50年前、 私たちは新しい都市住宅の形を新しい技術や文化を導入しながらも、 伝統的なコンセプトの延長線上に作ってきたのですが、 今は違います。 神戸に限らず、 今では地域的な材料や技術を使うこと自体が難しいですし、 どんどん地域性が喪失してきています。 また、 生活様式や価値観が多様化し、 変化していきますし、 それに応じた住み方の要求もでてきます。
そのなかで伝統的な環境、 スタイルの継承とは何を守ることなのか、 歴史や文化の保存とは何なのでしょうか。 歴史的環境も、 つくられたときは常にその時代の最先端であったはずです。 ただこれまでの変化は、 木造市街地においては継続性があったと思います。