『大湊書房』開設のおしらせ

『悲劇の将軍 石原莞爾』巻末より再録



 今度び、大阪にて「大湊書房」を開設することになりました。関西ではユニークな出版社が育たないと言われておりますが、しばらく何んとか頑張ってみたいと意気込んでいます。当小出版社は、主として満洲・内蒙古関係、東亜聯盟関係、中国関係、国家主義関係などの資料、すなわち、今日、歴史の主流から忘れ去られ、舞台の片隅に追いやられ、不当にしいたげられている、かつて歴史の主役を演じた思想乃至運動の正当な復権を目指し、事実を正確に多くの方々の前に提出して、われわれ日本人の今後の生き方に資するために、ささやかながらも微力をふるって出版活動を続けようとするものであります。この出版活動は、単に過去の歴史を追憶乃至回顧したりするものではなく、批判を加えつつ新しい角度から今日的視点によって再評価しようとするものであります。

 また、「大湊書房」は、単に出版活動にとどまるものではなく、東亜聯盟思想を新しい若い人びとに伝えることを目指す「思想伝導体」であります。

 以上の見解に立って、当小出版社はスタートを切りたいと考えております。

 「大湊書房」は、出版活動を通じて学間的研究及び実践運動の資料を提示することを目指しており、いわゆる商業的出版活動とは縁の遠いものであります。従って、皆さまの熱意と声援に支えられねばうまく完走することは出来ないのではないかと危倶致しております。その意昧でも、どうか皆さまの暖かい御協力に接しますれば、これ以上の喜びはありません。よろしく御後援ください。

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