勅使河原蒼風 目眩めく生命の祭 |
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■新美術新聞2004年7月11日号・読書欄 副題は「目眩めく生命の祭」、草月人である。草月会創始者で生け花に革新をもたらし、その造 形性は各界に衝撃を与え、海外からも評価を得た勅使河原蒼風(1900〜79年)の晩年に接した。演劇、演奏同様、形を残さない表現である生け花を、「日 本の近代」はなぜ結果、軽んじたのか!? これを正し再考する。
「いけばなの世界から日本発の美学が展開していることに驚きと期待で読ませていただきます」 ■月刊誌Wedge2002年4月号・中西進氏 「広く活け花とは何か、近代までにどのように考えられてきたか、また 歴史の中をどう生きてきたかを説いた書物である。鋭い着眼があり、適切な批評がある。(中略) 日本の活け花は、このように、成仏する花を、人間さながらに活けることらしい。中略。これらを十分に花器の上に再生させることが活け花だということにな る。このあたりの、草木を人間の体との響き合いについて、広瀬典丈さんは、まるで詩ののように美しい文章をつづっている。」
■2002年2月25日・中日新聞 蒼風氏は、それまで趣味や教養の一つとしてしか認められていなかった生け花を、狭い枠から解 放。前衛的で、ずば抜けた造形力を発揮して、美術または造形芸術の域にまで高めた。第二次大戦後は国際的に評価され、日本の近代生け花の確立に果たした功 績は極めて大きい。著者は、草月会愛知県支部長の広瀬典丈さんで、「勅使河原蒼風の作品イメージ」「草月流と『近代芸術』」など五章に分け、蒼風氏と草月 を軸に、同氏の再評価から生け花の在り方にまで広く論じている。
■2002年2月6日・名古屋タイムズ[4面]記事
勅使河原蒼風氏の業績 再評価を華道界の今後を鋭くえぐる
広瀬さんは七五年に草月流に入門。両親も蒼風の作風を受け継ぎ、幹部作家として活躍。「生誕百年を機 に蒼風の業績を見直すために出版した」。この評論集は 1勅使河原蒼風の作品イメージ 2草月流と近代芸術 3いけばなの成立と近代いけばな 4蒼風の彼 方――の五章で構成。蒼風が制作したオブジェや陶芸、書作品なども紹介。約二百ページにわたり、蒼風の生け花の理念とグローバリゼーションとナショナリズ ムのせめぎ合う中で、今後の華道界をどう変えるのか、蒼風と草月を軸に広い視座で鋭くえぐり出す。(中略)「“個人の花”にとどまらず、共同作業を通して ネットワーク化、情報を発信することで、生け花がパブリックになるというのが蒼風の理念。複数の人が参加することで相乗効果が強まり、大きな表現力が発揮 される」と広瀬さん。
■2002年2月5日・読売新聞[14面]記事 出版:広瀬はこの中で 1生け花の歴史を展観し 2そこでの蒼風の位置付けを考察 3仕事の内容とそれを裏付ける思想―などを追求して いる。「蒼風の芸術は、前衛でありながら、見る人に命を感じさせる。それを自分なりに分析し著しておきたかった」という。 ■地方・小出版流通センター通信No.912、2002年1月28日 21世紀、グローバリゼーションとナショナリズムがせめぎあう時代の「いけばな」はどのように変わってゆくか、草月流のいけばなの今後を語る。新しい「いけばな」の生き方を目指す、書き下ろし評論。(地方・小出版流通センター通信、No.912より) |
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