今や街中のバス停は、ゴミや落書きが目に余り、ベンチを置くことさえ敬遠される。とても大切な公共施設だが、なんだか見苦しい。
しかし、ここではそんなことよりもまず利用者の側にたったデザインがされていることが嬉しい。これも厳しい環境ゆえにできることなのだろうか。
良く見ると柱の下に大きな風呂敷包みが置いてある。「中で待ってる!」と運転手への合図なのだろう。こんなバス停であれば、外で待つよりも中の長イスに座って待とうと思う。待つということを楽しみに変えてくれるバス停だった。
旅先でバスを待ちながら、このバス停を設計した建築家に感謝しました。
パーツを重ねる
待つ時間を提供する
新潟県川西町で見つけたバス停、新しく建てられたものである。バスを待つ間、じっくりと見せてもらった。ちょっと懐かしいような気持ちになった。雪国のそれらしく、寒い季節での利用者の気持ちを理解したデザインである。ランドスケープデザイン・アトリエ風 河合嗣生
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