これは先ほどお話しした「風の丘」の園路沿いの写真です。前に 本文へ 次へ
ここでは実は方位が重要なテーマでした。 それをきっかけにこの公共空間を庭園化しようと思ったのです。敷地は、 大きな山の山頂の真北であり、 同時に、 由緒ある神社の真西、 本当にぴったりですが、 そういう地理的関係にあり、 この敷地は何やら由来がありそうでした。 そこでこの楕円周路に方位を表すコンパスを入れたのですが、 デザイン会議のテーブルでは、 こんなものはデザイナーの個人的な遊びじゃないかと思われるわけです。 けれどもそういうデザイナー個人の、 その土地に対する思いこみや読み解きを刻印していくことも、 公共空間を庭園として楽しめる場所にするための、有効な手段ではないかと思います。 それは最初にお話したB回路の入口であるということは事実です。