うきうきエッセイ
夏はホラーでレッツ・ゴー!
(7.23. 1998)
夏はホラーがよく似合う。
つーわけでもないが、この一週間、私は読書に励んでいた。
下記が、その一覧である。
『ゴリラ〜森の穏やかな巨人』(アラン・グドール/草思社)
『大人は・が・の問題』(五味太郎/講談社)
『デカセーギ〜逆流する日系ブラジル人』(大宮知信/草思社)
『知の鎖国〜外国人を排除する日本の知識人産業』
(アイヴァン・ホール/毎日新聞社)
『ブラジル日系社会考』(中隅哲郎・無明舎)
『おもしろくても理科』(清水義範・西原理恵子/講談社)
そして、この中に一冊、ホラーがあった。
『おもしろくても理科』? いや、違う。たしかに清水vs.サイバラの熾烈な闘いにはヒヤヒヤさせられたが、これではない。
ホラーとは当然、『知の鎖国〜外国人を排除する日本の知識人産業』である。
「日本の学者って、マスコミって、人権擁護の日弁連って、官僚集団って、批評家って、うわ〜こんなトンデモな連中だったんかい!」
と絶叫したくなること必至の、恐るべき書物である。
訳文がいまいち読みづらいのが難点だが、一読の価値はあろう。
『デカセーギ〜逆流する日系ブラジル人』や『ブラジル日系社会考』と合わせて読めば、絶叫パワーはさらにアップ、するかも知れない。ブラジル日系社会の歴史なんかを見ていると、どうも(いわゆる)日本人が本質的に排他的ってわけではなく、今の社会・文化状況に排他性の原因はあるらしいのだ。
排他性の克服は、意外と近い将来に実現したりするのかも知れない。
しかし、恐怖って、超自然でもオカルトでもなく、とっても身近なところにあったんですねえ。
キーワード
怪談
暑い夏、
怖い話で背筋を冷やす。
正しい日本の生活の知恵でやんす。
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