そこで、 道路割りから建物の設計まで手がけたのがこの仕事です。 今は、 町の３分の１ぐらいが出来上がっています。 ため池が多い土地柄でしたのでその景観をうまく生かしたり、 あまり宅地を広く取れないので駐車場をまとめてとって風の通り道をつくったり、 いろんな配慮をしながら住宅地を作っているところです。 住宅は木造在来工法で作っています。

　日本は住宅の設計もそうですが、 狭い空間をいかに工夫するかという課題がつきまといます。 その解決のひとつが「距離感を出す」とか「奥行きを出す」ということになるのですが、 これは設計上の面白いテーマになります。 ここでも風の道を作ると同時に、 距離感を出すよう工夫しました。

　注文住宅を設計する時の自由度はあまりないのですが、 普通の建て売り住宅とは違う感覚をどう出すかに力を注ぎました。 ここの建て売りの建材は無垢ではないのですが、 こういう生成のイメージを出したり、 吹き抜けをとったり、 中にはブリッジをとばす家を作ったりしました。