今までの話をうかがっていて、 これだけは皆さんにお話ししておいた方がいいかなということをお話しさせていただきます。
一つは、 大阪の商工部が最近府下の商店街の空き店舗の情報を集めて、 それをインターネットで開示いたしました。 まだ成案は1件か、 2件だと聞いていますが、 いろんな方面からのコンタクトが多いということです。 今後、 見込みがあると思います。
長澤さんのお話にもありましたが、 情報開示というものを従来のような身の回りの、 知っている人だとか、 地域にとどめいてはいけないわけです。 インターネットなどを使って、 四国中、 あるいは関西まで出せばいいと思うのです。 色々な方に、 積極的にコンタクトしていただけるという、 そういう姿勢をとられた方がいいと思います。 これは、 再開発とは違う話ですが、 基本的にこういうことをやっていかないと、 中心市街地の話はうまくいかないだろうということです。
また、 この秋に、 神戸の旧居留地で交通社会実験をやります。 これは、 神戸だけではなく、 京都の御池周辺、 さらに大阪でも天満橋一体の北OA地区で交通社会実験をやります。
どういうことをするかと言いますと、 神戸はエコカーを持っておりますし、 関西電力だとか、 そういうところもハイブリット車を持っておりますので、 そういうものを提供してもらって、 巡回バスをやってみようというものです。 先ほど長澤さんは路上駐車の話をされておりましたが、 そういうこととも絡めて、 いかに旧居留地のイメージをアップするのか、 あるいは、 買いまわりを便利にするのに役立つかという社会実験です。
大阪ではさらに駐車場の相互乗り入れ利用だとか、 30分の無料利用だとか、 そういうものを組み込んだものをやる予定です。
今は、 そういう、 社会実験の時代だと思うのです。 理屈を言っていないで、 「いいことだと思ったら、 やってみようや」「だめだったらやめようや」ということです。 そこから見つけていくということです。
商店街でも、 「やらない方がいい店は、 一度店を閉めてみませんか、 そのかわりに他のことをやってみましょう」とか、 それくらい思い切ったことを皆さんが提案され、 それをともかく1週間でも、 3日でも実験してみて、 そこから可能性を見つけてみるという、 実験の時代だと思います。
8。 情報開示と社会実験の時代
紙野桂人
紙野:
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