祭りとコミュニティ
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都市の魅力を生み出す

 

 どうして都市計画や都市環境デザインをやっている者が「祭り」の研究をするのかということを簡単に紹介します。

 都市の魅力を生み出す要素については色々語られていますが、 中でもオープンスペースにおける人々のアクティビティが重要な役割を果たしているといえます。 このことは都市環境デザインをやっている者はよく理解していますが、 空間をつくることには意識が働く一方、 そこでどのようなアクティビティが起きるかについては、 必ずしも通じていない人が多いといえます。

 「鴨川の納涼床」は古い歴史をもっているため可能になっていますが、 今、 大阪の中ノ島で土佐堀などの川をもっと楽しく利用したいと思っても、 このようなことはなかなかできません。

 御堂筋では「オープンカフェの実験」が行なわれていますが、 実験を繰り返しながらやっていかないと、 なかなか実現しないという現実があります。

 一方、 「祭り」には、 伝統的なものもあれば新しいものもあります。 祭りも基本的には道路交通法で許可を得る必要があり、 無許可の場合、 違法なデモンストレーションと同様に扱われてしまいます。 30年くらい前は、 無許可でデモをすると逮捕されることもありました。 このように、 オープンスペースは扱い方によってはとても怖い法律によって管理されています。

 ヨーロッパでは今でも青空市が盛んです。 しかし、 日本では市を新たに作ろうとすると厳しい規制がかかるため、 現在は、 慣習的に行なわれてきた市が例外的に認められて残っているだけで、 限られたまちでしか行なわれていません。

 このような状況の中で、 祭りを作り出している側から考えてみたいというのが今回の一連の報告の狙いでもあります。

 祭りは都市・田舎を問わず様々なところにありますが、 近代社会が見逃している埋もれた多くの祭りもあります。 そのような祭りを少し勉強して再評価してみようというのが我々が関心を持ち始めた理由です。

 阿波踊りとよさこいとねぷたは日本の3大祭りともいえる大きな祭りです。

 阿波踊りは、 まちじゅうでやっており、 歩いているとどこでも見ることができますが、 中には観覧席を作って行列をして見せるものもあります。

 よさこいの昔の踊りはオーソゾックスなものでしたが、 十年ぐらい前から新しくバージョンアップして現在のような形になったと聞いています。 その際、 高知の教育委員会も積極的に取り組み、 高校生が情熱を持って参加できる今の形になったそうです。

 ねぶたには青森市と弘前市の二つのスタイルがあり、 おはやしが全然違います。 弘前市の方の古いスタイルは「ねぷた」といいます。 青森市の「ねぶた」は企業や市役所が出しており、 ショーになっています。 私は小学校に入る前くらいから「ねぷた」に親しんでいたために、 祭りが好きなったのかもしれません。

 今回は阿波踊り・よさこい・ねぷたとは異なった、 意外なところにある小さな祭りをいくつかご紹介していきます。

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