写真12は、 井上卓之先生の美山町の庭です。 これもさきほどの福田先生のお話にあった、 ムラからノラにつながっていく雰囲気をよく出した庭ではないかと思います。 右手の方に斜めに切り込むエッジがありますが、 ちょっと地形の盛り上がりをつくって、 道を隠しているというか、 わずかな境界を示して、 その向こうの風景になだらかに連続していっています。 ですから、 大地の味わいというものを活かしていけば、 巧まずして日本庭園のような形になっていくのではないかというふうに思っております。
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