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ガレキに花を咲かせましょう


 あの日から4ヶ月余りがたちます。
 すっかり撤去された夕焼けの跡地にポツンと立たれ、 愛しいわが家を懐かしむような後ろ姿を何人見かけたことでしょう。 すっかり空地になってしまった我が社のまわりも植木や鉢植の花がひとまとめにして残されていたり、 ここで無残にも亡くなられたであろう人を想い供えられた花束が枯れかけているのを見ると、 無念さが胸に迫ります。 『ガレキに花を咲かせましょう』の始まりは、 瓦礫から家々の建設への過程の第一歩として、 夏から秋に向けて荒地を花畑にしよう、 暑くてほこりっぽい日々に備えて


という「阪神市街地緑花再生プロジェクト1」です。
 一日目はネットワークの面々が約400m2をプロの指導のもとに耕し、みんなでまきました。
 二日目は地元住民50人の手で区画整理区域を線引きにし、 空から見たらどうなるかと2箇月後に思いを馳せています。 こうして、 一週間西から東へと7ケ所まきました。
 芽が出て蕾がつき、 花が咲くのを、 そこに住んでおられた方々が時々訪ねてくださるようになればと願っています。 そしてお家を建てられるようになったら『思いでの木』を植えましょうとお誘いし、 家々のまわりは好きな木々で整え、 表は生垣で、 やがて“緑”がつながり、 並木になってグリーンラインが公園や防災拠点へと人々を導く役目を果たしてくれればと思います。 六日目のきょう、 芽がでたのを見つけました。 今後の生育は「きんもくせい」でお知らせします、 楽しみにしていてください。
“花咲かじいさん”、 “花咲かばあさん”より

写真 子供達も参加して行われた種まき

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写真花いっぱいで被災地にうるおいを


阪神大震災復興市民まちづくり
支援ニュース『きんもくせい』第10号95年6月6日より



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