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はじめに

 第9回都市環境デザインフォーラム・関西の開催にあたりこの小冊子を準備いたしました。

 本フォーラムを主催する都市環境デザイン会議・関西ブロックは、 1988年(平成元年)に都市環境デザインを考える会関西グループとして発足したものです。 同年11月に意見交換会(出席者21人)と持ち、 産官学共同で共通して関心のあることをやろうという趣旨から、 活動のあり方として、 (1)イベントを中心に、 (2)作品/業績発表会の開催、 (3)他の社会的PR活動、 (4)自治体の活動との連携、 (5)組織化の必要性、 (6)社会的な地位の確立をめざす、 (7)交流の場を設ける、 といった活動に取り組むことになりました。 とりわけ都市環境デザインの現状については、 (1)作品批評の必要性、 (2)デザイナーの不足、 (3)社会的地位が明確でない、 などが強く意識されその改善を目指すことになったものです。

 
 その後、 全国各地でも同様に都市環境デザインを取り巻く諸問題を解決し、 魅力ある住みよい楽しい都市をめざす多様な分野の人々が、 自由に情報意見交換を行えるる組織をもとうとの機運が盛り上がり、 1991年に都市環境デザイン会議(JUDI)が結成されました。

 その中で全国に9つあるブロックのひとつとして都市環境デザイン会議・関西ブロックが発足したのです。

 
 1992年には関西ブロック設立1周年を記念し関西ブロックを中心に都市環境デザインにかかわる人々の意見交換と発表の場を設けようと、 都市環境デザインフォーラム・関西が生まれました。

 第1回は『関西はいま』をテーマとして開催し、 その後、 第2回『田園と自然を考える』、 第3回『土木と環境デザイン(その理念と実践的方法論)』、 第4回『まちとアイデンティティ(震災にみる市民参加の都市デザインの連続性)』、 第5回『都心居住の環境デザイン(住み合うたのしみ・往き会うあやしさ)』、 第6回『仮想世界の誘惑(現代都市におけるリアリティとは何か)』、 第7回『大地への取り組み』、 第8回『参加型都市環境デザインをさぐる(神戸からのまちづくり)』と、 それぞれ専門の立場から発表いただき議論して参りました。

 
 今回は都市環境デザイン会議が発足して10周年をむかえ、 21世紀に向けて『環境共生型都市環境デザインの世界』をテーマに開催します。 都市デザイナーが地球環境問題である環境共生をどのように捉え、 都市デザインの世界にどのように反映できるのか? また、 これまでその良さを実証されたものはどのようなものであったかなど、 大いに議論し、 そこから何を見いだし、 次世紀に対して何を提唱し、 どのように築いて行くのかを参加者自身が考え、 可能な限り意見を述べ合い活気あるフォーラムが展開できることを願っています。

 
 最後に、 今回のフォーラムを開催するにあたり、 当ブロックの活動にご後援・ご協賛いただきました各位に厚くお礼を申し上げます。

 また、 今回も多くの会員をはじめ、 『環境共生型都市環境デザインの世界』のテーマを決定するまでのプロセスや開催に向けて、 激務の中で十数回にわたる事前の議論や参考意見・企画・編集にあたっていただきましたフォーラム委員の皆様、 この小冊子に執筆いただきました皆様、 フォーラムへの出席を快諾くださった皆様にお礼を申し上げます。

都市環境デザイン・関西ブロック幹事  森重 和久
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(C) by 都市環境デザイン会議関西ブロック JUDI Kansai

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