T1
DIOG. LAERT. IV 58:
ビオーンという名前の人は10人いた。第1は、シュロス人ペレキュデースと同時代に盛期をむかえた人で、イオーニア方言で書かれた2冊の本が伝存している。プロコンネーソスの人である。
T2
CLEMENS ALEX. Strom. VI 26, 8 p.443, 4 Stãh:
メレーサゴロスを剽窃したのは……プロコンネーソスのビオーン。彼はまた往古の人カドモスの話(III)をも要点をまとめつつ書き換えた。
F1
PHOT. BEROL. p.19, 1 Rei:
アグラウロス(!AglauroV)。アテーナの別称。――ケクロープスの娘たちの一人にもいる。女たちは彼女を崇拝し、彼女にかけて誓う。というのは、彼女の父ケクロープスの対する敬意から、神はアグラウロス(!AgrauloV)に一種の褒美を分かち与えられたからである。そのようにプロコンネーソスのビオーンが。
F2
PLUTARCH. Thes. 26:
ビオーンは、テーセウスが彼女〔アンティオペー?〕を欺いて捕らえてきたのだといっている。すなわち、話によれば、アマゾーン女人族は生まれつき男好きなので、テーセウスがこの国に着いた時も逃げ隠れせずに、かえって贈り物をした。が、それらのものを持ってきた女を船の中に乗れと誘った。その女が乗ると出帆したのだという。
F3
ATHENAI. II 45 C:
ヘーリオドーロス(III)の謂うには、アンティオコス・エピパネースは……アンティオケイアの泉に酒を注い〔で、それを飲ん〕だという。テオポムポス(II)の謂うには、プリュギアのミダスも同じで、シレーノスを酔わせてつかまえようとしたからだという。その泉は、ビオーンの謂うには、マイドイ人とパイオニア人の中間にあり、インナと呼ばれる泉だという。
2007.10.18. 訳了。
「神代地誌」の終わり。