誘いこむ 看板・ネオンサイン・提灯・パラソル・妙に凝ったドアの把手などは昼の間はただうすよごれた一種のガラクタにすぎない。 夜、 あたりの暗闇が建物や屋根や空をかくしてしまった時、 それは輝くことをはじめ、 人びとを誘いこむ。 (高口恭行・鳴海邦碩「都心学概論・印契の空間」『デザイン』1971年8月号より)。 30年前に考えた都心論から、 日本の都心の概念は変化しているだろうか? 鳴海邦碩(大阪大学)