改めて憲法記念日って何?
憲法論にとって重要なキーワードになるのが憲法記念日です。
現在の憲法記念日である5月3日は、日本国憲法が施行された日です。(公布は11月3日)。
なぜこの日が憲法記念日なのでしょうか。
法的には改正された憲法が施行された日に過ぎません。
近代国家イコールは憲法であることは前に述べました。
改正憲法という印象を払拭し、
戦後日本という新しい国家がスタートしたという象徴的な日と位置づけるためのものでしょう。
では、安倍内閣で憲法改正が実現した場合、憲法記念日はどうなるのでしょうか。
憲法9条だけを改正した場合では、おそらく憲法記念日は5月3日のままではないでしょうか。
日本国憲法のマイナーチェンジですから。
仮に憲法全体を改正し、自主憲法を制定した場合はどうなるでしょうか。
フルモデルチェンジですから5月3日というのはありえないですよね。
ということは、新たな自主憲法が施行された日とするか。
それよりも、私はマイナーチェンジであろうとフルモデルチェンジであろうと、
憲法記念日は、大日本帝国憲法という
わが国に初めて近代憲法が施行された11月29日とするべきだと考えます。
これから何度でも憲法は改正されるものとして、その連続性の出発点、
立憲政治の出発の記念日として、そうすべきではないでしょうか。
たまに、憲法記念日をやめて主権回復記念日をつくったらいいという意見もありますが、
それは論点がずれていると思います。
憲法記念日を変えるなら、11月29日が最もふさわしいのです。
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