龍神信仰は、日本では広く水の神様として崇められている。雨乞いの儀式のあと、天から恵みの雨として雷雲と共に天空に現れる稲妻を、龍神として昔の人々は畏怖のまなざしをもって崇めたのである。天若湖に眠る龍神さんは、自然の持つ恵みと自然環境の持つ畏敬の念の現われとして、新しい記憶の風景を、かたちづくるのである。
自然と共振する
天若湖に眠る龍神さん
京都府の丹南市・日吉ダムにある、天若湖に眠る龍神さんである。これは天若湖の水位が夏の渇水期になり下がると、世木林にある小さな島ノ背が水面に浮かび上がってくる。その細長い島の背は、龍神のような様相をしていると、私は感じたのである。だから、目玉だけを画像に合成して、当てはめたのである。このような感性が大切なのである。アトリエまほろ 橋本完
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