ストレスと修復マーカー17-KS-S

健康とは肉体的にも、精神的にも、社会的にも健全であること(WHO)とされていますが、情報化に代表される急激な状況、環境の変化で現代人のストレス要因は増加する一方で、この健全であるということが保たれにくくなりつつあります。

このストレスを計測する方法としては問診などの聞き取りが主に利用されていますが、主観的な要素が強く影響しやすく、生体の客観的な評価は行いにくいのが現状です。

H.Selyeは生体摩耗の指標の17-OHCS(17α-ヒドロキシコルチコステロイド)でストレスを評価しようと考えましたが、その後の研究で17-OHCSには個体差は大きくなくて、ストレス評価法として不十分であることが判りました。

西風先生は、摩耗の方でなく修復の方に個体差があるのではないかと研究を進め、17-KS-S(17-ケトステロイド硫酸抱合体)が生体修復の指標であり、個々のストレスで大きく変動していることを見い出しました。具体的には尿中の17-KS-Sと17-OHCSの比で修復と摩耗のバランスを調べてストレスが測れるということになります。


個々のケース(17-KS-S/17-OHCS値)

(平均的17-KS-S/17-OHCS値:20代100、30代84、40代77、50代65、60代52)

1.20才女性 過労で23に低下していたが正月休養で98に回復

2.26才男性 深夜までの勤務で41に低下していたが睡眠を良く取るなどの指導で93に回復

3.27才男性 会社の上司のいびりで6に低下していたが退職で78に回復

4.36才男性 中学教師で教育が思うようにいかず33に低下していたがあまり熱心にならないようにとの指導で84に回復

5.46才男性 支店開店の準備で49に低下していたが休養(温泉)で96に回復

6.61才女性 退職で21に低下していたが孫誕生で54に回復

7.63才女性 高血圧で33に低下していたが息子の結婚がきまり72に回復


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