この洗面器は、歴史的価値も、素材的価値もまったく持ち合わせていない。唯一あるとすれば「想い出価値」と言えるだろう。この洗面器が持つ価値を評価したデザインがもっとあればいいのだが。
歴史を紡ぐ
想い出価値を手渡す
神戸市立魚崎小学校
古い校舎で73年間大切に使われてきた陶磁器の洗面器、果たして今まで何人の子どもたちと時間を共にしてきたのだろうか。校舎は、まったく新しく建て代わったが、古い陶磁器の洗面器はそのまま新しい校舎に移され、今も子どもたちに毎日使われている。ランドスケープデザイン・アトリエ風 河合嗣生
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