ムカシムカシ
古い建物が混ざる風景
□北九州市小倉にて
書き割りを改装した長屋スタイルの商店群の中で異彩を放つ中央やや右側の建物。 大して目立たないので一旦通り過ぎたが、 どうしても気になり引き帰して撮った写真である。 際立って美しい訳でもないまちなみだが、 どことなく心地よい。 その心地良さの原因は、 まちなみのスケール感がそこそこそろっているということだけではなく、 どうやらひとつだけ混ざっている戦前のままと思えるこの建物の心地よい、 また幾分彫刻的なファサードデザインのためだと気がついた。 時を越える力のある建築デザインとは何か、 心地よい風景とは何か、 また新しいまちに欠けている何ものか、 についてヒントを与えてくれる風景である。
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