孟宗竹の実


 1965年ころに各地で真竹(マダケ)の花が咲いたと記録されています。真竹は日本古来の竹で、筍皮は艶があり、最近まで肉や寿司の包装にも使われていました。竹の花は数十年に一度咲き、その後枯死します。イネ科に属する竹は、やはり水稲のように実をつけます。地元で言い継がれている話です。凶作の年に竹の花が咲き、その年は竹の実を食糧にしたといいます。
 真竹よりもさらに太い孟宗竹は中国大陸原産、鎌倉時代の禅僧であった道元によって日本に伝えられたといわれます。彼はこのような種子を持ち帰ったのでしょうか。外来種としては新しいゆえ開花周期には諸説あり、70年とも100年ともいわれています。
 ふだん見慣れない珍しい現象です。
 (2003年9月26日、長岡京市井ノ内で)


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