No. | 184 |
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Date: | Sat, 4 Nov 2000 05:12:37 +0900 |
Subject | 雑感 |
ハンドルネーム: | |
Name: | (匿名) |
E-mail: | (匿名) |
発言: | 石原莞爾の人間的魅力に惹かれるものです。ただ、この個人的魅力と彼の行なった行為の評価は厳に区別しなければいけないと思っています。
彼の行為とは満州事変のことです。この事変以後、軍部の独走は加速していきます。彼の中国本土には一切手をつけないなどの着想は、その後の日中戦争ー敗戦に至る経緯をみると”秀逸”に見えます。しかし私には”あと知恵”にしかみえないのです。彼の満州事変での成功が帝国陸軍のマインドを”中国軽視、現地軍独断での出兵、なし崩し的な現象の追認”など、およそ近代国家の軍隊とは思えない様相となり、その後の亡国の大きな引き金となってしまいました。彼の最大の魅力である思想、戦略、予言も、この現実が引き起こした”負”の遺産の方がはるかに大きいのではないのでしょうか? このために50年以上もたった今の日本を苦しめています。 最後に石原神社の構想を述べた方に意見があります。石原の魅力は確かにすごい、かなわぬ事と思いながらも会って話ができれば・・・などとも思ってしまいす。しかし彼は陰陽併せ持つ普通の人間であり、神格化は似合いません。神格化は無謬性に通じてしまい彼の評価を違うものとしてしまいます。我々がやるべき事は彼を等身大で評価し、彼を通して歴史を学び、同じ過ちを繰り返さないないように現実社会で実践していくのが彼への最大の供養になると思います。 乃木、東郷を神格化し批判を封じた事が、その後の歴史に少なからず影響していると思います。 |