9/21(月)
今日も8時まで寝ていた。今朝まだ暗いうちに目が覚めると、ヒーパッカがごそごそしている。また同じ言葉を繰り返している。そのうちに一度出ていってまた戻り、また出ていった。時計を見たら5時半である。こんな時間にどこへ行くのか、まったく不思議である。こちらは寝ることにする。
しかし、彼の辞書には「片付ける」という単語はないようだ(笑)。自分の部屋はそう汚いわけでもないが、コップなどは決して洗っていない。だんだん増えているが、新しいのがなくなったらどうするのだろう(^^ ;)。
起きてからは、ご飯を食べ、洗濯をする。8時から9時にはすでに予約が入っていたので、9時まで待ってから降りていったら、キャンセルされて、自分の次に入っていた。それなら早くしたのに。8時と早いので、あちらも寝坊したか(笑)。洗濯をして、乾燥機で干す。2台あるので、両方使って半分ずつする。このほうが早く乾く。待っている時間はやはりフィン史の勉強をする。12,3世紀まできたが、このころまでは「フィンランド」というのはトゥルクのことを指すようだ。ヘルシンキはまだ台頭してきていないよう。東部のカレリア地方と、西部との覇権争いはわりと長く続いていたようだ。しかし、この本は厚いのでなかなか進んだ気がしない(^^ ;)。家計簿もパソコンでつけることにする。手書きだと、やはり面倒で計算しない。9月の分を入力していったら、さすがにかなり使っている。まあ最初だし、物入りで仕方ないところはある。
そのうちに手紙が来る。はがき1枚だけで、大きな荷物が来たから取りに来い、ということらしいが、電話番号も受取先も書いていない。ギリシア語の教科書のはずだが、辞書を引いても内容がいまいち分からず、困る。こちらの住所が通り名からでVANTAAとか書いていないところを見ると、おそらく近所の郵便局だろう。2時以降に来い、と書いてあるが、何時まであいているのか。もうすでに11時だし、5時くらいまでしかあいていないのなら急いで帰ってこなくてはならないなあなあ、と思う。ともあれ、そのうちに洗濯物も乾いたので、出かけることにする。
コイブキュレの駅についてもまだ時間があったので、郵便局に行ってみる。駅前なので便利は便利。開いている時間を見ると、9時から8時までとある。これは便利。番号札を取るが、すこし待たねばならない。ふと郵便番号簿が目に付いたので、これで郵便番号を調べれば局の住所が分かるかも、と思って、調べてみると、やはりここであっていた。とすると、まだ12時なので受け取ることはできない。そのうちに電車の時間も近くなったので、ここはいったん出ることにする。
ヘルシンキについてからも、中央郵便局へ。今日は表のほうに行ってみる。PostiMuseoの横から入って行ける。こちらはやはり大きい。ムーミン絵はがきも売っている(笑)。封書を送ろうとするが、窓口で切手を買うと待時間が長くなりそうなので、自動販売機に挑戦。英語での指示にしたがうと、無事に切手が出てくる。100gで13FIM。切手はシール式になっていて、そのまま貼ることができる。レシートを貰って置いたら、間接税は22%であった。
ここで電報を扱っているはずなので、あちこち歩いてみるが見つからない。最後に、カウンターに依頼用紙が置いてあるのを見付けた。料金を尋ねると、基本が51FIM、1wordが4.30FIMだという。なるほど高い。基本料金は地域によっても違うようだ。どのくらい時間がかかるか、と聞くと、日本まで2時間、あとは配達の時間、ということだった。今日はここまでにしておく。
ソコスの前からちょうど来た7Bのトラムに乗り、社会学部の建物までくる。もう12時半なので、こちらの食堂は空いているはず、とおもってここまできたが、やはり空いていた。ここまで来る価値はありそうだ。鳥?のハンバーグを食べる。こちらのメニューにはLとかGとかの字が書いてある。サイズのことだろう、と思っていたが、オリエンテーションブックを見ると、Gはグルテン無し、Kはベジタリアン向け、Lは乳製品無し、の意味だそうな。なるほど、食事の環境もきちんと整備されているわけだ。さすがである。サラダとして供給されるのは、基本的に白菜(!)、人参、赤キャベツのようだ。その中に、ベリーやグリンピースが入っているのが普通。ドレッシングは、ここは1つしかないが、他のところには2、3種類ある。ともあれ、メニューの名前が覚えられないので、「前と同じのを」と指差すのを併用する(^^ ;)。今日のご飯はだいぶべとべとになっていた。ちなみにUniCafeのコーヒーカップはアラビア製である。
食後は学部図書館へ行く。フィンランド語史の本を探すが、すでに借りられているようだ。こちらの借りられる期間は28日が基本なので、なかなか戻ってこないような気がする。別のフィンランド史の本も見付ける。こちらのほうが薄い(^^ ;)。まあとりあえず今の本を、期限まで読むことにしよう。ふと思い立って、端末でコプト語とエチオピア語の本を探す。いくつかあるようだ。そのうちのいくつかを探しに行ってみることにする。
ウニオニン通りの38にある建物が目指すところ。ここの図書館には、アジア・アフリカ・中東関係の本が集まっているようだ。目録で見付けた本以外にも、面白そうな本がたくさんある。日本ではほとんど見なかったような類の本がたくさんある。これは嬉しい。アジアの部門では日本関係の本もたくさんある。古典文学大系や、現代用語の基礎知識、「冠婚葬祭の手引き」まであった(笑)。
シリア関係の本を借りようとして手続きをすると、学生は1日だけという。残念だが仕方ない。ここにある言語の入門書は、通ってこなければならない。なんとかコプト語の入門書を早く読み終えたい。
4時過ぎにここを出て、コンピューターセンターに寄る。たくさんの学生が順番待ちをしているが、Macの部屋はそうでもない。Amazon.comでさっき見ていたエチオピア語の入門書が買えるかどうか調べたが、やはり品切れ。古本を探すサービスもしてくれるそうなので、申し込んでおく。調査だけなら無料のようだ。
大学本館でテキストのコピーをしてから、Fazerに寄る。Fazerの総合カタログがあると聞いたので、それを貰う。他にここには、オーケストラの総合案内書もあった。各地のオーケストラは連盟になっているようで、まとめた冊子が出ているようだ。
つづいてアカテーミンへ寄る。フィンランド史とフィンランド語史の英語の本がないかと思うが、すぐには見つからない。まあいいか。アカテーミンの入り口で、「学生向けのサービスカード」と書いたチラシが目に着く。あとで読んでみると、100FIM以上の本を買うとスタンプを押してくれ、10個たまると100FIMの金券になるようだ。これはなかなか割りがいいかも。今度貰ってみることにしよう。この種のサービスカードは、デパートやスーパーなどでもあるようだ。なかなか競争も大変らしい。
通るままに、カメラの値段を見てみる。メーカーは、Konica, Fuji,Kodak,Minolta等。ほとんど日本のメーカー。日本で売っているようなわりと高級なコンパクトカメラはやはり同じくらいの値段だが、それよりも安い、290とか199FIMというものもたくさんある。これらは、プラスチックボディに固定焦点、というのが共通している。しかし、機能的には1000FIM位のものと変わらない。普通の撮影にはまず十分である。中国製などのようだが、それでもこの価格は魅力的。1年くらいで駄目になったとしても、あまり気にならない。こちらではAGFAが安くフィルムを売っている。KodakとFujiは少し高い。いわゆる「レンズ付きフィルム」もちゃんとある。ただし1種類くらいのようだ。QuickPhotoとかいう愛称が付いている。
電車に乗って帰る。コイブキュレに着いてまず郵便局へ。少し人が多いが、しばらく待って荷物を受け取る。別に本人の確認などもない。結局2週間かかったことになる。速いといえば速いかも。ドル建てなので、32ドルだと4000円くらいになる。ちょっと高い。さらにスーパーによってから家に帰る。
メールをチェックすると、YLのマネージャーから返事が来ている。明日の練習はないとのこと。スケジュール表とは違っているようだ。また、楽譜を買う必要はないとのこと。貸与か、それとももらえるのか? ともあれ、明日はギリシア語の授業に出られる。これからは火曜日は授業に出られなくなりそうだ。公式には練習は6時からだが、4時半から特に新入団員を中心にした補習練習があるようだ。これにはでなくてもいいとの許可は貰っているが、せっかくの機会なのでできるだけ音楽に触れたい。
シャワーを浴びる。こちらの石けんは、泡が立つのだが、その泡が排水溝にいってもなかなか消えない。これは外でも経験することなので、一般的な性質なのだろう。なぜだろうか、不思議。
今日借りてきた本は明日返さねばならないので、懸命に読む。
9/22(火)
8時に起きる。今日はまだヒーパッカも寝ているようだ。食事を済ませ、早々と出かけることにする。今日もいい天気である。こちらでは、晴れるときにはほぼ快晴になり、大変すがすがしい。朝は特に爽快である。ヘルシンキについてビルの温度計を見たら14度であった。今年の冬は遅いのかもしれない。早めに着いたので、大学で昨日借りた本の続きを読む。さすがに全部は読めなさそうな気がしてきた。まあできるだけ読むことにする。
フィン語の授業はいつもどおり。明日は休みということと、金曜日はテストということを強調していた。いままでやった範囲なので難しくはないが、例外的なものに注意しておく必要がある。金曜日はテストを先にやって、あとでテキストの続きをするそうだが、その時書いた時間は10:15-45がテスト、10:45-11:45が授業とのことだった。とすると、15分遅れで始まり、15分早く終わるのが普通のようだ。授業のあとで、中国人のメイと話ながらメッツェタロの学食へ行く。彼女はあまり英語が得意ではないようだ。ということは、彼女とのコミュニケーションはフィン語が中心になるということか…。不思議なものだ。
メイは他の中国人学生と待ち合わせているようなので、一人で学食へ。今日はあまり並んでいない。タイミングがあるようだ。列にならんで待っているときにふと掲示を見ると、ランチの値段には牛乳1杯分も含まれているという。どおりでみんなが飲んでいるわけだ。納得。今日も「前のと同じ」と頼んだら、牛の煮込みであった。いつものように、パン・サラダ・じゃが芋・ご飯と取る。今日はマカロニも出ていた。
食後は、本の続きを読むのにウニオニン通り38の図書館へ。天気もいいので、中庭のベンチで読む。なかなかいい気分。工事の音が少しうるさいが、日差しもまぶしいくらい。中庭なので、風も強すぎない。座っていると、落ち葉がけっこう落ちてくる。だいぶ色づいて、かなり葉のなくなってしまった木もある。ともあれ、本を読む。1時間くらいしてからは、図書館の中で読む。ついでに本棚も眺める。シリア語の「薄い」入門書もあった。ウガリット語の入門書もある。できるだけ言語の学習もしておきたいが、まずはコプト語から始めるのがいいように思う。
2時半くらいに、気分転換にメイン図書館のカフェへ行く。地下にあって、ちょっと暗い感じ。軽食を置いている、まさにカフェである。「図書館職員は列を飛ばせる」とか職員のためにテーブルが確保してあるのが、特色。ここは国家図書館でもあるので、立場が強いようだ。コーヒーを飲みながら本を読む。地下のせいか、ちょっと息詰まる感じがするので、早々と出てくる。
出口に、広告付きのカレンダーがあったのでもらっておく。これを見てみると、学生向けなので、8月から来年の5月まで。しかも、横軸に1週間が並び、その下に積み重なるようになっているので、1カ月がたてに並んだカレンダーを見慣れた目にはすこぶる見にくい。しかも、各週が今年の何週目か、というのも表示してある。そういえば、EOLの練習予定にも、「51週目がクリスマス行事」というのがあった。週で数えるのもかなり一般的なようだ。
今度はコンピューターセンターにいき、大学のシラバスをwebで調べる。コプト語の入門書をテキストに使っている授業があるはずだ。文学部のページを探してみるが、見つからない。その代わり、「サマリア研究」や「ヘブライ語演習」といった英語の授業が見つかる。音楽関係の授業もあるが、制限事項とかがフィン語でわからないので何ともいえない。「合唱」という講義?もあるようだが。とりあえず面白そうなものをメモしておく。
また38の図書間にもどって続きを読む。もう4時だ。結局3分の2くらいであった。カウンターに返しにいったら、「更新するか」という。予約が入っていないので更新してもいいようだ。あと1日あれば全部読めるので、更新しておく。なぜか昨日書いた貸し出しカードがなかったので、また新しく書いてもらう。昨日と同じ人だったので、「確かに書いたんだけど…」といいながら探してくれた。また探しておく、とのことであった。
急いでギリシア語の教室へ。まだ15分の前なので大丈夫。今日は6課まで進む。しかし、フィン語の授業のときも感じたが、同じ質問を繰り返すことの多いこと。昨日やったことを、別の人間がまた質問したりすることはざらにある。活発に質問が出るのはいいが、これでは能率が悪そう。
今日はYLの練習もないので、授業のあとで学部図書館にいき、本のシラバスを見る。基本的にホームページのものと同じであった。97-99と書いた別のシラバスに、コプト語の授業も載っていた。これは別のコースらしい。まあ、自分で勉強したほうがてっとり早いが。
途中でカイサニエミのハロネンに寄って、靴を見ていく。今のも毎日はいていて、しかもけっこう歩くのでくたびれてきたようだ。寿命を伸ばすためにも、もう一足欲しい。値段も様々だが、いろいろ見て考えることにしよう。服もわりと安い。ここも覚えておくべき店。駅横の公園からホームに入って、電車に乗る。
いつものように、スーパーによっていく。夕食は、裏ごしポテトにミンチが少し入ったもの。350gで8FIMくらい。前に買った5FIMくらいのやつは、レバーであった。あのときは苦労したので(笑)、それは避けることにする。
今日はサウナの日なので、先にサウナに入ってくる。快適。しかし、本場では雪の中で体を冷やしたりするそうだが、そんなに冷たかったら急性心不全にならないのかしらん。湖の水ならともかく、雪ならかなり冷たいと思うが。
9/23(水)
今日は7時過ぎに起きる。ヒーパッカは朝からぶつぶつつぶやいているので、触らぬ神に、で部屋にいる。彼が出かけてから起き出す。今日の朝食には、黒麦のパンを買って置いた。ちょっと固い。
今日は午前中のフィン語の授業がないので、家で明日のラテン語の予習をしておく。そのうち、10時くらいになると誰か部屋に入ってきた。ヒーパッカかな、と思って玄関を覗くと、彼ならあるはずの靴がない。彼はなぜか玄関で靴を脱ぎ、部屋の中は靴下で歩くのだが。ということは、3の住人か。うろうろしているようだが、こちらも出ていくきっかけがつかめない。そのうち、こちらの予習もできたので出かけようとしたが、部屋に入っているようだ。玄関に3あての手紙が来ていたので、共同の机において置く。あとで思えば、声をかけるきっかけになったかもしれない。ともあれ、出かけることにする。
おなかがすいていたので、先に食事することにする。大学本館の学食に行く。さすがに11時半なので、わりとすいていた。10FIMの方は鳥のスープだったが、今日はスープよりもしっかり食べたかったので、12.50FIMの薄い豚カツ?のようなものを取る。牛乳も取ってみたが、やはり無料であった。価格の案内などを見ていると、学部生(マスターを含む)のランチタイムは10時〜16時くらいだが、PostGraduateのランチタイム(価格が安くなる)のは15時からとなっている。<B><あとでこれは間違いと分かる></B>なるほど、PGはあまり社会保障がないと聞いていたが、このような形でも現れているのか。PGだと生活費もずいぶんかかりそうだ。
食後は38の図書館へいき、本の続きをひたすら読む。日は差していたので庭で読んでいたが、日の当たらないほうに風が当たると冷たいので、そうそうに中に入る。途中少し出入りもしたが、なんとか3時半くらいに読み終えた。本を返しておくが、昨日と違うおねえさんなのでなにも言われず。
4時からのギリシア語に出るかどうか迷うが、5時には出ていかなくてはならないし、中途半端なのは嫌いなので、出ないことにする。4時ころには学食でお茶を飲む。コーヒーは5FIM、ジャムがのった菓子パンが9FIM(!)。コーヒーが安いのか、パンが高いのか。よく分からなくなる。しかも合計14FIMで、これが今日の昼食より高いとなると…(笑)。いかに昼食が安いかが分かる。
神学部で本の目録をちょっと調べてから、合唱の練習に行く。途中でWSOYという出版社の本屋へ寄る。外から見ているよりは、奥にも部屋があってずいぶん広い。今日はあまり時間がないのでゆっくり見られないが、また来よう。サービスの本もある。漫画の「ムーミン」1〜8巻のセット、通常300FIMが100FIMになっていた。買うかどうか難しいところ(笑)。
5時から練習。今日は指揮者がアメリカに行っているそうなので、パート練習。ベースで集まったのは6人くらい。ほぼ全員か。一応自分に「やって欲しいところは」と聞いてくれる。速いフレーズが難しいので、その辺をやってもらう。が、他の人もあまり正確には取れていないようだ。ピアノを叩いてくれる人も、リーダーというわけではないらしい。なにかのたのた、という感じで進んでいく。あまりピアノにも慣れていないのか、ベースがなく続いていくところは弾いてくれない。リズムだけで次に入っていく。歌うほうもそれに慣れているようだ。いちおう難しいところを一通り歌えたので、だいぶ歌えると思う。また復習しておこう。7時に終わる。
そのまま帰るが、今日は雲が多いせいか、もうだいぶ暗い。コイブキュレに付いたときはもう闇迫る、という感じ。スーパーによる。ハンバーガーが安いが、オーブンでは面倒なのでやめ。買ってあるラーメンを食べることにする。野菜のところには、蜜柑のようなものがあった。スペイン産と書いてある。ピスタチオが量り売りであったので、100gほど買う。こういうときは量り売りは便利。ライトビールを愛飲している。しかし、kg単位に直すと、普通のジュースを買うよりもライトビールのほうが安い。コーヒーとビールは割に安いといえるかも。レジに並ぶが、とにかく郊外型のスーパーで車で来る人が多いせいか、山のように買っている人が多い。カートに山盛り、というのはざらである。
家に帰ったら3の住人はいなかった。いったいどうしているのだろう。昼間だけ来ているのか。謎が多い。
9/24(木)
朝目が覚めて、ずいぶん暗いなあ、まだ夜か、と思っていたら、飛行機の音がした。ということはそんなに早朝ではないはず。時計を見ると7時であった。朝から曇りなので、かなり暗くなっていたようだ。今日はずいぶん寒そう。もう少し寝ていたら、8時前になった。今日は8時から洗濯機を予約しているので、ここで起きる。外の寒暖計を見ると10度であった。久々に冷え込んでいる。さっそく洗濯をする。洗濯機は温度によって洗濯時間の長さが違う。いつもは40度で20分だが、今日は60度で50分にしてみる。洗濯機に放り込んで部屋に戻ってきたら、ちょうどヒーパッカが出かけるところであった。
洗濯の待時間は、食事も早々にラテン語に取り組む。起きた時間が遅かったので、あまり余裕がない。結局また10時半ぎりぎりに掲示板にアップする。2、3日見なかったNiftyのメールを見ると、フィン人の友人のアレクシからメールが来ている。なんと、来週から1年間、パリで勉強するとのこと。電話してみると、家にいた。準備で忙しいという。明日の昼食を一緒に食べる約束をする。しかし、彼はかなり優秀な学生ではなかろうか。それから学校に出かける。だいぶ天気がよくなってきた。しかし空気は冷たい。
11時半に大学に着いたが、まだおなかは空かないし、今日の午後はずっと授業なので、先にギリシア語の宿題をやっておく。それから空いているほうの食堂へ行ってお昼。今日は白身魚のフライであった。昨日お金を登録しておいた学生カードで払う。しかし残高がそれだけでは分からないのが不便。
今日は1時から3時まで、「サマリア研究」の授業に出る。これはアジア・アフリカ学の授業。イスラエルからきている客員教授が授業する。参加していたのは自分を入れて6人。しかも前回はもっと少なかったらしい。ヘブライ語・アラム語を知っているか、と聞かれる。授業でこれらの言葉が出てくるからだそうだ。アラム語を知っている学生は、自分も含めて、いないようだ。もう一度概要的なところを話してくれる。世界最小の宗教コミュニティーであるサマリアの共同体について学んでいく、という。いずれサマリアのテキストも読む、という。これは大変かも(^^ ;)。英語であるが、途中にヘブライ語がたくさん入ってくるので、とっさに聞き分けられない。けっこうよくしゃべる先生である。サマリアの宗教から入っていく。板書の名前もヘブライ文字。以前に現代ヘブライ語で草書体を学んでおいてよかった。OHPを使うが、赤ペンで書いてあるのでよく見えない(^^ ;)。あとで見せてもらうが、とてもたくさんの量なので写し切れない、と「家にもっていって写しなさい」と言ってくれる。さらに、サマリア文字の表ももらう。何でも、サマリア文字をヘブライ文字に翻字して読むのだとか。むむ。ヘブライ語も勉強し直さなくては。
続けてギリシア語へ。こちらはいたってのんびりしたもの。もっとも、苦労している学生も多いが。授業のあとで、フィンランド聖書協会の住所を聞き、コプト語について少し尋ねた。今年は授業がないとのこと。大学でも、ギリシア語よりもコプト語を教えているほうが長いとか。日本にはあまりコプト語の先生はいない、というと、荒井献はどうした、彼は引退したのか、と聞かれる。東京なので遠い、というと、京都にはコプト語の先生はいないのか、という。もし質問があればいつでも来い、といってくれる。
そのまま駅に行くが、タッチの差でまた乗り遅れる。しかたなく、駅地下のスーパーでご飯を買う。今日はデリカの骨付き肉を買っていく。帰りは、朝とはうってかわって快晴。明暗のはっきりした空である。
9/25(金)
今日は7時に目が覚めた。ふとんから足を出すと、ひんやりする。今朝はけっこう冷え込んだようだ。外の温度計を見ると、5度である。寒いはずだ。暖房は少し絞ってあったので、もう少し暖かくなるようにしておこう。天気はよさそうだ。朝食を食べて、出かける用意をする。
今日はフィン語のテストがあるので、早めに着くようにする。教室に着くと2、3人が前で待っている。どうやら鍵がかかっているらしい。もう10時だし、事務の人にいって開けてもらうことにする。ところが、実は開いていたようだ。自分で確かめなかったのが悪かったか。ともあれ、入れたのでいい。
テストは30分間であるが、これはいわゆる成績には入らない、という。「あなたと、私のためのテスト」だそうな。特に難しい問題はない。基本的なところ。早めにできたので顔をあげて待っていると、先生が黒板に何やら書き出す。「時間が余っている人は裏に自由作文をしてください」とのこと。さすがに暇なので、ちょこちょこと書いてみる。しかし、語彙がないために思ったように書けない。悲しいところ。一応、英語で注釈をつけておくことにする。先生はいろいろ読むのを楽しみにしているようだ。いかんせん、こちらの知識がなさ過ぎる。10数行書いて、時間になったので提出する。後の時間は教科書の続きをする。
早めに終わったので、12時半の待ち合わせの時間にはまだ早い。神学部に行って本をぱらぱらとめくる。サマリア研究のこともあるので、ヘブライ語を少し思い出しておかなくては、と思うが、文法書を見るとやる気がどうも失せる(^^ ;)。それとも、言語センターで現代ヘブライ語をテープで学ぶか。それのほうが面白そうではある。まあぼちぼちやっていこう。
時間が近くなったので、待ち合わせ場所の大学本館へ。アレクシは少し遅れて現れた。自分より少し背が高い。優しい感じは相変わらずである。一緒に学食へ行く。今日はまた牛の煮込みであった。いろいろと話をする。マレーシアでは米を食べていた、と笑う。とにかく物価も安いそうだ。日本や、ましてフィンランドと比べたらはるかに安いはずである。いくつかの情報も得る。航空券はKILROYがいい、船は直接エージェンシーへ行くのがいいとのこと。途中で同じYLのメンバーというミッコが加わる。3人で話すが、自分に配慮して英語で話してくれる。しかしこちらの人は英語に堪能である。わりと初期の段階から英語を学ぶそうであるが。こちらの英語はじつに心もとない(^^ ;)。。
YLの話も聞く。練習次第で演奏会にものれる、ツアーは、参加希望者が多ければオーディションがあるが、ないこともある、楽譜は基本的にもらえる、YLには3つの部分があって、カルテット・30人くらいの合唱・全体合唱、となっているようだ。それぞれ必要に応じて使い分けられているらしい。11月のパルムグレンの練習は30人くらいでするとか。ミッコもそれに入っているそうだ。とすると、11月のレコーディングに参加するのは無理か。その次には参加できるかも。「ツアーに参加すれば、いろんなところに行けるよ」という。EOLにも入っている、というと、「たくさんすることがあるな!」と呆れ?られる(笑)。
パリには来週の月曜日に出かけるとのこと。朝8時の飛行機だそうだ。先週ヘルシンキに帰ってきたばかりなのに忙しいことだ。交換留学プログラムに入っているそう。パリで経済学を学ぶそう。なぜか日本語の授業もあるそうだ。日本語も勉強するよ、という。
食事を終えて、外に出る。デジカメで写真を取ろう、といい、元老院広場へ行く。通り掛かりの人を捕まえて、2人の写真を取ってもらう。いずれホームページに載せる、というと、楽しみにしている、という。普通の写真ではないのがちょっと残念だが。さてどこに行こうか、と迷う。どこかお勧めのところは、というと、もう君はみんな行っているだろう、という(笑)。社会科学部のカフェに行くことにする。天気もいいので外で飲む。これは最後の夏の日差しだろう、という。日本に2回行ったことがあるが、どちらも冬だった、日本は寒いという。部屋があまり暖かくないからだそうだ。途中で彼の友人が来て、彼と話をしていく。あとで説明してくれたが、その友人は1年間兵役につくそうだ。義務とのこと。社会活動をすれば行かなくてもいいが、それは1年よりも長いとのこと。日本は兵役がなくていい、という(笑)。
パリに行くのは交換プログラムに入るのだが、もし行かなければ、来年で卒業できるという。まだ3年目なのに、修士の学位がとれるという!。去年はかなり頑張って単位を取ったそうであるが、それでも3年はすごい。標準は5年くらいだね、というと、「別に決まりではないから」と笑う。「3年でもでられるが、そんなに早くでたくないから(笑)、1年パリで勉強してくる」ということらしい。やはり優秀には違いない。そういえば大学新聞に、日本の学生は勉強しなくてもいいと書いてあったが、ほんとうか、と聞かれる(^^ ;)。入るのは難しいが、出るのは簡単なんだ、と説明しておく。
ともあれ話は尽きないが、いつまでも拘束するわけにも行かないので、2時半に別れる。自分が日本に帰る前にフィンランドに戻ってくるかも知れない、とのことだが、まだこちらの予定も決まっていないので分からない。「帰ってきて、君のフィンランド語がいかに上達したかをみなくちゃ」という(^^ ;)。再会を期して別れる。
こちらは、その足でトラムに乗り、フィンランド聖書協会の本屋へ行く。ここにはかなりたくさんの言語の聖書が置いてある。日本には、展示してあるところはあっても販売しているところはないはず。やはりヨーロッパの言語が多いが、アジア系のものもたくさんある。日本語ももちろんある。少し高いくらいか。学生には15%の割引がある。ここで新約聖書ギリシア語用の薄い辞書を買っておく。80FIMが68FIMになった。同じ物は日本では100FIM以上だから、かなり安い。他のものも、だいたいに本で買うより安い値段だ。日本で4000円くらいしたやつが2500円くらいで売っている。これは買っておかねば。レジでお金を払ったら、お姉さんが日本語であいさつしてくれる(^^)。
またトラムに乗って大学へ戻る。アジア・アフリカ学部の図書館へ行き、コプト語にいよいよ手をつけ始める。1カ月以内に終える予定だが、どうなるか。最初のほうは何年か前にやったが、さすがに覚えていない。1からやり直しである。今度こそものにしよう、と意気込みだけはある(笑)。今日は金曜日だから、今日借りたら月曜日に返せばいいか、思って貸し出しを頼んだら、返却は2週間後であった。コンピューターに登録してある本は普通に借り出せるようだ。ありがたいといえばありがたいが、家に持って帰ったらかえって勉強しないかも(^^ ;)。
5時過ぎになったが、7時の大学合唱団の演奏会にいこうかな、とおもっているのでまだ時間がある。神学部にいって、少し本を調べる。本棚をいろいろ眺めておくことも大事。役に立ちそうなものもいくつか見つかった。
6時過ぎにDOMUSへ向かう。食事をしようと思ったが、夜はパスタだけのようだ。12.50FIMで、パスタ1皿分(好きなだけ)と、ジュース1杯、それからパンが含まれている。パスタは、ギョウザのようなやつであった。ただし中に入っているのはやはりパスタのような物。いずれにせよ、安いのに感謝。
食べ終えてからトラムの停留所まで歩いていくが、3Bがなかなか来ない。3Tよりも本数が少ないような気がする。実際はそんなこともないのだが。時間は迫るしトラムは来ないし、で気ばかり焦る。やっと来たのに乗り、ストックマンの前で乗り換えるが、すでに乗り換え先のトラムが出てしまった。もうこれでは開始時間に間に合わない。どうせそんなに乗り気でもなかったので、もう止めておくことにする。スオマライネン書店によってから駅へいき、電車に乗る。本屋では、日本で4000円くらいのがやはり2000円くらいで売っていた。英国での出版であるが、これもまた買っておくべきもののようだ。
今日はスーパーにも寄らずに帰る。もう大分暗くなってきていたが、ふと見ると三日月が出ている。その傾きが、やはり日本と違う。北緯60度の地であることを改めて実感する。
夜に、授業についてしばし考える。せっかく来たのであるから、学位につながるような単位はとれないか。前にもらっていたメールを読み返すと、いまの立場ではPostGraduateの授業は取れないようだ。となると修士向けの授業であるが、フィン語のシラバスを見ると、これらのすべての授業がフィン語の講義のみになっている。もちろん性格を考えればそれが当たり前なのだが。しかし分からない授業を取っても仕方がない。やはり自分で研究を進めていくべきなようである。
9/26(土)
7時半に目が覚めた。暖房を少し強くしておいたので寒さは全く感じない。しかし、外は寒そうだ。ヒーパッカは帰っていないらしい。朝食の買い置きが少なかったので、あまり食べられない。これはすぐにおなかが空きそうだ。ともあれ、小量であるが、洗濯もしておく。待つ間にアパート全体の共同部屋にある新聞を読むと、フィンランド北部は雪だそう。最高気温が4度とかになっている。この辺りでも、10度以下の予報。そろそろ寒くなり始めてきたか。もう10月に近いし、冬の訪れも近いのかも知れない。
洗濯が終わってから出かける。今日はまず駅地下のカメラ屋に行く。故障したカメラを持っていって見てもらうが、とりあえず自分は何もできない、という。もちろんメーカーに修理を依頼できるが、フィンランドでは高く付く、故障箇所の検分だけで200FIMくらい、さらに修理費で4,500FIMかかるだろう、それはこのカメラには高すぎる、という。確かに古いカメラではあるし、それだけ出せば新品でも十分買える。もう少し考えてみることにしよう。
続いて郵便局へ。ヘルシンキガイドには電報は24時間受け付けている、とあったが、もちろん表のほうは閉まっている。あいているほうの窓口に行って尋ねると、やはり平日しかできないという。FAXなら送るが、という。今時高い電報を使う人もいないようだ。しかたない。
朝が少なかったこともあって、かなりおなかが空いた。大学のポルタニアの学食に行く。土曜日はやはり空いている。子供連れの学生?も多い。牛の煮込みであった。ソースは昨日のとは違っている。サラダや米は自由だが、前にいた女性は山のように盛っていた。女学生でもこういう人はよく見る。日だまりの席があいていたので、暖かい日の差す中で食べる。ちょっと食べ過ぎたか。
午後からどうしようかと考えるが、空港でも電報を打てるとガイドに書いてあるし、行ってみるか、でももういいか、とも思う。どうせ運賃はかからないので、何事もトライ、ということで615のバスに乗って空港へ行く。615には何回か乗ったが、ヘルシンキから行くのは初めて。しかし車窓は大分見慣れてきた。ヘルシンキ市街地では、2桁の市内バスと3桁の市外バスとは停留所の位置が別れている。客がいないとなると、びゅんびゅん飛ばしていく。市内から北へ行く道は、1番のトラムと別れるところから高速道路のようになる。もちろんちゃんと停留所はある。1時半くらいに空港へ。
早速出発ロビーのインフォメーションで電報について尋ねるが、そういうのがあるのかは知らない、とのこと。ガイドに書いてあったのは間違いであった。ここでもFAXならある、今はFAXの方が普通だ、という。どこでできるか、と聞くと、このカウンターで頼めるようだ。しかしFAX番号は控えていなかったし、FAXで送るくらいなら手紙にしたほうがよさそうなので、結局止めることにする。しばらく飛行機を眺めてから、また615に乗ってヘルシンキに帰る。
途中、ハカニエミで降りる。マーケットホールはまだ空いているようだ。その前に、車窓から見えたカメラ屋を見に行く。中古も少し置いているようだ。が、500FIMを切るものは少ない。さらにそこに行くまでに見付けたセカンドハンドの衣料品店による。これはオリエンテーションブックにも載っていた。わりと広く、たくさんある。ジャンパーを見るが、わりといいのがあった。値段も安いし、1つ買っておくことにする。これで冬は大丈夫だろう、と思う。
マーケットホールにいく。マーケット広場やハカニエミ広場のものと比べるとずいぶん大きい。T階が食料品、2階は雑貨。大概のものはありそうだ。カード類でセール品は1FIMからある。お土産類も売っている。アーリッカなどはデパートと同じ値段であった。価格統制?がしっかりしているようだ。食料品は、もう閉まる1時間前なので店じまいしているところも多かった。今度昼間に来てみよう。
そこから地下鉄に乗って、中央駅を通過し、カンッピまでいく。そこからあるいて大学の読書室へ向かう。しかし、この駅は非常に深いところにある。エスカレーターに乗って、歩き始めたが、上を見て止めた(^^ ;)。
西の出口から出たが、目の前に変わった建物がある。前にも見掛けたことがあるが、近くでもあるし、行ってみることにする。モスクのような感じだな、と思っていたが、近くに行くと壁にヘブライ語が書いてある。これはシナゴーグであった。学校なども併設されているようだ。そういえば今日は安息日の土曜日である。
読書室へ行く前に、UniCafeでコーヒーを飲みながら本を読む。近くにいた女学生は、食事をしながらも勉強している。やはり山盛りの皿。本は図書館から借りたもののようだが、やたらに線を引きまくっている。こちらでは特に試験を受けるための指定図書は学部図書館で揃えてくれる。何年も同じ本を使うことも多いので、書き込みのある本が非常に多い。もちろん禁止されているが。神学部でもそういう学生を見掛けた。熱心なのはいいことだが、自分には違和感がある。なんの躊躇もなく鉛筆でぐりぐり線を引いているのを見ると、こちらは気分が悪くなる。ともあれ、コーヒーを飲んでから読書室へ行く。
今日はCの読書室へ行ってみる。ここは夜の1時半まで開いているそうだ。地下になっていた。100くらいは席があるようだ。半分ほどが埋まっていた。Oは食堂に近いこともあって込んでいるが、BやCの部屋はそうでもないようだ。しばし本を読む。これは長いこと引きずっているので、早めに決着をつけたい。ともあれひたすら読んでいく。
そうこうするうちに6時を過ぎる。ご飯を食べて帰るかどうか迷うが、おなかはへこむが空いてはいないので、買って帰ることにする。もうコイブキュレのスーパーは閉まっているので、駅で買っていく。朝のパンも必要だ。KOTINKOTUには前日の残り?のパンが安く売っているので、それを買うことにする。ジャムはマーマレード。前はいちごであったが、ベリー類はあらゆるところで出てくるので、それ以外のものを買うことにする。家に帰ったら7時過ぎ。
夜は、フィン語とコプト語の勉強をする。やはり家に帰ってくるとなかなかやる気が出ない。が、なんとか済ませる。
9/27(日)
目が覚めるとまだ暗い。時計を見たら6時半。そんなに早く起きてもしょうがないので、また寝る。8時前に目が覚める。まだ暗いなあと思ったら雨であった。しとしと、という感じで降っている。気温は5度。ちょっと冷たそうだ。今日は動物園にでも行こうか、と思っていたが、これでは取りやめ。素直に勉強することにする。
食事をしながらフィンランド史の本を読むのがここ毎日。しかし、1回に4、5ページだから、これで全部読むには3カ月くらいかかりそうだ(笑)。午前中は英語の本の続きを読む。気晴らしも兼ねて、部屋の掃除もする。共同部分の床や台所も簡単に掃除する。台所などは自分しか使っていないわけだ。ヒーパッカもベランダのコップ類は台所までもってきたが、多分洗うことはないと思われる(^^ ;)。
11時の電車で出かける。昨日買ったばかりのジャンパーを着ていく。これには裏があるので、かなり暖かい。下は半袖でも大丈夫なくらいだ。これは心強い。小雨ではあるが、傘を差している人は少ない。女性でも、長い髪をさらしたまま歩いている。風邪は引かないのかしらん。電車に乗っていると、途中で向かいに座ったおばさんに何やら話しかけられる。しかし全然分からない。「フィン語はあまりわからないんです」というと、「ああ」という顔をしていた。このおばさんもそうだが、電車には咳をしているひとが何人かいた。やはり冷え込みにはやられるらしい。
そのままDOMUSへ行き、昼食を食べる。掲示をよく見ると、以前に時間でPGとの差がつけてあると思ったのは、価格の差であった。学部は8-12FIM、PGは15-25FIM。ほぼ倍である。それでも安いことには変わりないが。メニューの値段を見ずにショーケースの前に来てしまったので、魚のフライのほうが高いだろう、と思って肉のシチューを取ったら、こちらが12.50FIM、魚が10FIMであった。前もそうだったような気がする。魚の方が安いようだ。どちらかというと魚を食べたかったので、ちょっと失敗。まあどっちでもいいので、気分を取り直して食べる。食事についている牛乳であるが、普通の牛乳と、バターミルクが選べる。まだバターミルクは飲んでみたことがない。これも試してみるべきだ。学食で食べるときには、牛乳も一緒に飲むようになってきた。これで少しフィンランド人に近づいたか?(笑)。パンも、何種類かある。フランスパンや小さめのイギリスパンのほかに、こちらにはウェハースの固いようなのもパンとしてある。今日は後者を取ってみた。ばりばり、とクラッカーのように食べる。もちろんバターはたっぷり。かならず2種類以上のバターが置いてあるのがいい。もちろん米も食べる。結局、毎日米が食べられるわけで、あまり食事の心配はないのかもしれない。
食後はBの読書室に行く。7階だが、2基あるエレベーターの片方は止まっていた。コプト語をし、フィン語をし、本の続きを読む。この本は、結局あまり読む必要もなかったように思う。まあそういうこともあるか。今日は割りと人も少ない。しかし着ているシャツがちょっと薄いのか、寒くなってくる。読書室ではみんな入り口から遠いほうに陣取っているが、もしかしたらその方が暖かいのかもしれない。3時過ぎになって、ちょっと体も冷えてきたので学食へコーヒーを飲みに行く。妙に込んでいるが、F1をテレビで見るためらしい。コーヒーで温まる。ここにはクッキーなどもある。チョコレートがのった普通ので2.50FIM。安いような高いような。
コーヒーを飲んでから、シベリウスアカデミーへ向かう。今日は4時からチェンバロのコンサートがある。アカデミーに着いたのが15分前くらいであったが、まだ部屋が空いていないようだ。プログラムは曲目と演奏者紹介のみの簡単なもの。しばらくすると開場。いかにも学内の練習場、という感じであるが、しかし非常によくできている。1階の並べてある椅子に座ろうと思ったが、2階のほうがよく聞こえるかも、と思ってバルコニーへいく。全部で60席くらいか。無料のせいもあってか、ほぼ満席に近い。チェンバロは2台。男性と女性とで、デュオが3組曲、単独がそれどれ1組曲ずつ。まだ若い感じだが、さすがにすごい。実はチェンバロだけを聞くのは初めてだと思う。音響が非常にいいこともあり、近いこともあって、かなり大きな音で聞こえる。16-18世紀の、聞いたことのない作曲家のものばかりであったが、なかなか楽しめた。
帰りがけに入り口でパンフ類をもらう。コトカというところで11月にオルガンフェスティバルがあるようだ。どこにある町か分からないが、近いのなら行ってみたい。他にシベリウスアカデミーの一般向けの講座のパンフも見てみるが、あまり面白そうなのがない。しかも授業料が1000FIM以上する。まあここにはまだ何度も来るはずである。情報をいろいろ仕入れていこう。
歩いてテンペリアウッキオ教会へ。Carissimiという合唱団のコンサートがあるそうなので覗いてみる。これは教会関係の一般合唱団のようだ。フィンランドのゴスペルを歌っていく。しかし、30人くらいであるが、男性が6人くらいと少なく、また指揮者はいなくてピアノを弾きながら、なので残念ながら上手とはいいがたい。しかし声はよく出ている。また会場もよく響く。うまく行けば、10月の半ばにはここで歌うはずだ。半分くらい聞いたところで外へ出る。
今日は天気がさえないので、もう薄暗い。買い物をして帰ることにする。途中の店先でMacintosh Paforma200という、ClassicIIのパフォーマを見付けた。食品を買って、電車に乗る。犬を連れた人が乗ってくる。こちらの犬が吠えているのはめったに見ない。しつけがいいのか。
帰ってからコトカという町を調べると、バスで2時間くらいであった。遠いといえば遠い。1週間は無理だが、1回位は行ってみてもいいかも。新しいオルガンのお披露目らしい。
9/28(月)
明け方に何回が目が覚めたが、寒くはない。ふとんを掛けていなかったのだが、全く平気である。暖房がよく利いているようだ。起きたのは8時前。今日は曇り。あんまり冴えない感じである。こちらの冬によく見られる空、といっておこうか。9時過ぎに出かける。
ここ2、3日、タリンかストックホルムに行ってみたいな、と思っている。飛行機に乗りたいが、ちょっと高い。船はかなり安いようだ。夏のシーズンを過ぎると割引の値段も出てくるらしい。そういえば前にアレクシと話していたときに、彼は「噂だが、タリンからヘルシンキ経由で日本への切符を買うとヘルシンキで買うより安いそうだ」といっていた。日本からソウル経由でアメリカへ行くようなもんか。ほんとかどうかは行ったときに確かめてみることにしよう。ともあれ、船会社でパンフレットをもらってくるか、と考える。
まずは大学の言語センターへ。フィン語のテキストのカセットを聞いて、耳の訓練をする。よく聞いてみると、今自分がもっているテキストとは違うところがある。面白いのは、テープでは「ソ連」になっているところが、テキストでは「ロシア」になっている。また、テープにはタリンやエストニアは全く出てこないことである。時代を感じさせる。一通り聞き終えてから、ここにある他の外国語のテキストを眺める。できるだけのことをしてみたいが、欲張ってもうまく行かない。ともあれ、ドイツ語とフランス語は忘れないようにしたいな、とおもう。忘れるほどの蓄積もないのであるが、ここには英語に次いでこれらの言語のテキストが多い。ドイツ語やフランス語では初級のテキストが少ないのも特色。これらは高校でやっているようだ。
同じ建物の4階にある、コンピューターラボにいってみる。なるほどパソコンが並んでいる。ちょうど誰もいなかった。「マックの緊急用に」と壁にクリップのようなものが貼ってあるのがご愛敬(笑)。ともあれ、WinとMacとがあり、それぞれにソフトがあるようだ。Winを使ってみる。Win98になっていた。ドイツ語のものを見てみる。DOSのソフトで、Deutsch als Fremdsprache受験用のソフトがあった。本文があって、その一部が強調表示され、設問がついている。正解すると、次の一部に移る、という形式。なるほど。Win用のソフトも使おうとしてみたが、これはCD-ROMを借りてくる必要があるみたいだ。これも使えたら活用してみよう。
11時半を回ったので、食事に行く。ポルタニアで10FIMの野菜ハンバーグ?。今日はバターミルクを取ってみる。プレーンヨーグルトのようなものだが、あまり自分の好みではない(^^ ;)。やはり今度からは牛乳にしておこう。わりと席が埋まっていたので、テラスで食べることにする。日は差していない。やはりどんよりとした曇り空である。風があまりないのが幸い。しかし、食べるのが遅いことも手伝って、だんだん手が冷えてくる。早々に食べ終える。
大学本館で、フィン語の発音用ソフトの説明があるので、3階に行く。しかし時間になっても先生は来ない。研究室がこの階にあるわけでもない。こまったな、と思い、そういえば図書館がどうこういってたな、図書館から研究室に入るのかも、と思って、同じ階にある民族学関連の図書室に入る。入っていって中をうろうろすると、司書のおばさんがこっちをみている。まずかったかな、と思っていると、ちょうど先生が入ってくる。前の学生に説明を終えたところのようだ。先生が言うには、ここの図書館を使うには私のサインがいること、それから荷物とコートはロッカーに入れておくこと(なるほど、それで怪しまれていたのか)、ただしソフトを借りるだけなら別に構わない、とのこと。5階にある小さな部屋に案内される。PowerMac7300が置いてあり、ここで使うらしい。ソフトはCD-ROMに入っている。テキストの各課の文章が、繰り返し発音され、それにあわせて自分も繰り返す、というもの。マイクも付いている。20回くらいは自動的に同じ文章を繰り返すので、正しい発音をしっかり練習できるとか。もちろん、うまく発音できたら、あるいは飽きたら(笑)、先の文章に進めばいい、という。発音のオシログラフの画面もついたなかなか本格的なソフトであるが、基本的にはテープの繰り返しと変わらないような気もする。自分で必要な時間を図書館で予約するように、とのこと。ただし今週は朝と夜以外は開いていない、80人の学生にこれを説明しなくてはならないから、といっていた。ぼちぼちやっていくことにしよう。
学部図書館へ行き、英語の本の続きを読む。やっと読み終えた。今から考えるとちょっと内容的に古い本であったように思う。まあ無駄ではなかったが。
ちょうど2時であった。ここしばらく行ってみたいと思っていた、戦争博物館に行ってみることにする。歩いてもそう遠くないはず。大学から東へ、海のほうへ向かっていく。海沿いはやはり風があり、寒い。18のバスの基点のところに、フィンランドのライオンのマーク付きの旗が立っている。これが士官学校のようだ。博物館への入り口を探すが、よくわからない。ぐるっと歩いていくと、海と反対側の通りの開口部の高いところにプレートがついていた。中庭に入っていく。入ったところに陸戦砲が置いてある。陸側の建物に入り口があった。2階部分が博物館になっている。学生割引で5FIMを払って中に入る。
向かって右側は、今世紀の戦争について。特に冬戦争・継続戦争についてたくさんの写真がある。正直なところ、この辺りの歴史については全くしらない。ドイツが戦争を開始した、というヒトラーの写真入りの新聞記事もある。早く歴史の本を読まなくては。塹壕に作られた小屋が復元されている。中に入ってみると、一通り復元されている。壁に貼られた、「週末」という雑誌の表紙?が壁に貼ってある。こちらの人の週末に対する思いは、こちらに来て分かってきた。それだけに、こういうところで暮らしていた彼らの思いはいかばかりであったか。おもわず目頭が熱くなるのを感じる。さらに、現在にいたるまでの防衛軍についても簡単に説明されている。本物の戦車砲、機雷なども置かれている。こう間近にみると、興味半分戦慄半分という感じ。
入り口から左側の廊下には、勲章が並べられている。先に兵士たちの様子を見ていたからか、あまり興味も沸かない。廊下の端にはなぜか旧日本軍の31式陸砲もあった。こちらの部屋には、15世紀くらいからの19世紀、独立までが扱われている。昔の部分では、サーベルが中心である。独立戦争、そして内戦。この国も、やはり幾多の苦しみを経てきているのだ。展示の内容からして、左側から見るのが順路のようだ。
なんとなく重い気分で外に出る。どこにいこうか、と思うが、もう3時過ぎ、今日は4時過ぎには帰るつもりなので、本屋までいくことにする。途中、大学の社会科学学部の向かいくらいにギリシャ正教関係の店があった。ポスターによると、4日にエスポーでウスペンスキー寺院の聖歌隊のコンサートがあるとか。これはぜひ行きたい。しかも無料。途中でトラムに乗り、マンネルハイム通りへ。船のエッケレラインのオフィスはあっちだったかな、まあいいか、とりあえずガイドブックを見てみよう、と思ってアカテーミン書店へ向かって歩いていったら、書店の隣にあった(笑)。パンフレットをもらってくる。
本屋で、タリンとストックホルムについてガイドブックを調べる。LonleyPlanetのスカンジナビア版がよさそうだが、180FIMとちと高い。それだけ出すよりも、直接行ったほうがいいよなあ、とも思う。いくつか見たが、様子見にしておく。スオマライネン書店にいったら、同じものはなかった。同じシリーズから推測するにアカテーミンよりは安そうだが。結局何も買わない。ここでは10/1から本のバーゲンがあるよう。いくつかの展示台には布が掛けられている。そういえば、新聞に秋物バーゲンの広告がでていたようだ。特に必要はないが。
駅へ向かうが、まだ時間があるのでホテル予約窓口へいき、いくつか観光パンフレットをもらってくる。夏向けの、ちょっと古いものもまだある。9月になるとやっていない内容も多いので気をつけたい。ここに市内交通の時刻表もあった。季節ごとに新しいものがでるようだ。鉄道の案内所に戻って、長距離の時刻表をもらう。無料の小さいものだが、長距離列車はすべて載っている。電車にのってぱらぱら眺めていると、「ヘルシンキーモスクワーペキン」というのがある。時刻表には単に「モスクワ発20時、北京着6時」とあるだけで、何日かかるのかも書いていない。ただ、9001kmという距離がそれを物語っている。これも一度は乗ってみたいルートではあるが…。
スーパーに寄って帰る。今日はあきちゃんに電話をする。しばらくぶり、になったようだ。どうも時差があると、電話をしようと思ったときには向こうは仕事の時間だったり、向こうの都合のいい時間にはこちらが家にいなかったり。なかなか難しい。
船のパンフレットを調べると、学生割引ならタリンまで往復で80FIMで行けるようだ。ずいぶん安いものである。これも勘違いかもしれないが(^^ ;)。ただし、基本的に船のデッキだけなので、あまり寒くないうちにいってみようか。
9/29(火)
今日は8時に目が覚めた。9時過ぎには出なければならないので、ちょっと忙しい。いつものようにパンを食べ、手早く準備をする。あれもこれももっていかなくちゃ、と思うとかばんがどうしても重くなる。大学の教室にいく前に、学生組合の売店で切手を買う。学生カードで払おうとしたら「ボーナスはないよ」とのこと。それはそうだ。
フィン語では、先週のテストの結果が返って来る。別に評価はないが、自由作文は誤りだらけ。まあしかたないが。今日は数字について学んだ。さすがに数字には慣れてきた。しかし「ユタカ、日本で三菱の車はいくら?」にはまいった(笑)。「百万」というのは普段使わないので、慌てて調べた。なぜ三菱なのかは分からないが、「三菱の車はいい」と先生は言っていた。今日の宿題の分は昨日やっておいたので、今日は楽。
お昼には込んでいそうなので、先にアジア・アフリカ学の図書館で少し本を読む。今日からは新しい本。神学部の本だが、返却まで1週間。その間に読めるかな。図書館は、ここのが一番気に入った。割りと広いし、人も少ない。机も大きめ。もちろん面白そうな本もたくさんある。ここが本拠地になりそう。それから社会科学部の学食に行く。今日は葡萄色の液体をとってみたが、ジュースであった。水で割っていた人もいたのは、わりと濃いからか。しかし、普通の店では葡萄ジュースは見ないので、これはどこからのものだろうか。表示ではライトアルコールの飲料も可、とあるので、これは奥にでもあるのだろう。ここの食堂はそんなに広くもないが、しかし1時前になるとがらがらである。昼食後は、また図書館に戻って、コプト語をし、本を読む。見ていると、どうも学生というより近所のおじさん、という感じの人が本を読んでいたりする。たしかに中に入るのに制限はないし、基本的に大学の図書館は市民に開放されるようになっている。これはこれで、なかなかいいシステムだと思う。
3時過ぎに、言語センターへ行く。今日はドイツ語のテープを聞いてみよう。最初にとったものは、ドイツ語よりもフィン語の解説のほうが多いので没。結局、ゲーテとかでも使っているドイツ語だけのテキストに落ち着く。T課に30分強なので、1回に1課ずつやっていけばいい。曜日と時間を自分で決めてここに来るようにしたらよさそうだ。いつでも、というとやはり来なくなる。しかし、テキストを見ていても、数字を読むのにフィン語が浮かんできたりしてこんがらがる。しっかり頭の切り替えができるようにしなくては。
学部図書館へ本を返しに行く。古いテキストのコーナーを見たら、共観福音書の対観表があった。今は5福音書の対観が出ているので、入れ替わったのだろう。見てみたら割りときれいなので、買っておく。これらのテキストは基本的に5FIMで、ものによって10FIMのものもある。いいものがあればお得。あまりないようだが。
そうこうしているうちにYLの練習時間が近づいてきた。OldStudentHouseに向かう。時間通りに行ったら、音楽室は会議か何かの用意がされていて、ピアノもない。しばらく待っているとだんだん人が集まってくる。とりあえず別室でやるそうだ。4時半から6時までは、「新人練習」。集まっていたのは10人くらい。今日は、愛唱曲のようなものを歌っていく。易しいものが多いが、それでも1、2回歌ってはい次へ、という感じでどんどん進んでいく。基本的にもともとの団員はよく知っているようだ。しかしスウェーデン語やエストニア語まで出てきて、歌詞を読むのがなかなか大変。
6時からは通常の練習になる。発声は団員?がやっている。細かく指示を出しながら声出しをしていく。そのうちにマッティが来る。しばらく話があるが、何のことか分からない。今日の最初はトルミス。「海の創造」がテーマか。ラテン語なのでまだ歌いやすい。一通り歌ってから、新人の紹介がある。今日来ているのは自分を入れて4人であった。京都からきたというと、「10年くらい前にいった」という声がかかる。とにかく長くいる人も多いようだ。つづけてパルムグレン。楽譜は楽譜の係の人から買う。2冊で80FIM。非常に安い。いくつかを歌っていく。セカンドテナーとしてはあまり高い音はないが、ずっと高いところを出しているとちょっとしんどい。8時過ぎに、30分の休憩がある。その間に、名簿の書類などを書く。用紙には妻や両親の名前を書くところもある。音楽経験とあるので、「合唱指揮」というのも書いておいた。演奏旅行などの参加記録もここにつけられるようだ。さらに団員台帳にも記入する。これは、秋・春ごとに、全団員が住所などを記載するそうだ。これをもとに名簿を作るという。団費は、1シーズンに20FIM。これまた非常に安い。いろいろ補助があるのか。それらを書いていたら休み時間が終わった。
休憩のあともパルムグレンを続ける。休憩のときにとっておいた書類を見ていると、10月の演奏旅行の曲目も書いてある。全部で20曲弱。他にもいろいろと、練習中に書類が回ってくる。CDの廉価販売や、演奏旅行の参加確認、個人練習の申し込み、来週の「新人歓迎ディナー」の参加申し込み(笑)など。これは来週の練習後で、新人はただだそうだ。9時半で練習は終わる。パートリーダーのティモに声を掛けられる。演奏旅行については、事前にオーディションというか、歌えるかの確認をするとのこと。基本的に暗譜だが、楽譜をもってもいいそうだ。せっかくの機会なので、なんとか頑張りたい。
いそいだらちょうど電車に間に合った。家に帰ったのは10時過ぎであった。
9/30(水)
今日で9月も終わりである。夏の終わりを示すかのように、今日は冷え込んだ。温度計を見ると1度である。天気がいいのでかなり冷え込んだようだ。天気がよければ暖かくなるとは思うが、2月の経験からそれも分からないな、と思う。食事をして出かける準備などをしていると、誰かが出ていき、ヒーパッカがもうでかけたのかと思ったが、部屋から出てみると彼の靴がある。ということはヒーパッカではない。みると、3の部屋の扉が開いている。3の住人がでていったようだ。開けっ放しなので覗いてみると、ベッドは枠無しでマットのみを床に直接しいている。ちょっとかわいそう。そのほかの家具はあるようだ。衣服類があるところを見ると、昨日からいるらしい。昨日は帰るのが遅かったので気づかなかったのか。また部屋にいると、帰ってくる音がする。見ると、別の靴がおいてある。こちらの国ではドミトリーでも、玄関をはいったところで靴を脱ぐのだろうか。西洋人は靴を脱がないと聞いていたが、こちらでは教室や図書館でも靴を脱いでいる人は多い。ともあれ、今日はちょっと急ぐのでそのまま出ていく。あいかわらず顔は見ないまま。
早めに学校に行ったので、言語センターに行って今日の分のフィン語のテキストのテープを聞く。細かいところは十分に分からないが、授業のときに理解すればいいだろう。そのまま授業ヘいく。今日はなぜか目が重い。ので、話を聞いているのがちょっとつらい。普通の会話やテキストを読んでいるときはいいが、文法的なことをフィン語の文法用語で説明されてもさっぱり分からない。先生が一人で納得している、という感じ。まあ適当に聞き流しておく。授業は時間どおりに終わる。
1階まで降りてから、学生の掲示板を見る。みんな勝手に、売り買い・参加募集などを貼っているようだ。雰囲気でも内容が分かるのでけっこう面白い。やはり住居を求む、というのが一番多い。部屋を売ります、というのも貼ってあるが、さすがにあまり人気はないようだ。他にはスペイン語を教えます、とか、各種サークルの掲示も。ヨガや大極拳というのもある。時々眺めていると、有効な情報があるかもしれない。
いつもの歴史の図書館へ。ギリシア語の予習を半分してから、いつもの社会科学学部へ食事に。今日は、こちら独特の快晴。日が当たっているところはけっこうあったかい。しかし日陰はかなり冷える。午後1時だというのに、太陽の低いこと。食事は、今日は鳥のカレースパイス。パイナップルが入っている。日の当たる席をとったら、暑いくらいであった。ゆっくり食事を楽しむ。
食後は、思い立って船会社へいく。ところが、よく見ると、タリンへの学生割引は土曜日だけ使えない。この土曜日にいく計画はこれで没。また出直すことにしよう。そのまま帰るのもなんなので、アカテーミン書店へ。ペーパーバックでフィンランドの詩集などを見る。安いのや高いのと様々。国民詩人のアレクシス・キヴィの全詩集というのもあったが、半分は研究の?散文。小説もいくつかあるが、詩は以外に少なかったのか。シベリウスなどがよく作曲しているので、ちょっと意外な感じがする。これは少し高いので、今日はフィンランド詩のアンソロジーとエイノ・レイノのセレクションを買う。これは安いシリーズのようで、どちらも19FIMであった。あと、スウェーデン語の旅行会話集を買う。フィン語で同じシリーズのものをもっているベルリッツのもの。外国製のためか68FIMとちょっと高い。この前チラシで見た、学生向けのスタンプカードについて尋ねたら、あれは大学のテキスト関係だけとか。それだとあまり役に立ちそうにない。いちおうカードはもらっておく。
また図書館へ戻り、ギリシア語の予習の続き。それから日本から持ってきたフィン語の入門書をする。これもずいぶん長い間やっている。なかなか進まない。4時まで勉強してから授業へ行く。今日は宿題はなかったようで、文法の説明だけであった。明日の分の宿題が、さっきやったところであった。ギリシア語もいろいろな時制が入ってくると、英語で訳すのが大変になってくる。英文法もやらねばならないか(笑)。
授業のあとは合唱の練習へ行く。着いたら、時期に練習が始まった。発声から。まだここでの要領が分からないので見よう見まねでやっていく。今日はまだ指揮者はおらず、サブ?の女性が指導していく。大変素晴らしい声の持ち主。練習中に、今期の名簿が配られた。ちゃんと自分も載っている。ただし住所が間違っていたが。フィンランドでは数字などに独特の書き方があって、それから外れると読み違えられてしまう。最近は大分書けるようになってきたが。ヘンデルのなかからいくつか歌っていく。休憩中に、合唱団のチーフという女性が挨拶に来る。ここでの歌を楽しんでね、とのこと。ついでに、これは暗譜で歌うのか、と聞くと、それはさすがに無理だ、とのこと。オケ付きでもあるし、考えたら当たり前か。今日歌った分で、いちおう全部の歌は歌ったことになる。あとは自分の努力。日曜日にはオケあわせがあるので、ちゃんと予習しておかなくては。覚えることがたくさんある(^^ ;)。
駅まで行くとちょうどいい時間。夕食兼夜食にバルカン・ホットドックを買う。前にも別のところで買ったが、パンにソーセージと刻んだ玉葱・ピクルスが入ったものを言うようだ。帰りの電車で食べる。家に帰ったのは10時過ぎ。
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