ミステリー
凝固したユリカモメ
(1.22.1998)

 冬になると、京都にユリカモメが渡ってくる。
 夜は琵琶湖で休み、朝、賀茂川&鴨川にやって来て、夕方、日の暮れる前に琵琶湖へ帰っていく。冬の風物詩である。

 ある日のことだ。一羽のユリカモメが川魚を獲ろうと水面へ急降下したまま、まるで氷にでも突き刺さったかのように、動かなくなった。下の写真がそれである。右下の川面に白く咲く花のようなものが、そのユリカモメだ。



 いったい何が起きたのだろうか。
 実はこれ、M794星雲から旅行に訪れていた宇宙人、チョロン君の悪戯だった。高度な携帯銃器から発した光線で、ユリカモメを凝固させてしまったのである。なんと恐ろしい!

 間もなく元に戻ったユリカモメは、川に流されそうになったが、すぐに気を取り直し、群れに戻っていった。
 チョロン君は言った。
「人間にいたずらするよりマシでしょう?」
 困った宇宙人である。

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