祭りとコミュニティ
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はじめに

 

 今回の調査プロジェクトの対象は主に兵庫県と大阪市でしたが、 私はドクター論文の研究対象が大阪市内ということもあり、 大阪市内を主に担当して調査をしてきましたので、 その時体感した話をお伝えできればと思います。

 「古集落」という言葉をあまり聞かれたことがないと思いますが、 一般的には「旧集落」と言われている地区のことです。 「前のもの」という意味の「旧」ではなく、 「今も生きていて、 ただ古いだけである」ということから、 敢えて「古集落」としています。

 古集落は大阪市内に約70〜80くらい残っています。 周りがまちになってしまったけれども、 昔から農村だったというところには、 古い民家の風景や祭りが残っており、 祭りでは地車(だんじり)を引いているところが多く見られます。 今回は地車に着目して、 祭りとコミュニティについて見ていきました。

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大阪市内の地車分布図
 大阪市内には地車が全部で62あります。 昔は、 環状線の内側にもっと多くの地車があったのですが、 戦争や火事等で燃えてしまったらしく、 現在は主に周辺部に地車が残っている状況です。 先ほど鳴海先生が見せられていた明治初期の大阪の地図と比較してみると、 大体環状線の外側は農村地域だったことが分かります。

 今回は、 調査対象を東成区の大今里、 平野区の長吉長原、 平野区の長吉六反の3地区としました。

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