必要としましたが、この材料は3〜10ボルトの直流で動き、しかも輝度は従来の無機材料が100カンデラ/uであったのに対し、35万カンデラ/uもあり有機ELの1000カンデラ/uをも凌いでいます。耐久性は大きく、今後白色ELの開発も進め、2006年秋にはサンプル出荷、2008年3月期には1000億円の売り上げを見込み、クラレと茶谷産業は折半出資会社「K・C ルミナス」を設立しましたが、その後いっこうに実現しない事業化にいらだちを示す株主もみられ、2009年12月25日取締役会でクラレに吸収合併することを決めました。
今後の中国の発展をにらんだ布石も行われており、クラレの中国進出は急ピッチで進み出しました。浙江省嘉興市の人工皮革「クラリーノ」を生産する禾欣可楽麗超繊皮(嘉興)は、クラレの出資比率は33.4%、年産400万トンです。また、メタクリル樹脂キャスト板生産設備(3000トン/年)を生産する可楽麗亜克力(張家港)は、クラレグループの全額出資です。5億円を投じて新工場を建設しましたが、これは富裕層が増加し、またマンション建設ラッシュで浴槽需要が急増しているため高級バスタブなどの需要に当てるためです。アクリル樹脂を原料に作る人工大理石の量産にも入る計画です。また、寧夏自治区の世界有数の良質無煙炭鉱山のある石嘴山に建設していた活性炭製造工場(可楽麗化学環境化工)は2005年9月8日竣工しました。当初は年産1000トンですが、2009年末には5000トンを、将来的には10,000トンを目標としていて大部分は脱臭・下水浄化用に日本へ輸出されます。活性炭の世界市場は75万トン/年程度ですが、クラレケミカルは現在耐久性の高い高性能の活性炭を年産3万7,500トン製造しています。
活性炭に関連しての話題に子会社のクラレケミカルが活性炭を利用した窒素発生装置を拡販するというニュースが見られます。これまでは食品の保存や青果の鮮度保持、ビールの搬送などで窒素は使用されてきましたが、最近では無鉛ハンダの基板実装などで窒素が必要なことから、基板メーカーなどに販路を拡大するのが目標です。鶴見工場は年産22500トンですが、2006年7月にはフィリピンの合弁会社の年産能力を1万トンから1万3000トンに増やします。2006年3月期の20億円の売り上げ見通しを三年後に30億円に、10年後には250億円に増やすことを目標にしています。窒素発生装置「クラセップ」は、装置に取り込んだ空気中の酸素分子を、活性炭の表面の微細な穴で吸着し、粒径の大きい窒素分子と分離する仕組みで、最高で99.99%の高純度の窒素ガスを製造できるといいます。規模にもよりますが、「クラセップ」の方が液体窒素より低コストで済むといいます。また備前市の工場ではハイブリッド車の補助電源やパソコンのバックアップ電源向けに需要が伸びると見られる電源用活性炭の性能向上のための技術開発に力を入れるようです。備前工場の年産能力22,500トン。クラセップの納入実績も2006年には国内シェアー56%に達しています。
2007年2月摩耗しにくく再生可能な球形活性炭の製造に成功したことが発表されました。寧夏自治区石嘴山の「可楽麗化学環境化工」で製造し鶴海工場(岡山県備前市)で仕上げます。
さらに未来を指向したものとしては2004年4月、初めて海外での研究拠点をテキサス州に新設し、ナノテクノロジー(超微細技術)を活用した新素材の開発に取り組んでいます。この新分野での成果が次第に現れ始めたようです。
2007年10月クラレは三井物産と共同でカ−ボンナノチューブをポリエステル糸に均一に塗りつけて帯電防止性の高い衣料用繊維を開発したと報告されました。「ナノ素材」の消費財への応用として注目されます。カーボンナノチューブは通常の炭素より導電性が1万倍高い特性を持つのです。年10億円以上の売り上げを見込んでいるようです。
また、2007年10月に発表されたクラロンECは、ポリビニルアルコール系合成繊維に直径が10ナノ(ナノは10億分の一)メートル以下の硫化銅粒子を均一に分散し複合したものですが、合成繊維のしなやかさを保ちつつ、硫化銅によって導電機能を持っています。硫化銅を重量比で10〜15%混合した場合の体積固有抵抗率は数百ミリオームセンチメートルと従来の導電性繊維と比べて抵抗値が1000分の一以上低いのです。クラロンECを直接衣服の生地に織り込めば生地自体に電子部品を埋め込める程度の導電性を持たせられ、生地を布基板とすれば、そこに織り込まれたクラロンECが配線層に相当することになります。身に着ける電子機器の需要は今後重要性を増し、布基板というアイデアは重要になっていくと思われます。
クラレはダウ化工と組んでこれまで一畳が30kgあった畳をダウ化工の「スタイロフォーム」とクラレの不繊布を組み合わせ、4kgの感触もよい畳を開発しました。現在約八百万畳が使用されており、畳を見直す動きもあるようです。
クラレは燃料にメタノールを使う「ダイレクトメタノール(DMFC)」方式の小型燃料電池分野に参入します。この方式では、メタノールから取り出した水素イオンが電解質膜を通過する際、発電します。従来の膜は穴の大きさがまちまちで水素イオンだけでなくメタノールも通過しますので、メタノールに押しのけられる分、通過する水素イオンの数が減り発電効率が悪い難点がありました。開発された電解質膜は高分子膜加工技術を応用し、メタノールに比べて直径が小さい水素イオンを選択的に透過させる超微細な「水素イオンチャンネル」を表面に形成したもので、水素イオンの透過度を従来の1.5倍に高めると同時にメタノールの透過量を6割に抑えました。ますます高機能化する携帯電話の電源として小型燃料電池は将来が嘱望されていますので、クラレは2008年から電解質膜と電極を一体化した「膜・電極接合体(MEA)」を事業化し、2010年に100億円弱の売り上げを見込み、新事業の柱にする予定です。2007年01月の発表では膜厚を30マイクロメ−タ−に抑え、出力は約1.3倍にした電解質膜の開発に成功したようです。
2008年2月27日の日経産業新聞によりますと、小型燃料電池だけでなく自動車用燃料電池の分野にも乗り出し、従来のフッ素系膜でなく炭化水素系ポリマーを使っているので高耐熱性を持ち「ガラス転移温度」が225度℃と高く従来よりも効率のよい高温での作動が可能になります。2008年3月からサンプル出荷が始まります。「膜・電極接合体(MEA)」もハロゲンフリーになります。さらに住宅用燃料電池分野にも進出するようです。
クラレは5年前に撤退したレーザーディスク事業の表面加工技術を活用し、細胞培養できる超微細チップを開発しました。これはニッケル製の金型を使ってポリスチレン樹脂基板上に数マイクロ(マイクロは百万分の一)メートル〜数百マイクロメートル単位の凹凸を形成。凹凸で囲まれた三次元立体空間が生体の細胞壁の役割を果たし、生体内と似た環境で細胞や組織を培養できるのが特徴です。EUが2009年までに動物実験を禁止する方針を打ち出しており、クラレは世界の動物実験市場を七兆円、再生医療市場を十兆円と推定。動物実験からの代替や、病気や事故で機能を失った組織や臓器を再生する「再生医療」への応用を進め、2010年以降年間百億円の売り上げを見込んでいます。新しい培養基として北大や岡山大と共同実験を進め、その有効性をすでに確認しています。2005年7月には発売を始め、2年後に100万セットに伸ばす予定で、成果が期待されます。
倉敷事業所では歯科材料の新設備を建設します。2011年10月から運転開始する予定です。100%子会社クラレメディカルの歯科材料シェアは国内最大手ですが、これまでの工場から移転増強に踏み切ったのです。
人工骨インプラント「リジェノス」は2009年1月から一部の病院で試用されてきましたが、倉敷事業所に新設備を設け、年間10万個を製造することを2011年7月28日発表しました。人工骨の市場規模は75億円程度と見込まれ、その10%のシェアーを目指しています。
クラレは2011年2月17日、化学品事業の拡大策を発表しました。現在エラストマーや液状ゴムの能力増強を実施中ですが、さらに2013年度をめどに新設備を導入します。またイソプレンや耐熱性ポリアミド樹脂の海外生産も視野に入れており、18〜20年度には同事業の売上高を現状の倍以上となる2000億円規模に拡大します。化学品事業の10年度の売上高見通しは約800億円ですが、18〜20年度にはエラストマー、イソプレン・ファインを10年度比2倍、ジェネスタを同3倍、メディカルを同4倍に拡大する計画です。
2011年8月中国のヘーシン(浙江禾欣実業集団)と合弁で産業廃水の処理設備の会社を中国に造る事を発表しています。
クラレのいろいろな面を見てきましたが、2011年3月期の営業利益は530億9500万円(前年同期比74.4%増)、経常利益510億6200万円(前年同期比76.5%増)、純利益287億4200万円(前年同期比76.2%増)でした。配当は14円(前年8円)でした。現在の株価はクラレの潜在力の割にはまだ低いと、私は思っています。
2005年10月クラレが研究開発体制に「儲からない研究は続けない」という方針を提起したと報ぜられました。期待売上高が10億円以下のテーマはすべて見直しの対象となり、研究者も市場を意識しなければならないのです。
予てクラレのエバールに化学者として注目していた私は、生命保険の満期金をすべて投入してクラレの株式を1996年3月と97年7月に購入したのですが、2004年4月から単位株数が500株になったのでその後買い増し、合計7,000株になりましたが、家の修繕に伴って将来この古い家から立ち退かなくてはならない日も来る事を考え、株高の今のうちに一定の現金を確保しようと考え、このところ神戸製鋼、三洋化成と共にクラレも2006年3月末7000株のうち5000株を1470円で処分しました。クラレの処分に伴う譲渡益は172万円でした。家の修理も一段落した2006年6月13日2000株、7月10日1,000株、10月17日1,000株を買い戻し、1月には3000株を処分しましたがその後2011年2,3月に600株買い戻しましたので現在の保有株数は5,600株、平均購入価格は一株1,106円となりました。現在買値の95.8%(先月は105.5%)です。
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2010年8月末シティグループ証券は目標株価は1,500円から1,300円に引き引き下げましたが、2012年3月期に過去最高益を更新する数少ない銘柄の一つと評価しています。
日立金属。旧住友特殊金属は、ネオジム磁石のトップメーカーでした。住友特殊金属時代、住友金属が大株主として2,029万2千株を保有していましたが、経営改善のためにその内1,829万株を2003年7月21日、日立金属に売却。住友特殊金属は日立グループ入りし、NEOMAX社が誕生しました。2006年11月7日日立金属は株式公開買い付けに踏み出し、NEOMAX社の100%子会社化に乗り出しました。私のNEOMAXも公開買い付けに応じようかと一端は思いましたが、早めに手を打とうと若干の損失覚悟で2490円で売却し、代金に追加もしてTOBを掛けてきた日立金属3,000株をまず購入し、残金でクラレ500株・シスメックス200株・三洋電機1000株を購入しました。この段階で購入した日立金属はその後株価をのばし、結果的には2割高の公開買い付けに応じた場合よりもゲインがありました。
子会社になった株式会社NEOMAXカンパニー(日立金属が94.2%の議決権を持ちます)が製造するネオジム磁石は世界的に大きい需要があるのですが、原料は鉄・ボロン・ネオジムで、これを燒結後磁力を加えて造ります。原料のうちネオジムの輸入価格は2000年には1キロ18ドル前後でしたが、バブル崩壊後2003年には7ドルに下落しました。それが現在は10ドルに値上がりし、この上昇基調は当分続くと考えられています。これは中国政府が環境問題を理由に2004年7月大半のレアアース精錬工場の操業を停止しているからですが、ほんとうの理由は価格引き上げにあるというのが見方です。2007年6月現在まだ中国でのネオジムの価格の高騰が続いています。前年比3倍になっています。ネオジム磁石はハイブリッド車に必要ですから現在も生産拡大に乗り出しています。2008年までに126億円を投じて生産能力を20%増し480トン程度にするといいます。日立金属ではネオジム合金の調達量は全年同期比14%増と見られています。
2009年12月ネオジム磁石原料の製造合弁が中国・河北省で始動。
2008年これまで耐熱性を高めるために添加していたディスプロシウムを成型品に真空蒸着することで添加に伴う磁力の劣化を克服し、また、高価なディスプロシウムの減量も達成しましたました。
NEOMAXはフェライト部門でも新組成の高性能磁石を発明し、ネオジム磁石に比べ費用対効果が優れ量産体制が整備されているとのことです。
2009年初期は自動車の不振で、ハイブリッドカーも生産が控えられていますから、ネオジム磁石も需要が減り、業績は不振です。自動車の復活を待たなければならない状態です。
NEOMAX時代、2002年に買った分は非課税の特典がありますので2005年9月15日1,000株を売りました。253万円の利得がありました。この代金で改めてホギメディカル、クラレ、三洋化成、三洋電機、ソニーを買いました。年が明けて家の修理が必要になり、その資金にNEOMAX1000株を4000円で処分しました。342万円の無税利得がありました。その後2006年6月には2200円台に下がりましたので私の目から見ると低く思われたので1,000株を2,270円で購入し最終保有株数は2,000株でした。この売却の収益は2,000株で93万円でしたが、これはこれまでのすべての収益とともに固定化しました。住友特殊金属株として3,000株を保有して以来のこの会社での収益を通算すると688万円になります。
結局11月15日目論見通り、NEOMAXの処分費で日立金属の株式を3,000株購入しました。今月1,000株を処分しましたので保有株数は2000株です。購入価格は一株1,230円でした。現在購入価格の72.2%(先月は88.8%)です。
日立金属の2011年3月期の経常利益375億9100万円(前年同期比275億5800万円増)、純利益222億400万円(前年同期比202億6700万円増)でした。配当は1株6円(年間12円:昨年度12円)となりました。
ホギメディカルも変わった会社です。72歳のワンマン前社長のもとで手堅い経営を続け、貸借対照表を見ても固定負債で長期借入金と見られるのは13億円で筑波キット工場設備投資資金としての転換社債100億円は2006年3月期には償還される事になっているからです。この新工場は109億1400万円の費用を投下していますが、既に完成し、2003年6月には本格操業に入りました。2007年10月筑波工場の隣接地にさらに180億円を投じて新工場を建設すると発表しました。オペラマスター専用工場で2011年3月期に稼働開始とされています。生産能力は現状の4〜5倍になり、約500施設に供給可能となります。顧客からの特注品をキットにするのに1万点の部材から数十点を選び出しキットとしてセット化するのですが、この工程を自動化するもので世界に類を見ないものです。特注受注から出荷までを4日間で完了してしまうのです。医療費の圧縮に伴い手術を行う病院が中核化され、そこでは手術の効率化が計られるとの見通しの下、2001年のキット市場規模57億円が今後2000億円!規模に成長するとの予想です。キットは「オペラマスター」と命名され、「オペラマスター」は今後この会社の主力分野としてホギメディカルの総売上高の55%を2012年3月期にはしめる予定です。病院とキット工場とを直結する受注システムであるだけでなく、病院の手術予定・人員管理・部門別、患者別、医師別の原価管理機能も備え、これを病院に無償提供することで、新工場を全国の病院の手術用具供給拠点にしようというのが同社の狙いだといえます。2004年1月16日ホギメディカルは、一時、前日比ストップ(500円)安の4390円まで売り込まれました。私の見るところでは医療機関にまだホギの先見的な考え方が受け入れられていないようです。外科手術の領域でもかっての名人技の時代は過ぎ去りつつあり、手術用メスでも替え刃を使い使い捨ての時代になってきました。そこへ現在の看護師不足です。いよいよ院内の人手不足をカバ−するために外注の取り入れを計らざるを得ない時代です。ホギはこのような時代背景に沿った作戦を世間に問うているように見ています。
医療報酬の制度改革、日本医療機能評価機構の認定を受ける病院が増加していますが、認定のためには経営の効率化が必要であり、さらには2005年4月からの改正薬事法などの影響で、受け入れる機関が徐々に増えて来ると思っています。しかも一度受け入れると、もはやこのシステムはその医療機関に絶対的な利便をもたらすことは確実ですから、蜘蛛の巣にひっかかった虫のように抜けることは出来なくなるでしょう。2010年3月期からは「手術管理システム」の導入も始まりました。株価も2005年4月29日現在4820円でしたが、全般的な株価低迷の2009年1月でも5,400円(6月4,860円)です。
創業以来48年、営業報告書は毎回明るい確信に満ちています。2004年3月期は120億円を投じた新設キット工場の償却費負担があり、純利益は32億2500万円でしたが、2005年には「オペラマスター」が寄与して34億9400万円となり、2010年3月期には49億2100万円になりました。株主資本利益率(ROE)も優秀で、の株主資本利益率(ROE)(一株あたり純資産に対する一株あたりの当期利益)は8.95%(2009年3月期7.09%、2008年3月期8.30%;2007年3月期7.59%:2006年3月期8.56%)、会長の目標は10%で既に2002年3月期の報告でも実現が射程距離に入ったと述べています。他の会社はROE8%を将来の目標としているところも多いのです。持ち株各社について2011年3月期で次の比較表を作ってみると、遺憾ながらこの会社の業績に少し陰りが見えてきたことが分かります。また、クラレ、日立金属、シスメックス、DOWAの堅調ぶりも明らかで、花王、ヤマトホールディングス、住生活グループもこの不況期に意外に健闘していますね。高岳製作所も少し良くなったところでしたが、今回の震災で東京電力の損失が大きく業績に影響は避けられないところです。

(ホギメディカル株は一株額面50円、売買単位は100株)。1998年甥がこの会社に就職した記念に4770円で300株買ったのが始めでした。2000年末には100株買い増しました。最近この会社はIT化に積極的で、新本社はブロードバンドを使って営業所・工場・研究所が結ばれており、テレビ会議も活発なようです。新キット工場の駆動もITで行われます。前社長である会長の指導が徹底しており、正に会社の成長は会長(持株比率トップで17.33%)の卓越した見通しと決断によるものと思います。今期も、新製品群の売り上げ増大拡大を経営のテーマとし、今後の増収増益に自信のほどを示しています。2000年3月1日東証二部から一部に上場した時に、株価がほぼ7,000円近辺に飛昇し、その後下がりました。ホギの現在の株価低迷は一般的な医療費の圧縮を背景に、2005年3月期減価償却費がピークに達し24億5200万円が予定されるので収益を圧迫すると見られ、新しい成長が期待できるのは2005年3月期以降と2004年春の事業報告に書かれていたのも一因かと思われます。その後ホギは製造ラインに新規に投資を決定しましたので、成果が現れるのは2009年になりそうです。2004年10月12日新たに中期経営計画が発表されました。この計画の終期は2009年3月期となっていますが、これを見ますと、「オペラマスター」プロジェクトに強気で、2006年対応設備39億1500万円、2007年には配送センターなどに44億300万円、2009年には滅菌センターなどに77億300万円の新規設備投資が計画されていて、年々約25億円の減価償却が継続して必要になっています。純利益はこの間2005年3月期の35億4400万円から59億8800万円に着実に増加して行くと予想していますから、ここ数年はたとえ株価が下がり配当が増えなくてもあわてることなく温存して成長を見ていこうと思っています。ともかくオペラマスターの浸透普及にこの会社の将来の命運は懸かっていますが、私は保木会長の乾坤一擲の決断に賭けています。オペラマスターが失敗するとホギは倒れるくらいに重いプロジェクトだと思います。2011年3月期のホギの総売上高は313億1100万円(昨年313億3900万円)にとどまりましたが、オペラマスターによる売上高は80億7800万円(前期比10.2%増)にのぼりました。オペラマスターがホギの成長ドライバーになってきました。オペラマスター売り上げは、今後さらに拡大が見込まれることから、筑波工場の隣接地に180億円を投じて新工場を建設します。これによって生産能力は現状の4〜5倍になり、従来ラインとあわせて500施設まで対応できます。前社長(現会長)の成約目標は1,000!施設でしたから現在の到達度はまだ低調で、このプロジェクトの未来をどう判断するかが投資するか否かのキーポイントです。オペラマスターの契約件数は2011年3月末で累計131件です。今期は新規20件の契約があった反面11件の解約がありました。
2010年3月から並行して「生産管理システム」の販売も開始しましたが、システムを売るという意味からは期待できると思います。
2007年6月28日付で保木潤一専務が社長兼最高経営責任者(CEO)に昇格することになり、保木将夫社長は会長に就任することになりました。かって一端社長に就任させた潤一氏を再び降格させ、将夫氏が自ら社長に復活した歴史を回想しますと、保木将夫氏がオペラマスタ−路線成功の目途を持ち、全責任を子息に譲っても大丈夫と判断したのだと見ています。
医療費圧縮の流れで医療機関の経営が苦しくなっているからこそ、オペラマスターはいずれ広く受け入れられるだろうという私の判断とホギ会長の手腕に懸けた投資で冒険とは思いますが、2005年1月と2月、9月に買い増ししましたので、現在持株は1,000株となりました。ここ2,3年、目先の現象にとらわれる投資家も多いことでホギの株価は低迷するでしょうが、3年後には克服されると見ています。投機的動機が私にもあることも否定しません。不織布関係でも「サーレム戦略」を展開し、新製品「Kガウン」「BRドレープ」を投入していますが不織布と簡易なキット製品はインドネシア工場に重点を置いているようです。2009年8月にはインドネシア工場の増設も完成します。株価は現在、買値の64.1%(先月は66.8%)です。平均購入株価は1株5,167円です。これまで株価の上昇を目指して無償交付はしない、配当は増やさず株価に反映させる方針でしたが、2006年6月の株主総会で発効した新しい定款の第45条のAには年4回配当金を支払うことが明記されました。2011年度も四半期毎に20円通期80円が予告されています。敵対的買収に対する防護措置なのかも知れません。
ホギメディカルの2011年3月期の経常利益85億6100万円(前年同期80億2000万円)、純利益は44億5300万円(前年同期49億2100万円)でした。配当は1株25円(年間100円:昨年度92円)となりました。
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ソニー
の問題点は「らしさ」の喪失だと思います。ソニーらしさというのは、他社とは独立に技術的な優位性を保つことであり、トリニトロンの発明などに見られたものです。最近はこのトリニトロンの成功が逆に働き、他社のディスプレイ液晶化から遅れを取りました。
ソニーの株式はこれまで1,000株を保有してきましたが、とても買値に戻ることは考えられませんので、2011年6月200万円ほど損失が出ましたが全部思い切って処分しました。代金はすべてシスメックス株に振り向けました。損失は固定損失に勘定しました。
パナソニックは三洋電機を統合しました。電池分野での強化が予測されます。今後自動車はハイブリッドさらに電気自動車の時代に入ると私は見ており、その蓄電には当面リチウム電池の利用が進みます。この考えから当初GSユアサを購入しようかと思ったのですが、当時新規取引停止になっており、パナソニックでもリチウム電池工場の増築が着工されており、また三洋電機の統合はこの分野の強化を示すと思い返しました。また2009年4月からは燃料電池の販売をいよいよ始めたのにも興味を持ち、2009年5月21日ひとまず100株を、2009年7月17日に700株(購入価格一株1205円)8月26日200株(購入価格一株1,495円)を購入し合計1,000株となりました。2011年6月低迷する株価に見切りをつけ500株を処分しました。平均購入単価1,321円となりましたが、株価は現在購入価格の60.1(先月は69.9)%です。原資はゆうちょ銀行預金の他神戸製鋼2000株売却と三洋化成1000株の売却分です。
パナソニックは統合した三洋電機の太陽光発電にこれから力を入れる様ですが、太陽光発電の普及にはパナソニック電工の役割が期待されています。パナソニック電工にはHEMS(ホーム・エネルギー・マネージメント・システム)の考えがあり、家庭での電力使用を統括的に制御することを考えています。HEMSにはデンマークの電力会社も関心を寄せ共同研究に乗り出しています。三洋電機は2015年度までに欧州で8億ユーロ規模の事業展開をする予定です。
2011年3月期の営業利益は3052億5400万円(前年同期1,905億円)、純利益740億円(前年同期1035億円の損失)でした。配当は一株5円でした。
三洋電機はかなり回復していたのですが、2008年4月松下電器との提携が報じられました。10月には統合が公になりました。そこで4月残りの全株も売却し、若干の利益は固定しました。これは以前三井信託銀行と中央信託の統合合併で保持していた三井信託株が端株化し、その処理に苦労したことがあるので統合は避けたかったのです。この代金をベースに日本製鋼所株1,000株を買い増しました。三洋電機は当分配当の見込みがなく、配当もあり原子力発電の再評価が世界的に高くなってきた今、原子力と関連の深い日本製鋼所への乗り換えも悪くなかろうと愚考しての作戦です。2008年10月20日にも神戸製鋼株11,000株を処分して日本製鋼所株2,000株を購入しました。三洋電機保持の収支については確定利益の表を見てください。
現在世界的に将来のために構造改革を進めている時期だと思っていますから、持ち株の動きはドラマを見るようなおもしろさがあります。必ずしもギャンブルではなくて、私が株を保有する各社は製品にユニークなものを持ち、経営者も独自の考え方を持つという意味で期待が持てます。ただソニーはこの点で今後どのように進むか安心が持てません。ITの伸び悩みが見られますが、間違いなくこれからはITを消化して自社の発展と構造改革に取り入れて成功する会社の株がじわじわと値を上げていく時代に入ったと言うのが私の見方です。ホギメディカルはその典型です。
例年1月4日の夕方には、昔教えた同志社高校化学部の新年宴会が設けられます。もう50年近く欠かすことなく続いています。1999年の席上、一人の教え子がわたしのところに来て「先生お年玉上げましょう」といってくれたのが、500gの99.99%純度のgold ingotなのです。正直に言って狐につままれた思いでしたが、彼の真剣な表情に打たれ、そのまま持ち帰りました。彼、山口剛一君はその上「それは明日四条の山崎商店に持っていって現金に換え、西部瓦斯の株を買いなさい」と真剣に言うのです。1月5日はたまたま家内の介護の方は誰も見えない日でしたから、街に出かけて彼の指示通り現金化してきました。インターネットで西部ガス株3,000株を購入しました。本当にこんなことしてもらって良いのかなあ!山口君が西部ガスを勧めたのは株価に対する配当利回りを考えてくれていたようです。株価150円で買って年に5円(税込み)の配当がありますから、銀行よりも利回りは良く、たとえ株価の値上がりがなくても、こういう投資も大きな意味があります。
山口君は2010年4月亡くなりました。まだ若いのに残念なことです。わたしの人生で最も忘れられない人の一人です。冥福を祈ります。
山口君も亡くなったので、2010年5月10日神戸製鋼を少し買い増しするために2000株売却、さらに6月28日花王を購入するために残り1000株も売却しました。この売却で総計29万4000円の売却益がありました。
シスメックスは毎日新聞夕刊に社長とのインタ−ビューが掲載されていました。少々おもしろいと思ったので、深い考えはありませんが、NEOMAX処分額の一部で200株だけ買いました。
DNAチップは今後がんなど様々な病気の診断に使われると見られ、05年の国内推定市場規模53億円は10年頃には1000億円の規模に成長すると見られています。世界最大手はアメリカのアフィメトリックス社ですが、シスメックス社はアフィメトリックス社のDNAチップスの世界販売権を取得しています。シス社も独自のDNAチップスの開発に乗り出しています。
2007年5月、呼吸器感染症のインフルエンザ、RSウイルス感染症、アデノウイルスを10分で簡便に判定するキット「ポクテムSシリーズ」を発表しましたが、このような分野が一つのタ−ゲットかと思われますが、私の注目するのはこの会社のガン診断技術です。現在は乳ガン・子宮頸ガン・胃ガンが対象のようですが他のガンにも適用が進められていくでしょう。
シスメックスの「血液中の幼若細胞測定用試薬に関する技術」が、文部科学省が主催する平成19年度文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)を受賞しました。幼若細胞とは、正常であれば血液中に存在しない未成熟な血液細胞のことであり、特に、幼若白血球の測定は、白血病等の血液疾患および癌の骨髄転移、重症の感染症などにおいて、疾病の診断および治療のモニタリングを行う上で極めて重要です。この発明はすでに社団法人発明協会主催の平成16年度全国発明表彰特別賞を受賞しています。今回の文部科学大臣表彰はこの発明の重要性を改めて証明するものでしょう。
シスメックスは白血球の診断に特徴ある方法を開拓し、2010年度も特許庁長官奨励賞を受賞しています。
社団法人発明協会の平成19年度近畿地方発明表彰で支部長賞(検体の自動分析方法および装置)、発明奨励賞(尿中赤血球の鑑別装置および方法;自動分析システムおよびその方法)を受賞していましたが、今年は同協会の「発明賞」を受賞しています。受賞対象は尿中の有形成分の分析用試薬で、同社製の分析装置を利用して採尿した尿中の赤血球・白血球・細菌・円柱・上皮細胞を自動分類測定することを可能にしました。良いニュースです。
血球分析装置分野での貢献はアメリカの動物検査の最大手アイデックス社でも評価され、動物用の血球分析装置を2007年12月受注したのも注目されます。動物分野での医療検査はグローバルには約1700億円規模ということです。
最近の情報で注目されるものをいくつかあげておきましょう。
1.今後1〜2年の内に実用化が計画されている入院患者監視システムです。看護師不足の現状の中で患者の様子を常に院内で使う携帯端末で把握できる機能を持ちます。また
2.厚生労働省より2008年11月1日付で乳がんのリンパ節転移迅速検査システムが国内で初めて保険適用になる承認を取得しました。早期乳がんの手術では、リンパ節中のがん転移の有無の確認を、本試薬と専用分析装置を併用することにより国内で初めて自動化することを実現しました。この装置のアメリカでの臨床試験も今年度中に終わる予定です。
シスメックスは、遺伝子やたんぱく質の働きを解析する技術を用いて、がんの新しい検査技術の研究開発を進めていますが、開発したOSNA法(One-Step Nucleic Acid Amplification:直接遺伝子増幅法)による乳がんリンパ節転移迅速検査システム(遺伝子増幅検出装置「RD-100i 」、遺伝子増幅検出試薬「リノアンプBC」)で、約30分と短い時間で従来の方法と同等の精度の検査を行います。早期乳がんの手術において、リンパ節への転移の有無を手術中に検出することで、転移のあるリンパ節を同時に切除しておくことが可能となるため、患者の再手術による負担の軽減や再発リスクの低減に貢献します。この方法は検査を自動化・簡便化したことで、操作者の熟練度に依存せず、客観的な検査結果が得られるため、病理医の負担軽減と乳がん診療の均展化につながります。この技術は大腸ガンリンパ節転移検査の適用にも成功し2010年12月17日厚生労働省から製造販売の承認を取得しました。
日本で若い女性を中心に増えている「子宮頸(けい)がん」を自動的に判定するシステムも開発しました。1時間で50人分に対応でき、医師による顕微鏡検査に比べて検査効率を飛躍的に高められます。システムは前処理装置と測定装置の二台で構成。子宮の入り口近くを医療用の綿棒でこすって採取した組織を前処理装置にセット。数百個以上の細胞が固まっている組織を複数の試薬と反応させ、細胞を一つ一つバラバラにする。さらに核に含まれるDNA(デオキシリボ核酸)を染色します。その後測定装置に移し、内部で細胞を一つずつ落下させ、レーザー光を照射して核の状態を調べます。核の大きさと染色度合いの二つの指標をもとに、がん細胞かどうか判定するのです。
すでに被験者の同意を得て500人近くの組織を集め、これらの装置で、がんの疑いが強い人を精度良く選別できることを確認していますが、前処理と計測の二役をこなす新型装置を開発したうえで、三月から日欧で1万人規模の実証試験を実施します。
専門の医師による顕微鏡検査は、日本で年千二百万件、世界で同一億五千万件が実施されていますが、当面、顕微鏡検査に先駆けたスクリーニング検査の手法として普及させ、実績を積み重ねたうえで将来は確定診断の新手法として当局の認可を得たい考えです。子宮頸(けい)がんは一年間に日本では7000人、世界では50万人の患者が発生しており、早期発見できれば生存率は高いのです。
胃がんの分野でも、手術時に周囲のリンパ節まで取り除くべきかどうか判定する遺伝子診断技術の実用化に乗り出しています。これは胃の周辺にあるリンパ節の一部を切り取り、採取したがん病変近くのリンパ節を装置にかけ、がんの遺伝子を抽出して増やし転移を判定するもので、約30分で結果が分かるため、がん病変の摘出手術中に周辺のリンパ節まで切除すべきなのか、治療方針を決めることができます。乳がんのリンパ節転移検査と類似しています。
3.また、 2007年10月には全自動免疫測定装置HISCL-2000iが発売されました。測定原理に免疫血清検査で現在主流となっている化学発光酵素免疫測定法(CLEIA:Chemi Luminescence Enzyme Immunoassay)を採用し、これにPAMIAシリーズ、エルジアシリーズで培った技術を融合させた中規模病院向け免疫血清検査装置です。2007年度は感染症、甲状腺ホルモンを中心とした試薬が発売されましたが、2009年5月頃から前立腺ガン・肝臓ガン・消化器系ガン・B型肝炎の試薬が発売され、今後も、ガンや心疾患の検査のための試薬が拡充されていきます。検体処理能力180/時、必要な血液量も従来の10〜140μlが10〜30μlになりました。価格は2100万円。
4.2008年4月1日農林水産省から「鶏のインフルエンザウイルスを約15分で検出できるキット」の国内初の承認を受けました。これはシスメックスからでているヒト用のインフルエンザ迅速診断キット「ボクテムインフルエンザA/B」の技術の応用です。2009年2月には大阪府立公衆衛生研究所との共同でヒトインフルエンザと鳥インフルエンザを10分間で区別できる検査キットの開発も報じられました。両者のタンパク質の違いに着目したものです。こちらは人の新型インフルエンザの検出にもつながるものと考えられています。
2009年11月「鳥由来インフルエンザウイルス核蛋白検出試薬」が発売されました。10分で検出されます。研究用として当面は販売されますが、人体への臨床用も開発することを目指しています。
5.新型インフルエンザの流行に圧されて、シスメックスはインフルエンザの感染を簡易判定できる検査薬の増産に乗り出しました。当初は6−12月に20万回分の検査薬を生産する計画でしたが、33万回分に増やします。なお、デンカ生研、三菱化学メディエンスにも同様の増産の動きが見られます。
6.2009年1月の発表ではオンコリスバイオファーマ(Oncolys BioPharma)社と共同で「血液中に遊離した生きたガン細胞を発光させて高感度に検出する技術を開発。今後乳ガンを対象に事業化へ進みます。
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アデノウイルスに蛍光タンパクを作る遺伝子を組み込み、このウイルスが生きたガン細胞内でのみ増殖する性質を利用して血中の生きたガン細胞を検出する。利用する蛍光タンパク質はノーベル賞の対象となった下村脩博士のクラゲ蛍光タンパク質です。
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7.シスメックスは廣くガンに対する関心が深く、2009年1月大腸ガンの早期発見法として、血液中のメチル化された遺伝子に注目し、ドイツのエピジェノミックス社のSEPT9(メチル化マーカー;メチル化された)を手がかりにシスメックスの装置でその検出を試み、その結果を廣くメチル化された遺伝子の検出に応用する研究を始めたようです。
8.2010年6月1日の発表では、ペット動物用に自動血球分析装置の開発が終わったのでアメリカのアイデックスラボラトリー社と提携すると発表されました。アイデックスラボラトリー社は動物の検査分野ではリーディングカンパニーです。
9.血液凝固検査用試薬「トロンボチェック TTO リコンビナント」は、一部の脳梗塞、肺梗塞など血栓症を予防する経口抗凝固薬の薬効評価や副作用のモニタリングに用いる試薬です。この原料となるタンパク質をシスメックスの持つ遺伝子組み換え技術と片倉工業のカイコによるタンパク質の量産技術を組み合わせてカイコによって量産する方法を確立しました。動物(哺乳類)由来の原料を使用する一部の試薬は、動物間での感染症の流行等で原料調達に影響を受ける可能性があり不安定です。カイコによって試薬の供給に必要な量の原料の効率的かつ安定的な生産を実現するのは注目されます。
10.中国では政府による大規模な医療投資(直近は2009年〜2011年の3年間に約12兆円を投資)、生活水準の向上による医療ニーズの高まり等から、医療機器市場が拡大しています。シスメックスは2010年9月9日済南市の試薬生産拠点に血球計測検査試薬生産を現在の約5倍に高めるために新工場を建設すると発表しました。2012年5月の稼働を目指しています。
11.全自動尿統合分析装置がアークレイ株式会社との共同で実用化されました。2010年12月から国内で販売開始。尿の定性・尿沈渣検査の統合実施が1台で可能になります。将来の対象は全世界です。
バークレイズ・キャピタル証券では今後5年間、シスメックスの中国の売上は前年比20〜25%増となると予想。同証券は1月7日にシスメックスの投資判断を「1(=オーバーウェイト)」継続で、目標株価を4,250円→5,600円に引き上げました。また、みずほ証券は2009年11月18日シスメックスの目標株価を4,600円から5,500円に引き上げました。シスメックスの中国向け売上げが計画ベースで10%を占めており、今後の中国の医療近代化のメリットを大きく受けるという見通しがその根拠です。
2011年春に発表された新中期経営計画(2012年3月期〜2014年3月期)では2011年3月期の売上高1246億円を1750億円に延ばす計画で、営業利益も182億円から265億円になるものと見ています。
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これまでのROE実績は2002年3月期の3.8が2011年3月期は14.39になっています。検体検査領域とがん診断分野、糖尿病分野での新しい検査技術が重点分野になるようです。
この会社の株は上がり下がりが周期的に起こっているようですが、2007年6月これまでの海外での実績を考え、事業の伸長を期待して買い増し、600株にしましたが、2009年4月にも三洋化成を処分して300株買い増しました。9月にはニュージーランドMMFの一部を処分して100株買い増しました。2011年4月株式の1:2分割があり、6月ソニーの処分額でシスメックス株を700株購入しましたので、現在持ち株数は2,700株、その平均購入価格は2,251円になります。この会社の株価は変動が激しく、現在買値の122.9%(先月は130.8%)です。感想としてはまだ実力に比べて株価は安すぎると見ていますが、現在は臨床実験中のものが多く、実用化されているものが少ない点に株価の伸びを抑える要因があると思います。
2011年3月期は通期経常利益は179億7900万円(前年同期157億7200万円)、純利益114億1100万円(前年同期97億6400万円)でした。年度末配当は32円(前年同期31円)年間配当は60円(前年56円)に増額されました。
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2009年11月はこの会社の株価はめざましく伸びました。不況下手堅い戦略が組まれていると見ています。今月私の保有各社株価の伸び方に差違が現れるようになりました。
シスメックスの業績の伸びは著しいのですが、この成功は家次社長の経営方針によるところが大きいと思います。神戸大学の加護野忠男教授の分析を読みながら経営方針の特徴的なことを記しますと
シスメックスは検査機器をただ売っているのではなく自分たちが売っているのは、正確な「検査結果」であることに気づいたのです。この考えをベースに、試薬生産へと進み、検査機器をベストの状態に維持しておくためのサービスの充実へと展開していったのです。ここにシスメックスが他社には見られない哲学を持った会社だという特色が見られます。
(1)シスメックスはサポートセンターを重視しています。日本では24時間365日体制で、顧客に対応しています。同センターは顧客の検査機器とオンラインで結ばれており、常に機器の状態が監視されています。これがSNCS(シスメックス・ネットワーク・コミュニケーション・システム)です。 現在、全世界で4000台以上の機器と結ばれており、顧客から電話で問い合わせが入った場合は、まず専任のオペレータが対応しますが、内容によって技術的なものであればスペシャリストに、学術的な問い合わせであれば、学術担当者に振り分け、専門家が対応できることが特徴です。現在、1日当たり約 400件の問い合わせがあり、そのうち約60%は電話で問題が解決するといいます。
(2) サービス体制はそれにとどまらず、部品交換など、どうしても人が出向く必要があるケースに備えて、フィールド・エンジニアも配置しています。これまたリアルタイムで、エンジニアがどこにいて、何をしているかを把握できるようになっており、家次社長の言葉では「日本なら離島を除けば、2時間以内でお客さんのところへ行ける」のです。
「機器の状態がおかしいと、うちのサービスがお客様のところへ行く。故障が起こっていなくてもね。アフターサービスでなく、いかにビフォーサービスを提供していくかが大事」と、家次社長は続ける。
(3)中国をはじめ海外の売上げも著しく伸びていますが、現在は原則として、現地に100%子会社を設立して、直販を行うという方針を採っており、経費の点でも責任ある即応性の点でも成果を上げています。
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日本製鋼所はかって野村證券の「月刊資産管理」で推奨されていて注目していました。今回購入したのはこの会社が原子力発電部品メーカーとして優れたオンリ−ワン技術を持っているからです。圧力容器や蒸気発生器で世界シェアー80%を占めています。当面世界的な二酸化炭素削減の緊急性に比べて放射能処理や核分裂の暴走の危険はまだ小さいと見ることができ、私も原子力発電は貴重な化石燃料の消費もなく二酸化炭素発生を伴いませんから、今後当分世界的に進むと見ているのです。風力・太陽光などの新エネルギ−が一次エネルギーに占める割合は2010年になっても約4%だそうです(東京工大澤田哲生氏:毎日新聞夕刊”次代を翔る”2008.06.17)。2007年3月期も中国を中心に電力需要が拡大し、火力・原子力発電プラント用部材の売り上げが増加します。原油価格の高騰と温暖化ガス対策で、世界的に代替エネルギーへの転換が進んでいます。高付加価値の原油や天然ガス、オイルサンドなど太陽光発電以外の新エネルギー分野は、すべてこの会社のビジネスであり、ことに原子力発電所用一次系部材では、世界シェアの約80%を占めるなど、エネルギー分野においてオンリーワン事業を多く抱えています。2007年3月期の中間決算では、中国や米国での発電所建設関連の需要が拡大し、連結営業利益が前年同期比138%増と伸張しました。こうしたエネルギー分野での需要拡大は、米国での原発建設により2008年後半から毎年2〜4基の受注が予想され、資源が皆無の日本国内でもまだまだ推進の体制ですから、今後短期間で原子力発電が終わることはないと見ています。今般の福島原発の事故で露呈した弱さからこのところ原発反対の空気が強く、当分は原子力発電所の運転はストップすると思います。しかし長い目で見ると、質量をエネルギーに転換するというユニークな点を今後永遠に無視することはできないと思います。今回の経験を生かしてより安全な原子炉の開発はいずれ復活することと思っています。中国が2020年までに7000万kw相当の原発建設(日本の現状は約5000万kw)を明らかにしたのは2008年11月でしたが、世界的には今後中国で170基以上、アメリカで32基、イギリスで8基以上、国内で14基が建設される見込みなので、日本製鋼所は主力の室蘭製作所に800億円を投じて原発向けの部品の鍛錬、熱処理、機械加工の設備を増強します。全社の最終利益の5年分に相当する800億円の設備投資で、1万4000トンのプレス機をもう一台導入し、原発用部材の製造能力は12年3月までに07年度の3倍となる年産12基分に増える計画です、また、今後、原発は発電容量170万―180万キロワットと現在より10〜20%大型化する見通しなので、現在進行中の設備投資の一環として来年度からは現在より約一割大きい650トンの鋼塊を作れる設備を導入し、原発の大型化に備えます。この増設は石油精製用圧力容器の生産にも寄与します。さしあたっての利益を求めるのでなく、そのユニークさがこれからどうなっていくのかという興味で2011年6月に家計の余った資金で1000株を買い増しました。
2008年11月には仏原発大手アレバと今後の成長戦略の目玉となる資本・業務提携を結びました。アレバは日製鋼の発行済み株式の1.3%(約四十億円)を取得すると同時に、原発数十基分の中核部材を購入する長期契約を結んだとみられています。また中国の重電機メーカー東方グループとも長期供給契約を結びました。さらに直近でも中国政府60%出資の国家核電技術公司や重電機のハルビングループ。上海グループとの契約が成立する見込みです。
2011年3月の太平洋東北地震で福島原発が危機に陥り、日本製鋼所株式も一時481円を記録する暴落ぶりでしたが、私はいずれは世界的にも見直されるときが来ると思います。
風力発電は長らく国内では三菱重工業だけでした。2006年日本製鋼所が参入して以来今回茨城県鹿島湾に洋上発電を開始したのは富士重工業と日立製作所の連合です。北海道の発電量は07年度末で25万6000キロワットで全国の10%強なのですが、日本製鋼所室蘭製作所は11年度までに現在の約5倍年産150基体制を整えます。日本製鋼の発電機は増速器を使わない「同期発電機」で、06年にこの分野で後発しましたが、保守・修理で評価が高いのです。2009年3月組織横断チーム「品質改善活動委員会」を立ち上げ2010年から本格量産に入ります。
島根県江津市で11基の大型風力発電機が完成しました。これは室蘭製作所の記念すべき外販第一号となる風車です。日本製鋼所売り上げの過半を占める機械事業などはこの不況で落ち込みが目立っており、このままいけば、「原発一本足」に陥る危険性もあります。こうした中、新たな柱として期待されているのが、風力発電機事業です。これまで中核部品である発電機は外注していましたが発電機への参入も可能と判断し、05年に海外メーカーの技術協力を得て「同期発電機」と呼ばれる方式の発電機の開発に着手しました。大量の歯車と軸受けで構成され増速機が必要な「誘導発電機」に比べ、構造がシンプルで故障が少ないのが特徴です。外販に乗り出したのは08年度からですが、2009年6月ユーラスエナジーHDが鹿児島券肝付町の海沿いに2000kwの発電機19機を設置することを発表し、Jパワ−も福井県あわら市に2万kwの発電所を計画中で2000kw発電機10機を導入して、2011年に発電開始します。同じく2000kw発電機10機が青山高原に設置され2010年2月営業発電を始めました。青山高原にはさらに9基が2011年2月には増設され、計3万8,000kwになります。
日本風力発電協会によると国内の10年度末の風力発電容量は273万キロワットと07年度末に比べ63%伸びる見通しです。米オバマ政権の「グリーン・ニューディール」でも風力など自然エネルギーの優先利用がうたわれており世界的にも需要増は確実です。2010年現在風力発電で日本製鋼は235億円を目標としていましたが数十億円規模にとどまる見込みです。風力発電には騒音問題があります。
当面石油精製や機械部門の受注環境が悪く2010年3月期並びに2011年3月期は2桁減益予想され、株価は下がる傾向にあります。長・中期の投資で臨もうと思います。私は三洋電機株のうち8000株を2008年3月7日損切りし、これに豪MMFの一部も売却して日本製鋼所株1,000株を1株1,663円で購入したのです。2008年4月28日保有していた残りの三洋電機株7000株をすべて売り払い、その代金にニュージーランドMMFの一部を加えて日本製鋼所株1,000株を一株1,930円で買い増しました。さらに2008年10月20日神戸製鋼株10,000株を処分してその代金で2000株を買い増しました。このときは一株738円でした。2009年2月9日日本製鋼所の株価が下がっていました(960円)ので外貨MMF売却分で1,000株を買い増しました。6月の買い増し分を加えますとこれで保有株数計6,000株、平均買値は1,090円になりました。現在買値の44.1(先月は49.6)%です。
2011年3月期の営業利益は284億9500万円(前年同期比12%減)、経常利益291億6800万円(前年同期比7%減)、純利益165億3200万円(前年同期比6%減)でした。配当は6円(年間12円:昨年度12円)

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DOWAホールディングスは明治17年藤田伝三郎の藤田組が政府から秋田県の小坂鉱山の払い下げを受け、その後昭和20年同和鉱業株式会社に社名変更し、平成18年DOWAホールディングスと社名変更しました。現在、小坂鉱山が手がけた黒鉱からの貴金属採取で鍛えた技術をバックに五つのグループ会社の持株会社です。DOWAメタルマイン(我が国最大の亜鉛精錬所。副生する希土類元素だけでなく、子会社の秋田レアメタルではガリウム・インジューム等の回収、また日本ビ−ジ−エムでは排ガス浄化触媒からの白金属元素の回収をしています)・DOWAエコシステム(廃棄物処理事業とパソコン基盤・廃携帯電話・廃家電などからの有用金属のリサイクル回収)DOWAエレクトロニクス(高純度ガリウム・赤色及び赤外LED・医療用血液センサーLEDの製造に世界的にもトップシェアを誇っています)・DOWAメタルテック(高付加価値の銅合金インバーター用金属・セラミック基盤の製造、メッキ事業)・DOWAサーモテック(工業炉・金属表面の熱処理加工)がそれです。いずれも今日的なユニークな事業を展開しています。これからますます貴重になる希土類元素の回収技術でもユニークな会社です。今後アジア諸国でも工業の発展に伴って同じように希金属の回収が必要になると思うので先駆的立場にあると踏んでいます。、今後の発展を期待して2008年7月31日1、000株を単価716円で購入し、また株価の下落を見たので一株270円で1,000株を2008年12月3日追加、更に2009年6月15日一株472円で1,000株追加し、現在3,000株保有しています。こちらもさしあたっての利益を求めるのでなく、そのユニークさがこれからどうなっていくのかという興味で買いました。現状予想外に株価は伸び、黒字を記録しています。
2009年6月貴金属回収をアジアの諸国にもいよいよ広げ時には逆輸入して回収する予定という報道に接し、新たに株式購入の意欲を持ち、預金の一部をこの会社の株式の購入に回し1000株を474円の指し値で追加購入しました。わたしの投資の基準の一つがアジアへの展開・アジアとの共同展開だからです。1010年11月4000株を買い増しましたのでこれで保有株数7,000株、平均買値は549円となりました。現在買値の79.4(先月は94.4)%です。
2010年11月9日リチウムイオン電池からリチウム、コバルトなどの回収を子会社のDOWAエコシステムで始めたと発表しました。今後のリチウムイオン電池の広範な使用を視野に事業の伸展が期待されます。他社もレアメタルの回収を視野に取り組んでいます。
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三菱UFJ証券は2009年9月28日にDOWAホールディングス(5714)のレーティングを新規に「2」(=5段階評価の第2位)で、目標株価は690円と報告しました。
従来型製錬から循環型リサイクル企業への転換を目指す事業戦略は、金属資源需給のタイト化や新興国経済の成長に伴う廃棄物処理などの需要拡大を通して中長期的な成長性が高いと評価。
グループ全体で産業廃棄物処理能力を年産100万トンを確立。
今年2月に東南アジアで最大級の廃棄物処理ネットワークを持つMAEH社を買収しました。MAEH社はインドネシア、タイ、シンガポールの各国に廃棄物の焼却処理施設(計2ヵ所)や最終処分場(計2ヵ所)を持つ。東南アジアでの日系企業からの廃棄物処理の受注獲得が今後増加する可能性があることや、アジア No.1のリサイクルカンパニーへの重要な布石となると解説。
日本では改正土壌汚染対策法の施行が2010年4月までに予定されていて、搬出土壌の処理業についての許可制度の新設や、一定規模以上のの土地形質変更に際して都道府県知事が土壌汚染の調査を命令できることになるため、土壌浄化の事業機会が拡大する可能性があり、高度な土壌浄化ノウハウを有する同社の優位性は今後高まる。
リサイクル部門は金や白金族などを回収していて、2008年に家電リサイクルプラントを中国の蘇州に新設しており、2011年1月には天津市でも操業が始まります。DOWA傘下のDOWAエコシステムズも1011年1月に江西省に合弁会社を設立し、廃家電からのリサイクルを企業化します。2010年6月DOWAメタルマイン51%、田中貴金属31%、トヨタ通商欧州子会社15%の出資比率で合弁会社ニッポンPGMヨーロッパが生まれました。欧州で使用済み自動車触媒から白金族の回収をします。(W)
図はオンライン東洋経済「家電廃棄物を宝に変える『都市鉱山』で攻めるDOWA(1)」から転載
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2010年3月グループ会社のDOWAエレクトロニックスは短紫外LEDを開発したと発表。この製品は水の殺菌浄化や樹脂の硬化にこれまで環境を害する水銀灯を使っていたのを置き換えることができるので注目されます。
2010年8月理研と共同で、リサイクル原料を再資源化した後の廃液に繁殖させたヒョウタンゴケが限定された種類の金属を取り込むことを発見し、コケ重量の70%の鉛、10%の金、数%のプラチナが回収されるといいます。金回収の実用化を目指します。
2011年3月期の業績は前年同期と比べてやや増益と言って良いでしょう。営業利益は229億2400万円(前年同期比67%増)、経常利益233億7100万円(前年同期比69%増)、純利益85億2100万円(前年同期比95%増)。配当は年間10円(前年同期10円)でした。この会社は中間配当は出していません。
花王2010年6月は花王の株価が比較的低調でしたから、100株だけ買いました。一株単価2112円。花王はエコナが発ガン性のグリシドール脂肪酸エステルを含有するので販売を停止し株価も下がりましたが、トリアシルグリセロール(脂質)ではなく発ガン性確認の検証過程に問題がありましたがジアシルグリセロールを食用に使用しようという発想はおもしろく、さらに西部瓦斯売却分で100株を同月28日一株単価2134円で購入。2011年2月800株を買いましたので保有株数1000株、平均買値は2188円となりました。現在買値の89.5(先月は99.7)%です。
2011年8月現在花王製品の不買運動が盛んです。フジテレビの韓流宣伝に対する視聴者の批判に電話受信者の応対が適切でなかったことがきっかけになっているようですが、企業が絡んでいるのでしばらく成り行きを注視するほかなさそうです。あるいは空売りでもうけをたくらむ人の過剰宣伝と言うことも考えられます
2011年3月期の営業利益は1045億9100万円(前年同期比105億円増)、経常利益1033億3600万円(前年同期比97億円増)、純利益467億3700万円(前年同期比62億円増)。配当は年間58円(前年同期57円)でした。
ヤマトホールディングス2010年7月11日この会社は私が注目しているシステムそのものを商売にしており、国内ではほぼ飽和に達した宅配便の将来をユニークなシステムとして中国で勝負するところに魅力を感じ、試みに100株だけ購入しました。一株単価1148円。現在買値の109.0(先月は110.3)%です。
2011年3月期の営業利益は643億1400万円(前年同期比29億円増)、経常利益659億5100万円(前年同期比26億円増)、純利益332億700万円(前年同期比9億円増)。配当は年間22円(前年同期22円)でした。
住生活グループこのグループにはINAXも属しています。INAXは上海万博にも出展しています。今後中国でも民衆の生活が豊かになるとシャワートイレの普及が進むと思い、豪MMFを一部売却して200株だけ購入しました。2011年2月100株を買い増しましたので現在300株保有一株単価1,641円。現在買値の116.9(先月は117.4)%です。住生活グループは2011年4月トステムが存続会社となって社名をリクシル(LIXIL)と改め経営の合理化を進めます。
2011年3月期の経常利益391億6000万円(前年同期比40.6%増)、純利益157億7900万円(前年同期53億3100万円の損失)。配当は年間40円(前年同期40円)でした。。
高岳製作所この会社は営業の大部分を東京電力に依存しています。震災と原子力発電所の破壊で東京電力は膨大な負担を迫られるので、この会社も大きいマイナスを負ったと見るべきでしょう。しかしこの状況からどのように立ち上がっていくのか見るために2011年6月パナソニックを処分したお金で2,000株を購入しました。一株233円でした。7月29日現在買値の81.6(先月は97.9)%です。
ここまでわたしの保有株式の現状を紹介してきましたが、現在の私の保有株式はトータルとして購入価格の81.6%(先月は90.0%)になっています。保有株式の現況を次にまとめておきましょう。

ここからしばらく投資信託について書きましょう。
今月はこちらも円高で低下しました。
パーセントは私が正味投入した円に対し、現在、仮に売却したときに得られる円金額の割合です。主として外国系国内投資信託から構成されている私の投資信託は外貨建で運用されている物は証券会社からは円に換算されて、報告されてきますから、円安になると見かけの上ではぐんと値上がりします。しかしこれは為替の魔術なのです。外国株を組み入れた投信を見ていますと世界の経済の動きを実感を持って感じられます。アメリカの金利高で米ドルに対し円高になり米ドル資産は大きく値下がりしています。私の投資している外貨MMFも投資しているニュージーランド・ドルと豪ドル、ユーロいずれの通貨に対してもむしろ円高で為替損が出ています。いずれはまた円安にふれるだろうとそのままにしています。為替相場についてロイターが昨年2009年4月23日にまとめた個人投資家4月調査によると年内は「ドル高/円安方向を試す」との回答が56.8%と過半数を占めたほか、ドル高値については「105─110円」が24.8%と最も多かったようです。現実は12月末は1ドル91円41銭でした。この辺りが外貨保有の難しいところです。
2002年中期、投資信託はアメリカと日本のネット関係株価の暴落と一般的な不振の影響で全般にダメージを受けました。当時さらに低下すると読んでフィデリティ関係の大半を2002年7月1日に売却しました。損害は150万円でした。この損失は一応清算したことにして固定損失化し、当日の残存分を基準にして推移を眺めることにしました。従ってこれから記すそれぞれの投信の損失は2002年7月1日の価格を基準としています。投資信託についてはモーニングスター トータルランキングに投資信託の運用状況が出ています。2004年9月被成年後見の家内名義のものは、私に管理責任がありますので残しましたが、私名義のフィデリティ関係投信はすべて処分しました。その結果、家内の分として2011年8月26日現在フィデリティ欧州中小型株オープン87、744口、105,802円(先月87、744口、127,132円)、フィデリティ・グローバルエクイティ23,836口、14,864円(先月23,836口、17,167円)が残っているだけです。両者とも株価の低迷で値段が下がりました。以前はかなりの分配金がありましたが、最近は全般に不振でいずれも分配金はここ数期ありませんでした。しかし2004年5月31日および2005年5月31日、11月30日、2006年5月30日、11月30日、2007年5月30日、それぞれ久しぶりにフィデリティ欧州中小型株オープンは1万口当たり100円の、2009年11月30日には150円、2010年5月31日には100円の分配金がありました。一昔前の2007年11月30日の分配金は1万口当たり650円、2008年5月30日には1万口当たり550円、2009年5月30日は1万口当たり50円、2011年5月300円でした。またフィデリティ・グローバルエクイティも2008年1月31日1万口当たり30円の収益分配金がありました。このときは景気の多少上向いたことを示しています。投資信託の専門家が運用してもこの状態ですから、私のような素人が株投資で成果が出にくいのも当然だと思っています。難しい時代です。フィデリティ・グローバルエクイティ投信のポートフォリオは2011年1月31日現在アメリカ株が49.1%ですが、文字通りグローバルでイギリス株10.9%、日本株9.9%、カナダ5.2%、フランス3.8%、オーストラリア3.9%、ドイツ4.0%、スイス3.3%、イタリア0.8%、香港1.5%、シンガポール0.5%、その他(スペイン・オランダ・ベルギー・アイルランド・ポルトガル・スエーデン・ノルウエー・デンマーク・ルクセンブルグその他)4.6%、投資信託・投資証券0.4%、現金その他2.6%ですから、アメリカ株の不振が響きます。しかし、この投信の株式銘柄数は現状普通の個人ではとても保持管理できない311銘柄の株を組み入れています、このあたりが投資信託の妙味でしょう。
他に野村の業種別インデックスファンド(医薬品)を、ゲノムの知識を応用したこれからの医薬の動きに眼を向けたい為に保有していたのですが、値動きも鈍く配当も少ないので2004年10月18日売却しました。損失額は17,211円です。この分も固定化し、また神戸製鋼と、ソニーを処分してさらに固定損失が増えました。2009年1月は円高に伴う外貨MMFの損失がどんどん増えますので、ここは一端売却を決意し損失は固定しました。これまで株式・外貨MMF売却に伴うゲインもありましたので別表のように355万円が現在の総固定利益(確定利益)額となっています。

2007年11月にゆうちょ銀行預金で投資信託「野村インド株投資」約31万円を購入しました。今後の生産拠点としてのインドへの投資が伸びると見て実験的に投資したのです。その後も基準価格が下がった時に買い増しました。購入価格は総額592,736円になっています。2010年8月26日現在の価格398,467円(先月の価格478,205円)、購入時すでに高値でその時点からこれと言った伸びは見られません。反対に世界的な金融不安株安で含み損が約23万円(7月16万円)に脹れています。評価額は買値の63.0(先月75.6)%になっています。この投資信託は人気が出てから購入した悪い例かもしれません。2008年7月11日は基準価格が下がっているのに1万口あたり350円の特別分配金がありました。2009年7月にも200円、2010年7月は500円、2011年7月も500円の特別分配金がありました。
野村には他にも印度関係の投資信託「ノムラ・インド・フォーカス」があります。こちらも主な銘柄は「野村インド株投資」と変わらないのですが、ナンピン買いの意味と比較のために2010年7月5日6万円(54261口)だけ購入しました。2010年9月普通分配金が1万口当たり230円あり再投資(1005口)しました。その後買い増し現在の口数は102,346口、評価額は買値の84.2(先月100.5)%になっています。長期に経過を見ていくつもりです。
2009年10月15日、ゆうちょ銀行預金で投資信託「野村原油先物投資」約10万円を購入しました。自分では先物取引はやりませんし、儲ける気は全くないのですが、今後新興国の石油需要が増すだろうと思うのと基本的に石油資源は次第に埋蔵量が減るのでその価格変動を体感したいと思うからです。比較的少額で投資ができるのでこの銘柄を選びました。現在の価格82,941円(7月の価格101,714円;購入価格96,947円:手数料・消費税差引後)>。評価額は買値の85.6(7月104.9)%。
円高が進んだ2010年8月24日これからはアジアが伸びると思うのでJPモルガンの「JFアジア成長株」を少し買いました。105,006口12万円購入です。単価は1口11,193円になります。現在口数は106,450口、額は109,675(7月130,646円)、現在買値の91.8(7月107.8)%。
円高なのと今後ますます世界全体資源の重要性が増えると見て、今後の推移を見る指標にと2010年10月26日わずかですが野村南アフリカ資源関連株投信を28,638口29,085円だけ購入しました。単価は1口11,193円になります。2011年3月28日分配金が430円あり税引き後の388円は再投資され、口数が28,994口になりました。現在額は24,987(7月28,681円)、現在買値の85.9(7月98.6)%。
投信の良い点は、少額のお金を日本、中国、韓国、ヨーロッパ、アメリカとグローバルに分散して投資できる点です。日本だけに投資していますと「そごう」騒動ではありませんが、株も急落の危険があります。世界分散投資をお勧めします。なお、投信会社そのものの信用度も勿論考慮に入れて置かなくてはなりません。サブプライムローン関係の証券も組み入れている投資信託も多く、基準価格の激しい低下を起こしているものも見られます。これらのファンドはすべて外貨建のものを相当組み込んでいます。いづれにせよ外貨預金やこれら外国投信の為替による変動も注視しなくてはなりません。今月は為替差益の影響も現れています。
先に書きましたように当時当面世界的に景気は回復困難と読んで、2002年7月1日投資信託関係の大部分を処分し、また日立株を9月30日無償交付の端株以外処分してソニーを買いましたので、投資信託及び日立株売却損を固定償却しました。2002年7月1日を基準とした現在の損失に2005年1月の神戸製鋼売却分損失184万1000円、6月のソニー売却損20万6000円なども加えNEOMAX2000株の処分利益595万円(非課税扱い)その後の神戸製鋼・三洋化成・クラレ・NEOMAX・西部瓦斯売却益・ソニー売却損・パナソニック売却損も加算したものが固定利益355万円です。
現在2011年8月26日は株式で624万(7月は339万円)の含み減、投資信託(除MMF)で22万9,922円(7月は6万3,617円の含み損)の含み減となりました。総合的に株式・投信・外貨MMFを合わせた現在の総額は過去の外貨MMFの利潤が大きかったので155万円の損失(7月148万円の利益)>で収まっています。現在の財産は投資額より207万円損失があり比率では総投資額の90.0(7月は95.9)%相当額です。しかしこれまでの過去20年間に得た利得は預金も含めて総資産で考えますと、少ないながら預貯金利息もあり、固定利益355万円ですから通算すると−155万円になるのです。現在の株式の含み損624万円も大きいものですが、大震災に伴う株式市況の全般的不振によるもので私自身の持ち株ポートフォリオ構成は基本的に間違っていないと思っています。総投資額の90.0(先月は95.3)%相当額が現時点での保有資産比率になっています。
2011年4月30日は2010年初からの外人の買いのためでしょうか、株価は大幅に値上がりし、預金、投信も含めると総資産は久しぶりに投資額を上回り101.5%を記録しました。額で言うと700万円のプラスになりました。
現在が明治139年、戦後61年の溜まりに溜まった矛盾の変革期として、明治維新にも匹敵する時期にあると見る私からは、戦後をリードしてきたこれまでの古い自由民主党政治の終焉を迎えつつあるとみています。小泉さんの戦略には総選挙で古い自由民主党の脱皮を意図した面も見て取れます。今日の自民党はもはや選挙でも創価学会票に頼らないと勝利を収められず、選挙得票率の低い公明党の言い分を政治の中で尊重しなければならなくなっているのは、2004年政府の年金改革は公明党の提案に沿ったものであることからも明らかです。これまでの自民党の本質は戦中以来の国家社会主義・既得権益擁護・業界代表の集団ですから、変革期の現実からの何をしなければならないかという要請との矛盾は拡大していたのです。たとえば小泉改革の幼稚園・保育所一体化に最も反対しているのが自民党ですが、保育所には給食施設を同一敷地内に設置することが必要という規定があるようです。その理由に保育所は家庭の代わりだから絶対に園児の身近に給食施設が必要だという古い自民党の人達の論理は理解できません。郵政民営化のもっとも大きい反対勢力は自民党の中にいました。確かに年金問題を放置した小泉さんの取り組みには批判ももっともですが、私は郵政は国家社会主義の最後の牙城と見ていましたから、郵政民営化法案の成立は歓迎で、今後は年金問題に焦点を移してほしいと思っています。小泉さんには考えてもらわなくてはならない点も多いのですが、小泉改革によって明らかに古い自民党的なものは大きく壊されたことは、先日の参議院選挙の結果からも明らかです。政府に頼れない、自立という認識が次第に各方面に浸透しつつあるのも大きい変化です。小泉以前の内閣の無駄なバラマキ政策で国債発行残高は増え、後で書きますように既に1410兆円といわれる国民の貯蓄のうち1100兆円以上も、国民が預けた銀行や証券会社を通じて、この穴埋めに流れて枯渇して来ました。このままでは韓国・インドネシアのように外国から、例えばIMFから借り入れの事態も起こりかねません。ここが泣き所で、改革に乗り出さざるを得ないのです。かなり以前の自民党総裁選でも亀井氏は「日本には1400兆円の預金があり、10兆円の国債発行など問題なくできる」と打っていましたが、こういう認識では勝てるわけがないのです。2007年10月11日ム−ディーズは日本国債格付けをA2からA1に引き上げましたが、引き上げ後も主要7カ国の中では最低です。ボツワナ、チリに並びました。S&Pもすでに4月AAに引き上げていますがこちらはスロベニアと並んでいます。
大前研一さんの論文でも、2008年末に負債約983.6兆円これに対し資産は非金融資産約491.2兆円・金融資産約504.2兆円で差引約11.8兆円しか資産はなく、2009年ついに政府の正味資産はマイナスに転じたといっておられます。非金融資産は土地・道路などですから即時現金化は事実上できないものです。もはや政府は国債による赤字補填も困難になってきました。
2009年8月の衆議院選挙の結果、ついに自民党ははっきりと終焉を迎えました。民主党の前途にも困難はありますが、現在までの動きを見ていると革命的な変化が期待できます。日本国民にとっても選挙という手段で政治の方向を変革できるのだという経験は大きな意味を持ちます。民主党の重鎮がかっての自民党脱落者であったと言うことは、自民党の手の内を承知しているだけにこれからの自民党の政権復帰への大きな壁となることは明らかで何とも歴史の皮肉を感じます。しかし小沢幹事長の手法と体質は古い自民党的なものですからいずれは小沢氏は退場を余儀なくされるでしょう。鳩山さんは一見知性的ですがリーダーシップが感じられません。沖縄の基地問題でもアメリカの世界戦略に現在の日本はなにも口出しできない立場にいることも考えずに将来に実現すべき国外移設を夢想のように今の時点で唱えて沖縄県民を惑わすなど頭の悪さを露呈したものでしょう。現在のキングメーカー気取りは何ともやりきれません。民主党の政治は、財政面の裏付けがなく自民党時代のお金の使い方を改めれば20兆円出てくると言っていたのも何ら裏付けのない放言であったような気がしてきました。マニフェストは実現できないでしょう。
安倍内閣の登場は小泉さんの改革路線の継承といわれましたが、それよりも自民党の本質の部分がより鮮明に現れたという印象でした。古い日本への回帰路線は私は受け入れることはできません。安倍さんの古い理念の政治は国民との矛盾がいっそう鮮明になりました。今まで自民党を救ってきた、ある種の懐の深さ、構成員の幅の広さを壊してしまいました。「自由民主党」の「自由」部分が陰を潜めてしまったのです。一見強そうに見える内閣の構成も見方によればイデオロギー的にもっとも自民党の古い部分の結合体とも見えます。参議院選の大敗を受けて安倍カラーはフェイドし、まさに自民党の古い連中の連合体内閣になってしまいました。政府の影は薄まり自民党色が強まりましたが、その自民党が公明党の助けを借らなくてはならなかったのです。
福田さんも父君赳夫氏に比べて線が細く、安倍さんと同様辞任して自爆してしまいました。麻生さんについてはいま考えていること 336(2008年09月)―麻生内閣の性格―に記しましたが、本質は国民の意図するものとは合致しませんでした。
国旗・国歌のことも一種のナショナリズムとして、新しい体制の構築を意図しているように私は感じます。日本の歴史は天皇を権威付ける時は、野心を持った権力者が自分の権力を強化する手段として天皇の絶対化を行い、天皇の絶対的な権威をバックに利用したことを教えています。一人の人間としての天皇に特別の感情は何もありませんが、私の少年期には、今ここに書いているような天皇制を国政に利用した危険な姿を現実に味わいました。天皇の名の下に多くの若人が神風特攻隊として自爆したことを思うと、中東で起こっているイスラムの自爆攻撃も笑う気にはなりません。
天は人の上に人を作らず
人の下に人を作らず
〔福沢諭吉 ”学問のすすめ”〕
こういうわけで、国歌を“君が代”にすることには、為政者の"君"の解釈次第でその危険を温存するから私も反対です。一人一人の人間が自分の幸福を追求でき、黄色や茶色の髪の毛の若者が自由に闊歩する世の中の方が“君”の世よりも私の性に合います。そういう人たちが集まって作る国−−共和國−−でよいのです。提示された女系天皇容認論をめぐって自民党の中の古い層が鮮明になってくるでしょう。自分を犠牲にしてでも世界のために貢献しようと言う人は、まず言った人自身が黙ってそれを率先実行しなさい。自分はしないで人にそれを要求する人、それは曲者です。与謝野晶子の「君死にたもうことなかれ」が自由に詠える世であってほしいものです。イラク派兵が自衛隊員の募集に困難を招きひいては徴兵制度の復活を見るようになることさえわたしは危惧しています。戦後の民主主義、人権擁護の路線はますます発展させないと国民の不幸を招き、暗い社会になって行くでしょう。学生の奉仕活動を掲げる文部科学省の動きには戦中の勤労動員態勢を思い浮かべるものがあります。
2004年10月28日の園遊会で東京都教育委員を務める棋士の米長邦雄さん(61)から「日本中の学校で国旗を掲げ、国歌を斉唱させることが私の仕事でございます」と話しかけられた際、天皇は「やはり、強制になるということではないことが望ましい」と述べました。米長発言は天皇への迎合を感じさせる発言ですが、 この問題を考えるときasahi.com論説主幹若宮啓文氏がコラム「風考計」に書かれていることは参考になると思うので注に収録させて頂きます。
戦争を始める人は征かぬ人
〔毎日新聞 “万能川柳” 相模原 水野タケシ〕
有事法制や個人情報保護法案はないことを望みます。何か戦前の体制に次第に戻っていくような予感がするからです。戦前の治安維持法も名前だけ聞けば必要と錯覚しかねません。しかしその本態は「国民の自由を根こそぎ奪う国家による支配に不可欠な弾圧法案」でした。美名に隠れた国家権力の強化は望みません。いま考えていること 99(2002年03月)―改革、進展と思う―;いま考えていること 101(2002年05月)―「備えあれば憂いなし?」―に書きました理由から、わたしは小泉内閣に反対でした。小泉さんの金正日との会見も落ちていく人気の梃子入れのにおいを感じます。この作戦は国民に対しても自民党に対しても一応成功したかに見えましたが、その失敗は今日明らかです。わたしは北朝鮮との約束を守って5人の被害者の方は北朝鮮にいったんは戻すべきであったと今でも思っています。その上で問題全体の交渉を開かせるべきだったのです。交渉の道を閉ざした責任は日本政府にあります。初めから相手をだます作戦であったのなら、5人を返す約束はしてはならないのです。相手との約束を破っては外交は成り立ちません。二度目の小泉訪朝の本質はこの過ちの許しを乞うことだったと見ています。小泉さんは今後の対朝外交は国交回復に主眼を置きたかったのでしょうが、拉致問題がその桎梏(しっこく:足かせ手桎かせ)となって進展を許しません。平壌宣言を読むと「日本国民の生命と安全にかかわる懸案問題については、朝鮮民主主義人民共和国側は、日朝が不正常な関係にある中で生じたこのような遺憾な問題が今後再び生じることがないよう適切な措置をとることを確認した。」とあり、読みようによっては拉致問題も含めて過去の問題とし、この過去の問題は一応終わりにするとも読めますから、宣言すること自体が早すぎたのだと思います。もし小泉さんが本心北朝鮮との関係を今後は平壌宣言に記された路線で進めようとしたのであれば、拉致問題を過去のものとして拉致家族の意向を無視するだけの政治の冷たさが必要でした。核武装をめぐる六カ国協議を進めるためにもその決心が必要でした。小泉さんの器量ではこの政治の冷たさを持つことができなかったので、かえって日朝間に不信が大きくなり、現在は明らかにデッドロックに乗り上げています。小泉さんの真意を聞く議会の公聴会を当然開くべきだと思うのですが、どこからもその動きはありません。核実験を契機とした強硬路線と拉致問題の解決は両立するはずがなく、小泉さんの作った不信があるだけにかえってこの問題は解決が難しくなっていると見ています。
日本証券業協会のまとめでは、2010年9月末の口座数は1608万口座に達しています。
ネット取引口座では1日に何度も売買を繰り返し、1円、2円の利ざやを稼ぐ「デイトレーダー」が急速に台頭しましたが、証券会社が一定額までなら何度取引しても手数料が同じという定額制を広めたことも追い風となり、出来高や売買代金がバブル期の数倍に達しています。
株式委託手数料も自由化されインターネットを利用すると安くなりました。証券会社によってはものすごく安くなっています。ネット取引の簡便さから、一日に何度も売買を繰り返す「デイトレーダー」「ネットトレーダー」も増え、株価を揺さぶるところまで来ているようです。これはインターネットの利用を進めると会社としての経費を減らすことができるからで、徴収どころか利用者に還元して顧客を増やそうとする現れです。しかしこのところの証券市場の低調で2008年4月から6月のネット取引は低調で、松井証券の前年同期比28.5%減をはじめとしてネット証券各社の収益は著しく下がっています。 インターネット手数料率はこの5年間で半減しています。
それはともかくとして、こうして益々ビッグバンが軌道に乗り、外国の金融機関の進出に伴い、我が国の資産は国際的な市場に投資されて行くでしょう。経済を考える場合、いまの世の中、日本だけ考えては誤ります。グローバルに把握することが必要です。なお、家内の保有する外国系投信の一昨年の大幅な値下がりは、これらの投信もハイリスク・ハイリタンをうたっているものは、程度の違いはあるでしょうが、大損したヘッジファンドとよく似た運用−−デリバティブ−−が行われていたためと観ています。サブプライムローン騒動で見られたように債権の証券化は債権の分散を結果し多量の不良債権を発生して今日の金融不安を招きました。投資信託も大幅に値下がりしています。株価の全般的な動きの洞察には役立ちますが、投資信託は取扱者(たとえば銀行)が手数料稼ぎに利用しており、その値段のうごきや内容構成には自分の手が届きませんから、私は株の方がポートフォリオ構成に自分で責任をとれるので好きです。投資信託も短期の上下に一喜一憂する人はやめておいた方がよいと思います。
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わたしは特定口座を開設しています。これまで源泉徴収ではなかったのですが、特定非課税分の処理も終わったので、確定申告に必要な売却時の書類を送ってもらえるのを「良し」としたからです。この点では野村證券に保管を託していたのはラッキーでした。具体的に書きましょう。私の古い神戸製鋼の株は例えば1991年に796円で買ったものがあります。証券会社は過去10年間の記録保管義務はあるのですが1991年のものは保管義務外です。この様な株券は株価の安かった2001年10月1日の終値の80%で買値を評価することになります。この時の神戸製鋼終値は57円でしたからこれによって計算すると46円ということになります。実際は796円で買ったのに46円で買ったことにされ、仮に100円で売ると、実際は696円損しているのに54円儲けたことになり所得税を払わなければならなくなります。ところが野村證券は1975年10月1日以降の記録を残していましたので、特定口座での購入額は180円と記録されています。他にもこの様な保有株がありますので、大いに助かりました。 |
今回の日本の不況は一定の既存枠組みの中での不況ではなく、世界的な金融システムの破綻と情報革命・会計基準の変更など社会の抜本的改革を背景に持ち、これまでの日本社会の清算を迫るものですから、この抜本的改革が現実のものとして定着して、その上にそれにふさわしい政治や社会の新構築がある程度進まないと解決しないというのが私の考えです。 自然界の変化を人間の祈りで変えることができないように根幹は経済そのものの正直な動きにあるのです。政治で打つべき手を打たず、ごまかすと結果は必ず破綻し、先々かえって大きな傷口を露呈してしまうのです。不良資産が解消し公定歩合がせめて3%に戻らない限り、新しい体制が出来たとは信じません。これには数年はかかるでしょう。やがて3%に戻る日が来るでしょうが、それは同時に国債の大暴落をもたらしていきます。新しい危機の到来です。現状は三菱東京UFJ銀行の普通預金金利が0.020(2008年5月現在0.200)%という信じられない状態です。2000年7月20日の毎日朝刊紙上で、英「エコノミスト」東京支局長N.ヴァレリー氏は現状を分析して、日本経済再生には10年、15年かかるだろうと語っています。そうかもしれません。先に書きましたように産業界では既に会計処理の技術面から大きな変動が徐々に進行していますから、今更自民党内守旧派がイデオロギー的に古い路線に立ち返ろうとしてもそれは最終的には無理でしょう。
数年前まで株価の上昇からすでに全く経済情勢が好転したかのような浮かれ気分がありましたが、いまは逆に不況のどん底に叩き込まれています。『よく見ると金融界を中心としたリストラ、会計基準の変革と不良債権問題の根本的な解決には少なくとも今後数年はかかります。』こう書いてから数年経ちますが、日本の会計基準については金融庁は2009年2月「我が国における国際会計基準の取り扱いについて(中間報告)(案)」を発表し、早ければ2015年から上場企業に強制的に適用するというスケジュールを発表しました。強制適用の実施時期は2012年に最終判断されます。適用されますと会社経営の全般に抜本的な影響を及ぼすものです。それによってM&Aに当たっても合併対象企業の資産評価も簿価評価はできなくなり、時価評価となります。
繰り返しますが、デフレやリストラが進行しているとき、一般論としては株式や投資信託は値が下がるものだと思って間違いありません。株式はインフレに強いといわれますが、それはインフレに順応して値が上がるということで、裏返せばデフレに対しても同様の反応を示し、企業の収益が落ちますから株価の低下が起こるのです。デフレが進行する時には素早く債券や預金に逃避し、インフレになりそうなときは価格の下がっている株や投信に早めに乗り換えるということが巧みにできれば良いのです(今がそういう時期かも知れません)が、我々素人には難しいことです。しかしじっくり眺めていると、仕込むべき新しい優良株が見えてくる時期なのかも知れません。現在、改革のかなり進んでいる企業も見えてきました。2007年3月期の企業収益は大幅に改善されました。リストラの寄与も大きいのですが、企業は失業救済のために活動しているわけではありませんから、これもやむを得ません。私は企業の復活は着実に進んでいると見ています。だからこそ株の新たな購入やポートフォリオの組み替えも着実に進めているのです。 時勢の変化に一番遅れているのが銀行です。貸し出しは依然として担保主義が主流ですし、アメリカ流の金融資本主義に乗っかってきましたし、不良債権の真実の公開もせず、帳簿の上での不良債権処理のまま放置してきたこれまでのやりかたはまだ続いています。ですから帳簿上の不良資産は減るどころか株価が下がり地価が下がると増えてさえ来るのです。連結決算の採用で、不良資産をダミー会社に帳簿上で移す処理は出来なくなりましたが、現物の処分が終わらないとバブルの精算は終わりません。雇用面、収入面での庶民への影響は計り知れないものがありますが、経済の実態に即して一度は膿を出し切ってしまわないと解決しないと思っている私は、まだまだ楽観的ではありません。
注目されるのは担保に頼らない融資の烽火が見え始めたことで、2004年4月21日原則として担保も保証も必要としない中小企業に対象を特化した日本振興銀行がスタートしました。 この銀行は東京青年会議所メンバーの出資によるものです。 東京都石原知事も「本来の機能を失った金融システム再生のため、都の信用力を基に負の遺産のない新銀行をつくり、中小企業に生きた資金を提供する」として資金調達に苦しむ中小企業に対し、将来性や技術力を審査した上で無担保でも融資すると言っていました。ただし、新銀行東京の結果は惨憺たるものになりました。
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東京都は2005年4月1日、「新銀行東京」を開業しました。その後は他の銀行も無担保融資に乗り出し、「新銀行東京」に信用組合から紹介されてくる顧客層の質などから経営は赤字に追い込まれ、現在融資額は2010億円(目標の72%)にすぎず、融資先についての疑惑もあります。累積赤字は849億円です。結論的には失敗したと言うべきでしょう。石原知事はこの事態に「進むも地獄引くも地獄」と言っています。2008年3月東京都に400億円の増資を要請しましたが、2005年4月の開業から今年1月まででの、融資先の経営破綻などによるデフォルト(債務不履行)の累計額は約285億円に上ることが分かりました。
関係者によると、旧経営陣は融資拡大を行員らに強く指示。融資を申し込んだ企業の財務データの入力だけで、機械的に融資の可否を判断する「スコアリングモデル」を過信し、経営の実態把握が不十分なまま融資を実行させており、さらに、デフォルト発生を不問とする実績重視の「成果手当」を設け、年額で最高200万円を行員らに支給するなど非常識な経営実態があったということです。石原知事の発想としては見るべきものもありましたが親方日の丸の無責任な銀行の経営体質が今日の事態を招いたのでしょう。 |
既存の銀行の担保主義も今後導入されるであろうDCF方式や新BISで根本的な変革を迫られるでしょう。今後固定資産について全般的なhttp://www.azsa.or.jp/b_info/keyword/genson.html減損会計の導入(アメリカ・EUでは2005年から導入され、これと歩調を合わせて日本でも2006年3月からの導入が義務化されました。)によって土地の放出も加速し、地価を支えていた投資ファンドの失脚で地価や不動産はまだまだ価格が下がり高齢少子社会の到来はデフレをさらに加速するでしょう。これらを避けて通ろうとしてもそれは無理なことです。既に日本でも2003年12月期に竹中工務店が減損会計を前倒し実施し、新日鐵は2004年3月に実施に踏み切るといいます。神戸製鋼も2004年9月期の収益で減損会計を前倒し実施しています。(いま考えていること 130(2003年05月)―馬鹿なことは止せ―も見てください)。
日本興業銀行・第一勧業銀行・富士銀行の統合で総資産141兆円の金融持ち株会社“みずほホールディングス”が誕生しましたが、そのトップの顔ぶれは相変わらずです。とても世界レベルの新しいマネージメントができるとは思えませんし、不良債権問題も、導入された公的資金の返済も残っています。UFJグループの最近の動きも世界クラスの金融グループの誕生として慶賀するにはあまりにも処理すべき難問が大きくのしかかっています。私の見るところでは新しい展望でやっていると言うよりも、図体ばかり大きい不良金融グループの誕生で、人員整理、店舗縮減をはじめ、こうまでしないと生き残れないところまで来たのかというのが感想です。公的資金の返済がやっと始まりかけた段階です。これだけ経済の規模が縮小し、これから人口も減るというのに、金融機関やゼネコンの数がまだ多すぎるという思いです。不良資産の実体的処理が終わらないと預金金利も回復せず、銀行も気息奄々の状態が続き市場の活性化も望めないでしょう。この点では公的資金の注入はつぶれるべきものを生かし続けるという難点を持っていました。
2002年4月からは定期預金についてペイオフが始まり、2005年4月からは普通預金についてもペイオフが実施されました。ペイオフになりますと名寄せのために暫時払い戻しが出来なくなりますが、おおざっぱな言い方をすれば個人で何千万円持っていても1,000万円以下に分散していくつかの銀行に預ければ、どうということもありません。ペイオフがこんなに大問題になるのは銀行がペイオフ対象銀行にならないように本腰を入れて不良債権処理をするという事実です。これによって企業の破産が増え、銀行も経営形態を変えなければならないからです。いよいよ銀行を始め金融機関は正念場を迎えるという問題です。個人の預金の問題など従です。2010年9月10日破綻した日本振興銀行はペイオフに追い込まれました。
アメリカでは新しい金融改革法が成立し、銀行・証券・保険を傘下に置く持ち株会社がスタートしています。日本でも更に金融システムの改変が進行していくことでしょう。ただアメリカではこれに伴う個人の情報の集中が起こるので、持ち株会社などの情報管理と流出を規制し、また銀行は必ず地域に融資の一定比率を保持しなければならないと言うCRA法も制定され、イギリスでも金融ビッグバンに先立って預金者保護のため制定された金融サービス法があります。このように英・アメリカでは改革は新しい義務を金融機関に課しています。金融ビッグバンは野放しの自由を許してはいないのです。しかし根本的なシステムの誤りを犯したために今日の金融不安を招き、決して万全の監視体制は引かれずギャンブル資本主義にのめり込んでいったのが現在のアメリカです。、日本では2006年6月7日「金融商品取引法」が遅まきながら成立し、2007年9月30日から完全施行されています。これはこれまで分野ごとに証券取引法、銀行法、信託業法、商品ファンド法など商品ごとに規制の法律がありましたが、最近話題の投資ファンドなど規制のかからない分野も出てきたので、包括的に金融商品を一本の法律で規制するために誕生したとされます。商品先物取引の規制が見送られたなど不備がみられますが、株式取引でいったん出した注文を取り消したり、売買株数や株価を訂正する行為を繰り返して株価を操作するいわゆる「見せ玉」行為に課徴金を課するなど、今後の実効性はともかく建前では投資家保護が進んだとされます。金融商品取引法は金融業に対する横断的規制と言うべきもので、証券取引法の抜本的改正という性格になっていますから、どちらかというと金融商品取引業者に対する規制と言うべきかと思えます。証券会社から不当な損害を受けた場合には盾として使えます
アメリカと同様に金融危機に見舞われている日本もこれまでの規制緩和路線の見直しと適切なコントロールの必要が明らかになったのではないでしょうか。社会の変化から落ちこぼれ、取り残されていく人々への対策が必要ですが、これこそ政治の課題です。有事法制よりも優先的に取り組まなければならない問題です。経済的な規制の撤廃の蔭で、社会的にどういうセーフティネットワークを万全に準備するかが、いま政治にもっとも必要な仕事なのですが、残念ながらこの二つの仕事が放置されてきたのが現状です。
さて、私たちの立場では、これからは、金融機関を国家の重要な一機関と政府がいくら位置づけても、外国の金融会社や新しい形態の銀行の進出に伴って、普通の倒産もあり得る株式会社と言う位置への移行が不可避ですから、わたしたちも銀行に対する考えを変えなくてはなりません。医療・介護などのシステムもそうですが、これまでいわば国家社会主義の中で生きてきたわれわれの頭を切り換えなくてはならないのです。
この辺りのことは以前にも書きました「いま考えていること 22(1999年03月)」、「いま考えていること 26(1999年05月)」、「いま考えていること 44(2000年04月) 」、「いま考えていること 56(2000年10月) 」、「いま考えていること 80(2001年08月)」、「いま考えていること 130(2003年05月)」、「いま考えていること 134(2003年05月)」、「いま考えていること 139(2003年06月)」、および「いま考えていること 141(2003年07月)」もご覧下さると、私の考えていることがお分かりいただけると思います。
繰り返しますが、自分も少しは研究して自分の責任で、失敗も覚悟で選ぶ時代に入っているのです。お金や株のことに触れるのは卑しいことだという考えがまだ残っています。私が思うのに、闇金融業者のように金儲けにふけることは卑しいことですが、冷静に経済を眺め、それに対応した自衛策を考えることが、これからは絶対に必要だと思います。
振り返ると、この50年のすべてに亘る保護政策・規制は農業だけでなく、金融その他すべてに及んでいました。平等な安心は保てましたが、これこそ戦争中の国家社会主義の名残で、これが活力を失わせた根元でしょう。授業中携帯電話にうつつを抜かしていても大学生であるなど、私の時代にはとても想像することのできない話です。これからはすべての面で本当に勉強して賢くなった人のみが成功し豊かになる時代に、もう一度向かうと思います。大学卒業など溢れるほどいて昔の中学卒業並だと思っています。悪しき平等は衰退を招きます。社会主義を標榜するにもかかわらず旧ソ連と異なって、中国が躍進しているのはこの市場競争の要素を大胆に取り入れたところにあると考えています。建前では日本は資本主義ですが、実は戦時下政府の指揮下に組み込んだ国民に独創性の代わりに従順さを求め、生活の不満をコントロールするために導入したナチス譲りの官僚中心の国家社会主義が戦中から今日まで続いてきたのです。
国家社会主義の退場と共に、資本主義本来の姿に戻るのでしょうが、その弊害と目される事象例えば貧富の格差の増大−−JRの利潤優先安全無視もその現れ−−や不正を防止するための最低限のネットは設けなくてはなりません。不正の横行を認めるわけには行きません。本来ならビッグバンに先立って準備されていなければならなかった金融商品販売法がやっと成立し、元本欠損を生ずるおそれの有無、ワラント債などのような場合の権利行使期間の制限などの説明が義務づけられており、違反にたいしては最高50万円の罰則もあります。このため証券会社からも最近改めて説明が送られてきています。日本ではこの手の説明を理解しにくいものとして、客の方もあまり真剣でなかったのが現実ですが、これからは私たちも理解する努力を避けるわけには行きません。金融商品販売法は基本的には利用者保護の立場にあります。金融商品販売法違反の事実の立証は顧客の側に求められているのですが、顧客への説明を確認する書類の作成を義務づけず、業者任せになっている点は、裁判沙汰になったとき業者の説明不足を立証する有力な手段を抹消していると言わなければならないでしょう。2001年4月から施行されていますが、この法律で義務化された「説明」も実際上理解は難しいと思われます。『自分が納得できない限り契約しない。印鑑を押さない。』ことが簡単で常識的な必要なルールです。
2001年4月に施行されたよく似た法律に消費者契約法があります。こちらは契約を結ぶ過程や内容に問題がある場合契約の取り消しが出来る法律です。大学入学金の返還訴訟もこの法律を一つの根拠にしています。しかし契約するときに業者がどこまで説明するか範囲が義務づけられていないなど不備が指摘されています。消費者の側も理解できるまでしつこく説明を求めるという態度が必要になってきました。
消費者の利益の擁護と増進のため既に1971年に消費者保護基本法が制定されているのですが30年も経過し、不備が目立ちますので、その改訂が議論されてきました。自民、公明両党は2004年3月5日、その改正案をまとめました。自民党案は当初、「消費者の権利」を新たに定めると同時に、消費生活に必要な知識の習得などを「消費者の責務」と定めていましたが、公明党が「トラブルの責任が消費者に転嫁されかねない」などと主張したのに配慮、「責務」の表現は削除し、努力規定にとどめました。 消費者の安全が確保されることなどを消費者の権利として盛り込み、法律名も「消費者基本法」に6月改められました。政府の消費者政策会議(会長、小泉首相)は2005年4月5日、(1)消費者の安心・安全の確保(2)消費者の自立のための基盤整備(3)消費者トラブルへの機動的な対応、を柱とする今後5年間の具体的な消費者基本計画を8日閣議決定しました。
2007年6月7日消費者団体訴訟制度が発足しました。詳しくは消費者庁の情報を御覧下されば手がかりが得られると思いますが、要点を申しますと「消費者が不当な契約条項、例えば@業者の賠償責任を免除する条項A消費者に過大な違約金を設定する条項B信義則に反して消費者の利益を一方的に害する条項による被害を被ったり、不当な勧誘行為、例えば@不実告知・断定的な判断の供与A不利益事実の告知をしないB不退去や監禁などの不法行為の下での契約」による被害を受けた時に内閣府が認定した「適格消費者団体」が個人に代わって「今後その様な不当行為を差し止める請求」ができるようになりました。現段階では差し止め請求までで賠償請求はできない不十分なものです。
これまで少しドルに慣れるためにUSMMFにドル投信を設定していたのですが、アメリカの対外純債務は2005年末で2兆5000億ドルですが、対外直接投資残高が3兆5000億ドルあり、また対外資産対外負債のフローの投資収益は2006年前者が6190億ドル後者が6199億ドルとほぼ拮抗しているので当面心配はないようですが、アメリカ連邦議会の予算事務所が2004年1月26日に発表した10年後のアメリカの財政状況予測は、2兆3800億ドルの赤字で、しかも実際はこれよりも赤字は大きくなりそうですから、ドルの将来に不安を感じて、また信託銀行のBIGも現状あまりにも低金利なので、外貨MMFに投資しています。私の見るところ、トルコ・ブラジル・メキシコなど金利のさらに高い国はありますが、あまり金利が高いと国情が不安定の場合もあります。外貨MMFは毎日付く利息は1ヶ月ごとにまとめて分配され、買い増していくので1ヶ月複利となります。これは運用上大きいです。外貨MMFはホームトレードで売却してMRFに移し郵便局を使って簡単に引き出しもできます。一面最近の円高で元本評価損も大きく出ています。しばらくこのままで様子を見ます。
シティ・バンクなどへの直接的外貨預金は、口座維持経費など考えて今のところ見合わせています。


ここで、ある日の管理簿の一部をお目にかけましょう。これはエクセルで行っています。ここにお見せした以外の株式・投信・銀行別残高・保険払込残高などもすべて入れてあります。また、これらソフトの持つ計算機能を利用して、時価を入力すれば合計、現在の含み損など自動的に集計されるように、該当セルに計算式を入力してあります(例えばM100セルに=B10と書いておきますと、B10セルにあった数値がM100セルに転写され、=SUM(L70:L100)-L75と書いておくとL70からL100にある数値の合計からL75の数値を差し引いた数値が入ります)。これで日常的な財布の中は別として1円に至るまで、現在の実態がたちまち捕捉出来るようになっています。この年令になると何時不意にオサラバということだってあり得ます。子供たちに現状が分かるようにという配慮も込めています。スペースの都合で、ここでは二段になっていますが、実際は横に長く続いています。この管理簿で資産の全損失を見てみますと、上の議論とは少し矛盾しますが、バブル崩壊後の1998年10月中旬に−735万円と底を打って以来、損失は減少し、1999年7月初旬は−162万円にまで回復していました。しかしそれ以後大幅に悪くなってきて止めどがなくなりました。ニューヨークテロの9月11日は歴史的な日でしたから、記録にとどめましょう。テロのあった翌日、2001年9月12日損失は−921万円になりましたが、2002年10月10日損失額は−1001万を越え最悪の状態を迎え、損失が1千万を越えたという点で私にとって記念すべき日になりました。
さて、家内の分として掛けている簡易保険の掛け金は、2002年までは年間25万でしたが、現在は払い込みが完了したので約4万円です。退職して年金で生活している私には、一度にこういう纏まったお金は用意しにくかったのです。そこで、毎月郵便局から普通預金を集めに来てもらって、年払いにした簡易保険の払込月になると、簡易保険センターの自動引き落としにしていたのですが、民営化に伴って普通預金の集金はしてくれなくなりました。現在は年金が京都銀行に振り込まれますと、そこからインターネットを利用して2ヶ月分18万円をゆうちょ銀行総合通帳に振り替えています。手数料が要りますが、振替残額が年間約100万円出るようにしていますので、これを歳末年始の費用の一部に当てたり株式購入の資金に充てています。7月と12月には株式配当が合計約45万ありますから、これも余裕資金にあてます。つまり勤めてない私にはいわゆるボーナスがありませんから、少額ですが自分でボーナスを設計したのです。
資産運用を勧める電話がときたま飛び込んできます。低金利時代に入ったいま、いよいよ異常に高い利息を払うというものは用心しなければなりません。外国の債券もこの手のものは先々債務不履行のことがあります。まして詐欺師の金儲け商法の甘い口に乗ってはなりません。乗るなら後で痛い目にあっても、それは自分の"欲"の結果ですから、人のせいにしたり監督責任があるからといって国や行政機関の責任にはできません。豊田商事事件の裁判結果からもこれは分かることです。だいたい国の監督といっても国は本来そんなに個人の味方として信用のおけるしろものでは無いのです。高利回りのPrinston Economics International発行の「プリンストン債」という外国の私募債を買っていた多くの一流会社が、債務不履行を被り多額の損失を出しました(1999年9月20日)。これなどは会計処理が原価主義から時価主義に移行するのを控えて、発生する損失を隠すために、欲に目が眩んで怪しげな私募債を買った付けのようです。(その上担当者への闇リベートがあったことも魅力だったのでしょう)。一流会社でさえがこれです。最近では、個人を対象に投資信託の装いをしたインチキ商品さえ出始めているようです。高収率で危険のない商品など絶対にありません。EB債なども怪しげなものです。
最近の例では、元手をつぎ込んでくれれば低利でその7倍まで融資し、株を底値で買って儲けましょうと言って、全国約200人から資金を集め、運転資金や遊興費に使っていたケースがあります。ご用心、ご用心!!
「隣は詐欺師」・・・夏原武もご覧ください。
子供達にはよく「子孫のために美田を残さず」と西郷隆盛はいったそうな、と話しました。独立独歩こそがまず原点であり、財について親を当てにするようなことではろくなことになりません。この言葉を挙げたのは財産ではなくて、人づくりが親にとって大事な仕事だと言いたいからです。お金を借りて返すということも学ばせておくという知人もいますが、私は「借金せず」のやり方です。参考までに書いておきますが、2009年10月金融広報中央委員会の調査によりますと、借入金のない家庭が56.2%です。万一読者の中に貸金業者からお金を借りておられて法定利息以上に利息を支払われた方があればみなし弁済規定についての知識を持たれることも必要でしょう。やはり利子を付けて返すお金と多少とも利息が入ってくるお金では、上下大変な違いです。デフレは過去の借金の重みを増幅させるのですが、私にとってはデフレは完全な手持ち資金の価値の増幅です。昨年の利息・配当が総収入に占める割合は12.9%でした。若いときに蒔いた種が今実って、多少とも実りを手にしているという感じです。ローンなど借金がありますと、その返済のスケジュールが引っかかって勤めを辞められないということも、起こり得ます。それが無かったおかげで、家内の病気で勤めを急に辞めることになった時も自由に、即座に実行できました。人の一生、いろいろな事情で借金もしなければならないこともあるでしょうが、無理のないようにベースになる資金は常々自分で用意して置かねばならないと思います。昔の人も「恒産なければ恒心なし」といっていますし、チャップリンも「人生に必要なものは勇気と想像力、そしてほんの少しのお金」といっています。私のような精神修養の足らない凡人には、それが自分の心の自由を保障してくれるのです。人それぞれ心の自由というものほど、かけがえのないものはありません。
私は自分で“支払い魔”だと思っています。物を買ったり請求書を受け取ると即刻支払うのを原則にしています。こうすれば支払いが溜まって一度に多額のお金を準備する必要もありませんし、後で支払った方が安くなるのならともかく、払えばもうその支払いのことは忘れてしまえます。受け取る人も支払の速いことを喜んでくれます。
それぞれに事情のあることでしょうから、一般論として読んで下さればと思うことがあります。それは近頃銀行の貸し渋りが大きい問題になっていますが、バブル期といわずこれまでは右肩上がりのインフレ経済でしたから、借金してもその重荷は年月が経つに連れて自然に解消していったものです。企業も個人もこの傾向が当たり前のことになっていましたから、いわば“借金経済”が当然になっていたのです。銀行も土地を担保とした安易な融資に溺れて、その企業の将来性、企画・運営能力を審査することなく、また審査能力さえ不要という状態で融資をしてきました。その結果が焦げ付き−−不良債権化−−だと思います。銀行は貸さないと採算がとれないのですから、本来貸し渋りはあり得ないのです。
ところで日本の銀行は依然として担保主義で貸し付けをしています。このため不良化するかも知れない貸付を回避し、日銀が金融を緩和してもお金は銀行止まりで中小企業にはお金が回らないのです。企業の事業力を診断できないバンクマンの体質が変わっていないところに最大の問題があります。
銀行は現在70兆円以上(108兆円とも)の国債を保有して預金利息との差を稼いでいます。国も国債のよい買い手として利用していると見るべきでしょう。こうして間接的にわれわれ預金者の資金を国債購入に回しているのです。貸出先の選別能力を持たないので、本当にお金の要る企業への貸し出しはせず、中小企業への貸し渋りも起こしているのです。優秀な企業はこれから銀行からの借り入れではなくて、社債や新株を発行して市場で直接資金調達する方向を強めるでしょう。ビッグの役割が終わったのもこの現れです。金持ち優遇と云われようが、制度的にも株式投資の優遇策を取り入れざるを得ません。現状ではお金の循環が死に体に陥っているからです。個人も、デフレ基調の現在は銀行やクレジットからの借り入れ経済から、基本的には自立しないと利払い地獄状態に追い込まれて行くことは明かです。英語のことわざにも“Out of debt, out of danger"(借金がなければ、危険はない)というのがあります。今後いずれはまたインフレへの動きが国債の大量発行の裏返しに顕在化して来るでしょう。そうなれば、日銀の基準金利引き上げも現実のものとなり、間違いなく借り入れローン金利は上昇します。
現在アメリカでは表面の繁栄の裏でローン地獄が進行していて、米連邦裁判所の発表によりますと2001年145万2030件、2002年は153万9111件、2003年162万5813件の個人自己破産がおこっています。米景気の急減速を受けて米銀でも不良債権が増加しており、連邦預金保険公社(FDIC)加盟銀行の2001年末の不良債権総額は429億1100万ドル(約5兆1000億円)と前年末に比べ30%増加しました。カードローンや無理な住宅ローンによる増加が目立っており、今後の個人所得や雇用動向しだいでは個人向けローンの焦げ付きが増えると懸念されています。NHKも2003年4月19日住宅ローンの破滅に伴って自分の住居を手放さなければならなくなったアメリカの人々の話を特集しました。皆さん住宅価格のバブル的高騰を前提に新しいカードを次々に作って消費に溺れ、ローンを増やしましたが、極まるところ利息も払えずカードも作れなくなって沈没する人が増えて行く物語でした。2010年3月のアメリカでは住宅の差し押さえは36万7056件で最悪の状況です。現在のサブプライムローンの破滅も住宅バブルを利用した人の投機の必然的な終着を示しています。r>

最高裁によると日本でも2003年の個人自己破産申し立て件数は前年同期の27,743件増24万2377件に上りました。2002年の総申し立て数は21万4,634件、2001年16万0419件、2000年13万9,281人、1999年12万2,741件、1998年は10万3803件でしたからどんどん増えていることになります。1990年は1万1480件でしたから恐ろしい数値です。2004年は少し減って21万9390件、このうち個人は21万1402件でした。それ以後も減少傾向です。
東京弁護士会法律相談センター運営委員会によると最近はリストラや給料減によって住宅ローン返済ができなくなっている人が増え、負債額が1,000万円以上というケースも少なくないということです。何千万円も借りて手に入れた家のローンはそのまま残っていますが、家の価格は半値になって儲かるどころか資産としての価値も下がり、破産に追い込まれるのです。家が資産の時代は終わりました。借金を重ねていわゆる多重債務に苦しむ人も増えています。この苦しんでいる多重債務者を食い物にする悪い人もいるのです。世の中万事うまい話にはご用心。悪質な一例
強盗・殺人事件の多くに借金返済の困難が理由になっている例が増えてきました。(安易に借金をして最後に自己破産すればよいとお考えの方は、ぜひこれで納得!自己破産手続&自己破産のデメリット でも一読されるとよいと思います。かなりの費用を出して弁護士に依頼をせねばなりませんし、弁護士のバッジを付けていても整理屋と結託した悪徳弁護士も多いのです。裁判所が自己破産をすべて認めるわけでもありません。その後数年間はブラックリストに載せられますのでローンもクレジットカードも組めません。幸い一度破産免責を受けても、その後また借金をすると今度は破産法では10年間は免責を受けられないことになっています(第366条ノ9 裁判所ハ左ノ場合ニ限リ免責不許可ノ決定ヲ為スコトヲ得。4.破産者ガ免責ノ申立前10年内ニ免責ヲ得タルコトアルトキ)から、ヤミ金業者はよいカモと誘いの手を伸ばしてくるといいます。なお特定調停という制度も2000年2月にスタートしています。この場合も書類作成には弁護士か司法書士の資格が必要です。『返済がいったん止まる』という甘言で迫ってくる無資格悪徳業者も横行していますから注意が必要です。特定調停Q&Aも参考になりましょう。私の家も大正時代に米相場で破産を経験しています。その影響は祖父一代に止まらず、その後の世代にも及びました。
なお、2001年4月からは個人版民事再生法(個人債務者の民事再生手続に関する特則)も施行されています。
−−−今一番大事なことは生活運営の基本的な考え方を切り替えなければならないということでしょう。私はそう思います。竹下首相の各自治体への1億円ばらまき、公明党発案の地域振興券に乗っかった7000億円の小渕・森両内閣の施策は従来の考え方からすると当然の政策だったのでしょうが、私たちの将来への不安が何も解消されないと言う意味では、壮大な浪費でした。國の莫大な赤字は施政の手詰まりを招き「小さな政府」を余儀なくさされています。少子化の進行で今世紀は国民の数も減ります(いま考えていること 62(2001年01月)―21世紀を迎えて−これからの日本―もご覧下さい)。将来への不安をなくする政策、例えば経済構造を変革し、新しい分野への投資を大胆に展開して、新しい利便を創生し、雇用の機会も増やすとかして、舵を切り替えることが必要なのです。従来型の公共投資の限界は政策シンクタンク「構想日本」の論文でも指摘されたことでした。国民としては、やはり基本的には自己防衛のためすべての分野に亘って縮小、堅実化を大原則にした生活に切り替えざるを得ないと思います。今のステージで、「かっての繁栄を追い求めるのは幻想だ」と言っておきましょう。平成23年度予算でも国の収入の48%弱は国債であり、追加予算を入れると44兆円を超える新規国債発行になります。、財務省の2010年11月10日の発表によりますと2010年9月末の国の債務残高は908.9兆円(2009年度末846.5兆円、32007年度末849.2兆円、)、政府保証債務は45.7兆円であり、2010年度の地方財政白書では全国地方自治体の負担するべき地方債残高137.4兆・債務負担行為額12.5兆円合計149.9兆円に達しています。更に財政投融資事業の残額が2008年末で約215.8兆円あります。(以上総務省・財務省発表)、以上を合計しても1269.8兆円になります。このほか地方が債務保証をしている借金もあることですからいくら国民の貯蓄が1410兆円あるといっても、もはや今後の債務の増大を国内でカバーすることは出来なくなってきています。国債・地方債など借入金は、いずれもこの瞬間も利息が膨れているのですからこの債務残高は致命的な意味を持っています。先にも書いたように、自分は国債など持っていないといっても、銀行や郵貯はあなたの預金で大量の国債・地方債を買い、証券会社に預けたMMFも国債を買っているのです。注参照。例えば国内銀行の国債保有高は2010年5月末で138兆円、民間生命保険・損害保険が140兆円、公的年金・年金基金が100兆円余となっています。国にとって頼みの綱の家計の貯蓄率も最新のデータでは1981年には18.6%であった家計貯蓄率は2007年には3.3%(2000年8.7%)に低下しています。現役世代の貯蓄率は変わっていないのですが、原因として注目されるのが高齢者の大幅な増加で、無職の高齢者は金融資産の残高は大きいが、収入が少ないため貯蓄を処分して補っていることです。 ここでまた景気対策といって補正予算を組み、ばらまけば、国・地方の借金がまたまた増えるのですから、この振舞酒に酔っていると 遠からず利子のついたビックリするような請求書が、消費税をはじめとする増税、あるいは、IMFや外国から借金しなければならなくなったり、あるいはインフレの形でやって来るのは必至です。政府は個人向け国債の販売に力を入れています。現在は長期金利が1%を切っていますが、今後金利が上昇したりインフレになれば国債・地方債の価格は下がり、土地価格の低下と同様な悲劇を迎えますから私は買いません。輸入を抑えるためのセーフガードも一時的なものです。今回の不況でまだまだ物価が下がるでしょう。デフレは避けられず給料の低下も進むでしょう。
2011年5月、野村証券金融経済研究所の2010年度〜2012年度日本経済見通しを発表しました。今回の大地震で予測は変更されています。
、全般に2011年には落ち込みますが12年にかけて少し回復すると見ています。消費者物価は2010年に於いては−0.4%、2011年+0.4%、2012年+0.4%。民間最終消費支出は2010年度+0.8%、2011年度は−0.9%、2012年+1.4%となっています。また民間住宅投資は8月時点よりも高めで2010年度は−0.2%、2011年度は+3.9、2012年+3.0%と予測されています。民間企業設備投資は2010年度+4.1%、2011年度は+4.4、2012年+7.0%となっています。公的固定資本形成は2010年度+4.5%、2011年度+1.8、2012年+7.2%で政府の公共事業抑制で長期にわたり低調です。名目国内総支出は2010年度+0.4%、2011年度−0.3、2012年+2.7%でした。なお、完全失業率については2010年度+5.0%、2011年度に於いては+4.8%、2012年+4.4と予測され、依然として悪い状況です。実質GDPは2010年+2.3%、2011年+0.5、2012年+2.9%とみています。来年以降の低調が予測されています。
このレポートにはいくつかの前提があり、ドル円相場は2010年86.0円2011年86.0円、2012年92.0、WTI原油価格は1バレルあたり2010年83.0ドル2011年110.0ドル、2012年109.0ドルとし、消費税は5%据え置きとしています。
野村のレポートでは4−6月期には個人消費は減退するが、7−9月期には改善に向かうと見ています。鉱工業生産も3月を底にして回復に向かうと予測しています
漱石の「こころ」上 先生と私 28節「君のうちに財産があるなら、今のうちによく能く始末をつけて貰って置かないといけないと思うがね、余計な御世話だけれども、君の御父さんが達者なうちに、貰うものはちゃんと貰っておくようにしたらどうですか。万一の事があったあとで、一番面倒の起こるのは財産の問題だから」。尊敬する「先生」の口からあまりにも生々しい言葉が出たので「私」は驚かされたのでした。遺産を巡ってのトラブルは絶えません。遺産を残すことを考えるよりも資金の投入によってその対象が活きてくるならば、思い切って生きているうちに使いましょう。子供たちにしても親が死んで転がり込んできたお金は本当の有り難みがわかりませんから、大抵は詰まらぬことに使ってアッという間に霧散してしまうものなのです。残さないで子ども自身の力で道を切り開かせる方が大事だと思います。
所詮自分のものなど何もありません。命をはじめ、すべては借り物、いつかは返して空(クウ)に帰るのです。私たちは不思議の国からの旅人なのです。
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