「土木・景観・デザイン」考 by 榊原和彦

  1. 本論は、 内容の多くを以下に依っている。   
  2. たとえば、   
  3. 日野幹生『土を築き木を構えて―私の土木史』森北出版、 1994、 pp. 17―18。
  4. 土木学会編『土木工学ハンドブック』技報堂、 1989、 p. 5。
  5. 『日本近代美術事件史』(日本経済新聞、 1989年2月18日、 編集委員滝悌三)には次のように書かれている。 『……原文の文語調を多少意訳して現代文に直すとこうである。 「美学上の哲理はわきに置き、 実際に簡略に絵画を論じる時は、 絵画は三項でなると言い得る。 第一は高尚な感情、 第二はこれを画形に表す思慮、 第三はこれの実行である。 この三項を言い換えると第一に意匠、 第二に知識、 第三に技量ということになる。 三項中第一の意匠は、 すなわち、 高尚な感情であって、 絵画妙想の基礎、 最も重要である。 (中略)第二の知識は、 第一の意匠を絵画の形状に現出させる要具であり、 第三の技量は第二の知識を画布に下す機関である。 故に知識は技量より貴重とされねばならないものだ。 ……[A]……」……フェノロサの言う「意匠」と「知識」とは、 双方合わせて今日で言ういわゆる意匠に相当し、 フェノロサは今日で言う意匠を「意」に当たる主観感情の要素と「匠」に当たる造形的工夫の要素に分け、 前者を「意匠」、 後者を「知識」と呼んだことがわかり、 そう解釈すれば、 意味はすっきり通る。 なお、 その「知識」とは造形上のノウハウのことで、 主として線、 濃淡、 色彩にかかわる「知識」を指す。 また技量とはテクニックのこと、 技術とか熟練度とかである。 ……』(上記引用中で{……}{……[A]……}は、 筆者が省略したことを示す。 )
  6. 中島文雄、 寺沢芳雄編『英語語源小辞典』研究社、 1970。
  7. 佐々木健一「4近世美学の展望」『講座美学1―美学の歴史、 T西洋の美学』東京大学出版会、 1984、 pp. 87、 134。
  8. 前記
  9. 増田友也「講演:都市・環境について」1978。
  10. (財)道路環境研究所・道路景観研究会:『道路景観整備マニュアル』、 大成出版社、 1988。
  11. 緑立つ道デザイン委員会「緑立つ道第二京阪道路―実現へ向けての提言」建設省近畿地方建設局浪速国道事務所、 平成2年3月。
  12. 山本学治:『造形美より見た建築と土木の相関性』、 土木学会誌、 Vol. 46、 No. 5、 昭和36年、 pp. 2〜5。
  13. シビックデザイン導入手法研究委員会「シビックデザイン導入推進のための提言」((財)国土開発技術研究センター企画・編集、 建設省大臣官房技術調査室監修『シビックデザインレポート・クロノス』Vol. 4、 平成3年4月、 p. 6)では、 シビックデザインを『地域の歴史・文化と生態系に配慮した、 使いやすく美しい公共土木施設の計画設計』と定義し、 シビックデザインを他のデザインから識別する指標として「永続性」「公共性」「環境性」を挙げて表2のような要件を導き出している。
  14. たとえば、 森田慶一は、 『建築論』東海大学出版会、 1978、 pp. 35、 37において、 建築が芸術であることが自明のことであるごとく捉え、 『建築の芸術性を論ずるにあたって、 ……』と論じる。
  15. オギュスタン・ベルク、 篠田勝英訳『日本の風景・西欧の景観そして造景の時代』講談社、 1990、 p. 190、 では、 その書の最後の部分で『造景の時代の黎明期にあって、 われわれの前に開ける展望は、 われわれの環境が全体として少しずつ芸術作品になっていき、 こうしてわれわれの文化の最も高い価値を生態学的に表現するようになるということである。 ……』と述べる。
  16. 『ランダムハウス英和大辞典』小学館、 1979。
  17. 中村良夫『土木空間の造形』技報堂、 1967。
  18. 「国際シンポジウム、 デザインの挑戦、 第3部都市のうちそと―建築・景観・環境」朝日新聞、 7月22日朝刊、 1989。
  19. Broadbent, G. (1990): Emerging Concepts In Urban Space Design, Van NoStrand Reinhold (International), London, p. 253.
  20. 柴山・國島「土木工学におけるパラダイム転換論と新しい土木事業執行制度の枠組みについて―力学中心からポストモダン、 協同的人間活動への転換をめざして―」土木学会誌、 1994、 8月号、 pp. 42、 45。

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