the Urban Enviornment Design Seminar, Yogyakarta
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歴史的環境の保存とは何か

改行マーク最後に歴史の遺産とは何かについて考えてみたいと思います。

改行マークそれぞれの文化や環境を次世代に継ぐのが歴史の継承だと言えると思いますが、 一方、 ライフスタイルやアクティビティや様々なものが変化していくときに、 文化や環境の継承をどう考えるべきかが問題です。 フィジカルにそのままでは対応できないものもある。

画像kos032 改行マークこれは50年ほど前の大阪の都市住宅です。 大阪が近代都市へと発展していく時期に、 中流、 高級サラリーマンの住宅ニーズに対応したものです。

画像kos034 改行マーク当時としてはとてもモダンな住宅もありますが、 多くは、 小さいながらも庭と玄関、 塀と門構えがあるお屋敷気分をもてる長屋形式の都市住宅が開発されたのです。 これまでの家伝統的価値観に根ざした長屋のつくる街並みです。

画像kos036 改行マークところが、 このような都市住宅が個別に更新されるとき、 全く違うタイプの建物が挿入されていきます。

画像kos038 改行マーク写真の家は、 前面に駐車スペースをとり、 塗装パネルで仕上げられた箱形の住宅です。 伝統的要素はほとんど継承されていません。 玄関まわりの鉢植えだけです。

画像kos039 改行マークまた狭い宅地を有効利用する3階建てがでてきています。 街並みが分断されてきています。 プレファブ住宅や3階建て住宅は新しい都市住宅なのでしょうか。

画像kos040 改行マークこれは震災後、 阪神地区に大量につくられているプレファブ住宅です。 全く新しい景観が生まれています。 これは新しいライフスタイルを表しているのでしょうか。

画像kos042 改行マーク50年前、 私たちは新しい都市住宅の形を新しい技術や文化を導入しながらも、 伝統的なコンセプトの延長線上に作ってきたのですが、 今は違います。 神戸に限らず、 今では地域的な材料や技術を使うこと自体が難しいですし、 どんどん地域性が喪失してきています。 また、 生活様式や価値観が多様化し、 変化していきますし、 それに応じた住み方の要求もでてきます。

改行マークそのなかで伝統的な環境、 スタイルの継承とは何を守ることなのか、 歴史や文化の保存とは何なのでしょうか。 歴史的環境も、 つくられたときは常にその時代の最先端であったはずです。 ただこれまでの変化は、 木造市街地においては継続性があったと思います。

改行マークこれで終わりたいと思います。 インドネシアと同じ状況にあるわけではありませんが、 議論していくためのベースを提供できていれば幸いです。

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