「橋姫」の古跡
橋姫神社
   宇治橋西詰の鳥居をくぐり、しばらく行くと左手にある小さな神社が橋姫神社です。境内には同じ水の神の住吉神社が並んで祭られています。(写真の向かって左側が橋姫神社、右側が住吉神社です。) もとは宇治橋の西詰にありましたが、明治3年の洪水で流され、今の場所に移されました。
 境内に入ってすぐ正面の壁にある由緒記には、宇治橋が架けられたとき、瀬織津比め(せおりつひめ:「め」の漢字は「口へん」に「羊」と書きます)という川の女神を橋の上に祭ったと記されています。地元の昔話の「橋姫さん」で橋姫神社は縁切りの神様とされているのですが、これはこの女神が川の汚れを河口まで運
ぶ役割を受け持っていたので、「この世の苦しみや悪縁も一緒に流し去ってもらいたい」と人々がお参りするようになったためだと思われます。

宇治橋が架けられたとされる大化2年(646年)から今日に至るまで、橋姫神社は宇治橋の守り神として、橋と地域の人々を見守ってきました。宇治十帖の第一帖は「橋姫」と題されています。紫式部は、物語の舞台が橋とともに歴史を歩んできた宇治へと移り変わるのを見事に演出しています。