「蜻蛉」の古跡
かげろう石
 

 源氏物語ミュージアム北側住宅地の北東に伸びる道を進み、私立高校の手前の道を右折すると「蜻蛉(かげろう)」の古跡のかげろう石があります。かげろう石は高さ2メートルほどの自然石で、それぞれの面には阿弥陀如来、観音菩薩、勢至菩薩と阿弥陀如来を拝む十二単を着た女性が彫られていて、平安後期の作と伝えられています。

 かげろう石の前の道は、古くから宇治橋と三室戸寺の近道として利用され、今は住宅地となっている辺り一帯の耕野は「蜻蛉野」とよばれていました。「宇治名所図会」(宇治市歴史資料館編)を見るといくつかの名所図(いずれも描かれたのは江戸時代)に、原っぱの中の一本道とその道沿いにぽつんと立っているかげろう石をみつけることができます。かげろう石の前には、いつも柏木などのお供え物があり、地元の人の信仰を集めていることが伺えます。