京阪電車でゴー!

2003年8月23日

 

    

   覚えている方もいらっしゃると思いますが、

   以前弊サイトのトップで「京阪電鉄が錦織車庫で実車を使っての体験運転会を行う」ってな

   ニュースを書きました。けど、書いただけで何で何のリアクションもレビューもなかったかと言えば、

   ハガキを出したけど抽選に外れた、ただそれだけの話です。

 

   今回行われた京阪電車でゴー!ですが、

   これは前回応募したものの抽選に外れた人に再度応募のチャンスを、という趣旨で行われたもので、

   私も案内が来るやすぐに応募し、運転するチャンスを得ることが出来ました。ということで、錦織

   車庫での体験運転の様子を、プログラムに沿って説明していきましょう。

   

   1.電車についての説明。

    電車を運転する前に、鉄道ついての一般的な点を講義形式で解説を受けました。

    車両機構や信号機、ATSに関する話から、今回運転する700形と運転コース説明を受けました。

    今回運転するコースは錦織車庫0番線で、コース全長はおよそ50m、最高速度15km/h(車庫の

    中は15キロ以上の速度で走れないように、車両にインターロックがかかっている)、さらにコース

    終わり付近にATSによる時速10km/hの速度照査があるというもの。長さ的にはそう長いものでは

    ありませんが、ATS照査があるというあたりがちょっとしたポイントです。

 

    ちなみに、今まで私自身カンチガイしてたのですが、ATSというのは信号機の手前にある

    地上子から信号機の直下にある地上子を通過するまでの時間を計測し、得られた数値から

    ATS制動をかけるか否かを判断しているのであって、信号機の直下で速度を直接的に読み

    取っているわけではない、だそうです。

 

   2.記念撮影

   (前日の話)

   上司:京阪で運転か。んなもんお前参加すんにゃったら、運転士のコスプレとか持ってって

      ちゃんと着てやらなあかんやろ。

    私:さすがにそこまで出来ませんよ、まさか。(笑

 

    などと笑っていましたが、運転前に各自運転台に座っての記念撮影は、京阪の制服上着、

    制帽、白手袋を着用してのものとなりました(制服と制帽は貸与。白手袋は支給)。

    運転させてもらえるだけでなく、記念撮影でちゃんと制服を着させてもらえるあたり、

    なかなかのサービスだと思いますが、これがちょっとオモシロなことになるというのは

    また後ほど。

 

   3.運転・1回目

    まずは練習から。

    指導運転士の指導の元、こまめな指示を受けつつ走ることになりました。

    ちなみに警笛は近所迷惑になるから鳴らさないようにと注意されました。

    さて、運転開始の流れは運転士交替イベント直後のTSと似たような感じで、

 

     制御スイッチを入 → ブレーキ圧力確認(常用最大) → ブレーキ緩解 →

     ブレーキ常用最大 → ブレーキを3段に分けて緩解 → 転動防止 →

     リバーサをFに → こちらから電鈴2打 

 

    という具合に準備を進め、こちらから電鈴を2つ打って、ドアが閉まって車掌から電鈴が

    2つ返ってきたら、いよいよ出発です。

 

    さて、この700形という電車ですが、マスコンが固いというか重いというか、動かすのに

    ちょっと一苦労でした。マスコンが妙にひっかかるおかげで、マスコンを回す力加減を読むことが

    難しく、電GOやTSのコントローラーみたいにスムーズには動きませんでした。700形の

    マスコンのノッチ刻みは

 

     B・オフ・10・20・30・40・50・60・70

 

    となっていますが、フルノッチから勢いつけてノッチオフすると、勢い余ってB(発電制動)に

    入ってしまうため、今回行った2回の運転では2回とも指導運転士から「発電に入ってる」と

    指摘を受けました(ちなみに、今回の設定では発電制動は切のため入れても特に関係ない)。

 

    一方ブレーキですが、

    初めて運転する車両にどきどきしながらも10照査のためブレーキをかけたら、B2〜3(常用

    最高7段)にも関わらず結構強めの減速度で、ワリと衝撃を受けました。先の座学でB2〜4でも

    十分な制動を得ることが出来ると聞いてましたが、それでもB2ぐらいなら衝撃は来ないだろうと

    思っていたので、ブレーキ時の思わぬショックに驚きでした。最後の停車は停止標の近づき具合を

    見ながらブレーキをかけましたが、低ノッチでも結構な減速度を得られることもあって、1mほど

    ショートしてしまいました。このことは予想外というか何というか、今までの自分のパターンでは、

    低速域からでも高ノッチでのブレーキングで停車直前に緩めていくというものだったので、B1〜2

    でも制動力が高いとなると、さてどうやって衝撃のない停車をやったもんかと、次の運転に向けて

    課題が残りました。

 

   4.車掌業務・1

    今回は運転するだけでなく、他の人が運転しているときはドア扱いから電鈴扱い、さらには

    アナウンスまでも体験出来ました。

 

    「次は、近江神宮前、近江神宮前です(アナウンスする駅名は実質どこでもよかった)」

 

    などとちょーしこいてアナウンスしてるあたり既にノリノリですが、

    実際の電車を使っての大がかりな電車ごっこともなれば、気持ちが乗ってくるのは

    無理なからん話でしょうか。

 

 

   5.運転・2回目

    2回目は指導はあまり行われずに運転出来ますが、衝動判定と停止位置で優秀な成績を

    修めたら賞品が出るというルールがあるため、1回目以上に緊張が走ります。私も

    こういうサイトを作っている以上、賞品はともかく納得の行く停車を実車でやってみたい

    気持ちがあるので、1巡目の運転が終わったあとは何とか車両特性を感覚で掴もうと、

    他の人が運転している間も実車の動きと操作を神経を研ぎ澄ませて見ていました。

 

    さて2回目。

     制御スイッチ入、よし!

     圧力、よし!

     暫時緩め・・・・緩解よし!

     転動防止!

     リバーサ、Fよし!

    一連の確認を終えて、こちらから電鈴を2つ打ちます。

    戸閉ランプが点灯、車掌からの電鈴が2つ入ったら発車準備おっけ〜ですが、

    ここから先をいつもの攻略風に書くと・・・・

 

   錦織車庫0番線・発車位置 → 錦織車庫0番線・停止位置

    駅間距離:約50m   運転時分:−
    余裕時間:−      

    発車位置発車後はP10で5キロまで加速、5キロからP40で15キロまで加速してオフ。

    残り20m付近で照査10がかかるので、照査前にB1〜2で10キロ以下に減速して解除。

    停車は停止標を見ながらB1〜2でゆっくりと・・・・

    

    しかし、ショートするのを恐れてブレーキをゆるめにかけたところ、オーバーランしそう

    だったのでついブレーキを3まで入れた結果、ガクンと衝撃が走りました。「あちゃ!

    やってもた!」と思っても、停車直前にブレーキを緩解しても、もう遅い。衝撃のない

    停車操作は失敗に終わりました。

 

   6.車掌業務・2

    運転は失敗に終わったので、あとは車掌業務に注力するだけです。

    こういう運転がメインのイベントを考えれば、アナウンスのかわりに

 

    「全列車、こちらは京阪指令。17時をお知らせします。各乗務員は、担当の列車種別と

     組成を確認し、喚呼してください。現在の外気温は・・・・」

 

    なんてのもアリかと思いましたが、やはりここはオーソドックスに、

 

    「次は、三条、三条です。大津、びわこ方面と、地下鉄東西線はお乗り換えです。大津、

     びわこ方面は、東西線乗り場から、浜大津行きにご乗車ください」

 

    などとやってみました。けど、肝心の三条到着アナウンスで噛んでしまい、残念ながら

    こっちも失敗に終わりました。しかしながら、乗務員ドアから半身を乗りだして、片手で

    ドアスイッチを持ちつつ車側灯を確認し、電鈴を打って電車が動きだしたあとにおもむろに

    マイクに向かってアナウンスというのも、運転とはまた別の面白さがありました。電車の

    運転だけでなく車掌業務も体験出来た点といい、今回のイベントはすばらしく有意義なもので

    あったと思います。

 

   7.表彰・記念品プレゼント

    結果から申し上げますと、私自身は優秀な成績を修めることが出来ず、賞品は貰えませんでした。

    またこういう機会があれば是非とも参加して、今回出来なかったショックレスな停車に挑戦して

    みたいところです。続いて記念品プレゼントということで、修了証書と記念のスルッと関西

    Kカードが配られましたが、よく見たらKカードの写真はさっき記念撮影で撮影した自分でした。

    賞品は貰えませんでしたが、自分の写真がこういう形でKカードになったというあたり、

    すごくいい記念になったかと思います(あとで2枚ほど増刷を頼んだのはまた別の話)。

 

   8.所感

    結論から申し上げますと、今回の企画はとても素晴らしい企画だったと思います。

    車庫や車両の見学だけでなく、現役の車両を車庫の中だけとは言え運転出来たことは、

    日頃運転席の後ろで見るにとどまっているファンにとっては、かなり有意義な経験に

    なりました。私自身数多くのTSを運転してきましたが、こうして実車の運転を行い

    身をもって実車の動きを感じたことで、TSでもどのようにすればショックレスな

    停車が出来るのか、ある程度の目安になるのではないかと感じました。今後こういう

    企画があれば是非ともまた参加してみたいところです。

    

    企画について要望があるとするなら、

 

    ・次は寝屋川車庫か淀車庫で、今よりちょっと長めの距離を10000系で運転

    ・運転だけでなく車掌業務にも賞品を

 

    といったあたりでしょうか。

 

 

    最後に、

    本企画を開催してくださった京阪電鉄株式会社、ならびに体験会でご指導いただきました

    大津運輸部のみなさまに、あつく御礼申し上げます。