21世紀の都市計画の課題
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図1 マンチェスターのガイドラインの説明イラスト
出典:Building the 21st Century Home
The Sustainable Urban Neighbourhood
著者:David Rudlin & Nicholas Falk
URBD (The Urban and Economic Development Group)
図中の説明文の訳
A 生活/仕事−住宅:
居住と仕事をジョイントさせて利用できる住居。
B 仕事場ユニット:
都心の開発の問題の一つは、 小規模の工場を無視していることである。 しかし、 これは都市コミュニティがもっている技術にとって必要であり、 また適している。
C 学生住居:
学生の人口は多くの都心区域で急速に増加しており、 新しい住宅ニーズの源を代表している。
D まちの縁:アーバン・エッジ:
持続的なまちの重要な原則は、 地域間のリンク数を最大化することである。 鉄道や自動車道がこれを困難にしている。 解決策は、 ローカルな交通が、 主な道路交通と衝突しないよう、 堤防上の街路と同じように障害を扱うことである。
E 熱・動力複合(CHP)プラントとリサイクルポイント:
リサイクルポイントは、 トラックによってアクセスできるよう、 区域の端に位置する。 CHPプラントは、 住宅地から離れている。 これは、 騒音が発生しそれに対する公共の関心を緩和するためである。 これは、 ゴミの焼却によるエネルギーの関係上、 リサイクルポイントとリンクしている。 これは、 地域への熱・動力供給システムと結びついている。
F スーパーマーケット:
大規模な店舗は生活の要素だが、 都心区域に導入することは困難となる。 一つの選択肢は、 スーパーマーケット周辺に住宅とその他の利用を包み込むこと、 あるいは屋上に建築することである。 後ろに、 造園が施された駐車場をもつ。
G 大通りの店舗と市場広場:
多くの都心のショッピングエリアは、 商取引がスーパーマーケットに移ったため、 減少しつつある。 これは、 買い物客がスーパーマーケットに自動車で移動し、 そのテリトリーを離れないため、 都心周辺部でも起こっている。 都市のスーパーマーケットと戸外のマーケットをリンクすることにより、 買い物客には幅広い品物が供給され、 一連の小規模な店舗を支援できる。
H レジャー・レクリエーション施設:
レジャー施設を地域ショッピングセンターに集約するため、 一つの試みが行われている。 主要な建物は、 大通りにおける歩行者道路の裏側に建てられる。 その背後には、 戸外活動が存在する。
I バスルート:
バスルートは、 この課題のために選定された、 既存のルートをもとにしている。 図中の白い円は直径160mで、 徒歩で2分の距離である(まっすぐ歩くとして)。 これによって、 地区のすべての建物が、 バスストップから5分の距離にあることを示している。
J 密集的複合開発:
都心区域の一つの原則は、 開発の結晶は、 活動結節のまわりで成長するということである。 これは、 複合利用建築物の高い密度と区画サイズの減少を示している。
K 教育施設:
ビジネス・小売のための利用のように、 教育施設が展開する傾向がある。 これは、 大学の学部が、 都心に入り込んでいっている様子を示している。
L 既存の建築物:
再開発区域には、 様々な既存の建築物がある。 古い建築物のうちのいくつかは、 ランドマークとして整備される。 後方の、 学校や高齢者の住宅などは、 建築的な質が劣り、 都心の空間構成にほとんど寄与しない。 これらは、 より実質的な建物によって縁取られ、 低層建物を街区内に取り込み、 並木通りを形成する。
M 大通り:
都心区域の重要なルートは、 1960年代に閉鎖されたか、 あるいは形態のない(沿道の建物と一体化していないという意味)2車線道路となった。 ここに示されている大通りは、 重要な街路の特徴を再構築するために、 4階あるいは5階建ての建物が加えられ、 現存するランドマークとなる建物を用いて、 再生されている。
N アーバン・パーク:
都心区域には、 広大なオープンスペースを造る欲求と、 密度を維持する必要性との間の緊張が存在する。 都市のコミュニティは、 しばしば造園されるべき土地での開発に強く反対する。 しかし、 実際は、 こうしたエリアは、 資源が枯渇し、 ハエがたかり、 また夜には危険な区域となりうる。 より良い解決策は、 緑地ネットワークとリンクした、 より集中的で管理された都市公園である。 これには、 後庭や屋上庭園を含み、 一連の都心の動植物を支える目的がある。
O 公共施設:
健康センターや図書館、 パブ、 既存の教会、 商店のような公共施設は、 公共交通の重要な活動結節である2つの大通りの交差点に位置する。
◎プランの鍵
1.Hulmeアーチ
2.北イギリス住宅公社による複合利用開発
3.マンチェスターから南部と空港を結ぶ主要道
4.取引所
5.1960年代の再開発において残ったわずかなパブの一つ
6.Zion Square と Hulme公園(実際はこの絵とは異なる)
7.芸術センター
8.Royce小学校
9.Hulme劇場・演芸場
10.チチェスター通り住宅
11.セントメリー教会
12.Loretto Sixth Form大学
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