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back.gifギリシア占星術文書目録

占星術書

ケンティロクイウム

Centiloquium



[解説]

 『ケンティロクイウム』という著作が、プトレマイオスの時代から8世紀までの間に現れた。これはギリシア語では oJ karpovV〔「果実」の意〕として知られ、プトレマイオスの名前のもとに『テトラビブロス』に結びつけられていた。これは『テトラビブロス』やその他の資料に由来する2行から8行までの100から成る占星術的警句集である(ラテン語名はここから来ている)。しかしこれら警句のうちの3分の1弱はプトレマイオスによるものではない。多くは「カタルケー」に関するものである。
 この書は早くからプトレマイオスによるものと見なされてきたが、実際は5世紀以降の占星術を反映したものである。1136年に、テイヴォリのプラトーネかセピーリャのフワンのどちら かによってラテン語に翻訳され、中世後期の占星術の基本的参考書のひとつとなった。それはプトレマイオスの権威を与えられ、(特にアラブ人によって)多くの注釈が書かれたが、その内容はプトレマイオス的な占星術ではなくビザンツ風のものだったのである。(テスター『西洋占星術の歴史』)




[底本]

TLG 1642
Pseudo-PTOLEMAEUS
p. A.D. 2
Fructus sive centiloquium {1642.001} Astrol.

E. Boer, Claudii Ptolemaei opera quae exstant omnia, vol. 3.2, 2nd edn., Leipzig: Teubner, 1961: 37-61.


(T)
果実
(P)
(T1)

 合成されたコスモス内に働き通り、予知のために大いに利する星々の諸活動を前提して、おお、シュロスよ、あの書物の果実であるところの、経験によって裸にされた目下の労苦を我々は披露した。そこで、これを究めんとする者は、先ず、この知識のあらゆる方法を詳述し、次いで、これを読むために使用しなければならない。

(1) なぜなら、汝によってやその知識によっては、諸行事の諸々の部分的形相を知者に報告することは不可能である、それはあたかも、感覚が受容するのは、その対象の部分的形相ではなく、一種の原理であるごとくである。そうして究める者は、諸行事を推測しなければならない。なぜなら、神来情態にある者たちのみが、部分的な事柄をも予言するからである。

(2) より勝ったことを望む者が探求するとき、その人と行事の形相との間に何らの相違もない。

(3) 何らかの行事に必須の人物は、固有の出生時に有力なそのような星をも完全に有するだろう。

(4) 予知に必須の魂、あるいは知識を完璧に習得した者は、真実をより多く獲得する。

(5) 知者は、星々の数多の活動力を転向させることができる、それら〔星々〕の自然の知者となり、諸々の活動の出来の前に、自分自身が下準備できるときに。

(6) 日々や諸刻限の選抜が益するのは、好機が適合したときである。なぜなら、もし反対なら、何の得にもならないだろうから、もし善き退場に対してもアスペクトを採るならば。

(7) ひとは星々の諸々の混和を理解することができない、諸々の自然的な相違と混和を先に判別するのでないならば。

(8) 知恵ある魂が天界の活動力と共働すること、あたかも、最善の農民が鋤き返しと地均しによって自然と共働するがごとくに。

(9) 出生と滅亡における諸形相は、天界の諸形相によって受苦する。だからこそ、星々の諸々の入座を推測する者たちは、後者を用いて前者を考察するのである。

(10) 日々や刻限の選択によって、悪行する〔星々〕を用いよ、最善の医師が治療のために有毒な〔薬品〕を〔用いる〕のと対称的に。

(11) 前提となる行事の性質を精知するよりも先に、日や刻限を論うことなかれ。

(12) 友愛と憎悪は、諸々の真実の効験が先行することを妨げる:なぜなら、最大の〔効験〕は少なく、最少の〔効験〕が大きくなるからである。

(13) 何らかの天界の力能が明らかなときは、破滅的星々あるいは第2位の〔星々〕をも共働星として用いよ。

(14) いかほど多数の有名人が倒れることか、第7トポスとその君臨星が悪行されているときに。

(15) 王制の敵たちのホーロスコポスはそのホーロスコポスから基本方位を過ぎた宮であるが、親しい者たちのホーロスコポスは、基本方位であり、またその転覆者たちのホーロスコポスは、基本方位に後続する〔位置〕である。戒律???についても同じ。

(16) 善行する〔星々〕が第8トポスに君臨するとき、善き人々からの害を招くが、もし善行されるなら、それから解放される。

(17) 老人の人生を予想するとき、そのひとが何年生き延びられるか汝が計測する前に、予測してはならない。

(18) 光をもたらす2つの〔星〕が1分の間にあるが、善行する〔星〕もホーロスコポスとなるとき、生まれる者は偶運のあらゆる掌中あるだろう:ホーロスコポスと下降点から互いに対座にあっても同様である。だがもしホーロスコポスに悪行する〔星〕があるなら、逆のことを考えよ。

(19) 浄めの活力は、月が木星と同道しているときに鈍る。

(20) 鉄で秘所に触れてはならない、その秘所に君臨する宮を月が保持しているときには。

(21) 月が天蝎宮か双魚宮にあり、白羊宮がホーロスコポスとして地平下にある星と結合しているとき、浄化を用いるのが善い。だがもし地平上にある星と結合しているなら、浄化剤を服用する者は吐くだろう。

(22) 月が獅子宮にあるとき、汝は外衣を用いてはならず、裁断してもならない。もし〔月が〕悪行されているなら、その悪はより大きい。

(23) 月と星々との同じ組み合わせ形体は、生まれる者をよく動くものにつくり、星々が有力でありさえすれば、強力な動きを明らかにする。だがもし〔星々が〕弱いなら、非実践的な動きを〔つくる〕。

(24) 出生の基本方位ないし年の交替の〔基本方位〕において生じる光体の蝕は有害である:時間は、ホーロスコポスと蝕のトポスとの間の隔たりによって把握せよ。そうして、日蝕の刻限から時間を把握するごとく、月々も月蝕の刻限から〔把握せよ〕。x

(25) 君臨星の進行を、〔それが〕天の中央にあるとき、直立球の上昇によって、だがホーロスコポスにあるときには、クリマの上昇によって、つくれ。

(26) 行事は、これを明らかにする星が地平下にあって、あるいは親らのものでないトポスにあって、太陽と同道するとき、まったく隠される。しかし行事が明らかになるのは、失墜から高揚へと昇り、親らの基本方位にあるときである。

(27) 金星は、それが内在する宮に君臨する度数において、生まれる者のために快楽を保持する。〔テキストに誤植があるか?〕

(28) 汝が月を2つの星と同道させることができないときは、2つの〔星〕の混和を有する恒星とこれを同道させよ。

(29) 恒星はロゴスなき且つ思いがけない幸運を、しかしながらたいていの場合、それらを不運によって刻印するようにもたらす。

(30) 王たちの布告の際に見よ:布告のホーロスコポスが、王の子の出生のホーロスコポスともし調和するなら、王位のそういう継承が生じるだろう。

(31) 王位の君臨〔星〕が厄のトポスに落ちるとき、ときの王ないしそれ〔王位〕にある偉大な支配者のような者が、王制の年の交替のおりに、遭遇の宮に星が見出されるなら、そのような星の自然にしたがって或る偉大な人物が、命終するだろう。

(32) 2つのものの間に同心を形成するのは、出生のそれぞれの際に友愛が合成される行事の形相を明らかにする星々の調和的な組み合わせ形体の変化である。

(33) 友愛と憎しみは、光をもたらすものらと、各出生のホーロスコポスとの共鳴と不共鳴から把握されるが、友愛を強めるのは聴従する物事である。

(34) 同道の君臨星ないし宿の支配星が基本方位にあると、その暦月に生起する事柄すべてを明らかにする。

(35) 太陽が何らかの星のトポスで出会すとき、大気中におけるその活動力を動かせる。

(36) 都市の建設には恒星を、だが家の建設には惑星を用いよ。またあらゆる都市が天の中央にあるアレースをもつときは、たいていの場合のごとく王たちは剣によって亡き者とされる。

(37) ホーロスコポスとして処女宮ないし双魚宮を有する者たちは、自分たちの専権の原因となるだろうが、ホーロスコポスとして白羊宮ないし天秤宮を有する者たちは、自分たちの死の原因となるだろう。また同じトポスによって、自余の諸宮についても推測せよ。

(38) 水星が土星の家のいずれかに在って有力であるとき、生まれる者に諸行事の推測的・精確な悟性を与えるが、火星の家においては、特に白羊宮においては、能弁を与える。

(39) 第11トポスの悪行は、王の宣布の際に彼の親族の害を明らかにするが、第2〔トポス〕の悪行は、彼の家畜の群の害を明らかにする。

(40) ホーロスコポスが悪行する〔星々〕に抑えられるとき、生まれる者は醜い諸行事に甘味づけられ、二重の衝動を受け容れる。

(41) 第8〔トポス〕とその主星の悪行を、出郷の機会に防御せよ、だが第2〔トポス〕とその主星の〔悪行〕は、帰着の機会に〔防御せよ〕。

(42) 出生時に、悪行する何らかの〔星〕が内在する宮、あるいはその矩、あるいは衝に月があるときに病気が始まると、重篤となるだろう。だがもし悪行する〔星〕がアスペクトにあると危篤〔となるだろう〕:だがもし出生時に善行する〔星〕があるトポスに〔月が〕内在するなら、危険なものとはならないだろう。

(43) 族民の悪行する組み合わせ形体を強めるのは、通過の際の逆の組み合わせ形体である。

(44) 衰弱した者のホーロスコポスが、その者の出生図の組み合わせの逆になり、時間が彼方に超えないとき、逆になる。s

(45) いかなる人間も、自分の出生に君臨する星々あるいは人間の形相をした宮にホーロスコポスをもたないと、<人間界>から放逐された者となるだろう。

(46) 諸々の出生図における大いなる幸運は諸々の恒星と諸々の基本方位の同道から生じ、王位の偶運籤のトポスからも生じる、それらの内にホーロスコポスが偶在するときに。

(47) 出生図にある悪行する〔星〕が、別の出生図の善行する〔星〕のトポスに落ちるとき、善行する〔星〕を有する者は、悪行する〔星〕を有する者から害されるだろう。

(48) 手下のホーロスコポスが主星の天の中央であり、諸々の君臨星が友愛の組み合わせと同じ組み合わせ形体にあるとき、長期間分離した者のままとなるが、奴隷の第6トポスが主人のホーロスコポスであっても、同じである。

(49) 手下のホーロスコポスが主人の出世伊豆野展の中央であるとき、主はその手下を信頼するだろう。

(50) 惑星の119の同道を見過ごしてはならない:なぜなら、宇宙に生起する事柄 — 生成と破滅の— の知はそれらに存するからである。

(51) 月が出生の好機にあるところ、その宮が授精のときにホーロスコポスとなる:また授精のためにあるところ、そこが分娩の際にホーロスコポスとなるだろう。

(52) 長身の者たちの出生の家の主星と、その者たちの宮の初めにおけるホーロスコポスは、地上はるか遠い〔星々〕である。だが、手足を切断される者たちのは、地上近くにそれらといっしょに認識され、ゆっくり昇ったり、短時間で昇ったりする宮である。

(53) 痩せた者たちの家の支配星は緯度をもたないが、太った者たちのは緯度をもつが、もし緯度が南緯なら、よく動く者となり、もし北緯なら、動きにくい者となる。

(54) 諸々の宿の支配星が、被造物たちのために地平下で星々と結びつくと、被造物の高揚を邪魔する。

(55) 船に対するアレースの害は、天の中央にあらず、第11トポスにも内在しないときに減少する:なぜなら、これらのトポスにおいて、戦中で覇権を握った海賊たちの船を破滅させるが、もしホーロスコポスまで、アレースの混和である何らかの恒星によって悪行されるなら、その船は火を放たれるからである。

(56) 月の第1の四合において、身体の湿は第2の〔四合〕までに消え失せるが、自余の〔四合〕においては減少する。

(57) 第7トポスとその主星が虚弱者に関して悪行されるのを汝が目にするとき、医師をかえるべし。

(58) 時間のホーロスコポスのいかなるトポスに同道のトポスがあるかを見よ:なぜなら、出来事が起こるのは、その進行がそこに到達するそのときだからである。

(59) 言明するなかれ — 出郷している者について命終したと、考察する前に、酩酊していないとか、瀉血されたことがないかどうか聞き質す前に、怪我をしているとも、預かり物を受け取ったことがないかどうか穿鑿する前に、富を発見するとも〔言明してはならない〕:なぜなら、それらの事柄に関する組み合わせは類似しているからである。

(60) 衰弱した者たちのために、危機的な日々と月の元期とを、16面体の角度のなかに凝視せよ:なぜなら、そういった角度を悪行されざるものとして汝が見出すとき、病者に美しいが、悪行されているものとして〔見出す〕なら、反対だからである。

(61) 月は、身体的な事柄が、動きにおいてそれ〔月〕と類似していることを明らかにする。

(62) 汝が同道の分を初めとするとき、その暦月における星々の変化について効験させることができるだろう。なぜなら、効験は各組み合わせの角度に君臨する〔星〕にしたがうからである。こ〔の星〕こそ、現在の好機の混和をもそれらに加えて、星の自然に勝利するからである。

(63) 土星と木星が同道するとき、それらのうちのいずれが圧倒するかを見よ、そしてその〔星〕の自然にしたがって効験せしめよ。自余の20の同道のためにも同じことをせよ。

(64) 最少の同道には中程の同道の相違が、中程の〔同道〕には最大の同道の相違が〔存する〕。

(65) 恋情に君臨する〔星〕を見るときは、それが年あるいは同道のホーロスコポスの交替においていかなる力能を有するかを見よ、そして、そういった事のために証明せよ。

(66) 〔籤を決定するための獣帯に沿っての〕進行(peripavtoV)のみならず、星々の贈与と獲得をも利用せよ。

(67) <星々>の贈与が減少するのは、それを受け容れる〔星〕の不能性のせいである。

(68) 悪行する〔星〕が明け方の〔星〕であるとき、諸々の出来事を明らかにする:だがもし〔凶星が〕暮れ方の〔星〕であるなら、諸々の病気を明らかにする。

(69) 月が太陽と対座し、星雲と同道するとき、両眼に傷が生じる。そして、入りの基本方位に月があるが、2つの悪行する星が上昇点にあり、太陽が基本方位にあるときは、失明するだろう。

(70) 神来情態にある者たちのときに、月は水星と結合せず、各々の組み合わせと〔結合すること〕もなく、ダイモーンに憑かれた者たちのときに、組み合わせに加えて、基本方位に、土星が昼間あり、火星が夜間あり、特に、巨蟹宮・処女宮・双魚宮の内にある。

(71) 男たちの出生の際、光をもたらす2つの〔星〕が男性宮にあるとき、彼らの諸々の活動は自然にしたがって生じるが、 女たちの場合には、しかるべき諸々の活動が強まる:火星と金星についても同じことで、夜明けにあると男性化させ、暮れ方にあると女性化させる。

(72) 育成の事はホーロスコポスの四合の君臨〔星〕から、生活の事は、選択的な光の三合の君臨〔星〕から、把握せよ。

(73) 火星がゴルゴーンの首とともに善行する〔星〕によってアスペクトを採ることなく、善行する〔星〕が第8〔トポス〕に断じてあることもないが、選択的な光の主星が火星に対座ないし4分の1対座になるとき、生まれる者は斬首されるだろう。だがもし光をもたらす星が天の中央にあるなら、彼の身体は架刑に処されもしよう:だがもし双児宮ないし双魚宮による合が生じるなら、彼の両手両足は切断されるだろう。

(74) 火星をホーロスコポスとして有する者はみな、その顔に傷跡をも完全に有するだろう。

(75) 火星が獅子宮においてホーロスコポスの主星と同道し、火星がホーロスコポスに何らかの宿の支配を有さず、第8トポスにもけっして有さないとき、生まれる者は焼かれるだろう。

(76) 土星が天の中央にあり、選択的な光をもたらすものがこれに対座し、地平下が土性的宮にあるとき、生まれる者は家の出来事のせいで命終するだろう:だがもしその宮が湿性宮なら、生まれる者は水で溺れ死ぬだろう:だがもし人間的宮なら、人間どもによって、吊し首とか鞭打ちによって果てるだろう:だがもし第8〔トポス〕のそられの近くに善行する星が生じるなら、死ぬことはない。

(77) ホーロスコポスの進行は身体によって、偶運の籤は後天的事柄によって、月は魂に対する身体の結合によって、天の中央は諸行為によって、つくれ。

(78) 星は活動性をもたないトポスにおいて、生まれる者に思いがけない利得をもたらすものとしてしばしば働く。

(79) アレースが第11〔トポス〕に在るとき、これをそういうふうに有する〔星〕が固有の主星を浄化することはない。

(80) 金星が土星と同道し、第7〔トポス〕に何らかの宿の君臨権をもつとき、生まれる者は交合において穢い。

(81) 好機は7つの仕方で把握される:2つの君臨星の間の隔たりによって、それらの組み合わせ形体の間の隔たりによって、一方の〔君臨星〕から他方〔の君臨星〕への入座によって、それらの1つと、探求されることを明らかにするトポスとの、間の隔たりによって、必要な加減後の星の贈与によって、また、〔惑星の〕直接の動き(propodismovV)や〔星々の〕出現(favsiV)や類似したものらによっても、また、親らのトポスへの星の入座によっても〔把握される〕。

(82) 組み合わせが等しくなるとき、同道ないし満月のホーロスコポスを見よ、だがもし後者も等しくなるなら、効験について真剣になるな。

(83) 告訴の時期は、告訴される者と王との間の隔たりを明らかにするが、座席???は行為に属する〔事柄〕を明らかにする。

(84) ホーロスコポスの主星が、火星が主宰する好機にあり、第2〔トポス〕内に在り、第2〔トポス〕の主星と結びついているとき、あまたの損害をつくるだろう。

(85) ホーロスコポスの主〔星〕が第2〔トポス〕の主〔星〕と同じ組み合わせ形体の上にあるとき、支配者は数多の逃げ道を自発的につくるだろう。

(86) 太陽は生命力の源泉、月は自然〔力〕の、木星は生長〔力〕の、火星は敢行〔力〕の、水星はロゴス〔力〕の、金星は欲求〔力〕の〔源泉である〕。

(87) 暦月の交替は、およそ28日と2時間18分で起こる:だが一部の人たちは、太陽の回帰をもとに、カタルケーを占める等しい度になったときで判定する。

(88) まる1年における交替の偶運籤の進行をつくりたいと我々が望むとき、太陽から月まで、つまりホーロスコポスからの等量を我々は採る。

(89) 父親の事は第7トポスをもとに、神的な事は第6〔トポス〕をもとに、見よ。

(90) 君臨〔星〕がホーロスコポスに目を向けるとき、隠されているものはホーロスコポスの自然に従うが、もしこれに目を向けなければ、君臨星が内在するトポスの自然に従い、司る〔星〕はその色を明らかにし、月のトポスはその時間を〔明らかにする〕:なぜなら、もし地平上にあれば、新しいが、もし地平下に〔あれば〕、古いからである:偶運籤の方はその長さを明らかにし、長いか短いかなら、四分円、天の中央、月の度の区界の君臨星は、その自然を明らかにする。

(91) 衰弱した者の君臨星が太陽光の15度以内にあるとき、悪い兆候である、偶運籤までが害されると、特に〔悪い〕。

(92) 衰弱した者の事柄は、土星が東にあるほどには害することはない、あたかも火星が下降点にあるほどではないがごとくに。

(93) 同道を観測する前に、組み合わせから効験させることなかれ。なぜなら、諸々の初めはあらゆる同道のときに変転するからである。されば、両方を混ぜ合わせよ、そうすれば、汝が誤ることはなかろう。

(94) 君臨する〔星々〕よりもより力能のある〔星〕のトポスは、恋する者の考察に含まれる事柄を明らかにする。

(95) おそらく、各々のデカンと連れもって上昇するものらは、生まれるものの選択や、与る術知を明らかにする。

(96) 蝕の効験を明らかにするものらは、基本方位に近いものらである:合となった星々、諸惑星と恒星の自然をも、連れもって上昇するものらをも考察し、それらに応じて明示せよ。

(97) 合ないし満月の主星は、基本方位にあるとき、質問が関係するその行事を完成する。

(98)〔欠番〕

(99) 流星や彗星は諸々の効験の第二の〔効験〕をもたらす。

(100) 流星は大気の乾を明らかにし、もし1度にわたって移動すれば、その方向への風を明らかにするが、もし異なった部分に移動すれば、雨の少なさ、大気の不安定、軍勢の攻撃を明らかにする。だが彗星 — 太陽からのその乖離が11宮分である — は、もし何らかの王位の基本方位に現れるなら、その〔方位の〕王あるいはその〔方位の〕偉大な人物が命終するだろうが、もし後続して上昇する方位にあるなら、彼の宝物に属するものらは良好で、彼の宝物保管係を変えるだろうが、もし4つの基本方位に先んじて下降するトポスにあるなら、衰弱と窒息死が起こり、もし下降点から上昇点へと動けば、諸々の地方によそよそしい敵が襲来し、もし動かなければ、敵は在地のものであろう。

(100•) [あらゆる都市が天の中央にアレースを有するとき、たいてい王たちは剣によって亡き者にされる。]

END

2021.03.04. 訳了

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