私たちにとって1月17日に起きた阪神大震災とその後の復旧・復興への動きは、 都市環境を考え、 今後のまちづくりを考える上で極めて重い意味を持っています。 4回目を迎えた関西フォーラムでは、 この震災を契機として都市環境デザインを見直しつつも、 地域風土に根ざし、 歴史的に継承されてきた「まちのアイデンティティ」を創造的に育成する方向を、 原点に返って探ってゆきたいと考えました。
そのため、 フォーラム基調講演にはトロント大学教授のエドワード・レルフ氏を迎え根源的な問題提起をお願いし、 またフォーラムに先立って各地で「まちとらしさ」を考えるワークショップを行ないました。
本書はこのフォーラムの全記録です。