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[底本] 5. (219) 諸々の恒星の力能について
諸々の恒星の諸力能と諸々の働きとを従わせるのが必要だとわたしが思ったのは、基本地点と諸惑星と同じ度を占めると、多くの事を可能とする、それは、物珍しく栄光に満ちた誕生をこしらえるのが常だからだと、博学のイウゥリアーノスがその『アポテレスマタ(ajpotelevsmata)』の中で謂うとおりである。しかし、ディオクレーティアヌス帝〔在位28-305〕の第22年〔AD.50?〕の諸恒星のエポケーは、長さ〔水平角〕と幅〔垂直角〕において以下のとおりである。 これらの恒星が、太陽か月か幸運箭とともに、南中すれば、金星と水星の気質をもっているかぎりの者たちは?、とくに木星がそれらとともに合にあるか合状態にある場合は、奴隷のカタルケーに的中する。だがもし火星まで木星を強化する場合はなおさらである。だが北の冠座は遺産相続人たちや都市の市民たちを明らかにする。(221) 大きな魚座〔?〕の方はカタルケーの終わりを遅くするが、しかし美しい〔吉である〕。また火星と木星の気質に属するかぎりのものらは、支配者たちと王たちと将兵たちの突撃に、服従する兵士たち、将軍たちと太守たちにとって<美しい>。また、土星と木星の気質を有するかぎりの者らは、新しいポリスの家の建造とその同類の建造に美しい。また、火星のみの〔気質を有する〕かぎりに者らは、略奪と強盗と出征に美しい。木星と水星の気質〔を有する〕かぎりの者らは、敬神的行為と公的行為に美しい。火星と水星の〔気質を有する〕かぎりの者らは、技術者たち、策謀家たち、嘘つきたち、不運な者たちに美しい。また、金星のみの〔気質を有する〕かぎりの者たち、射手座、「婦人座」の鎖状の脚?、婦人座の左脚は、正直者、企みのない者たち、企みにおいて美しい者たちにとって、非常に驚嘆すべき悪意なき人たちや、自然本性に謙虚な人たちの企てに美しい。また、土星と金星の気質をもつかぎりの者たち、戴冠された手、玉座に置かれた??、蛇遣い座の頭は、???。またもし火星が衝にあるなら、太守職に美しい。
獅子座の5度に連れなって上昇するものら。獅子<の>心臓<に当たる星>〔レグルス〕は、獅子の10度70度、北の〔魚座〕70度10度、1等星、木星と火星の気質。 これらの〔恒〕星が等しい度数で星位を採るか南中すると、将軍として有名な者たち、服従する族民、諸々の恐怖、嚮導者たち、(222) 指揮官たち、財務官たち、天賦の才に恵まれた者たち、自立的な者たち、率直な発言者たち、愛勝家たち、実践的な者たち、計画好きな者たち、男らしい者たち、勝利をもたらし、非常な物持ちで大富豪、気前よく、名誉を愛し、美を愛するが、それほど良い死を迎えることのない者たちをつくる。
牡牛座の20度に〔アルデバラン〕。第11。オーリーオーンの左脚〔リゲル〕は牡牛座の27度20度、南の〔魚座〕31度30度、1等星、木星と土星の気質。 さらに、これら〔の恒星〕が等しい度数で上昇点にあるか南中すると、非常な富裕者たち、異なった場所場所に所有する農業を愛する者たち、家を愛する者たちをつくり、それらがあるところに月もそういうふうであることが観察されなければ、場所場所に善き者たちと年長者たちの尊敬される者たち、気前のよい者たち、辛抱強い者たち、慎慮ある者たち、親愛な者たちを〔つくる〕。さらにまた個人的には、これらの者たちから射手座の膝の上や蛇遣い座の右肩の上には、四足動物たちあるいはまた御者たちの働き手とあるいはまた騎手たちとか御者たちをつくる。 第17。ついてゆく双子座の頭〔ポルックス〕は、蟹座4度10度、北の〔魚座〕6度15度、2等星、火星のみの気質をもち、双子座の[しかしヘーラクレースのと言われている]25度に。 もしこの〔恒星〕がたまたま,とくに夜間、アセンダントにあるか南中するかするなら、支配的な者たち、恐るべき者たち、料理人たち、向こう見ずな者たち、不服従の者たち、気概のある者たち、独立不羈の者たち、僭主的な者たち、戦争の戦闘に立つ者たち、有名な者たち、偉大な者たちをつくる。<しかし>昼間にアセンダントにあると、傲慢な者たち、粗暴な者たち、無慈悲な者たち、向こう見ずな者たち、掠奪者たち、(223) 混乱した者たち、酩酊者たちを〔つくる〕。また南中すると、きわめて理知的な者たちと愛友たちを???して、必ずしも美しい臨終によって滅びることのない者たちを〔つくる〕。
第18。蠍座の北の鋏は天秤座の25度に、天秤座の29度40度、北の〔魚座〕8度50度、2等星、気質は木星と水星。 もしこれらの〔恒星〕がアセンダントにあるか南中するなら、つくるのは哲学者たち、博識者たち、制作者たち、音楽愛好家たち、詩人たち、群衆の好みを愛する者たち、抜け目ない者たち、気性のよい者たち、お節介たち、尊敬される者たち、敬神者たち、神を愛する者たち、金持ち、多識者たち、気前のよさから黄金と銀に大いに獲得する者たちや災難においてより自由な者たち、衣装は昼間の場合である、というのは、夜間にアセンダントに立つ〔諸々の恒星〕がつくるのは、空威張りする者たち、重要人物たち、役者たち、また博識家、覚えのよい者たち、教師たち、欲望の浄い者たちをである。
第20。先導するオーリーオーンの肩〔ペテルギウス〕は双子座の1度30度、南の〔魚座〕17度30度、2等星、火星と水星の気質、牡牛座の6度に。 さらにまたこれら〔の諸恒星〕も同じ度にアセンダントにあるか南中するなら、とくに夜間につくるのは、将兵たち、恐るべきものたち、料理人たち、諸方彷徨う者たち、知恵ある者たち、お節介たち、弁舌さわやかな者たち、甲高い声の持ち主たち、詐欺師たち、成功者たち、(224) まだ諸々の欲求に対して鋭いと同時に強欲な者たち、淫奔な者たち、偽誓者たち、しかしもし<昼間に>アセンダントにある場合には、敢行する者たち、残酷な者たち、後悔する者たち、嘘つきたち、盗人たち、無神者たち、愛なき者たち、ペテン師たち、劇場の拍手を数える者たち、無礼千万な者たち、血汐にまみれた殺人者たち、塑造作家たち、魔術師たち、強殺者たち、しばしば。
第25。ケンタウロスの右脚は蠍座の11度、蠍座の15度50度、南の〔魚座〕40度1度、1等星、金星と木星の気質。 さらにこれらの〔諸々の恒星〕も等しい度でアスペクトにあるか南中すると、つくるのは几帳面な者たち、享楽の生活を送る者たち、愛美者たち、音楽愛好家たち、愛神者たち、贈り物好き、思慮深い者たち、愛聞者たち、美しい忠告をする者たち、厳かなことに寛大な者たち、賢明な者たち、性愛事に格好良く女の顔から益される者たち、偉大な者たち、より黄色い髪をし、性格よく、華奢ではなく?、月の星位を右にとる場合は特にそうであう。
第27。獅子座の尻尾は乙女座2度70度、北の〔魚座〕11度50度、1等星、木星と金星の気質。 さらにこれらの〔恒星〕もまたアセンダントにあるか南中すると、つくるのは一方で幸運な者たち、物持ちの者たち、最も著名な者たち、また情動的で破廉恥な振る舞いをする者たち、愚か者たち、舞踏好きな者たち、性愛事を呪う者たち。また一種の神殿荒らしたちのうち年齢的に進んだ者たちを、神的な信仰ないし自制によって尊ばれて回心させ、副食といったものらを控え、何らかの秘密の書物を必要とする者たち。天象に関しても愛美する者たちが生まれる。また眼においては、きらきらするよりもむしろやや灰色がかったのをもち、見てくれの格好良い者たちを。 (225) 第30。ヒュアデス星の灯火〔牡牛座α「アルデバラン」〕は牡牛座の20度10度、南の〔魚座〕5度10度、1等星、火星と金星の気質。 この〔恒星〕が誕生時にアセンダントにあると、つくるのは非常に幸運な者たちと富裕者たちと、秩序ある、あるいは、踏み慣れた場所 というのは、この恒星と、ヒュアデス星団の配置はあらゆる人間どもにとって周知のごとく、あれらの〔恒星〕は自余のものらよりも明るく富裕となるので 、同じ度数になるか月にともなって昇るなら、同じことを為す、とくに、この星のみが自余の星々よりもほぼ2倍の力能を有するからである。というのは、これが上昇するときには、アンタレースと、その宮にある2つがどちらもしずむ。それゆえ、そういうふうに大地のクリマである春と夕方に誕生する者たちは、日没時にアンタレースがあることで、上述のように、女たちの大いなる幸運と遺産相続のおかげで、有名になるからである。というのも、彼らの女たちは 婚姻決定のトポスにあるアンタレースはすぐ沈むゆえに 長生ではないが、非常に富裕である。他方ヒュアデスの燈火がアセンダントにあるので、火星と金星ゆえに諸々の欲求について非常に熱い者となし、性愛事に関して善くも悪くもない者となす。このトポスは、アセンダントにあるヒュアデスの12度40度から16度20度までは、快楽に関して共感的な者たちをつくり、より顕著にして格好良い者たちをつくるからである。 また個別に、何らかの獣帯星座や諸々の恒星の度数で9度に見出される星々も、もしアセンダントにあれば、神々の顕現ないし諸々の夢のおかげで、大いなる助けをもたらす。蠍座はこのようにして見出され、???蛇遣い座の燈火があり、最善の医師たちの吉なる合によって治療する。他方、「麦の穂」座〔スピカ〕の方は、金星ないし乙女座ないし神々の「母」によって健康を達成する。また先導する双子の頭の上9度にある〔恒星〕の方は、とくに夜間はヘーラクレース座によって、あるいは昼間はディオスクゥレス座〔双子座〕によって助けをもたらす。また9度にある犬狼星は、とくに夜間はヘカテーないしアヌゥビオスないし火星によって、祈りと慰めによって諸々の助けをもたらす。またリュラ座は、アポッローンないしヘルメースによって。また山羊角座の角の上にある〔諸恒星〕とエリポイ〔「仔山羊たち」座。カペラを中心にゼータ星、エータ星〕と、(226) 9度にある山羊座は、パーンないしヘルメースによって、とくに諸々の吉星のどれかが述べられた場所場所に観察される場合には特に、助ける。また諸々の惑星のおのおのも、述べられた場所場所に見出されると、自分に親らの自然本性にしたがって、とりわけ諸々の〔吉〕星は、自分たちの自然本性的力能にしたがって、また助けをなす。また土星も、固有の日々ないし、プルゥトーンとポセイドーンによる視覚?や助けをもたらす。夜間は、女の徴?のおかげで美しい。また火星もおのれの自然本性に親しい事を、夜間は有益なことを、昼間は恐怖と反対事と害を、授ける。 眼にとって忌むべき度数
獅子のたてがみ、27度36度から28度まで。 2019.03.11. 訳了 |