うきうきネイチャー
非情の大自然〜燕編
(6.5. 1997)

 六月初めのことだ。
 小学生清原ヒロシ(仮名。12歳)は、塾へ行く途中、とある軒先に雨宿りに入った。
 すると、頭の上の方からピーチクパーチクとにぎやかなさえずりが聞こえてくる。燕の巣である。



「いいよな、おまえたちは塾がなくて」
 見上げ、うらやましそうにつぶやくヒロシ。そのおでこに、何か白い物がペチャッと落ちてきた。そう、燕のフンだ。ヒロシは寂しそうに笑った。
「おまえたち、悪気があったんじゃないもんな」

 おお、なんと優しい少年だろう! ヒロシの言う通り、ここで燕を責めるのは、人としてなすべきことではない。
 だが、それをあざ笑うように、さらなる白いフンが雨あられと降り注ぎ、ヒロシの頭は黒白のまだらとなった。
 大自然、恐るべし!
 それでも、
「は、蜂の巣でなかっただけ、マシだよ……」
 と必死で自分に言い聞かせ、恨み言の一つも言わずに、雨の中へ走り去るヒロシ。
 大丈夫。君は正しいぞ、ヒロシ! いつかきっと、いいことあるさ!


ちょっと雑談

清原

 アントラーズとサンガを応援している私である。
 プロ野球など今さらどうでもよいし、上記の話ともまったく関係はないのだが、
 最近つくづく思うのが、
「西武球団商売上手。清原離してボロ儲け。」
 この一言だ。

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