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上九一色村のオウムの施設です。 これを採り上げたのは、 次のような推測をしたからです。
現実のモノ的な世界の表現、 あるいはそのリアリティの獲得に失敗した時には、 おそらく心の中とか情報空間とかのバーチャルなものにリアリティを求めはじめる。 そうすると、 たぶんモノ的空間の方には全く表情を期待しなくなる。 宗教施設としては極めて異例な風景だと思いますが、 ひょっとしたらそういう時代がきつつあるのではないかということで採り上げています。
(出典:宮台慎司『終わりなき日常を生きる』筑摩書房)