3/1(月)

 目が覚めて少しぼけっとする。まだ6時半過ぎ。うとうとしながら、そろそろ起きようか、と思って時計を見たらちょうど鳴りだした。8時前に起きる。今日は9時の電車に乗りたいので、まだ眠いがちょっと急ぐ。朝食を食べ、メールをチェックして出かける用意をしたら丁度いいくらいの時間。さっそく出かける。雪は降っていない。除雪のためのブルドーザーは早くから動きだしている。割に暖かいな、と思っていたら、ヘルシンキは0度だった。まずコンピューターセンターに行き、昨日つくった論文のノートを印刷する。部屋のプリンターで印刷しようとしたが、うんともすんともいわない。事務員に聞こうとしたが、別の相手で忙しいようだ。しばらく待ってみても何の反応もないので、別のところにあるプリンターで印刷しなおす。こちらはすぐに出てきた。このプリンターは両面印刷もできるようだ。部屋のプリンターの方が待ち時間が少なくて済むはずだが、前から調子が悪かったようだ。それなら何か注意書をしておいて欲しい。無駄に時間を使ってしまって、先に印刷したものを神学部にもっていくつもりだったが、授業に行くことにする。フィン語4だが、教室に行くとまたもや休講の掲示。もう1週間以上だから随分長い。インフルエンザかもしれない。ちょっと心配。授業期間も確実に伸びそうだ。ともあれ、時間が出来たので、散歩がてら観光案内書へ行き、ヘルシンキ・ガイドの新しい号や幾つかのパンフレットを取ってくる。それから神学部へ行き、事務にさっきつくったノートを預ける。

 お昼にはまだ早い。ちょうど家賃などの支払いのための振替用紙も持ってきていたので、郵便局へ行く。いつもの大聖堂の下のところ。少し待ってから、家賃とEOLの団費を振り込む。カウンターを見ると、ムーミンの手紙セットというのが置いてある。切手と絵葉書のセットだが、このデザインは94年に出たもの。まだたまたま在庫があったようだ。これが手に入ったのはラッキー。他に現行のムーミン切手もまだここにはたくさんあるようだ。本局以外のところに行けば、過去の切手も案外たくさん見つかるのかも。再び大学に戻って食事にする。今日はポテトとハムのクリームソース煮。こちらではよくみるもの。こういう類のものはさらに「どん」と乗せられるので、うっかりすると食べきれない。食事をしたら後は帰るだけなのだが、アカテーミン書店に寄ることにする。ぐるっと店内を一回り。前に目をつけていたオペラのペーパーバックだけ買う。それから駅へ向かう。日中の気温もだいぶ上がってきたようだ。あちこちの屋根からぽたぽたと雪解けのしずくが落ちてくる。こうなると屋根の雪も落ちやすくなるので、あちこちで雪落としをしている。電車に乗ってコイブキュレまで。気温はプラスの2度くらい。スーパーで買い物をしてから帰る。

 帰ると、あきちゃんから絵葉書と新聞の切り抜きが届いていた。一休みしてから、ラテン語の下調べ。ざっと読んでから、今度は木曜日のテストの準備に取り掛かる。前に読み切れなかった分もあるし、前に読んだものでも忘れてしまっている。アラビア系の名前などは憶えるのがやっかい。ふと外を見ると、雪が降っている。今日は暖かい日だと思っていたのに、意外。4時くらいに少し眠くなるので、横になったら眠ってしまった。途中で電話が鳴って起こされる。が、間違い電話だった(^^ ;)。また寝る。目が覚めてぼけっとしていると、また電話。今度はあきちゃんだった。それから起き出す。もう7時前なので、ちと寝過ぎた。シャワーを浴びて目を覚まし、食事にする。鳥のカツと、こちらで買ったカップラーメン。クノール製の、トマトスープのもの。お湯を入れて2分、それからかき混ぜてさらに2分、とある。確かに途中でかき混ぜたらちょっとごつごつしていた。麺は短い。なんとなくスープスパゲッティの趣き。食後は再びテスト勉強、それからラテン語の訳を作成。11時過ぎには終わることができた。

3/2(火)

 8時前に目覚める。ここのところ、目覚ましの直前に目覚めている。もう明るい。気温はプラス2度。雪が溶けてしずくが落ちる音があちこちから聞こえる。洗濯物を放り込んでから朝食。そういえば、フィンランドは「トースト」というのは普通見かけない。オープンサンドが普通なので、当然普通のパンをそのまま使う。8時半過ぎから、日本とのあいだでラテン語の読書会をチャットで行う。あちらが書いたことに返事をつけていたりするとすれ違いなども起こるが、まあ実験としては成功。リアルタイムなので面白い。しかしこちらは通常の電話料金の時間帯なのでフル参加はできず、30分くらいで退散。その後はテスト勉強をする。11時の電車で出かける。外は随分暖かくて、帽子がなくても平気なくらい。車道の雪もかなり溶けている。ヘルシンキも同様で、ちょうど雨上がりのような感じ。まずは大学本館に行って食事をする。今日は久々にイワシ?のフライだった。ソースはかかってこないので、自分でとらねばならない。食堂で相席になるのには、「ここ空いていますか?」と声を掛けるのがこちらの礼儀。たいがいはフィン語で話し掛けてくるが、こちらが外国人と見ると英語で話し掛ける人もいる。少なくとも日常会話レベルは大学生なら誰でもこなせる、というのはさすが。

 食後にコンピューターセンターへ。大学の方のメールをチェックしたら、大学の先生から面談についての返事が来ていた。しかし、昨日送られていたもので、「今日の10時がいちばんいいのだが」とのこと。時すでに12時(^^ ;)。今日は一応ずっと大学にいるということなので、とりあえず1時と4時に研究室を覗いてみます、と返事しておく。それから神学部に行き、テスト勉強の続きをする。事務で今月末のギリシア語のテストの封筒をつくってから、研究室へ行ってみる。2階で、ここは廊下に扉があって、さらに奥に部屋があるのでドアベルを押して開けてもらわねばならない。これはフィンランドのビルによくあるスタイルのように思う。ベルを押して待つと、マリヤネンが開けてくれた。同時に今回の面談相手であるイズモ・ドゥンデルベリ研究員も出てくる。メールを見てくれていたようだ。マリヤネンが研究室で仕事をしているので、ということでコーヒーテーブルで面談をする。簡単な挨拶と自己紹介。見たところ30代だと思うが、それ以上かもしれない。それから、事前に渡してあったドラフトについて、コメントをつけてもらう。やっかいな部分もあるが、なかなか面白いんじゃない、ということだった。また新しいものができたら見てあげよう、とのこと。さらに方法論については同僚の方が詳しいからということで、そちらも紹介してくれるということになる。最後に私の博士論文も予備があるからあげよう、君の日本の大学にも、というので2冊頂く。彼にも「家族はいるかい」と聞かれる。フィン人は初対面の挨拶などのなかでたいがい「家族は居るか」「子供は」という質問を出す。これもフィン人の家庭志向を表しているのかもしれない。また「ウィンタースポーツはするかい」とも。「今年の雪は15年振りの大雪だよ」という。その続きで、3階に上がってライモ・ハコラ研究員の研究室へ。イズモから紹介してもらう。ライモはもう少し若い感じ。なかなか厳しそうな雰囲気がある。イズモの弁でも「僕の論文には批判的なんだけどね、厳しいけれどきっちり言ってくれる」ということだった。今少し話すかい、ということだったが、すでに2時を回っているし、今日はスウェ語に行きたいので、連絡先だけもらって失礼する。名刺を持っていた(笑)。ここにもマックが置かれている。少なくとも神学部でのマック普及率は高そう。

 もう2時半近い。急いで神学部のロッカーからスウェ語のテキストだけ取り出し、教室へ向かう。クラスにいたのは10人ほど。最初から見ると半分だが、たまたまみんなが休んだのか脱落者が増えたのか。実質的には1回休んだだけだが、休講が続いたので実に久しぶりの感じがする。単語を覚えていないのはつらい。ちゃんと予習しておかねば、先が危なそうだ。フィン語・スウェ語・ギリシア語その他と、単語を憶えにフィンランドまで来たみたいだ(^^ ;)。授業の後で最終試験の日程について聞いたら、休講の分は課題や補講で埋めるので、日は変わらない、とのこと。後はフィン語のテストの日程を確かめて、飛行機の切符を押さえることにしよう。また神学部に戻って、ギリシア語を読む。5時半まで続けてから、キャロルで夕食。この春はこのパターンが続いている。

 6時過ぎからYLの練習。練習の前に、見慣れない顔がいるな、と思っていたら、「YLの練習場所はここですか」と英語で聞いてきた。「そうだよ」と答える。しばらくして「そろそろ練習が始まるから」と声をかけてみる。フィン語で話しても分からないようだ。それもその筈で、昨日ドイツから来たばかりだという。しかもシベリウスアカデミーで合唱指揮の勉強をするために来たとか。どこかの合唱団に、ということでマッティに紹介されたらしい。音楽の先生をやっていたとか。合唱指揮への転職というのは少なくとも日本では有り得ない(^^ ;)。そのうちに練習が始まる。マッティ・ペロとカリに共通する発声の練習は、最初に「B」の子音で「ぶー」と唇を震わせるのと、「L」の子音で舌をやわらかくすること。前者は慣れないと結構難しい(^^ ;)。また動きでは「SAI」「BAI」という言葉もよく使う。今日は春の団員名簿も配られた。89名。知っている人で名前が乗っていないのも結構あったりする。とにかく季節単位でかっちりと決まっているし、参加の有無は各人にまかされているようだ。本練習はパルムグレン。一通り全部歌っていく。途中でマッティから演奏旅行のプログラムが告げられる。パルムグレンのほかに、シベリウス、タンゴ、また10月の演奏旅行でもやったラウタバーラ。半分くらいは同じようなプログラムだが、同じ聴衆ではないのでこういうこともできるのだろう。ともあれ憶えなければならないものは早く知らせて欲しい(^^ ;)。休憩の時には下に降りて、マッティ他とコーヒーを飲む。ここでビールを飲む団員も多い。練習が終わったのは9時半過ぎ。49分の電車に間に合いそうなので、急いで駅へ行く。道の雪はほとんど溶けている。幸い間に合ったので、早めに帰ることができた。家に着いたら10時半。母からの葉書と、スラソルの機関紙が届いていた。スラソルの機関紙は何で来るのかな、と思っていたが、どうもYLに入っていることで自動的に男声合唱協会のメンバーということになるらしい。ちなみに購読は年120FIM(国内)。こんかいは夏期の講習の記事などがたくさん載っていた。これは役に立つので、日本でも購読したいものだ。

3/3(水)

 7時半に目が覚める。すっと目覚めるのは気持ちがいい。外は明るいが、気温はマイナス5度になっている。朝食を食べ、出かける用意。少し時間が余ったので、昨日の「100」を辞書を引きながら読む。なかなか語彙は増えない。9時半に出る。家の前の道も地面が見えているくらいに雪が溶けてきている。ただし集められた雪はまだまだ山のようにある。電車に乗ってヘルシンキへ。「100」を読むと、今年の雪は1984年以来の大雪、という記事がある。また渡り鳥が来ている、という記事も。多くの鳥が来るのは4月だそうだ。今日は駅前の温度計が時計ばかりを表示している。故障らしい。しかし暖かいのは事実。帽子がなくても平気。長いこと歩いているとさすがに冷たくなるが。

 大学に行く。本館のロビーはずいぶんな賑わい。UNI-EXPOということで、大学や専門学校の資料などを配付する機会らしい。大学レベルの学校のブースがいくつもあって、学校案内などを配っている。2階に上がると、ヘルシンキ大学の各学部の案内、また留学に関するコーナーも。英国・ドイツ・フランス・エストニアなどが独自のブースを出している。ドイツの資料を少しもらう。日本でも見られるものだとは思うが。それをもってフィン語の教室へ。資料を読みながら待つ。今日は貼り紙もなく、人も集まってくる。が、20分経っても先生は現れない。門番に聞いても知らない、とのこと。ただ待っているわけにもいかないので、みんな解散する。また自由時間ができた。神学部に行って、勉強。ギリシア語を読む。テスト範囲まではやっと半分に達したというところ。今日は大学への人出も多いようなので、早めに食事に行く。この頃には天気は快晴に近くなる。コートは神学部において、セーターのままで外に出ても全く問題ない。大学本館で食事。今日のは「ギリシア風パタ」であるが牛?のビーフシチューといったもの。ここでは自由に取れるテーブルがご飯・サラダの順に並んでいるが、自分の後ろに来た女性はご飯をとらないのに、追い抜かずにこちらが先に進むのを待っている。ここまで厳密に順番を守られても、こちらが戸惑ってしまうし、第一効率が悪い。行列に関しては非常に厳格なのがフィンランド人のようだ。

 食後はまた神学部に戻る。外が明るいと歩き回りたい誘惑に駆られるが、明日が試験ではそうもいかない。あきらめてテスト勉強、またギリシア語も読む。その代わりと言ってはなんだが、3時のお茶にFazerに行く。コーヒーと、ベリーのタルト。ブルーベリーと野イチゴが入っている、よく見かけるもの。ショーケースのケーキを見ていると、オペラ座で出てくるものと非常によく似ているように思う。あれはFazerから来ているのかしらん。テスト勉強用のコピーを読みながらケーキを食べる。隣のテーブルではスウェ語で女性が会話している。ストックマンとかFazerとか、ちょっと「いい」ところにいくとスウェ語はよく聞けるように思う。内容は分からないが、時々「フィン語で…ということの…」という表現が聞き取れる。あと数字。それくらい。しばらくしてからまた神学部に戻る。神学部の向かいにあるアイスクリーム屋が店を再開していて、しかもお客さんが何人もいた。さすがにまだ寒いと思うのだが(^^ ;)。こんなところにも春を感ずる。図書室で勉強を続ける。

 5時半くらいに出かけ、マクドナルドで夕食。またエスニックのものを食べる。ゆっくり食べていたら練習時間が近づくので、急いで歩いていく。気温はマイナス3度と出ていた。練習はいつも通りにはじまる。部屋の時計はなぜか20分も遅れていた。2、3の曲を並行してやっていく。シュッツのマタイも過去に何回もやっているので、どんどん先に進んでいく。こういうレパートリーがあるのはやはり強い。今日は休憩時間にコーヒーが出てきた。月初めの練習の時に連絡時間も兼ねて、あるらしい。一つの伝統といったところか。9時に終わって、駅へ歩いていく。駅の売店でリップクリームを買う。こちらに来て3本目。日本だと一冬で1本なので、ずいぶんたくさん使っているような気がする。冬が長いせいもあるのだろう。駅では屋根をつくる工事が始まっている。電車に乗って帰る。家に帰ると10時。日本の友人から救援物資が届いいたという伝票が来ている。SALで14日間だからまあまあか。しかし送料が随分高いのに驚く。これを取りに行けるのは金曜日になる。

3/4(木)

 7時過ぎに目が覚める。いまいち眠いが、これ以上寝ていると寝過ごしてしまう。今朝は寒くて、マイナス8度。朝食を済ませて出かける用意。朝は1本早い電車に乗る。道はやはりつるつるになっている。ヘルシンキでマイナス4度。20km程の距離だが、随分違うものだ。大学に向かう。アテネウムの横に、選挙用の政党のポスター掲示板があって、すでにたくさん貼られている。もうじき国会の選挙があるので、新聞などでも世論調査などが盛ん。社民党が強いようだ。教室に着いたのは少し早いが、今日は掲示もないし、入って待つ。そのうちに一人来るのでちょっと安心。しかし、授業の始まるべき時間になっても他の人が来ない。これはどうもおかしい。10分ほど過ぎてから、門番に聞きに行く。キャンセルとは聞いていないが、との答え。でも15分過ぎても来ないのはおかしいから、ということで教室を退出する。その足で、フィン語の事務室へ行く。最初の予定では4月末で終わりだが、2週間も抜けては授業が延長されるのではないか、と思って尋ねるが、それは先生によることで、延長の可能性もある、という答え。飛行機の関係もあるし、早めに知りたいのだが。また今日の授業はキャンセルだったのか、と聞くと、今週全部病気休暇で休みだ、という。しかし掲示がなかったが、というと、それは残念だったねえ、でもこちらの仕事ではないから、と言う感じの返事である(^^ ;)。昨日も同じクラスの学生が聞きに来たとか。道理で彼らが今日来なかったはずだ。

 今日はオリエンタリアへ行き、午後のテストの準備をする。ノートやコピーを読み返す。時々本棚を眺める。面白そうなものばかりでつい道草を食ってしまうが、また机に座って続きを勉強。昼食は社会科学学部まで歩いていく。今日はウィンナーのシチュー。10FIMと安いのではあるが、それよりも安っぽい感じがする(^^ ;)。食後にまたオリエンタリアに戻る。続きをするが、途中でものすごく眠くなる。ここで寝過ごしては洒落にもならないので、外に出て言語センターへいき、ここの自販機でコーヒーを買う。ここの学生掲示板にはやはり「テキスト売ります」というのがよくある。飲み終わってからまた戻る。棚の本を見ているうちに、先日村岡先生に教えてもらって見つからなかったものの著者名が間違っていたことを発見する。さっそくヘルカで調べてみるが、やはりなかった。ここにあるパソコンの一つには、日本語・ハングル・中国語が使えるようになっているものがある。日本語は「南極星」というソフトが入っている。ためしに使ってみたが、漢字変換はできず、ひらがなが打てるだけのようだ。一つぐらい、日本語のシステムが入っているものがあっても良さそうなものだが。

 そのうちに3時になるので、シェハデー教授の部屋へ。覗いても姿が見えないので、しばらく待っていると歩いてきた。もう一人、アラビア語の試験を受けている学生がいるが、内容が全然違うので大丈夫(笑)。簡単に説明を聞いて、先生は授業で出て行く。解答に取り掛かる。3つあって、最初は用語についての説明、次が概説的な説明、最後にサマリア文字からヘブライ文字への翻字。用語説明は「簡単に」といわれても量が分からないのでいまいち不安もあるが、ともかく一通りの説明は難しくない。考えてみれば、英語で論述する試験というのは初めてだ。次の問題は、あるサマリア文書のコレクションに関する説明。確かに授業でちらっと聞いた記憶はあるが、細かいことはほとんど覚えていないので全然書けない。「すみません、憶えてません」と書いておく(^^ ;)。最後の翻字は、特に問題なし。1字、度忘れした文字があって、とりあえずそれを飛ばして書いていく。最後にもう一度それがどの文字か考える。ヘブライ文字は22字しかないんだし…と考えていると、思い出した。問題と解答用紙を重ねて置き、退出する。先生はまだ授業中らしい。1時間強かかった。道から講義室を見たら、先生が講義していた。

 試験が終わると、緊張がほぐれてどっと疲れが出てくる。一つ全然書けなかったのが心残り。しかし全く覚えがないというのもどうも変なので、神学部に行ってからノートを見直してみたら、やはりそれに関する記録はなかった。あまり気に留めていなかったのだろう。ならば仕方がない。ギリシア語の続き。どうにも頭が疲れているので、ゆっくりと読んでいく。しかし進むスピードは普段とあまり変わらないような気がする(^^ ;)。6時過ぎまで続ける。それからトラムに乗ってDomusへ。ここで夕食にする。パスタのみがある。3種類あるが、いまいちおいしくないのは調理してから長く置いてあるからか。食べ終わってからまたトラムに乗ってオペラ座へ。

 今日はモーツアルトの「コジ・ファン・トゥッテ」。何回か見たことがあるので筋は知っている。3階のバルコニー、向かって右側は初めて座る。一番通路寄りなので、先に座ると邪魔になるかと入り口付近でうろうろ。本日の出演者のリストのほか、主な出演者の経歴について記したものも置いてある。このオペラはここでは今回が初演なので、いろいろと資料がつくようだ。開演直前に席に着く。ざっと見てみると8割くらいの入りか。初演2日目にしては3階席に空きが多いなど、ちょっと意外な感じ。序曲が始まる。今日の指揮はオッコ・カム。オケにいまいちばらつきが多いのが気になる。これは歌が始まってからも同じ。全体のアンサンブルが乱れるところは随分たくさんあった。幕があがると、舞台は現代のとある保養地のホテルのロビー。出てくる人の服装もみな現代風。こういう演出がはやりなのだろうか。少なくとも、衣装費は安く上がりそう(笑)。ソリストとして歌うのは6人だけだが、合唱のために?通行人や客、ホテルのコックなどの役がある。合唱が始まるところになるとおもむろに人が集まってくるのがちょっとおかしい(笑)。端役として、ホテルの受付兼バーのマスターはほぼ出ずっぱり。合唱以外に歌うところはないのだが、なかなか楽しませてくれる。他にはカメラを持った観光客?とかも。デスピーナは本当は主役の侍女、という設定だが、ここではホテルのカフェのウェイトレスということになっている。ところどころそれでは苦しいところもあるのだが、あまり無理なく切り抜けていた。主役の男性二人はアラビア人に化けてくる…はずが、ここでは軟派なあんちゃん、という感じの役になっている。姉妹に相手にされずに薬を飲んで死ぬ、と騒ぐところではあきらかにタバスコの瓶を使うなど、細かいジョーク?がある。ホテルの扉にはちゃんとクレジットカードのマークがあるなど、セットも細かい。幕間にはコーヒーを飲んで一休み。

 2幕目はセットがちょうど180度回転したような感じになっている。厳密に言えばきっちり対称にはなっていないが、今までと反対側から見ている、という感じはよく出ている。夜の場面で、舞台の奥で花火が鳴ったのには驚いた(笑)。小さいながらも、本物の花火であろう。なんともはや、オペラに来る度に一つは驚きがある(^^ ;)。他にケーキに吹き出し花火をつけたり。グラスを割る場面もある。しかしよくグラスを割るオペラ座だ(^^ ;)。危なくないのかしらん。歌手については全体的にレベルは高い。姉の方がいまいち高音がしっかり決まらない嫌いがあるが、妹役の方は歌も演技も素敵だった。心の動きなど、実によく分かる。やはりプロは違う、と実感した。今回は特に楽しかった。終演は10時55分。随分遅くなった。トラムに乗って駅へ行く。次の電車まで20分ほどある。バーでワインを飲む。12FIMというので安いなあと思っていたら、後ろから声がかかって「17FIMの間違いでした」と(^^ ;)。11時半の電車に乗って、帰ったら12時過ぎ。早々と寝る。

3/5(金)

 7時半に目覚める。気温はマイナス3度ほど。しかし天気は曇りで、あまりさわやかではない。朝食を食べる。今日はヨーグルトや果物の買い置きが切れていたのでサンドイッチのみ。メール書き、それから日記を書く。それが終わってから、出かけることにする。溶けた雪があちこちで凍っている。コイブキュレの駅で新しい30日切符を買う。ヘルシンキへ行くと、今日がヘルシンキ駅の建物が開業して80年だとか。改めて見てみると、レンガ積みなどに歳月を感じる。建物自体はもう少し古い建築だが。今年度には屋根もできるし、少し景観が変わりそうだ。大学へ行く。11時と少し早いが、ちとお腹も空いているので食事にする。大学本館で、今日は豚カツ。相変わらずパンの尻尾を食べる。

 食後に本館を通り抜けると、何やらパンフレットが置いてある。フィンランドにおけるスウェーデン語話者についてのパンフレットなどがあったのでもらっておく。なにか会合があるようだ。アジア・アフリカ学部に立ち寄るが、まだ試験の結果は張り出していない。さすがに昨日の今日ではちと早すぎるか。神学部に行く。ファビアニン通りの工事中の壁に、なにやら貼って歩いている人達がいる。よく分からないが、スウェーデンに対する抗議のような内容らしい。どうも、大学で開かれている会合に対抗するもののようだ。言語に関する対立は絶えないようだ。図書室でレポートの下調べをする。文献も集めだすときりがないが、適当に取捨選択するか。いくつかコピーを取る。しかし最初に取ったものは下の一部が切れてしまっていた。なぜか、こちらの本にはA4より少し大きいものが多い。等倍でコピーすると一部切れてしまう。しかたないので、改めて少し縮小してコピーしなおす。このコピー機はキャノン製なので、日本語の注意書があったりする。それから2冊ほど本を借り出す。なんでも大学のコンピューターの一部が止まっているとかで通常の貸し出し手続きができず、本の登録番号を手書きでメモしていた。また授業用の本のリストで貸し出し期間をチェックする。ファイルは随分厚い。しかし、本そのものにも何らかの表示をして欲しいものだ。それだけ済ませてから帰ることにする。

 駅まで歩いていき、ロッカールームのそばのお菓子屋でピスタチオを買う。ここは4.90FIM/100gと安いが、食べてみたら塩振りだった。ちょっと辛い。電車に乗ってコイブキュレへ。郵便局に立ち寄り、届いている小包を受け取る。「身分証明書はあるか」というので、学生証でもいいか、といったらOKだった。外国郵便なので証明がいるとか。本の時には何も必要でなかったので、インヴォイスがついている時に必要なようだ。予想外に大きな箱であった。それを持って、スーパーにも寄ってから家に帰る。3時過ぎ。小包を開けてみたら、随分たくさんのカップラーメンやお菓子などが入っていた。ラーメンはもう帰るまで買わずに済みそう。ありがたやありがたや。一休みして、研究書をぱらぱらとめくる。メモの打ち込みもしなくてはならないが、面倒な時にはついおっくうになる。6時過ぎにあきちゃんから電話がある。それからシャワーを浴びて食事。今日は送ってもらったカップそば。食べながら、スウェーデン=フィンランド人についてのパンレットを読む。町に人口の8%ないし3000人以上どちらかの言語の話者がいるときは、その町の行政は2言語で行わねばならない、といった新しい情報も知る。いずれにせよ少数派には違いなく、パンフレットには「スウェーデン語話者としての誇りをもて」といった雰囲気が溢れていた。食後にスウェーデン語の入門書を読みながらベットに横になる。少し眠くなるのでうとうとしていたら寝てしまった。気がついたら2時半。着替えて、また寝直す。

3/6(土)

 7時半に目覚める。気温は0度、曇り。食事をしてメール読み。日本の友人が出張で来週フィンランドに来るらしいが、どうも今の調子では空港のストにまともに引っ掛かり、タンペレ行きになりそうだ(^^ ;)。それから日記書き。続いて研究書読みをする。この週末で1冊読み上げるつもりだが、どうなるか。10時過ぎに出かける。電車に乗ってヘルシンキへ…と思っていたら、駅に着く前に電車が出てしまっていた。ちょっとのんびりしすぎたようだ(^^ ;)。しかたないので、駅前の図書館に立ち寄って適当に眺める。次の電車に乗る。外を眺めていたら、ちょっとした斜面の麓に雪を積んで、即席のジャンプ台をつくって子供が飛ぶ練習をしていた。横には親らしき人も。このくらいから練習を始めるのだろうか。ヘルシンキへ着いて、まず駅前のチケット売り場へ。頼まれている分のチケットを購入。幸いいい席があった。ここにはフィンランド各地のパンフレットのほか、エストニアオペラのパンフレットもある。チケットもここで購入できるそうなので便利。演目を見て、一度行ってみたい。それからポルタニアの向かいの床屋に行く。ほぼ2ヶ月に1回のペースで行っている。カットだけで、学割97FIM。頭が軽くなると気持ちいい。ちょうどすぐそばにあるHELSKYを覗いてみる。フィンランド製のものがたくさん置いてあるが、値段は高いものが多い。一部半額セールのものもあったが。野菜石鹸はお土産にもいいかもしれない。それからポルタニアに行って食事。今日は野菜のデミグラスソース煮込み。ちょっと濃い。食べながらエストニアオペラのパンフレットを見る。オペラのほか、バレエが多い。しかし、いくつもの演目がヘルシンキのものとダブっているようだ。奏者の掛け持ちがあるのかもしれない(^^ ;)。普通は夜だが、日曜日は昼の公演がある日もある。これだと、日帰りで行ってこれる。この辺が無難かも。ヘルシンキの方のオペラも10月までの公演予定が出ていた。

 食事を終えてから、家に帰る。駅まで歩いていく。曇りで、雨でも振りそうな雰囲気。早く帰る方が良さそう。電車に乗ってコイブキュレへ。帰ってきたら1時過ぎだった。タリンへ行くパンフレットを少し調べる。やはり泊まりだと少しかかってしまう。が、ヘルシンキよりはかなり物価が安いようで、ホテルの価格もかなり安い。ただし一人で泊まる時の追加料金が随分高い。ざっと確かめてから、勉強に移る。研究書を読んではノートをつくる。時々メール書きをしたりして気分転換。7時までこの調子。シャワーを浴びて夕食。今日もカップラーメン。数えてみたら30個あったので、2日に1個ずつで丁度なくなるくらいになる。しかしラーメンだけではちと物足らない気もするので、ちょっとした摘まむ物を買ってきた方がいいかもしれない。食後は一休みして、また続きを読む。寝るまでに読めたのは結局3分の1くらいだった。

3/7(日)

 朝は7時半過ぎに目覚める。洗濯機が空いているかどうかをまず見に行ったら、今日はずいぶんがらがらだった。まだ洗濯機が動きだすのには時間があるので、予約表に記入だけしていったん部屋に戻る。気温はプラス1、2度。ちょっと暖かいようだ。共同部屋から昨日の新聞を借りてきて、食事をしながら読む。特にこれといった記事はないが、選挙が近いので候補者の広告がたくさん出ている。顔写真に番号がついているので、おそらく番号を書いて投票するのだろう。旅行の広告が目当てだったが、特に目立った物もない。そろそろ暖かくなってきたので、冬の間の特別セールなども少なくなってきたようだ。食後には昨日の続きの研究書を読む。読んではノートを打ち込み、のくり返しでちと短調な作業。ラジオを聞いたり、ときどきインターネットであちこち覗いてみたりする。天気も良さそうだが、今日は外出予定はない。

 そのうちにお昼になる。カップラーメンとバナナを食べておく。それからまた続きを読む。ともかくこれを読み終えねば先に進めない、と思って、ひたすら読む。時々、研究ノートや別のレポートなどについて考える。といううちに夜。夕食は肉スープにラーメンを入れる。チキンラーメンを入れたが、水が少なすぎて辛かったのでもう一度煮なおす。食後もまた続き。10時半を超えるともうろうとしてくる。粘ってみたが、適度なところであきらめ。結局4分の3くらいしか読めず。もう一つ。

3/8(月)

 いつもより早い目覚ましで7時に起きる。朝食を手早く済ませて、ふたたび研究書の続きに取り組む。今日はマイナス2度ほど。が天気はいい。すでに日光が向かいの林に差している。ラジオによると、今日の日の出はちょうど7時とか。空港の管制官のストについて、昨日から徹夜の交渉が続いているそうだが、まだ決着はしていないようだ。出かけるまでに、あと30ページを残すまでになった。9時半の電車に乗る。昨日いったん溶けた氷がまた今朝凍っているので、砂利などは氷の中に入ってしまっていてあまり役に立たない(^^ ;)。しかしところどころ地面が見えているところもある。「100」を読むと、選挙の不在者投票も始まったとか。郵便での投票もできるようだ。地理的なことを考えると当然かもしれない。

 ヘルシンキの駅前はすっかり奇麗になっている。氷の層はところどころ残っているが、雪は退けられている。マイナス1度。大学本館へ。フィン語の授業、今日は先生が来た。最初に事情の説明がある。それからテキストの続き。今日は「もう説明することがないから」と早めに終わる。授業の後で、授業が5月以降に延びることはあるのか、と尋ねると、病気休暇は休暇だから、ということで最初の予定から変わることはない、という返事だった。食事に行く。この時間にしては珍しく行列がなかった。魚にでもしようか、と思っていると、前の人がどうもカレーらしき物を取っている。同じ物を、というと、やはりカレーのようだ。メニューにはそれらしきものはなかったが…。前の人には小さな子供がついていて、小さい皿にもカレーを盛ってもらっていた。食べてみると鶏肉のカレーである。ちょうど日本の物のような感じ。後で調べたら、それらしいものは「蜂蜜入り鳥肉」という名前だったが(^^ ;)。

 食後にコンピューターセンターへ。パソコンの前に坐り、研究書の続きを読みながらノートを取る。すぐにできるかと思っていたら、終わったのは3時過ぎだった(^^ ;)。時々インターネットであちこち覗いていたこともあるが。週末に読んだ分と合わせて印刷しようとしたら、持ってきたフロッピーには随分古いファイルしか入っていない。おかしいなあ、と思うが取り敢えず印刷はしない。まさか新しいファイルの上に古いファイルを書き込んでしまったのか、と少し不安になる。帰って確かめなくては。神学部に行って、読み終えた本を返す。

 家ですることも幾つかあるし、今日はもう家に帰る。その前に駅にあるフィンエアーの事務所へ行き、帰りの飛行機の予約変更をする。幸い空いていてすぐ順番になる。チケットを見せてこれこれの日に変更したいのだが、というと空席を調べてくれる。が当初の予定の8日は満席。次の12日は空きがある、とのことなので、とりあえずそこを予約し、8日はキャンセル待ちにしておく。5日も聞いてみたがやはり満席だった。1年のオープンチケットだが、「この切符は正規運賃じゃないし、変更する時には大阪に問い合わせてくれ、とあるのでこちらから尋ねておく」とのこと。ちと話が違うように思うが、まあ問題はないだろう。キャンセル待ちはいつ頃分かるか、と聞いても、それは大阪の方に聞かないと分からない、日本からの往復の切符がどれだけでるかがまだ分からないから、と。なるほど、それはそうだ。4月末くらいまで待ってから最終決定することになりそう。ここに聞けば分かるから、とサービスセンターの電話番号を教えてもらう。ここでは国際線のチェックインもできるようだ。ここでしておけば簡単か。帰りにはぜひそうしよう。

 ホームに向かうが、ちょうど電車が出たところ。待ち時間にソフトクリームを食べる。まだ気温はマイナスだが、ホームを歩きながら食べる。溶けないのがありがたい(笑)。電車に乗ってコイブキュレに帰る。スーパーで買い物をしてから家へ。レポートについてしばし考える。なかなかうまいテーマが思い付かない。あまりレポートに時間をかけるわけにもいかないし。7時前にシャワーを浴びて食事。ピザを焼いてさらにラーメンを食べるというやや豪華なもの(笑)。さすがにお腹が膨れた。しかし休む間もなくラテン語の訳に取り掛かる。これを11時過ぎに終える。がたがた物音がするな、と思っていたら、珍しくヒーパッカが掃除していた。

3/9(火)

 7時半に目覚める。何時に寝ても、このくらいの時間に起きている。今日は早く出かける必要もないのでゆっくりできる。気温はマイナス10度。いい天気なので冷えこんだようだ。食事をしてメール書きをする。ここのところメールや掲示板などにたくさん書き込みをしているので、少し控えてその時間を別のことに使った方がいいかもしれない(^^ ;)。それらを済ませてから、10時の電車でヘルシンキへ向かう。久しぶりに冷えこんだ、という感じ。やはり10度はなかなか厳しい寒さだ。しかし太陽の光は着実に力をつけているように思える。ヘルシンキに着いて、神学部へ。午前中はレポートについて考える。あちこち本をめくっていろいろと考えるが、なかなか良さそうなものが浮かんでこない。いくつかコピーを取ってから、11時半に食事に行く。外に出ると、雪がちらついている。大学本館で、今日はブルゴーニュ風パタ。大きな牛肉が入っていて嬉しい。ソースには果物が溶けこんでいるようだ。パイナップルのような風味がするのだが…。

 食後は再び神学部に戻って続きをする。なんとなく行けそうな雰囲気のテーマが絞れてきた。コピーを揃えておく。大学図書館にある本を請求しに図書館まで行って、その足でスウェ語の授業に行く。いくつか授業日程の変更について知らされる。この授業は結構休んでいることも多いので、ちょっと遅れ気味。どの授業でもそうだが、結局いちばん分かっている学生のペースで進んでいく。こちらが首を傾げていても、「OK」と言う学生の方に応じていく。しかし、自分はどうも先生に嫌われているようだ。順番に当てていくのでもいつのまにか飛ばされていることが多い。前からそうなので、あまり気に入られていないのだろう。別に取り立てて支障もないので構わないが。授業の後は神学部に戻る。今度はギリシア語を読む。2章読んだところで6時。

 YLの練習に行く。行きがてら、ハンバーガーを買って食べていく。あまりお腹が空いていないので、とりあえずの食事。音楽室に行くと、すでにマッティも来ていた。演奏旅行のポスターも出来ているようで、見本が置いてある。演奏会のプログラム内容も印刷されていたので取る。基本的に去年10月のものとあまり変わらない。そのうちにマッティ・ペロの発声が始まる。いつものように軽い体操、ブレスの感覚。息を吸って胸郭を上に持ち上げながら同時に膝を緩めて体を落とす、というのは慣れないとちょっと難しい。最近は発声の時に声を出しすぎていることに気づいたので、響かせることに重点を置く。本練習はパルムグレンを演奏会の順序で。できるだけ覚えてしまいたいので楽譜を外して歌うことを心掛けるが、細かい綴りはたくさん間違えてしまう。またラウタヴァーラ、トルミスもさらっと流す。先週来たドイツ人のセバスチャンは結局セカンドに入れられたようだ。「ちょっと高いけどね」とか。ここ2週間ライブラリアンが来ていないので楽譜が出てこない。「シベリウスはもっているか」というので、楽譜を貸してあげる。

 練習が終わったのは電車が出る5分前。これはちょっと間に合わない。ゆっくり駅に行き、バーでビールを飲む。今日はムンッキも置いてあったのでこれも買う。9FIMとちと高い。30分ほど待って、電車に乗って帰る。家に着いたら11時前。あきちゃんから葉書と手紙が届いていた。ビールのせいもあってか少しお腹が空いているので、カップちゃんぽんを食べる。

3/10(水)

 やはり7時半起き。今朝もマイナス5度ほど。雪が舞っている。朝食を食べて出かける用意をする。今朝はメールサーバーが止まっているそうなので、メールチェックはできない。新聞の切り抜きを見ながら食事していたら、「『スナフキン』というのは原作にはない名前」という記事があった。それは初耳。電話で明日のオペラ座のコーヒーテーブルを予約する。やはり名前を言うと、「は?」と聞き返される(^^ ;)。電話だと外国人というのはすぐに分からないから頭の準備ができないのだろう。9時過ぎの電車で出かける。雪はたくさんは積もっていない。ヘルシンキは雪は降っていない。マイナス2度とでている。大学本館の教室に行ってしばし「100」を辞書で調べながら読む。フィンランド初の人工心臓の移植手術、という記事があった。ちょっと意外な感じ。授業はテキストに沿って進む。しかし眠たいのもあって、途中でやる気が失せる(^^ ;)。窓から外をぼんやり眺めていたりする。授業後に食堂に行くと、すでに行列。待つのもいやなので、社会科学学部まで歩いていく。相変わらずの曇り空。食堂には、いつもと違って紙のテーブルクロスや鉢植えの花が置いてある。今日は何かの記念日なのかしらん。それらしきことはどこにも書いていないが。今日は豚のトマトソースシチュー。初めてデザートもとる。チーズケーキのようなものだが、牛乳がたくさん入っているらしきものにイチゴのソースかけ。なかなかおいしかった。

 食後はぶらぶらと歩いて大学図書館本館へ。チェックしてある雑誌論文を見る。これは特に役に立ちそうにない。こんどは新館の方へ回り、昨日頼んでおいた雑誌を見る。こちらはいくつかコピーを取る。古い雑誌など、1年分1冊に製本してあるものもあるが、バラのままでくくってあるだけのものもある。それから神学部に戻る。ギリシア語を読む。また新約聖書外典の本もぱらぱらと眺める。こちらも面白そうだが、また今後の課題。なかなか読み進まないようで、気がつくと2ページくらいは読んでいたりする。だいぶましにはなってきたのか。2時過ぎ、ふと見ると雪がちらつき始めている。5時過ぎに出かける。スオマライネン書店をぶらぶらと眺めるが、特にこれといったものは見つからない。アカテーミンに行く。ムーミンのスウェ語の方のペーパーバックを一冊買う。スナフキンは「スニフ」のようだ。それから練習に行く。今日はソプラノが少ない。レズュールの印刷譜を借りるが、これは4パート別になったパート譜。どこか別のところから借りてきたとか。番号と名前をメモして借り出す。3番で終りだと思っていたら、7番まであった(^^ ;)。しかしパート譜だと他のパートを聞いて入るということができないのでちょっと困る。今日はこれは歌わず、ユハンソンやシュッツを練習する。9時に終わる。

 今日はすぐに帰らず、出張で日本から来ている友人の泊まっているホテルに立ち寄る。ラマダ・プレジデントに入るのは初めて。フロントで尋ね、内線電話を借りて話す。せっかくなので外に出ることにする。ラシ・パラッツィの一階にあるビアカフェでビールを飲みながら雑談をする。飛行機は予定よりも1時間も早く着いたとか。少し町をうろついたが、英語の看板が少ないなあ、という感想。そうかもしれない。今となっては全く気にならないが(^^ ;)。街路名はどこにあるんだ、というので建物の角についている、と教える。確かにこれは気がつきにくい。土日は暇なので、タンペレにでも行こうか、という話であった。ビールを2杯ずつ。22FIM。500ml近く入っている。ここのカフェにはパワーブックG3が組み込まれたテーブルがある。しかしキーボードはないので、自由に好きなところに行く、というわけにはいかない。もともとのトップページもあるが、入っている情報が少なすぎて役に立たない。テーブルは回転するようになっているので、どこの席からでも正面で見られるなど、なかなか面白い工夫。あとは中身の問題。11時半の電車で帰る。


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