本年の前半期の総合テーマは、 〈震災復興の現場から都市環境デザインを考える〉を掲げており、 その趣旨は以下の通りです。
(1) 復興の現場では制度としての都市計画、 あるいはルーティンワークとしての都市計画と、 人間が生きる、 あるいは〈まち〉の人びとが育みつくり上げていこうとする環境づくりとの間には、 まだまだ大きな乖離(ギャップ)が存在しており、 それを克服する方途を探ることが、 都市環境デザインの重要な課題であると考える。
(2) 都市環境デザイン会議は、 環境づくりを実践する人びとの集まりであり、 このネットワークを活用し、 自ら関わっている事例の検討を通じて、 上の課題に応えていきたい。
この趣旨に沿って既に3回のセミナーが開催され、 セミナーの記録が出来上がっています。
まだ十分に推敲されてはいませんが、 重要な内容であり、 参考にしていただける面も多いと考えましたので、 ここに記録を提供する次第です。
1996年5月
セミナー委員長
鳴海邦碩