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ギリシア占星術文書目録4350_225

カルデアの12年周期の2方式





[底本]
TLG 4350 225
Dodecaeteridos Chaldaicae formae duae (e cod. Venet. Marc. 334, fol. 89v)
Astrol.

Date of manuscript = A.D. 14
F. Boll, Codices Veneti [Catalogus Codicum Astrologorum Graecorum 2. Brussels: Lamertin, 1900]: 144-152.
Breakdown




2.
(144)

正確に6504年の12年周期〔542回目?。もし6504回目の12年周期なら、78048年……〕。その第1年。つまり再び〔65〕16年の第1年。つまり12年の完了の第1年。そして当然にも、世界の完了まで進行する。

<第1>年・白羊宮の〔年〕
 この年は北から悪化するだろう。また冬は寒く、持続し、甚だしく、雪がちで、回復しやすくはなく、諸々の風によって強化される。 真冬には、ペブルゥアリオス〔2月〕のカレンダエの第5日前の日に[(ejnodhgou:sqai)始まり?]、<オクタブリオス〔10月〕>第27日に北東から大風が出来するだろう。西風の場合には、春の昼夜平分日— これはアプリッリオス〔4月〕のカレンダエの第5日前の<日である>— の後、大気が3日間、厳しかったり女々しかったりする水と風に変化し、さらにその3日後、マイオス〔5月〕のカレンダエの第5日前の日、プレイアデスの上昇するまで、<ドルゥサイオス〔月?〕>第25日までである。そして冬の後、春は焼けつくように暑いが、夏は気候が良く、秋は焼けつくようである。またこの年、河は大河となるであろう。しかし種子は早く出来、先行し、ノエムブリオス〔11月〕とアグリッパイオス〔月〕から集めなければならない。さもなければ、後れをとった者はより欠乏した者になるだろう。しかし穀物はディオニュソスの〔果実〕よりも多いだろう。家畜どもにとっては豊栄であろう。また窮迫ではなく(eujcwvrion)にとどまる。

(145)

<第2>年・金牛宮の〔年〕

 第2年は状態として次のようなものであろう。西寄りの風に支配される。冬は初め暑く、**前に気候が良くなる。しかし冬の真ん中(つまり、ペブルゥアリオス〔2月〕のカレンダエの5日前の<日であるが>)から、アプリッリオス〔4月〕のカレンダエの第5日前の日つまりネローナイオス〔4月〕の第27日、<春の昼夜平分日まで>時化るであろう。真<夏>は暑く<且つ>、エテーシアが残っているせいで焼けつく暑さだが、秋の好気候となろう。だが湿気があり一貫性がない。しかし種子はノエムブリオス〔月〕から、つまりアグリッパイオス〔月〕の第30日に集めなければならない。しかしこの年は、あらゆる良稟と重要な治療に好都合である。家畜どもにとって豊栄があろう。しかし予想に反して、あらゆる果実はあまり見られないだろう。また海も荒れるだろう。

<第3>年・双子宮の〔年〕
 この年に大気はたいてい湿気ている。冬は不穏、凍ってひどく厳しく、雪がちである。

(146)

<第4>年・巨蟹宮の〔年〕
 この年の様相は以下のとおりである。  この年は健康的であり、諸々の果実も最も健康的である。しかしディオニューシオスの〔果実〕は自余のものらに比してより多量である。この年は植栽にとって重要ではなく、仕事にとってもそうである。海も荒れる。

<第5>年・獅子宮の〔年〕
 この年はたいてい東風を有する。嵐は絶え間なく、雪がちで、凍結し、寒くて雨が降らず、とりわけイアヌゥアリオス〔1月〕のカレンダエの第8日前の日詰まりリバノス〔月〕の第24日にそうである。冬になるのは遅く、すぐに止むだろう。しかし春は非常に雨が多い。諸々の水源が涸れるだろう。しかし秋は焼けつく暑さで、無水。春の昼夜平分日からは、アプリッリオス〔4月〕のカレンダエの第9日前の日つまりネローナイオス〔4月〕の第23日に、終始持続的に北風が吹くだろう。播種を早朝に行い、デケムブリオス〔12月〕つまりリバイオス〔月〕完了すること。しかしその (147) 後にやった人たちは、より劣るだろう。だが諸々の果実はみな対照的に現れるだろう。またこの年は豊作でも不作でもない。しかしあらゆる仕事をいつもの好機に進めねばならない。この年は植栽に不適と考えよ、そうすれば家畜に熱心にならない???。世話には重要である。しかし場所場所の平野はその他のものらよりも多産であろう。

<第6>年・処女宮の〔年〕
 この年は、西と南から最多の風を有するだろう。しかし冬は初め暑いだろう。中程には気候が良くなり、想定外の水を持つ。しかし雪がちと風がちは止み、多くの凍結と大河を有する。しかし春<と夏は>暑く、雨なく、もし、アウグゥストス〔8月〕のカレンダエの第10日前、ローマ暦の22日<の日に>犬狼星が昇らなければ、激しい降雨つまり豪雨となり、その結果、穀物が腐りさえする。秋は焼けつく暑さで風がち。だがデケムブリオス月〔12月〕つまりリバイオス月3〔?〕から播種しなければならない。???? ディオニュシオスの果実は豊作でよき実り。しかし多くの場所場所で四足動物どもの絶滅。しかし人間どもの健康。諸々の水源が涸れるだろう。

<第7>年・天秤宮の〔年〕
 この年は、たいてい、(ajeroplhvgion) 、気候の良い冬と多くの雨を有し、はじめは暑く、中程は雨が多い。

<第8>年・天蝎宮の〔年〕
 この年は、たいてい、<……>君臨されたものであろう。イアンヌゥアリオス〔1月〕のカレンダエの第8日前の日、リバイオス〔?〕第24日に、冬の転換点〔冬至〕まで気候良く時期良い冬をもつであろうが、??冬は同様に気候が良い。。だが真冬の、ペブルゥアリオス〔2月〕のカレンダエ第5日前の日、オクタバイオス〔〕第27日に、風は穏やかになり、多くの水の混乱が*??。また河川は溢れるだろう。だが春は南風で雨が多い。だが夏は病気がち。秋は、吹く時は、エテーシア風のせいで安全でない。また場所場所に穀物の実の腐敗。

<第9>年・人馬宮の〔年〕
 この年に諸々の北風があるだろう。また冬は降雪を伴い、持続的で、明けやすくはない。また諸々の風も辛くて時機に適ったものではない。また冬も時機外れに始まり、且つ寒い。また、中間まで気候良くなければ、より長引く。またペブルゥアリオス〔2月〕のカレンダエの第5日前の日に中日となるなら、イウゥリオス〔7月〕のカレンダエの第6日前の日の夏の転換点〔夏至〕まで不安定で、気候の変わり目、降雨をもつ。しかし、アウグゥストス〔8月〕のカレンダエの第10日前に犬狼星が昇ったあとは、人々の動きがあるだろう。諸々の風と水の混乱があるとせよ。しかし晩秋には偉大な者たちの動きがあるだろう。しかし種子はアペッライオス〔ラコーニア地方の月名。11月頃〕、ノエムブリオス〔11月〕、アグリッパイオス〔〕(149) から集めなければならない。また諸々の場所の平野はより???。しかしディオニューソスの〔果実〕はむしろ中間で、より増加も減少もしないであろう。全般的に穀物の〔実り〕はやや豊作であろう。この年は植栽に重要である。だが水源は涸れるだろう。だが<犬たちの>全滅があるだろう。海も荒れるだろう。

<第10>年・磨羯宮の〔年〕
 この年には冬は好天、イアヌゥアリオス〔1月〕のカレンダエの第8日前の日に冬の転換まで雨をもつ。冬の真ん中あたりには雨の小康状態があるだろう。しかしその後再び<春は>、イウゥリオス〔7月〕のカレンダエの第8日前の日の夏の転換点〔夏至〕まで雨が多い。しかし晩秋は雨なく焼けつく暑さである。しかし播種と穀物の実は美しい。同様に葡萄作り人は期待外れ???。しかしオリーブの実は場所場所において美しい。しかし樹木の実は、早々と先行しなければならない。この年に地震と身体の滅亡は場所場所や大河において??。またこの年は治療と植栽にとって重要である。

<第11>年・宝瓶宮の〔年〕
 この年に東寄りの風が多く吹き、好機、万人が穀物の実に、特に樹木の〔実に〕寄与する。また種子もすべて場所場所において美しい。しかし前年の作業を進めることは遅い。また何らかの好機好機に、風の緩和があるだろう。晩秋には????。しかしながら言葉なき生き物たちの出産は、諸々の果実の豊穣のせいで???無駄になり、諸々の地震もこの年によく起こる。

<第12>年・双魚宮の〔年〕
 この年に周期が完了し、これらすべての〔宮〕の最初に回帰する。非常に多くの風が吹くのは、冬の終わりからである。また<冬>も初めは好天で少雨。その (150) 後は多量・大きな・時節外れの・凍えた雨を<もつだろう>。またこの年には雹があるだろう。春にはよく知られた西風が吹くだろう。夏も酷暑だが、秋は不健康である。また諸々の果実はみな雨の時機外れのせいで腐敗するだろう、いずれかの場所場所でディオニュシオスの比例がないかぎりは。後半の部分では、南風<とともに>と冬の風が顕著となるだろう。諸々の河川が氾濫し、海が〔冬のように〕荒れる。


 白羊宮の年。冬は寒いが、冬の真ん中は南風が吹く。だが冬は早く始まり、遅く終わる。しかし諸々の果実は腐敗するだろうが、とりわけ乾燥した星から、昼夜平分時〔春分〕の霜までがそうである。
 金牛宮の年は平穏である。人間どもに諸々の殺戮。冬は早く始まるが、遅く終わる。寒さ強し。
 双子宮の年。冬は南〔風〕で始まる。が、後は寒く、雪がち。時期は美しい。樹木の果実は実り、多雨。春は穏やか。あらゆる仕事の成功。夏は焼けつくようで、植樹に重要。
 天蝎宮の年は風にさらされる。河川は大河となる。冬は早い。播種も50日早いのは、豪雨を予兆するからである。しかるに夏も遅いのは、春が水浸しになるからである。マルティオス月〔5月〕からは東風が吹く。諸々の果実の???は美しいが、病気になる。水源も涸れる。葡萄はアルクトスの部分に。高地は燃えるだろう。
 獅子宮の年は風にさらされる。しかし冬は<イアヌゥアリオス〔1月〕>のカレンダエの第8日前から (151) 非常に雨の多い転換点となる。しかしまたすぐに止む。春は非常に雨が多い。夏は焼けつくように暑い。<アプリッリオス〔4月〕の>カレンダエの第6日前頃に、嵐が北風を吹かす。播種を早くさせる。しかしノエムブリオス月〔11月〕からは   果実は比例する。植えつけにとっても美しい。
 処女宮の年は風にさらされる。冬は気候良し。播種は50日間適期。転換期が冬の<……>だからである。だがより平野の産物は果実をもたらすだろう。またディオニューシオスの果実〔葡萄〕も比例する。飼い葉の除去をすること。夏の湿気は、大気によって取り入れられるとき腐るだろう???。植物にとっても美しく、四足動物どもにとって適合する。オリーブの充溢も。
 天秤宮の年。大嵐。霜甚だし。河川は大河をなす。春は雨降らず。アウグゥストス月〔8月〕第10日からひどい豪雨があるだろう。晩秋は風にさらされる。早生は僅少。諸々の果実は中程度。植物には美しい。葡萄酒多し。また四足動物の絶滅。
 天蝎宮の年。気候??多し。冬は気候良し。プレイアデスの沈むまで嵐の先行が強力である。小麦多し。あらゆる作業を先行させよ。植物に美しい。しかし夏が犬狼星〔の昇る〕まで熾烈である所以は、多雨であったからである。鳥類や野生動物は僅少。魚類の獲得。オリーブの充溢。
 人馬宮の年。諸々の戦争が続く。風は北寄り、雪がち。<冬は>極寒、季節外れ、定まらず。晩秋は風にさらされる。播種はノエムブリオス月〔11月〕から。夏は遅いが植物に美しい。
 磨羯宮の年は風にさらされる。雪多し。しかし冬が始まるのは突然で、<……>月からペブルゥアリオス月〔2月〕第28日から。播種は美しく、収穫<も>。おそらく鳥類も僅少ではない。しかし地震も。諸々の果実も全滅するだろう。
 宝瓶宮の年は風にさらされる。しかし冬の始まりは、イアンヌゥアリオス月〔1月〕の初めからペブルゥアリオス月〔2月〕の第15日まで<穏やかである>。しかし燈火からは (152) 風が始まり、雪多く、雨は稀である。また諸々の果実も全滅しよう。小麦<も>。もちろん致命的な時期はなく、植物に美しい。
 双魚宮。これの年はプレイアデスの沈む時から風にさらされる。冬は雨なし。春は雹。播種は美しい。ディオニューシオスの実〔葡萄〕は比例する。魚類の獲得と動物の欠如。

2019.03.30. 訳了


[アッティカ地方の月名]
 1年の初めをいつにするかは、民族によって異なった。アテーナイ人は夏至の後の最初の新月の日を初めとした。それが「ヘカトンバイオーン月」である。以下、暦月名は以下のとおりである。
・7月頃:ヘカトンバイオーン(+Ekatombaiwvn)
・8月頃:メタゲイトニオーン(Metageitiwvn)
・9月頃:ボエードロミオーン(BohdromiwvN)
・10月頃:ピュアネプシオーン(Puaneyiwvn)
・11月頃:マイマクテーリオーン(Maimakthriwvn)
・12月頃:ポセイデオーン(Poseidewvn)
・1月頃:ガメーリオーン(Gamhliwvn)
・2月頃:アンテステーリオーン(=Anqesthriwvn)
・3月頃:エラペーボリオーン(=Elafhboliwn)
・4月頃:ムゥニキオーン(Mouniciwvn)
・5月頃:タルゲーリオーン(Qarghliwvn)
・6月頃:スキロポリオーン(Skiroforiwvn)

[ラコーニア地方の暦月]
 ラコーニア地方〔スパルタを中心とする〕の暦月は以下のとおり。
・9月:パナモス (PavnamoV)
・10月:ヘーラシオス(+HravsioV)
・11月:アペライオス(=ApellaivoV)
・12月ディオストュオス(DiovsquoV)
・1月:-
・2月:エレウシニオス(=EleusivnioV)
・3月:ゲラシティオス(GeravstioV)
・4月:アルテミシオス(=ArtemivsioV)
・5月:デルピニオス(DelfivnioV)
・6月:プレイアシオス(FleiavsioV)
・7月:ヘカトムベウス(+EkatombeuvV)
・8月:カルネイオス(KavrneioV)

[マケドニア暦]
・10/11月:ディオス(DivoV)
・11/12月:アペライオス(=Apellai:oV)
・12/1月:アウドゥナイオス(Aujdunai:oV)あるいは(Aujdnai:oV)
・1/2月:ペリティオス(PerivtioV)
・2/3月:ドゥストュロス(DuvstroV)
・3/4月:クサンディコス(XandikovV)あるいはクサンティコス(XanqikovV)
・4/5月:アルテミシオス(=ArtemivsioV)あるいは(=ArtamivtioV)
5/6月:ダイシオス(DaivsioV)
6/7月:パネーモス(PavnhmoV)あるいはパナモス(PavnamoV)

7/8月:ローイオス(LwvioV)
8月/9:ゴルピアイオス(Gorpiai:oV)
9/10月:ヒュペルベレタイオス(+Uperberetai:oV)

 

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