「陛下の大御心は女系容認」という忖度の誤り
〜第13章「陛下のご真意を無視できるか?」
第14章「陛下のご意思を忖度してはいけないか?」
第15章「陛下のご真意を察する感性」についての考察〜
皇位継承など二千年以上にも及ぶ皇統の問題について、
各々が勝手に天皇陛下の大御心を忖度することの賛否はあるものの、
それ以前に小林よしのり氏の忖度が、
いかに国語力の欠如した危ういものであるかということを指摘したい。
----------小林よしのり----------
平成20年12月、天皇陛下はストレス性胃腸炎などを発症され、
これについて宮内庁の羽毛田長官はこう述べた。
羽毛田宮内庁長官
「ここ何年かにわたり、
ご自身のお立場から常にお心を離れることのない将来にわたる皇統の問題をはじめ、
皇室にかかわる問題をご憂慮の様子を拝している」
(以下小林)
「私見」と断ってはいるが、何年も陛下の傍らでご様子を拝した上の発言は重い。
天皇陛下が皇統の問題でストレスを感じておられる!
(130頁)
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小林氏の漫画ではここで終わっているが、
実はこの件に関して、天皇陛下及び秋篠宮殿下がご会見で、
記者からの質問にお答になっておられる。
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−記者の質問−
両陛下にお伺いします。
両陛下はこの20 年,常に国民と皇室の将来を案じてこられたと思いますが,
皇室についてはこの先,皇族方の数が非常に少なくなり,
皇位の安定的継承が難しくなる可能性があるのが現状です。
昨年末の天皇陛下のご不例の際,
羽毛田信吾宮内庁長官はご心痛の原因の一つとして「私的な所見」と断った上で
「皇統を始めとする諸々の問題」と発言し,
皇室の将来を憂慮される天皇陛下の一面を明らかにしました。
両陛下は皇室の現状,将来をどのようにお考えでしょうか。
−天皇陛下−
皇位の継承という点で,皇室の現状については,質問のとおりだと思います。
(後部省略)
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この陛下のお言葉に対して、小林よしのり氏は
「羽毛田長官の"私見"についてまったく否定されておられない…(145頁)」と述べている。
小林よしのり氏の国語力はこの程度なのだ。
仮に陛下が長官の"私見"を否定なさったら、長官の立場はどうなるだろうか。
陛下は長官のことをお考えになって、いずれにしても否定なされることなどあり得ない。
その深慮に乗りかかるようにして、「陛下は否定なされていない」というのは、
ふとどき千万というものだ。
陛下のお言葉を丁寧に振り返ってみる。
《皇位の継承という点で,皇室の現状については,質問のとおりだと思います》
「質問のとおりだと思います」と仰せになられているのは、
皇位継承についての皇室の現状についてであって、
やんわりと羽毛田長官の"私見"の部分をはずされているのだ。
陛下がご自身を心配する長官を思いやられての心優しきお言葉となる。
これを酌み取らずして、「長官の"私見"について陛下が否定なさらなかった。
皇位継承問題についてのストレスは間違いない」と騒ぎ立てるのだから、
いかに小林氏が、おかしな行動をとっているかということがわかるだろう。
次に秋篠宮殿下のお言葉を紹介する。
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−記者の質問−
皇室は今後、皇族方の数が少なくなり、
このままでは皇位の安定的継承が難しくなる可能性があるのが現状です。
昨年末に天皇陛下が体調を崩された要因について、
羽毛田信吾宮内庁長官は「私的な所見」と断りながらも
「皇統の問題を始めとする皇室にかかわる諸々の問題」と述べ、
陛下が皇室の将来を心配されていることを明らかにしました。
殿下はこの長官の発言、そして皇統の問題に対してどのようにお考えでしょうか。
−秋篠宮殿下−
羽毛田宮内庁長官の発言は、昨年末に陛下が体調を崩された折、
医師のほうからストレス性によるものだという話があり、
それを受けての発言であります。
恐らく、陛下のお気持ちを忖度して、
長官の私見という形で話したことだというふうに思料いたします。
したがいまして、これについては、
私はあくまでも長官の私見なのだというふうに理解をしております。
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二回も私見と繰り返されている。
側近といわれる人たちでも陛下のご真意はわからない
ということを述べられていることになる。
このご発言をそのままお受けしたら、小林さんたちが、
あくまで羽毛田長官の個人的私見により、
陛下のご真意を断言していることになる。
極めて不敬であり、立ち入ってはいけないところまで踏み込んでいることを示されているのだ。
----------小林よしのり----------
(平成22年1月31日放送「サンデープロジェクト」)
渡邉允前侍従長
「私個人的な意見としては、少なくとも女の方がですね、
特に悠仁さまと同世代の眞子さま、佳子さま、愛子さまが結婚なさっても、
一応皇室に残られて、皇族としてその時の天皇をお助けになるという体制を
作らないといけないんではないかと思います」
(以下小林)
皇室の将来のため、「女性宮家」が創設できるよう法律を改正してほしいと
特に踏み込んだ要望を表明したのだ。
渡邉氏がこのような発言をしたのは初めてではない。
日経新聞平成21年11月11日付けでも同様の発言をしている。
「女性宮家」の創設!
いずれも「私見」と断っているが、陛下のお傍に10年半もおられた前侍従長が、
皇室の将来にかかわる重要な話で、
陛下の意向に全く反するような踏み込んだ意見を2度も公言することがあるだろうか?
しかも、2度目は「政治家の注目度が高い」テレビ番組での発言だ。
「女性宮家」の創設だけでも認めてほしいというのは、
まさに陛下のご意向だとわしは見ている。
(152頁)
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小林よしのり氏は、渡邉允前侍従長が陛下のご意向に反するような発言はしないと述べるが、
侍従長であろうと、陛下のご意向と反することはあるということを
渡邉前侍従長自身が認めている発言がある。
『諸君』(平成20年8月号)に掲載されたインタビュー記事によると、
以下のような事実が存在する。
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渡邉允
昭和天皇の例では、今の陛下のご年齢よりもだいぶ前から毎月の旬祭を年2 回にされ、
69 歳になられたころからは、いくつかの祭祀を御代拝によって行われたりした。
私も在任中、両陛下のお体にさわることがあってはならないと、
ご負担の軽減を何度もお勧めしましたが、
陛下は「いや、まだできるから」と、まともに取り合おうとはなさいませんでした。
宮内庁発表について少し説明を加えます。
2年ほど前から今年3月まで、宮中三殿を耐震構造にするための工事が行われていて、
ご神体には一時的に仮御殿に移っていただいた。
そのあいだ、仮御殿は手狭であるため、装束などの面で、
祭祀の若干の簡略化がはかられていたのです。
両陛下のご負担を考えると、これをキッカケに、工事完了後も、
従来よりご負担のかからないやり方でお願いしようと考えました。
ところが、陛下はこれをお認めにならない。
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渡邉前侍従長は、小林よしのり氏が『天皇論』で猛烈に批判している
祭祀簡略化を勧めていたようだが、
陛下は頑として了承されなかったという事実である。
小林氏は渡邉氏を「今や天皇陛下の『代弁者』と言われる(136頁)」と称するが、
とてもそんなことではないということを証明している事実といえよう。
陛下のご意向に反して祭祀の簡略化を勧めたことと同じように、
女性宮家も渡邉氏の単なる「私見」と考えても、何ら不自然ではない。
さらに渡邉氏は、平成21年11月11日の日経新聞及び
平成22年1月31日の「サンデープロジェクト」の双方で、
「皇統論議は将来の世代に委ね、今は議論しないという前提で女性宮家設立に合意できないものか」
ということを述べている。
つまり、渡邉氏は女性宮家と皇統論議を区別している。
それを女系論の根拠にするのは、渡邉氏の提案も台無しにする始末となっているのだ。
次ぎに、皇位継承制度についての天皇陛下及び秋篠宮殿下のお言葉について考えてみる。
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−天皇陛下−
皇位継承の制度にかかわることについては,国会の論議にゆだねるべきであると思いますが,
将来の皇室の在り方については,皇太子とそれを支える秋篠宮の考えが尊重される
ことが重要と思います。
二人は長年私と共に過ごしており,私を支えてくれました。
天皇の在り方についても十分考えを深めてきていることと期待しています。
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小林よしのり氏はこのお言葉を受けて
「国会で早く決めてくれとおっしゃったのと同じだ。
国会議員は速やかに皇室典範を改正し、
女性宮家の創設だけでもできるようにしなくければならないのではないか(157頁)」
と述べている。
単に国会で早く決めてくれとおっしゃったのであれば、
なぜ陛下は《国会の論議にゆだねるべきであると思いますが》と、
最後に「が」をつけられたのだろうか。
これは、あくまで法律論として、国会に委ねるべきだが、内容については、
自分たちの意見も尊重してもらいたいということではないか。
皇位継承制度に関わる皇室典範改正について、国会で論議されそうになったのは、
後にも先にも平成17年の「皇室典範に関する有識者会議」の
報告書が作成されたときだけであったる。
《国会の論議に委ねるべきであると思いますが》の「が」は、
そのことを受けてのことであると考えるべきだろう。
小林よしのり氏の国語力の欠如は、天皇陛下の次のお言葉の忖度からも伺える。
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−記者の質問−
「皇室典範に関する有識者会議が"女性・女系天皇"容認の方針を打ち出しました。
実現すれば皇室の伝統の一大転換となります。
陛下は、これまで皇室の中で女性が果たしてきた役割を含め、
皇室の伝統とその将来について、どのようにお考えになっているか、お聞かせください。
−天皇陛下−
皇室の中で女性が果たしてきた役割については
私は有形無形に大きなものがあったのではないかと思いますが、
皇室典範との関係で皇室の伝統とその将来についてという質問に関しては、
回答を控えようと思います。
私の皇室に対する考え方は、天皇及び皇族は、国民と苦楽を共にすることに努め、
国民の幸せを願いつつ務めを果たしていくことが、
皇室の在り方として望ましいということであり、
またこの在り方が皇室の伝統ではないかと考えているということです
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これについて小林氏は
「ものすごく重要な発言である。有識者会議が打ち出した方針について、
何ら否定的な言葉がない!(148頁)」と述べる。
何でこうなるのだろうか…。
陛下のお言葉そのものに「否定的な言葉がない」といって、
「陛下は女系容認」などというのは、単細胞なのか、確信犯なのか、いずれかである。
否定的な言葉があるかどうかともかく、「回答を控えようと思う」というお言葉の前に、
有識者会議に対する"肯定的表現"が何もない。
女性の役割が有形無形に大きかったというご発言は、
記者の質問の中の女性が果たしてきた役割という部分について、
そのままお答えになっているだけである。
次ぎに、よく言われる秋篠宮殿下のお言葉について考えてみる。
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−記者−
皇室は今後,皇族方の数が少なくなり,
このままでは皇位の安定的継承が難しくなる可能性があるのが現状です・・・
皇統の問題に対してどのようにお考えでしょうか。
−秋篠宮殿下−
皇族の数が今後減るということについてですけれども,
これは確かに今まで皇族が行ってきたいろいろな仕事,
それから役割が,だんだんそれを担う人が少なくなるということはありますけれども,
国費負担という点から見ますと,皇族の数が少ないというのは,
私は決して悪いことではないというふうに思います。
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このご発言について皇室ジャーナリストの久能靖氏が
「女性宮家が新設されることを前提に、皇族の数が増えすぎないよう
皇族の適正な数を念頭に置いてくださいと意思表明したのではないかと推測する」
と語っていることを小林氏は支持している。(138頁)
はっきり言って、無茶苦茶である。
久能氏というのは頭がどうかしているのではないか。
それを支持している小林氏は輪をかけておかしい。
大正時代の「皇族降下準則」をみてもわかるように、
皇族数を調整する規定は、皇室典範の下となる法規・内規である。
まだ皇室典範改正について、まったく国会で論議もされていない時期から、
なぜ内規のようなものにまで言及されるのか。
明らかな論理の飛躍であり、あまりに都合よく解釈しすぎである。
慶応大学の笠原英彦氏にいたっては、
「この発言は直宮だけを残したいということだ」と語っている。
我が国の夫婦間の出生率は2人強となっているが、
皇室の場合は、配偶者を皇室外から迎え入れることで、
女性皇族が結婚後も皇室に残ると、倍々で皇族の数が増えていくのである。
秋篠宮殿下のお言葉を素直に受け取ると、
そんなことまでして皇族の数を増やすのはおかしいということではないかとも考えられる。
また、秋篠宮殿下のこのお言葉を受けて、
女系容認論者の多くには旧皇族男子の皇籍復帰に反対するものだという意見もある。
それでは、「旧宮家が皇籍復帰しても側室制度なしに男系継承は不可能」と語っていたのは誰か?
男系継承を維持する限り、旧皇族男子の数も増えないと語っていたではないか。
男系継承を維持する限り、皇族の数は増えすぎず、
適正さを保っていくのにもっともいいというのが、
秋篠宮殿下のお考えであると考えることもできる。
天皇陛下及び秋篠宮殿下のこの記者会見について、決定的なことを述べておく。
これまで記者の質問の趣旨は、皇室典範改正の動きが、
悠仁親王殿下ご誕生を境にストップしていることについて前提にしたものであるということだ。
現に記者の質問では
「有識者会議が"女性・女系天皇"容認の方針を打ち出しました」
ということが述べられている。
男系護持勢力の活動がどうであれ、公式な現状はこれだけである。
つまり、陛下や秋篠宮殿下の念頭には、
直近の「皇室典範改正に関する有識者会議」の報告書があることになる。
皇室典範改正についての質問に対する回答は、
公式的なものを前提にお話になられるとなると、
有識者会議の報告書をふまえた回答となるしかない。
その前提で記者とのやりとりをみれば、天皇陛下や秋篠宮殿下が、
国会だけの論議に委ねたら、有識者会議の報告書みたいなことになりかねないから、
皇族の意見も反映してもらいと訴えておられるとしか考えられないではないか。
陛下や殿下の悲痛の心のお叫びであると、なぜお察しできないのであろうか。
----------小林よしのり----------
天皇陛下、皇太子殿下、秋篠宮殿下は、女系天皇を認める方向であるとしか思えない。
(139頁)
もちろん陛下の直接のお言葉がない限り、100%とは言えないが、
天皇陛下ご自身が、「女性宮家の創設・女系天皇容認」の意向であることは、
もはや99・9%間違いないだろう。
(156頁)
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このように述べるが、小林よしのり氏が天皇陛下の御真意を
忖度できるレベルの国語力を持ち得ていないという決定的な証明を示しておこう。
-----『皇室入門』(渡部昇一著)から-----
(若い編集者との会話で)
家事というのはね、掃除、洗濯、片づけ・・・、キリがないんです。
文科系の学者は、毎日、学校の研究室には行きません。
自宅の書斎で仕事をします。
だから、家事に手を染めてしまうと、思索や読書の時間を削ることになります。
それは一種の汚職ですから、一切やらないことにしてカミさんに任せた。
-----------------------------------
↓↓↓
----------小林よしのり--------------
汚職?
わしも自宅の書斎で仕事をし、家事一切を妻に任せているが、
「家事に時間を割くのは汚職と同じ」なんて決して言えない。
家事は生活を支える基盤であり、
それを引き受けてもらっているから仕事に集中できると感謝している。
(中略)
「所詮家事は卑しい仕事で、女にやられておけばいい」という観念がなければ、
「汚職」なんて台詞は間違っても出てこない。
(343-344頁)
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渡部昇一氏の身分は大学の職員である。
「文科系の学者は、毎日、学校の研究室には行きません」というのは、
自宅の書斎で研究することにも大学から給料が支払われているということになる。
渡部氏が「家事というのはね、掃除、洗濯、片づけ・・・、キリがないんです」と指摘しているところ、
大学は家事に対して給料を支払っているわけではない。
だから家事に手を染めて、思索や読書の時間を削ることは、一種の汚職になってしまう。
つまり給料を不正に受給していることと同じとなってしまうということを述べているのだ。
したがって、家事そのものを「汚職」と定義しているわけではない。
これが小林よしのり氏の国語力・読解力の真実である。
この程度の国語力で、「陛下の大御心を忖度する」などと言っているのだから、
皇室における二千年の歴史・伝統に対していかに畏れ多く、
思い上がっているのかということを知るべきだろう。
最後にもう一度天皇陛下のお言葉と、
そして美智子皇后陛下のお言葉で締めくくりたい。
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−天皇陛下−
皇位継承の制度にかかわることについては,
国会の論議にゆだねるべきであると思いますが,
将来の皇室の在り方については,
皇太子とそれを支える秋篠宮の考えが尊重されることが重要と思います。
二人は長年私と共に過ごしており,私を支えてくれました。
天皇の在り方についても十分考えを深めてきていることと期待しています。
−皇后陛下−
陛下のお答えに私として付け加えるものは,何もありません。
幸せなことに,東宮も秋篠宮も孫として昭和天皇のおそばで過ごす機会を度々に頂き,
また成人となってからは,陛下をお助けする中でそのお考えに触れ,
日々のお過ごしようをつぶさに拝見し,
それぞれの立場への自覚を深めてきたことと思います。
これからも二人がお互いを尊重しつつ,補い合って道を歩み,
家族も心を合わせてそれを支えていってくれることを信じ,
皇室の将来を,これからの世代の人々の手にゆだねたいと思います。
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悠久の歴史に思いをはせながら、このお言葉を素直に拝聴すれば、
何も語ることなどないのが、日本人の本来の姿ではないか。