そのうえオーバーブックキング。 わがままな団体を世話してくれた阪急交通公社には悪いが、 最悪の始まりだった。
グループの半分は別のホテルに連れてゆかれる。 当然、 若手の僕たちは率先して行かねばならないところだが、 「まずご夫婦のかたから、 このホテルに泊まってもらいましょう」という発言で救われる。 といってもその時は、 2、 3分歩いて別のホテルに行くぐらいにしか思っていなかったので、 たいして有り難いとも思わず、 「では、 では」とみんなと別れて部屋へ向かった。
渡されていた鍵はカード型のもので、 突っ込んで下に押して暗証番号を読み取らせる最新式のもの。 ようやくたどり着いた部屋にさっそく入ろうと鍵を入れるが、 あく気配がない。 何度やっても開かない。 そのうち向かいの部屋に泊まっているアメリカ人風の夫婦が帰ってきて怪訝そうに見ている。 こうやってあけるんだと身振り手振りで教えてくれるが、 やり方に間違いはない。 夫婦も呆れて向かいの部屋に入ってしまった。
ゆっちゃ(嫁さん)を部屋の前に残してフロントへ。 鍵が動かないんだ。 マルファンクションと言うと、 通じたのか、 カードの磁気テープを書き換えてくれた。
こうしてようやく入れた部屋で、 とりもとりあえず寝れたのは、 日本時間なら5時を回っていた。
10月9日 関空から出発
オーバーブッキングのお出迎え
関空からローマへ。 家を出てから22時間後にようやくホテルについた。 イタリアはやっぱり遠い。
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