うきうき食べ物
栗きんとん屋の亭主
(12.24. 1998)
江戸時代のことだ。
京都は四条烏丸に、評判の栗きんとん屋があった。
栗の旨味を1000倍にして引き出し、なおかつ安価で薄利多売。評判は日本中を駆け抜けて、朝鮮、中国、オランダにまで届き、店の前にはいつも長蛇の列がうねってとぐろを巻く。大繁昌の店だった。
そこの亭主が、奉公に来ていた娘と深い仲になった。
すぐにばれた。誤摩化そうとしたが誤摩化しきれず、近所の笑い者となった。
「とんだ恥晒しめ!」
親族たちが集まって、亭主の今後の扱いを相談することになった。
困った亭主は、あわてふためき、前々から一族と諍いの絶えなかった茶団子屋の亭主に喧嘩を売る暴挙に出た。そして、茶団子屋の甥を殺した。親族会議のために喜ばれそうな勇猛な話題を作って自分の恥を誤摩化そうというわけだが、その結果がどうなったか。
かえって愛想をつかされ、店を追い出されてしまいましたとさ。
キーワード
栗きんとん
おイモさんと栗さんから作る、甘くて美味しいお菓子。
けっこう好きです。
でも、我らが総理、
なんであんな恥知らずな戦争を支持するんだ?
バックナンバー・パラダイス!
うきうき書房 On-Line