いま考えていること 402(2010年07月)
|
それにしても本当のリーダーたる見識を持たない管総理を当分はいただかなければならないのは、この変化の激しい世界情勢の中で鬱陶しいことです。小沢はもう一段嫌いですが。
いま考えていること 403(2010年08月)
|
首相のブレーン小野善康(阪大社会経済研究所長)氏の第三の道提言をオーム返し的に唱える菅首相、山崎 養世の提唱を受け入れた高速道路無料化などいくつかの借り物の試みはあげられますがいずれもアイデアの域で、実施されたこども手当、高校の無料化も財源の裏付けもなく、もっと大きな問題である年金や医療の具体的改革施策は何もないのです。私のようにサラリーマンであった人間には所得の把握の公平さが出来ていない現状では、消費税の方がまだしも公平だと思っていますが、それよりも、地方税や各種保険料の決定のベースになる所得の把握の公正さを先ず解決してほしいのです。国民総番号制で一歩でも前進出来るならそれでもよろしい。また公務員の制度改革も見られません。問題山積の現状なのに何一つ具体的な前進が見られません。現在の息詰まった社会からの脱却を確信させる具体的な明るい展望が示されないままです。一言で言えば民主党政権樹立時の期待が色あせていよいよ政治不信の気持ちが強い今日この頃です。9月民主党の代表選挙にすべては移行しているようですが、一部には小沢さん一派が民主党から別れて新自由党を結成し、自民党と連立するというような観測もあり、こうして「ねじれ」を解消した挙国一致内閣が出来ていくような機運もあります。挙国一致政治は私の体質に合わないものです。戦前の日本を振り返るとやはり反対する勢力が堂々と存在して、批判の中に道を求める方が安心です。そういう点では「ねじれ」が参議院であるのも民主党の政策の鍛錬には有効だと思っています。簡単に一つの方向にシャンシャンと決まっていくよりは手間が掛かりますが、政策が鍛えられてよりよい政治を作れるように思います。スローガンだけの「国民のため」にはむしろ反発を感じています。
いま考えていること 404(2010年08月)
|
当時は男女が一緒に歩くのさえはばかられ、時には警官や憲兵の「非国民」という注意を受けることさえありました。およそ現在の自由な時代にはそんな時代が日本にもあったのかといぶかられても不思議ではありません。すべての人間らしい感情を押し殺して生きて行かなくてはならない時代でした。
自由に勉強出来る現在では想像も出来ないでしょうが、後に京大教授になった私の友人などは終戦を迎えて心からこれでまた勉強が出来ると思って嬉しかったと言っているのです。なぜこのような言葉が出たのかを理解しようとすると、当時の学校の様子を知らなければなりません。昭和16年ハワイ急襲の年に中学校に入学した私たちはこの16年と17年位はまずまず毎日学校で勉強らしい生活を送っていましたが、三年生になると農村への勤労奉仕や軍工場へ泊まりがけで弾丸に爆薬を流し込む作業などに動員され、落ち着いて勉強する環境は急速に失われていきました。中学校には軍からの特攻予備ともいえる予科練募集の割当があり、成績の良くないものから候補を選んで校長名で推薦したこともあって、終戦後戻ってきた同級生の中には「校長殺したる」といきまく人もいたのが現実でした。戦時中は学問の自由など無く、すべては戦争のためと敵国語である英語の勉強すら出来なくなっていました。音楽の時間にlong long ago を習っていたのに次の授業では急に、それまで習ってもいなかったドイツ語でドイツ国歌Deutschland, Deutschland ueber allesを歌わされた思い出もあります。当時五年制の旧制中学でも私たちはろくすっぽ勉強もしていないのに在学年数を短縮されて四年で卒業になりました。
今よりももっと良い生活をと願っておられる人に、私の今の心境をお話しするのは妨げになるとは思うのですが、あの戦争中の生活と当時の政治組織を振り返ると、現在の不満に満ちた世情でもあの当時に比べれば、比較にならない幸福な世情です。ものが有り余るなどとても想像出来ませんでした。今は言論の自由もありますし、医療保険もあります。いつ核爆弾が頭上で炸裂するかという差し迫った恐怖もありません。外国の人を平気で殺すこともありません。日本のように石油その他資源もなく、食糧も自給出来ない国は戦争をする経済的な基盤をもともと持っていないのです。
とても戦争などやれる国ではないのです。平和に徹し、外国との友好に依存しないと生きてはいけない国なのです。平和ほど無くてはならない尊いものはありません。
いま考えていること 405(2010年08月)
|
(2010年8月27日追記)昨日小沢氏は総裁選に立候補を表明しました。小沢氏については上のような心証を持っていますので、支持する気持ちにはならないのですが、「いま考えていること378」に記したように、民主党の本当の重鎮は小沢氏なのですから、その人が表面に出てくることはやはり避けられない局面なのかも知れません。願わくば党首戦を通じてこの国の現状を打破し、進むべき道を菅・小沢両氏共に示し我々に考える手がかりを与えてほしいものだと思っています。監視の掲げる第三の道の一つ「強い社会保障」にしてもこの間のNHKの朝のビジネス展望で京大の諸富 徹教授の話ではこれはスエーデン型の社会保障を考えており、自立を前提とした一定のサポートは与えるが、それに応えられないものは倒壊させ切って行くタイプのようでした。その当たりも菅さんから説明はないようですし、この機会にはっきりしてほしい点の一つです。
いま考えていること 406(2010年08月)
|
肌の柔軟性の維持にコラーゲンが大切であることは科学的に正しいが、口から摂取したコラーゲンがそのまま皮膚に蓄積して若々しい肌を保つのに寄与するというたぐいのコピーは、科学的に根拠がない。いくつかコラーゲンを飲むという宣伝がされているが、見るたびに苦い思いを禁じえない。 |
コラーゲンだけでなくヒアルロン酸についても同様の考え方がいるのです。やはり女性の美容や老人の膝関節の機能に必要なコラーゲン・ヒアルロン酸を維持しようとすれば万人の薬「食事」からの一般のタンパク質摂取を心がけ、それを素材に体内で合成されるのですから体調の維持のための努力たとえば運動が一番でしょう。
いま考えていること 407(2010年10月)
|
大きな過渡期にあるのが現状ではないでしょうか?国債発行額をカバーする国民の預金がもはや限界に達し、これ以上の国債発行に当たっては外国の引き受けを考慮しなければならなくなっているのは今後の予算のあり方に対し無視出来ないもんだいになってきました。また少々経費の節減を計っても、消費税など新しい税源の導入がない限りこれ以上の福祉の充実も望めないのが実像でしょう。
いま考えていること 408(2010年10月)
|
両空港の着陸料を引き下げるために空港特別会計の抜本的見直しも欠かすことが出来ません。
いま考えていること 409(2010年10月)
|
いま考えていること 410(2010年10月)
|
客観的な条件が整っていない時にことを起こそうとしてもそれは無理です。何かを起こそうと思えば条件を整えることが不可欠で、現在の難しさはその条件の構築は国内事情だけでなくグロ-バルに整えなくてはならないことです。
いま考えていること 411(2010年10月)
|
こう考えると、私は現在の国際情勢の中でTPP加盟を見送ることは出来ないと考えます。この加盟によって、現状では確かに日本農業は壊滅します。しかしTPP加盟を前提にして農家をどのように援助していくかこれまでの発想をご破算にして新しくTPP時代にふさわしく法的にも改革し、新しい発想の下に計画立案する必要があります。
これまでの枠組みで考えて反対するだけでは、もはや日本は生き延びていけない世界情勢の中に我々は立たされています。いままでの枠組みに固執するだけでは政治とは言えないでしょう。勿論新しい枠組みがすべて正しくないことは小泉時代に幅をきかせた新自由主義、金融資本主義の例がありますから,慎重でなければなりませんが、今回のTPPの動きはもはや貿易の自由化という点で無視出来ませんし、わが国だけが反対して貿易の伸展という立場から取り残されてしまうと身動きならなくなります。それは必ずしも大企業の擁護ではないのです。
TPPに対してはそれを受け入れ、それに伴う国内のひずみ、ことに農業への打撃を緩和する方策を前向きに考え立法することが緊急に必要だと考えています。理念だけ進歩的で実際の政治では保守的な政策が各政党とも目立ちます。
いま考えていること 412(2010年10月)
|
運転手の不注意だけを問題にするのは誤りでしょう。
いま考えていること 413(2010年10月)
|
何もかも政府に頼ろうとする気持ちは政府のウエイトを高め、官僚の支配を強めるので私もティーパーティーに同感するところもあるのですが、現在のアメリカ経済の不調の中、「夢よもう一度」と好き勝手に振る舞う新自由主義経済体制の復活をティーパーティーや共和党が願っているのなら、金融資本主義が崩壊し、その欠陥がもたらした現在の苦難のなかで、新しい資本主義への脱皮を模索している世界の人々を裏切る動きとして見逃すわけには行かないと思います。社会主義的な政策の中で努力しなくても政府に保護されるありようは人々のあいだに怠惰な気風を生み、努力しないようにしてしまう例は歴史の中でも見られますから、必ずしも社会主義的風潮を支持しないのですが、自由主義の名の下に自分本位に好きなことをしたいままにする風潮も復活させてはならないと思います。アメリカの今後は広く今後の世界の動きとも関連しますから注目されます。