一方で、 通産省がらみだからだろうというと怒られるかもしれませんが、 どうしても商店街を中心として、 いわゆる商業活性化が中心に据えられています。 しかし徳島も、 高知の場合も、 それではちょっとやっていけないだろうと思います。 将来は日本の人口そのものが減っていくわけですし、 消費活動がもっと静かなものになるだろうし、 郊外の商店、 ロードサイドの商店を今さら全廃するということも簡単にはできないでしょう。
以前は、 街の中に人が住んでいたわけです。 そこで消費活動していました。 ものを買うのが流行りというような生活のなかにあったわけです。 そう考えると、 当然、 商店街としてやっていけない、 はっきり言うと「切り捨てないとしょうがない所」がたくさん出てくると思うのです。
そうすると、 どこの商店街をどう活性化するのかとか、 どのあたりの商店街が一番大事だとか、 そういう戦略がまちづくりの中で必要になってくると思います。 これは、 えらいことです。 先ほど徳島でいわれていたような中心市街地商店街連合会などを組織してやっていては、 とても答えが出せないと思います。 むしろ、 どんどん内輪もめをしてもらって、 殺し合いをやってもらわないと、 実際にはできないような話ではないかと思います。
中心市街地の魅力の中で、 商業が盛んであるというのは確かに重要なのですが、 それだけでは、 貧しい中心市街地です。 トータルでまちを見ていくという見方は、 言い替えれば商店街のどこをどう活性化していくのかであり、 商店街のリストラです。 そういうものが両方必要であると思います。
実際にやっていかれる上で、 その辺はどのような展望を期待されているのかを島さんにお聞かせていただきたいと思います。
1。 商店街のリストラをどう進めるか
井口勝文
大谷先生、 鳴海先生のお話の中にも出ていますように、 今日は非常に広い意味で活性化という言葉を使っています。 中に人が住む、 あるいは文化施設もある、 公園もある、 いってみれば中心市街地のまちとしての魅力を高めるという意味と捉えているわけです。
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